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2019年05月の記事は以下のとおりです。

RaspberryPiでハイレゾネットワークオーディオ

  • 2019/05/29 14:42
  • カテゴリー:make:

 アナログレコードの音の良さを再発見し,これを96KHz/24bitで録音することで,その時の空気感までほぼ記録出来るとわかったとき,手軽さとその嫋やかな音質を妥協なく両立して再生出来る方法にたどり着き,私はオーディオとの付き合い方が新しいフェイズに入ったことを実感しました。

 かなり大げさですが,96KHz/24bitという器にきちんと収めたアナログレコードは,その再現性においてかなり高いものがあります。以前は44.1kHz/16bitのリニアPCMはおろか,MP3でアナログレコードを録音していたくらいだったのですが,結局その録音は二度と再生されることがありませんでした。

 個人的には,アナログレコードは20kHzから上をカットしていない代わりに,20kHz以上には音楽に関係のない成分がほとんどだという事実があっても,それでも96kHzでの録音には意味があると思っています。

 ちょっと脱線しますが,ちょっとノイズが入っていた方が滑らかに聞こえるのも事実です。明らかに耳障りなノイズになるとダメですが,原音をマスクしてしまうことのない高い周波数や小さなレベルのノイズは,私は有益な場合もあると考えています。

 96kHz/24bitが心地よいのは,ひょっとしたらこのあたりの事情が支配的なんじゃないかと思っていますが,理由や理屈はともかく,48kHz/16bitの3倍の情報量を持つ96kHz/24bitとの違いは聴感上ももう明白であり,ストレージ容量やネットワーク帯域が大きくなった現在は,96kHz/24bitにしない理由はもうなにもないとさえ思います。

 閑話休題。

 DR-100mk3の96kHz/24bit録音は非常にクオリティが高くて,なにも妥協を強いられません。音質の変化はもちろんですが,位相の変化もなく,定位感もオリジナルをそのまま丸ごと残してくれます。

 てなわけで,私はここしばらく,アナログレコードをせっせと96kHz/24bitで録音し,FLACでライブラリ化しています。(SACDもアナログで96kHz/24bit録音していましたが,これは先日手持ちのSACDがすべて完了しました)

 デジタル録音やリッピングと違い,アナログレコードをアナログで録音するわけですから,録音には実時間がかかりますし,モニターをずっと続けておかないと失敗に気が付きません。

 確かに1枚あたり50分ほど拘束されますが,逃げられない時間だとあきらめて音を聞き込む機会にしてみると,ますますアナログレコードの面白さに気が付くというサイクルに入っています。

 さて,大きな満足感を得て録音を終わると(録音を終えたときの満ち足りた幸福感というのは一体なんなのでしょうね・・・時間も手間もかかるのに録音をやめられないのは,きっと中毒性があるからなんでしょう),今度はそれをもう一度聞いてみたくなるものです。

 しかし,日々忙しい身としては,同じ時間を使って聞くという贅沢を許されはせず,そこはもう料理や家事をしながらの「ながら聴き」にならざるを得ません。

 うちはNASでFLACを管理しているので,スマートフォンやタブレットがあれば再生出来るのですが,これらは特殊なものでないと96kHz/24bitをきちんと再生出来ません。

 そこで,96kHz/24bitに対応したネットワークプレイヤーが欲しくなるのですが,大きいし価格もそれなりにします。手軽に楽しむ方法はないものかといろいろ考えてくと,答えが見つかりました。

 そう,ラズパイです。

 ハイレゾ対応のネットワークオーディオプレイヤーというのは,主なラズパイの使い道の1つになっているくらいですが,私は試したことがありません。

 少し調べてみると,volumioなるオーディオ専用のディストリビューションが存在し,そのイメージファイルをSDカードに書き込むだけで完成という簡単さです。

 そこでさっさとRaspberryPi ZeroWHと,pHAT DACを注文しました。2つあわせても3000円ちょっとですからね,安いものです。

 これに手持ちの8GBのmicroSDを用意し,部品は揃いました。

 pHAT DACにヘッダーをハンダ付けし,RaspberryPi ZeroWHに取り付けます。ここまで30分。イメージを書き込むのに10分で,1時間以内に作業完了です。

 電源を入れてvolumioの起動画面にアクセスします。アクセスポイントになっているvolumioへWiFiを接続し,WEBブラウザで画面を開きます。ここまでは順調です。

 次に,volumioを固定アドレスで運用し,普段使っているアクセスポイントからアクセス出来るようにするのですが,ここではまってしまいます。ルーターにMACアドレスを登録する必要があるのですが,MACアドレスがわかりません。

 試行錯誤をしましたが,結局MacOSにarpコマンドをインストールして,解決しました。

 ここまででようやくネットワークに繋がるようになりました。あとは音楽再生用の設定です。SAMBAでNASに繋いでもいいんですが,サクサク動かないということとアルバムアートが出ないと言う問題があって,DLNAで繋ぐことにしました。これなら他のネットワークプレイヤーと同じような感覚で操作できますし,意外にもサクサクと動いてストレスフリーです。

 とまあ,作業そのものは1時間ちょっと。このお金費用と時間でハイレゾ環境が整います。RaspberryPi Zeroなので消費電力も低く,おそらく1W程度でしょう。

 私が数年前に買ったパイオニアのN-30よりもずっと良いものが手に入りました。音質についても思った以上に悪くなく,ハイレゾらしく再生してくれます。

 本体にLCDやスイッチなどのUIが全くなく,すべてブラウザからネットワーク越しに行うというのも案外便利で,次のステップで小さいLCDとスイッチくらいは増設しようかと思っていましたが,急にやる気が失せました。

 これであと必要なものは,手軽な電源のON/OFFですね。今でもUSBを差し込めば電源ON,ブラウザから電源OFFが出来るので問題ないといえばないんですが,もう少し待ち時間が減って欲しいということと,出来ればサスペンドかスリープに入る仕組みがあればいいなあと思いました。

 ということで,Volumioを使ったラズパイのハイレゾネットワークオーディオ,簡単でいいですよ。ここから先の高音質化とかになると,もう修羅の道です。私は近寄りません。

 

STAGE A120は確かにJBLらしくない

  • 2019/05/23 12:28
  • カテゴリー:散財

 先日,つらつらとオーディオ関連のニュースを見ていたら,昨年夏にJBLから,ペアで2万円を切るブックシェルフ型スピーカーが出ていたことを知りました。

 ちょうどこの頃オーディオにあまり興味がなかったこともあり見逃していたんだと思いますし,仮にちゃんと見つけていても,JBLのような「ジャズに最適」などという,ジャンルを枕詞にするようなスピーカーには手を出さなかったと思います。

 私はモニター指向が強いせいか,特定のジャンルを条件にした「定評」をあまり良い評価とはとらえていません。いろいろ理屈をこねることは出来ますが,音楽なんてのは楽しく聴けることがすべてですし,音の良し悪しは好みや環境,状況によって全然違ってくるものなので,長い時間をかけて収れんした(あるいは変化した)今の好みを直感的に信じればいいと思っています。

 不幸にして超高級オーディオにたどり着いた人は,それはそれで大いに結構ですし,屋台の軒先にかかったAMラジオの音が,ある種の懐かしさと共に深い感動を呼び起こす事だってあるでしょう。音楽,あるいは音というのは,そういうものだと思います。

 僅かとはいえ昔からオーディオに予算配分を行っている私は,幸いにして自分の好む音というのを見つけています。それを基準にしながら,新しい機材に出会うことはいくつになっても楽しいものです。

 で,そのペアで2万円切る激安のJBLですが,STAGE A120といいます。

 114mm(4.5インチ)のウーファーとアルミドームのツイーターによる2ウェイバスレフで,小型ながら低域はちゃんと出ているようですし,HDIという高級機で採用されたツイーターのデザインは,きっと好ましい音場を作ってくれるでしょう。

 それにしても,JBLのデザインは,いつも秀逸です。A120も深い木目と黒の配色が格好良く,まるで高級機のような落ち着きを見せています。KFEの廉価モデルとは大違いです。(まあKEFはコストの大半をスピーカーユニットに振り向けているという証なのですが)

 正面のバッフルの過度を落とした美しい造形は,音響的も見た目にもプラスに働きます。

 実は,今から25年近く前の1995年に,J520Mというペアで定価3万円のスピーカーLを私は買っています。大きなスピーカーが置けない環境にあり,ニアフィールドでの使用を想定した買い物でしたが,JBLに対する漠然とした憧れと価格の安さで手に入れて使っていました。

 ただ,あまり音が良かったという印象はなく,狭い帯域なりにそつなく無難にならすスピーカーだという印象でした。

 その後,実家で使われるようになっているのですが,2008年にボロボロになったウレタンエッジを交換してあります。あれから10年ですか・・・

 で,A120は確かに安く,そこが訴求されているのはわかるのですが,小さいウーファーの2ウェイで安いものというのは随分昔からラインナップされているレンジであって,なにも特別なものではないし,JBLのブランドを汚すようなものではないということです。

 ただ,4312Mは大失敗でした。ブルーバッフルの4312を見た目そのまま小さくしたこのスピーカーは随分売れたと聞きますし,私も視聴しないで衝動買いしました。

 しかし音はお世辞にもいいとは言えず,帯域は狭く,音場の再現性は低い,とてもカサカサした音がしていて,ちっとも耳が慣れてきません。やがて使うのをやめてしまいました。

 この,ブルーバッフルへとJBLブランドへの憧れを崩された苦い経験が,その後のヨーロッパ製スピーカーへの傾倒に繋がるのですが,「気のせいかも」「好みが変わったかも」と何度か聞き返してみても全く結論が変わることはなく,逆説的に自分の耳がぶれていないことがわかって,ちょっとほっとします。

 というわけで,コンシューマー向け低価格ラインのJBLは長い歴史があり,売れ筋である事から考えても決して手を抜いていないだろうし,時代に合わせた音作りを続けていると思いますので,A120に対する「JBLの音ではない」「乾いた音がしない」という評価は,私にとってはむしろ安心材料でした。

 なにより2万円以下です。最近の海外スピーカーの価格低下は止まらず,JBLでも1本1万円以下にしないといけないというのは,ちょっと深刻かも知れません。

 ただ,主にアメリカではホームシアター用のスピーカーとして,小型ブックシェルフの需要があります。サラウンドが5.1chから7.1chに移行すると,フロントは2本でもリアやサイドに4本も必要になるので,単価を下げて欲しいと言う圧力が強まっているんだと思いますし,一方でソースの高音質化も顕著になっているので,性能面でもごまかしや妥協は出来なくなっているんでしょう。。

 A120はリアやサイドのサブスピーカーとして使われる事を念頭に置いてあって,ブラケットが標準添付されていたりしますし,背面のバスレフポートを塞ぐプラグも付属しています。

 一回り大きなサイズのA130にはそうした付属品はなく,バスレフ専用のメインスピーカーとして使う事が想定されているわけで,3000円の価格差以上に,その立ち位置が異なっていることも認識すべきでしょう。

 私はそうしたA120の位置付けに興味がありましたし,ここまできたら最小サイズのJBLを聞いてみたいじゃないですか。だから迷わずA120を買うことにしました。

 お値段は16000円弱。1本8000円ほどですので,もう破格でしょう。

 届いて見ると,まず作りの良さに感心しました。逆に作りの乱暴さを批判する人もいますが,私の個体はとても良く出来ていて,綺麗に仕上がっていました。

 ずっしりと重く,指で弾いてもコツコツといい音を立てています。これは期待出来そうです。

 で,実際に音を出してみますが,これがまた今どきの帯域の広い,定位感のあるいい音を出すのです。低域は伸びているというよりも小型ブックシェルフのバスレフらしいタイトで元気な音ですし,高域も自然に繋がって出てきていて,ハイハットの音で解像感の高さを印象づけます。肝心な中域には艶もあり,音も散らばりません。

 サイズが小さいのでスケール感こそありませんが,その音場の再現性は大したもので,音を出した瞬間に「おっ」と思いました。これはいいです。

 いわゆる分解能はそれほど高くはないと思いますし,全帯域で定位感が抜群というわけではありません。帯域もやっぱり狭いなと感じますし,音の密度は低く,物足りなさはあります。小さいスピーカーにありがちな設置の難しさはついてまわります。

 しかし,目を瞑って聞けば,これがあの大きさの,あの値段のスピーカーから出ているとは思えないくらい,よく鳴っています。デザインもJBLのハイエンドと共通の高級感のあるもので,いかにもいい音がしそうな印象も与えてくれます。

 気のせいかと思って,4312Mにつなぎ替えますが,もう全然ダメ。4312Mは二度と聞かないだろうなと思いました。

 パイオニアのPE-101と専用のエンクロージャでも聞いてみましたが,フルレンジスピーカーらしい帯域の狭さはあるものの,その音場の再現性と艶は素晴らしく,PE-101を見直しました。それでもA120の圧勝です。

 音の傾向からいって,A120はかつてのJBLのアイデンティティである,Jazz向けの乾いた音とは逆の方向に向いていて,小さいエンクロージャから無理に音を出そうとする不自然さが,らしくないと言われる理由ではないかと思います。

 しかし,今のスピーカーに求められている音の方向に素直に従った結果でもあり,それをこの値段でやってのける(しかもこの仕上げでです)JBLは,やっぱりすごいんじゃないかなと思いました。

 ということで,うちでは,私の作業部屋のメインになりそうです。本気で聞くというよりも他の作業中に楽しく聞くという目的は,案外音場の再現性が求められるし,音そのものもよくないと,気が散って仕方がありません。

 確かに,この音のために,わざわざJBLを選ぶ必要はありません。この音なら,国産メーカーも含めていくらでも選択肢はあると思います。

 でも,そこはやっぱりJBLのコンスーマー用スピーカーです。大衆がどんな音を好むのか,よく分かっていると思いました。この価格,そしてこの大きさでは,頭1つ飛び出た選択肢になるでしょう。

 とても気に入りました。
 

SPUその後

 SPU#1Eを使うようになってから1ヶ月弱になりますが,当初の「それ程でもない」という消極的な印象から,今はもうこれしかないと言うほどの安心感と安定感を感じて使っています。

 大変素晴らしいです。

 SPUは基本構造と外観はほぼそのままにしながら,時代と共に改良を重ねてきた現役バリバリのカートリッジです。同じ物がただ長く生産されているわけではありません。

 このあたりがDL-103と違うのですが,個人的には素晴らしい音のするDL-103がいつ買っても同じ音を出してくれる安心感に好感を持っていて,このあたりがSPUとは考え方が違うのかなあと思う部分でもあります。

 SPUは1959年の生まれといいますし,1973年頃の雑誌を見ていると,当時の国内での価格は2万円ほど。これってV15やADCのカートリッジと同じ価格帯で,ついでにいうと国産のまともなカートリッジとも似たような価格です。

 今でこそSPUは高級なカートリッジで憧れの的ではありますが,当時はオーディオ用のカートリッジとしては割と普通のクラスのカートリッジだったんだなあと思います。

 そのSPUが世代を経るごとに価格が上がり,現行のモデルでは20万円を越えるものもあります。もっとも,1973年ごろの2万円は今の6万円くらいだそうですので,国産の高級品なら妥当な価格ですし,V15なんかも為替相場を勘案すると納得のいく価格ではあり,SPUが近年高級路線に進んだことがなんとなく見えてきて興味深いです。

 そんなSPUですが,高級なものになってしまったことへのある種の反省からか,6万円弱という価格で販売されたのがSPU#1です。これも現在のSPUの相場から見ると破格の安さに見えますが,もともとのSPUの価格帯を考えると,まあそんなもんかなあというレベルです。

 しかし,10万円を越える価格であることをせっかく定着させたSPUが,こうして安いシリーズで展開するにはいろいろ議論があったはずで,これまでSPUを使った事がない人への「マイファーストSPU」を狙ったSPU#1によって,私などオルトフォンの目論見通り,まんまと憧れだったSPUのオーナーになっています。

 SPU#1のコンセプトは,安価なことから最初のSPUになることでもありましたが,同時に発売当時の音を再現することもあったそうです。

 1959年に良いとされた音が現代の良い音であるはずもなく,それは単なる懐古主義に成り下がるはずだと私などは思ったわけですが,一方でSPUが現在でも高い評価を得ており,基本構造が他社も含めたMCカートリッジの標準になっていることを考えると,すでにこの当時にある程度の完成度と性能を持っていたとも言えるわけで,だからこそコレクターズアイテムとしての復刻版ではなく,最初のSPUとしてSPUを知らない人達に手に取ってもらうことを狙いに出来るのでしょう。

 ということで,私はオリジナルのSPUの音を知りませんが,SPU#1がそれに近いものだとすれば,SPUに定着したその評価を新品で実際に体験する事になるわけで,当時から変わらないGシェルのあの古典的で優美な外観への憧れも後押しして,SPU#1を使いたくて仕方がなくなったというわけです。

 これまでにも書きましたが,SPUは現在の基準で考えると非常に使いにくいカートリッジで,トーンアームも選びますし,針圧も大きくせねばなりません。ハーバーハングも調整出来ないので適合するトーンアームに取り付けないと歪みが増えてしまいますし,針圧をちゃんとかけられないなら,そもそも音を出すことも出来ません。

 オーバーハングについては,私はアルミの放熱器を加工して台座を作りましたが,その後オリジナルの台座も少し削って,15mmよりも少し大きいくらいに調整をすることができました。

 針圧については,セットカラーと呼ばれる安価な工業用の汎用部品からサブウェイトになりそうなものを探し,ステンレス製のものを1200円ほどで調達しました。

 これで技術的な点ではSPUをならす用意が出来たわけですが,最初の印象が「凡庸な音」という印象だったのに対し,聴けば聴くほど楽しくて,以後他のカートリッジに全く交換していません。

 なんといえばいいのでしょうか,のびのびと音が出るようになったと言うか,鋭角ではないのですがリアリティにあふれ,中音域はとても丁寧で艶やか,低音もタイトで密度のある音が前に出てきます。

 特筆すべきは空間の再現性が素晴らしく,ライブ音源などを聴いていると,まるでその場にいるような奥行きを強く感じる事ができます。粒子が細かいというか,情報量が豊富で,同時に線の太さも持っているので,それこそDL-103とV15の良いところを併せ持った感じがします。

 クラシックや少人数のジャズに確かにフィットするとは思いますが,ボーカルものもとても心地よく,ジャンルによる得手不得手ではなく,使う人の好みにマッチするかどうかに尽きるんじゃないかと思うほどです。

 私が買ったカートリッジの中では一番高価なものがこのSPU#1でしたが,それだけの価値は十分にあったと思います。あれこれつまみ食いをするのではなく,最初からこのSPUを手にしておけば,ずっといい音を楽しめたのになあとも思います。

 しかし,他の人に勧められるかといえば,それは全く違います。これほど使いにくいカートリッジはないと思いますし,今どきの音でもなければ,一般にロックやポピュラーに期待される音を再現する力も乏しいと思います。

 やはり,DL-103やV15を使って,その上でSPUを評価しないといけないのかも知れません。

 とまあ,SPU#1があまりに良い結果をもたらしてくれたので,今私がやっていることは,SPU#1を使ってクラシックとジャズのLPを96KHz/24bitで録音して,いつでもその心地よい音を楽しめるようにしておくことです。

 DR-100mk3でせっせと録音をしていますが,その時間が全く苦痛にならず,楽しくて仕方がありません。まさに30年前のカセットにLPレコードをダビングしていた頃の楽しさそのものです。

 アナログオーディオの本質的な楽しさというのは,このあたりにあるんだろうなと再認識しました。
 

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