結局のところで

 7月6日に手に入ってから,なんとかならんかといろいろ頑張ってみましたが,だめでした。内部が分かって,デコーダのせいだと理解できればそれでお手上げなのですが,会社の行き帰りに使ってみると,普通の歌謡曲とかを聴く分には,あまり音質の悪さを感じないんですね。

 もともとMP3が音質の劣化をはっきりと感じる物であったし,開放形のヘッドフォンで外の音ががんがん入ってくるような環境では,ノイズだ変な音だは,あまり気にならなくなります。

 要するに使われ方ですね。

 最初は,このお金でMDプレイヤーを買えば良かったのかもとか考えましたが,利便性,携帯性,それにおもしろさで,私はとりあえず悪い買い物ではなかったと思っています。

 これに音質を求めることがそもそも間違いで,ある意味では価格と利便性から,不必要な音質を削り落としたものだともいえますね。

 回路的にもいい加減な作りではなく,セオリーをきちんと守っていますし,その上でこの音というのは,これを企画したり設計した人の意志であると思います。いたずらに批判することなく,上手な使い方と上手な買い物の出来る,賢い消費者であるべきですね。

 あと,このFreshMusicでちょっと音楽メディアについての考えが変わってきました。

 今までは,MDにしろカセットにしろ,メディアの価格は安く,再生機の価格は高く,が理想と思っていたのですが,コンパクトフラッシュは48MB,つまり1時間弱で15000円もしました。

 で,それが不自由か,それが不便なのか,といわれれば,べつにそうでもないのです。

 持ち歩くオーディオですから,保存はちゃんとCDで行っているわけですし,1枚,あるいは2枚を必要な時にさっさとダウンロードしてあげれば,それですむ。

 だから,コンパクトフラッシュが安くなっても,MDやカセットのように,大量に消費されることがないんではないかと思ったのです。

 MDやカセットは,録音に実時間が必要でした。だから,録音は保存メディアも兼ねていました。

 しかし,パソコンとリンクする半導体オーディオは,保存と再生を兼ねなくても,それぞれの長所で別々にすることができますし,それが理想なんですよね。

 だから,これから先もっといろいろ出てくるだろうこの種のオーディオ,私はすごく楽しみです。


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