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「ヨドバシ フジサワ カメラミュージアム」へいってきた

 行ってきました,「ヨドバシ フジサワ カメラミュージアム」。

 2010年,多くのアーティストがそのステージに上がった名門,東京厚生年金会館の土地と建物をヨドバシカメラが120億円で取得。カメラ博物館やギャラリーを開設するという同社の意向が当時報道され,ヨドバシカメラもなかなか粋なことをやるもんだと思ったものでした。

 その後どうなったのか話が出てこず,すっかり忘れた2019年にビルが完成,本社がここに移転します。しかしカメラ博物館やギャラリーが出来たという話はありません。やっぱりそういう施設は難しいんだろうなと思っていました。

 そして土地の取得から実に15年も経過した2025年,いつものようにヨドバシ.comで買い物をしていたときに突然目にしたのが,「ヨドバシ フジサワ カメラミュージアム」というバナーでした。

 調べてみると2025年10月25日にオープンという事ですので,ビルの完成から7年近くも経過していました。とうとう出来たんだ,てっきり立ち消えになったかと思ってたけど,有言実行はさすがヨドバシ,などと思っていたのですが,その実態は私の想像を軽く超えていました。

 ヨドバシカメラの創業者である藤沢昭和氏が,世界有数のライカコレクターであることはよく知られていて,ヨドバシカメラのカタログである「ザ・ポイントネットワーク」にも,氏のコレクションが長期にわたって紹介されてきました。

 いくつかのライカをユーザーとして持っているという話ではなく,なんでこれが日本にあるんだ,こんなの実存してたんだ,という貴重なものをオークションなどで入手されており,単なる工業製品ではなく,美術品や骨董品,下世話な言い方をすると投機対象になるようなものを,純粋に集めていらっしゃいます。

 そうした膨大なコレクションをいよいよ一般公開するのかと胸が高鳴ったのですが,考えてみたら本業とは全く別の,趣味が高じたコレクションを,新宿の一等地に建てたビルのワンフロアをぶち抜いて並べてみせるなんて,なんという道楽か。もう下々の人間には想像も出来ない発想です。きっとあれでしょうね,江戸時代の紀伊国屋文左衛門とか,こんなスケールだったのかも知れませんね。

 なにせ創業者がカメラ大好き,ライカ大好きだったからこそ,ヨドバシカメラはカメラを大事にするのだろうし,カメラ売り場の店員さんは他の店員差とはちょっと違って,カメラを買いに来たお客さんを大切に親しみを持って扱ってくれます。(だからこそ先日のGR IVの対応にはがっかりしたわけですが)

 そんな人が自らのコレクションを広く公開するというのですから,単純な自己顕示欲の発露ではないはず。きっと公共性や学術性などもきちんと考慮した,有識者の意見を参考にした本格的な素晴らしいものになっているはずです。

 それは,入場料をみて確信に至りました。入場料3000円,要予約です。

 企業の施設博物館は概ね広報としての役割を担うので,入場料は無料か安価に設定されることが多いと思います。自社の歴史を紹介し,現在の立ち位置を示す施設として,社内には社員教育の場,取引先へは自己紹介を行う名刺代わり,一般には広告や広報の役割を果たすものとして期待される施設です。

 その企業が業界や産業界の歩みそのものだったりする場合には,その活動に学術的な意味合いを持つことも求められるわけで,この場合単純な収蔵だけではなく,研究も機能として持たねばなりません。

 まあ,最終的な収益の構造にはいろいろあると思いますが,それにしても企業の私設博物館の入場料が3000円ですからね,よほどの覚悟を決めないといけない金額だと思いました。

 あまりにすごいものが展示されていたり,ここでしか体験出来ないことがあるのかも知れません。

 あるいは,3000円というのは冷やかしや目的外の入場者を遠ざける目的で設定された金額であって,例えば最後に3000円相当の図録やヨドバシカメラで使えるポイントなどが戻ってくる仕組みになっていたりと,カメラが好きな人には価値のあるものが還元される仕組みになっているのかも知れません。

 しかし,昨年10月のオープン以来,この博物館の詳細は謎のままです。写真撮影は禁止,一部新聞や雑誌に紹介が出ている事はあっても,詳しく内容に触れてはいません。

 オウンドメディアであるフォトヨドバシにも見学記が掲載されていますが,これもいわは身内の宣伝ですし,そもそも雇い主の気に障るようなことを書けない人が書いた記事に,全幅の信頼なんておけないと考えるのは自然でしょう。

 頼りになるのは実際に見学した人によるSNSなどのネット上の見学記ですが,これが少ない上に,「見所たっぷり」やら「3000円は安い」といった,分かったような分からんような判で押した感想ばかりです。

 そこで意を決して行ってきたというわけです。

 3000円ですからね,なんと昼ご飯が2,3回食べられますし,会社の帰りに一人で飲んで帰る事だって出来ます。映画だってポップコーン付きで見ることが出来ますし,なんといってもジャンクワゴンの可愛そうなボディとレンズを救出できる金額です。

 かように日本では3000円で出来る事が山ほどあります。果たして「ヨドバシ フジサワ カメラミュージアム」は,どんなところだったのでしょうか。

(1)ざっくりと展示内容

 展示は大きく6つに分かれています。

 1つ目はライカのコーナー。歴史的で貴重なライカがゴロゴロしているだけではなく,その歴史も知ることができます。

 2つ目は国内のカメラ。ヨドバシカメラが多く商ったであろう国産のカメラがメーカーを問わず並んでいます。


 3つ目はフェリーチェ・ベアトの写真の展示です。フェリーチェ・ベアトは19世紀末にアジア諸国を撮り歩いた写真家なのですが,江戸時代の本当の様子を残した写真が展示されています。江戸の町中など,時代劇で見るそれとはかなり雰囲気が違うことがわかります。

 4つ目は世界のカメラ。ドイツ,イギリス,アメリカ,中国といった外国のカメラが並んでいます。

 5つ目はカメラの歴史に関するもの。乾板や湿板を使った過去の技法や木製の大判カメラ,黎明期の写真に関する書籍やノベルティなどの実物を見る事が出来ます。

 6つ目は月へ行ったカメラ。アポロ15号の月着陸船で使用されたハッセルブラッドが月面の様子を壁と床と天井に張り付けた部屋に展示されています。ここだけは撮影可能になっていますが,調べてみるとこのハッセルブラッド,2014年に当時の価格で約9300万円で藤沢氏が落札したと報道されていますね。はぁ~。

 ミュージアムの外にはお店もあり,ここでしか買えないとされるTシャツなどがあります。ライカ売り場もありましたが,正直ライカはもういいや。


(1)すごいところ

 とにかく展示台数が圧巻です。特にライカは強烈で,希少性,台数共に圧倒的,途中から感覚が麻痺してしまい,全部同じに見えてきます。

 オスカー・バルナック自らが使っていたサイン入りのライカなど,どう考えても遺族やライカの本社が持っていないといけないものが誇らしげに並んでいると,すごいという一方でちょっと複雑な気分にもなりました。

 先程も触れましたが,月へ行ったハッセルブラッドは約9300万円。他にも貴重なカメラがわんさか並んでいます。とにかく実物が存在するというのが重要で,手に取ることこそ叶わずとも,見やすく展示されていることには感激します。

 日本のカメラは馴染みがありますが,例えば貴重なズノーだけではなく,粗末に扱われるせいで残っていないと思われるような安いカメラもちゃんと展示してありますし,そのキャプションもとても正確でした。

 また,展示されている写真も大変興味深く,私は個人的にフェリーチェ・ベアトの写真を始め,古い写真や文献に目を奪われました。

 とにかく台数もすごければ,1つ1つの価値もすごい。それらがとにかくわぁぁーっと広いフロアに並んでいます。


(2)足りないこと

 まず,展示品の選別や台数の絞り込みが足りないように思いました。子どもがどんぐりを集めてきて,それを大人に自慢げに並べますよね,あんな雑然とした感じがしたのです。

 いや,誤解のないように言っておきますが,このコレクションがどんぐりと同じと言っているわけでも,藤沢氏を子どもだと言っているわけでもありません。ただ,コレクターというのは貴重なもの,価値あるものを全部見せたいと強く思うもので,そうした欲求に藤沢氏でさえもあらがえなかったんだなあと思ったのです。

 また,一貫したテーマに沿った展示が行われているという印象はなく,ただコレクションを並べただけという感じがしました。なぜこれを集めたのか,なぜこれに価値があるのか,と言う,集めた人の想いばかりが語られていて,これを見る人に何を伝えたいのか,何を理解してもらいたいのか,という見る人の視線が足りないと思いました。

 これも,分かる人だけ見に来ればいいんだ,という理屈だろうとおもいますし,このすごさが分からない人は見に来なくていいと言う割り切りに繋がっているような気もしますが,ミュージアムというのは文化施設であり,公共性も(程度の差はあれ)求められるものです。分かる人だけを相手にする,分からない人を置き去りにした展示は,一見高度な展示を行っているように見えて,実は思考停止で雑然と貴重なものを並べただけに過ぎず,私設博物館にありがちなことではないかと思います。

 前述しましたが展示品の説明は正確でしたし,専門的でした。ただこれも,学術的というよりはマニアのトリビアという感じがしました。「なぜ集めたか」に対する説明のみで,なにを分かって欲しいかという視点を欠いたゆえといえるのではないでしょうか。

 国産機については,これがあるのにあれが展示されていない,と思う事も多くありました。ニコンでいえばD2Hという失敗作がありませんでしたし,D800やD850というその後のカメラのあり方を変えたようなモデルもなかったように思います。

 また,オリンピックといったビッグイベントで加速したカメラとレンズの開発競争や,フィルムの進化に応じたカメラの変化といった重要な流れが説明されておらず,これもただ雑然と懐かしいカメラが並んでいるだけという印象を持ちました。

 残念だったのは,2眼レフやライカのコピー,ニコンF2を壁一面に並べた展示でした。これは数がたくさんあることを示した展示だったのだと思いますが,そこの資料性やテーマを感じる事は出来ませんでした。数があるから面白い展示をした,というだけなら無垢でいいんですが,ちょっと趣味が悪く感じ,私はこの頃の国産機に対するミュージアムの視線を垣間見た気がしました。

 あと,実は落ち着いて見ることが出来なかったことを指摘しておきます。私が見学したのは平日のお昼前で,終始見学者は私一人でした。ゆっくり見ることができると喜んだのですが,警備員の目が厳しく,なんだか落ち着きません。

 もちろん私が見学するコースを邪魔しないように,遠くから私を見ることは徹底しているのですが,どんな時も必ず私が彼の視野に入るように動くところはお見事で,そんなに疑われているのかと窮屈さを感じました。ここまで厳重なのも珍しいでしょう。

 もっとも,時価総額を考えると無理からぬ事で,盗むは論外としても,触る,壊す,撮影するといった行為から貴重な品々を守ることも,社会がコレクターに与えた義務です。そこは理解しているのですが,それでも長居できない窒息感が拭えませんでした。


(3)期待する事

 ミュージアムには,収集と研究の2つの機能があります。残念ながら,コレクターの博学さが尋常ではないため,個人的な知識によって支えられた展示内容になっており,体系的な展示も学術的な記述も足りないように思います。これではただの画廊や古美術商でしょう。

 知識に偏りがなく,カメラと写真の工学,産業,経済,美術といった複数の側面から探求できるキュレーターの存在も不可欠でしょう。実物があることはなにより大切な事ですが,これらを活用することで,足し算ではなくかけ算の成果を得ることもできるんじゃないかと思います。

 とりわけ,江戸時代の写真であるとか,戦前のドイツの工業水準を示す資料などは歴史的も貴重であって,例えばですが中学生や高校生の社会科見学コースになるくらいだと価値があるんじゃないかと思いました。

 あと,テーマに沿った常設展示と特別なテーマで行う企画展示が欲しいところです。今のところ常設展示のみで企画展示は行われていないみたいですが,常設展示にも一貫したテーマは必要ですし,テーマから外れたものを別のテーマとして展示するのに企画展示を行うと,さらに見学者の学びに繋がるでしょう。

 ぜひ言いたいことは,図録の発行です。特に企画展が行われると図録というのは必ず用意されるものですが,展示品に価値があるものであればあるほど,図録が欲しくなるものです。

 図録は,高度な撮影技術に印刷技術,学術的にも正確な説明が不可欠であり,また展示を企画した人の意思が込められたものになっています。記録として残すものであると同時に,見学者の復習に役立ちますし,記念にもなります。

 個人的には,図録は単体の書籍だととてもあの値段では出せないもので,展示会の予算の中から捻出されるためでしょうか,非常に良心的な価格で販売されることが多いです。来場者への特典ともいえるサービスで,私は常に買うようにしています。それゆえ,図録がないのはとても残念なのです。

 最後にミュージアムショップです。図録の販売はもちろん,オリジナルグッズや関連商品の販売は,ミュージアムの収益源です。なんと言っても来場者のテンションは上がってます。そんなときに目の前に関連するものがあったら,ついつい買ってしまうものです。あとになって,なんでこんなしょうもないものを買ったのかと反省したことは誰にでもあるでしょう。

 ですが,ここでしか買えないものは記念になりますし,お土産にもなります。それに,その企画やテーマが好きで足を運んだのですから,なにか買いたくてウズウズしている訳で,販売のプロであるヨドバシカメラのミュージアムらしく,お客の欲しいに応える商品を並べて欲しいと思います。

 あ,ショップは併設されてはいますが,ミュージアム内部にあるショップではなく,支店みたいな感じです。前述のようにここでしか買えないものもありましたが,もっと増やして欲しいですし,なにより店員さんが誰もいないのはまずいんじゃないかと思いました。


(4)どんな人が面白いと思うのか

 なかなか難しい所ですが,ライカのマニアなら間違いなく楽しいでしょう。数があるだけではなく,世界中でここにしかないもの,伝説的なものを目にして感動することは,選ばれた人にだけ許された特権的な体験です。

 国産機は,日本人ならどれか1つは必ず「懐かしい」と思うものが見つかるはずです。昔これ使ってたとか,かつて持ってたのはこれだったのか,とか,そうした自分の記憶とのリンクも,とても楽しいことだと思います。

 しつこく書いていますが,カメラ以外の展示品,特に江戸時代の写真は実に生々しく,リアリティがあります。歴史に興味があったり,撮影地である東京や長崎に土地勘のある方ならさらに楽しめると思いますし,コレクションされている戦前の文献に興味がある方にも楽しいのではないでしょうか。


(5)どんな人には厳しいか

 カメラに対する知識はそんなに求められないと思うのですが,特定のカメラに対する思い入れだけは必要ですし,収集癖に共感出来ないと遠くに感じてしまうのではないでしょうか。

 私がそうだったのですが,カメラに興味があっても,ライカに興味が強いわけではありません。マニアにありがちな製造時期によるちょっとした違いを云々するのは,仲間内では話題として花が咲いても,度が過ぎると一般人からは距離を置かれてしまうものです。

 ライカのちょっとした違いを説明されても,見比べるものがないので,結局よくわかりません。見比べようとあっちこっちをウロウロしますが違いが分からず,そんなことを何度か繰り返しているうちにどれも同じに見えてしまう瞬間がやってきます。

 そうなってしまうと,もうどれもただのカメラです。どのタイミングでそうなるかは人によると思いますが,気を付けないと置いて行かれてしまうと思います。

 あとですね,ヨドバシカメラに興味はあるけど,カメラにはそんなに詳しくない人には厳しいでしょう。私などはヨドバシカメラそのものに興味がありますし,もっといえば当時の商習慣をぶっ壊し新しいビジネスモデルで大成功した,小売業としてのヨドバシカメラをもっと知りたいと思っています。

 かつての商習慣がどうだったのか,それを打破するのに何が必要で,どんな抵抗があったのか,そうしたことを当時の時代背景と一緒に学ぶと,戦後の日本のエネルギッシュな空気感を追体験できるように思うのです。

 メーカーの公式な歴史には綺麗なことしか書かれません。しかし人のすること,必ず書きたくないことも出てきます。視点の違い,立場の違いで解釈が異なることもあるでしょう。小売店がメーカーよりも遙かに立場が弱い時代を駆け抜けた革命者だったからこそ,もう1つの公式記録として,ヨドバシカメラはその歴史を堂々と掲げて欲しいです。

 もちろん,展示にはヨドバシカメラの歴史も触れてはいます。しかし,あくまで年表形式であり,実物展示であるカメラに対する説明の域を脱していません。

 これはこれで,カメラの展示という主旨に沿うものですし,人によっては売名行為に走っていない,奥ゆかしい姿勢と好意的に受け取るかも知れません。

 しかし,私はヨドバシカメラ自身の歴史を見たいと思いました。少なくとも今の内容ではなりません。


(6)結局のところ3000円の価値はあるか

 きっぱり言いますが,多くに人にとって,3000円の価値はないと思います。

 もちろん,月にいった9300万円のハッセルブラッドを見たい人にとっては,金額など問題ではないでしょう。ライカのファンも同様です。

 しかし,ヨドバシカメラはライカの専門店ではないですし,ハッセルブラッドの専門店でもありませんし,航空宇宙開発に関連する事業を大々的に手がけているわけでもありません。

 一般の人にも浸透したヨドバシカメラのファンが,それを理由に訪れる施設としては,あまりにマニアックすぎました。目当てのものを決めて,それを見に行くという強い動機があるかどうか,3000円払う前にもう一度考えてからにすることをおすすめします。

 なお,書くのも恥ずかしいですが,3000円は冷やかし防止であって,最終的に3000円相当の何かをもらえるのではないかという読みは,見事に外れました。何ももらえません。見学が終わってゲートを出たら,誰とも話すこと無く,そのままビルから出ることになります。

 そうなると,この3000円には何の意味があるのかを考えたくなります。3000円はこのミュージアムの収益になります。

 運営費?本社に併設された施設ですから家賃はかからないでしょう。

 人件費?受付にはお歳を召した方がいらっしゃったので,おそらくヨドバシカメラのOBの方ではないかと思います。そうすると警備員の方の費用が必要ですが,一人分ですしね・・・

 利益?いや,確かに損をしてまでやることではないかもしれないですけど,多くの企業博物館が広報活動の一環で運営されているわけですから,これ単独で利益を上げることは考えていないと思います。それに,本当にミュージアム単独で利益を上げて運営資金を捻出することを考えているなら,見学者が一人きりというのは明らかにまずいでしょう。

 接待施設?取引先の接待に使う施設として,見学者を少なく保つ必要はあるかも知れません。なら非公開でもいいんじゃないかなあ。

 他の理由?うーん,巨額のコレクションにかかる相続税をごにょごにょ・・・いや,素人にはわかりません。

 とにかく,どうもこれまでに目にしたレビューは,ちょっと遠慮しているように思われたのですね。絶対に面白いとか,積極的な賞賛もないかわりに,面白くなかったというネガティブな話も不思議と出てきません。

 なかには招待された人もいるんでしょうし,なんらかの事情で悪いことを書けない人なのかも知れません。純粋にまだまだ見学者が少ないだけなのかもわかりません。

 ですが,確かに充実した展示品ではありましたが,それらを見たというだけで,学びを得たなど,充足した感じが見学後に得られる事はありませんでした。

 やたらと3000円にこだわりますが,商売人であるヨドバシカメラが設定する3000円だからこそ,その価値に私は敏感でありたいと思います。(ついでにいうと,入館料の3000円にはポイントがつきません!)

 お土産などはもらえず,帰りは手ぶらです。3000円の価値は,純粋に見学の時間でのみ感じなくてはなりません。自らの目で見る事に3000円出せるものが展示されているとはっきりしていない限り,がっかりすることになるでしょう。

 もう1つ付け加えると,まだオープンしてから数ヶ月しか経っていないので,まだまだこれから変わっていくのではと思います。とはいえ,ミュージアムの運営には思った以上のお金がかかるものなので,今は良くても状況や環境が変わったら,真っ先に手が入るのもこうした施設です。

 見学者の推移にもよるでしょうが,もしかしたら一般公開を取りやめてしまうかも知れません。そうならず,むしろさらに良くなった形で長く運営されるといいですね。

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