FreshMusicってどんなもの?

 FreshMusicとは,昨今話題になっている,高圧縮率・高音質の音楽用圧縮フォーマットであるMpeg Audio Layer III(以下MP3)を再生するプレイヤーです。

 MP3は,サンプリング周波数44.1kHz・量子化ビット数16bitのステレオ,というCDで採用されているフォーマットに匹敵する音質と,しかしながらそのデータをなんと1/12にできるというもので,特にインターネットが一般化した最近になって,著作権がらみの話とともに有名になっていますね。

 半導体技術の進歩で,フラッシュメモリという不揮発性の読み書き可能なメモリが大容量化し,同時価格も下がって,一昔前のハードディスク並の容量が,小さなカードに収まってしまってます。

 これとMP3の高圧縮率を組み合わせれば,これまでテープやディスクという「回転式」の記録メディアに代わって,固体式のオーディオが出来ますね。

 それで,MPMANやRio,NOMADOといったMP3プレイヤーが注目されているのです。

 回転式のメディアがないと,モーターがいりません。ということは,サイズが小さくできますし,電池の寿命ものばせます。それに信頼性も向上して,半導体の値下がりとともに,価格もどんどん下げることが出来ますね。

 ところが,先行したMPMANやRioには,ちょっと面倒なことがありました。

 音楽のデータを,なんらかの形でメモリに保存せねばならないのですが,これら従来機種ではパソコンのパラレルポートやシリアルポート,あるいはUSBを介して,専用のソフトでダウンロードせねばならなかったのです。

 特に,MPMANやRioは,スマートメディアを使っていながら,直接PCカードスロット経由で書き込んだスマートメディアが使えないと言う欠点があって,エンコードをPCに頼っている現状では使いにくい物であったわけです。

 私もMDプレイヤーの老朽化とともに,新しい再生装置が欲しかったのですが,Macユーザーの悲しさ,どんなMP3プレイヤーも対応してくれません。

 そんなところへ,インプレスさんが毎週提供する「AKIBA PC Hotline!」に,コンパクトフラッシュを使ったMP3プレイヤーの紹介が出てました。PCから直接ダウンロード可能。つまり,再生装置がDOSファイルシステムを持っているということですが,まさに欲しかったのがここにあった,という感じで,早速注文したというわけです。

 それが,Fresh Music。台湾のNTK Computer INC.から出ています。

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 サイズは98mm×56mm×18mm。重さが本体だけで56g。電池やコンパクトフラッシュ込みでも100g程度。単3乾電池2本で約20時間の再生時間です。液晶画面もなく,ステータスを示すのは再生ボタンの上にある緑色のLEDだけ。シンプルです。

 まさに私が求めていた物・・・小さく,軽く,Macからでも快適にダウンロードできて,電池も長持ち。

 次のページからは,手に入れるまでの経緯から,手に入れての感想,そして解析と改造に関して書いていきます。


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