毎年のことですが,2018年もやっぱり,無駄遣いを散々していました。
中には必要不可欠なものもありましたが,そうでないものも結構多く,その上単価がかなり大きなものがあります。
詳しいことは後で書きますが,高価故に使わず,結果として稼働率が非常に低いという状態になっています。これなら買わなくても同じです。
かといって,傷も故障も気にせずガンガン使うほど私は器が大きくありません。やはり,分不相応なものを手に入れてもダメなんですねえ。
(1)カメラ
昨年は大きな投資をしました。
まず一昨年の広角ズーム騒動を決着させるために,純正のAF-S14-24mmF2.8Gを中古で買いました。
トキナーは調整を精一杯頑張ってくれましたが追い込めませんでした。タムロンは「こんなもんです」と調整さえもやってくれませんでした。しかしニコンはいきなりバシッと最高の画をたたき出してくれました。
これが純正のメリットかと思いました。私はブランド信仰はありませんが,その分実力を過度に重視します。だからブランド力の弱いメーカーが,性能で追いつかなかったら,選ぶ理由がなくなります。
それでも,トキナーのように精一杯頑張ってくれて,それが結果に出てきているなら,やっぱりいいなと思うのです。事実,当時売却してしまったAT-X16-28mmF2.8は,トキナーブルーが忘れられず,買い直そうかと思っているくらいです。
しかし,タムロンのように「こんなもんです」と言ってしまうのは,最後の最後にしないといかんのじゃないかと思うのです。私の場合,測距点によっては許容出来ないくらいピントが合わない状態になっていて,実用に耐えないレベルでした。
これを指摘しても「こんなもんです」と言われてしまえば,もうタムロンはあきらめるしかないです。だから,売却したときにはとてもスッキリしましたし,私には縁のないものだと考えるようにもなりました。
以前も書きましたが,これまでタムロンで言い思いをしたことが一度もありません。我慢すれば済むと言う話ではなく,文字通り使い物にならないという話です。
話を戻します。
これで純正で大三元が揃ったのですが,その画がとても気に入っていたAF-S70-200mmF2.8Gの欠点である,VRが効き始めるまでの異様な遅さに我慢ならなくなり,買い換えを決意し,買い換えたのがAF-S70-200mmF2.8Eでした。
VRの効きは最高,画質も素晴らしく,AFは俊足と,まさに非の打ち所のないレンズでした。ただ,画質は淡泊になったと言うか,キレがよくなりすぎたというか,ちょと自分の好みからはズレてしまったように感じています。
で,この時ついでに,AF-S24-70mmF2.8Gも買い換えました。このレンズは画質が今ひとつと言われることもあるようですが,私はとてもとても気に入っていて,主題が浮かび上がる感じは他にない個性だと思っていたわけですが,標準ズームは万能でなければならず,その万能選手がVRを持たないことはさすがに問題でした。
加えて,華奢である事も気になっていました。細身で使いやすかったのですが,機構的な脆弱さがあって,壊れやすいというのがこのレンズの評価の1つでした。せっかくの純正でも,壊れてしまえばそれはもうゴミです。壊れる前に売却しないと大変なことになる,と言う強迫観念もあって,その時在庫のあったEタイプに買い換えることにしたのです。
さすがに最新のレンズだけに,画質はもうこれ以上を求めるのは無理でしょう。VRといいAFの速度といい,フラッグシップのボディに標準で装着されることが前提のこのレンズには欠点は見つかりません。
しかし,やはり画質は淡泊になったような感じがします。70-200mmのEタイプと傾向は同じで,それはそれでよいことなのですが,映りすぎるというか,主題が前に出てこないというか,ちょっと難しいなあと思っていつも使っています。
それ以前に,高価すぎ,怖くて常用出来ないのが問題かも知れません。
ともあれ,これで現行の純正大三元が揃ってしまいました。これで14mmから200mmをまでを,最高の画質でカバー出来る機材が整ったことになります。
200mmの上はAF-S300mmF4Dがあるので300mmまではカバー出来ていると考えていたのですが,やはりレンズ交換は面倒ですし,VRがないのがこれほどデメリットになるとは思っておらず,これも現在てこ入れを計画中です。
さて,これとは別に,サブとしてD300を中古で購入しました。3万円以下でかつてのフラッグシップが手に入るのですから,とても面白いです。手に入れて見ると画素数も性能も十分使えました。
画質は確かに世代的に古くさく,特に色の表現と階調が弱くて,ダイナミックレンジも狭いです。ですからやはりサブはサブなんですが,D850を修理に出している間,大活躍してくれました。
このD300専用に用意したのが,シグマの17-50mmF2.8EX DC OS HSMです。発売時期も古いのですが,それにしても2万円台でF2.8通しの標準ズームですからね,やっぱり試してみたくなるじゃないですか。
大きさも重さも手頃で取り回しは良くて,確かに万能だなと思うのですが,フォーカスリングがAFで回ってしまうのでレンズを構える時に気を付けないといけないのが唯一残念なところです。
画質はシグマらしい切れ味と涼しげな色が好感触ではありましたが,やはり値段相応な収差や歪みがあり,特に背景のボケがうるさくて開放で使う気が削がれます。
いや,この値段でこの取り回しの良さですから文句は言うまい。かくしてD300に付けっぱなしになりました。
ストロボもニッシンのDi600を買い足して,SB-700と2灯体制です。微妙に色が違うこの2つのストロボですが,さすが優秀で知られるニコンのライティングシステムは素晴らしく,ただただポンと置いて多灯発光させれば,それで立体感のある写真が撮れてしまいます。ああ,ニコンでよかった。
そうそう,娘の運動会では200mmや300mmでは届かず,どうすれば400mm相当になるかを思案した結果,とりあえず急場しのぎにテレコンを使おうと,純正TC-20EIIIを買いました。
これで400mmF5.6か,600mmF8になると思っていたのですが,AF-S70-200mmF2.8Eに取り付けると確かに実用レベルの画質は得られるのですが,70-200mmF2.8Eの素晴らしい点がすべてそぎ落とされてしまい,とてもがっかりしてしまいます。
AF-S300mmF4Dに取り付けるともはや論外です。
もともと持っていたTC-14EIIをAF-S70-200mmF2.8Eに取り付けて見たこともあるのですが,全体に眠い画像になってしまい,結局テレコン無しで撮影し,トリミングした方が良い結果が得られました。
純正とは言え,テレコンはやっぱり残念な結果しか生まないように思います。
カメラ関係で最後に書くのは,カーボン一脚です。中国製の製品の品質が上がっていることはすでによく知られていることですが,特にSIRUIの一脚には参りました。P-326という製品を買いましたが,1万円を切る価格でこの品質ですから,もう選ばない理由はないんじゃないかと思います。
とまあ,こんな感じで,子供の成長は速く,ゆえに毎日を漠然と過ごすともったいないわけで,幸い私は,それを記録する方法を知っていて,その手段への投資に価値を感じ,実際に保有を許されています。いつまで現行モデルについて行けるかわかりませんが,最新の高級機を持ち,これを使いこなす楽しさを味わえ,かつ日々を確実に記録出来ることはとてもありがたいことで,無理をしないで続けていこうと思います。
(2)オーディオ
音楽を楽しいと思って聴く機会が少なくなり,すでに音楽とオーディオは私の中で大きな存在ではなくなっているのですが,技術的好奇心をわかりやすくかき立ててくれるのは,やはりよくわかっている音楽とオーディオの世界です。
昨年は,シュアのMMカートリッジの生産中止をきっかけに,最近盛り上がっているアナログレコードの再生に少し投資をしました。
まず,きっかけになったシュアのM44GとM97xEを購入。M44Gなんか,そのままシュアの音です。V15シリーズにこだわっていたことがバカらしくなりました。
そのV15ですが,長く使っていたV15typeVxMRを床に落として壊してしまい,同じ物といわれるVST IIIを中古で入手,それもそれなりに高価だったのですが背に腹は代えられず,中身を取り出しV15typeVxと入れ換えて,なんとか片を付けたのでした。
音は紛れもなくV15typeVxMRの音で,カートリッジの音というのは結局の所,スタイラスとカンチレバーが支配的だと思い知った次第です。
で,ここに端を発してグラドのPrestige Blue2を買ったわけですが,その精細さと解像度は価格を大きく超えており,今おすすめをきかれたら,迷わずこれを即答すると思います。
そしてカートリッジ祭りは,モノラル専用カートリッジの存在理由を私に教えて幕を閉じます。いつまでこの値段で売っているのかと思われるAT-MONO3を買ってみたところ,モノラルのレコードが明らかにモノラルで聞こえることに,感激しました。
そう,ステレオのカートリッジでモノラルを聴いても,左右で同じ音が出ているにすぎません。ノイズやちょっとした位相差は左右別で,それがステレオ感を作ってしまいます。
しかしモノラルカートリッジなら,ノイズも左右同じ,位相差もありません。完全にモノラルであることは,左右で同じ音が出るステレオとは本質的に違うのです。
こうなってくると,アンプもスピーカーもモノラルで,と,それはそれは恐ろしい沼にはまり込むんですが,幸か不幸かモノラルのレコードが限られる私は,沼の方からお断りが来そうです。
最後にPCMレコーダ,DR-100mk3です。
これまでうちの標準機として活躍したDR-100mk2は,LCDに横線が入り,引退しました。後継に選ばれたのがDR-100mk3です。あらゆる面でブラッシュアップされ,もう元には戻れません。
しかし,ライン入力のインピーダンスが低すぎて,レベルが下がってしまうのはちょっとプロ用としては問題があるかもしれません。DR-100mk2ではこんなことはなかったんですけど・・・
そのDR-100mk2ですが,aitendoの安いLCDを無理矢理付けて無事復活。LCDだけ取り外して使おうとDR-100mk2をオークションで探していますが,これってどうも人気があるようで,とても安くは手に入りそうにありません。修理したのは正解でした。
(3)家電
昨年の家電は,大物が2つ。1つは洗濯機,もう1つはテレビでした。いずれも7,8年経過した古い家電でしたので,買い換えでおおきなメリットがありました。
必ずしも賢い買い物ができたわけではないのですが,得られた結果には満足しています。
まず洗濯機ですが,シャープのES-G110です。デザインでヒットした斜めドラムで,私は別にそれを理由にして買い換えたわけはありません。しかし,使ってみるとこのデザインは飽きが来ず,異物感がないのです。
それまで一般的だった曲線を多用した,プラスチッキーなデザインは,冷静に考えると異物感がすごいですよね。なんか,太ったおっさんがでんと座り込んでいるような感じです。
冷蔵庫だってテレビだってタンスだってテーブルだって,およそ直線で作られています。なのに洗濯機だけパステルカラーに丸いデザインというのは,今は抵抗感が強くてダメです。
ES-G110は,そこはさすがにシャープ製なので,細かいところは詰めが甘いです。デザイン重視と言いながら建て付けがズレていたりしますしね。
でも,この「普通の」デザインにトライしたことは素晴らしいと思いますし,洗濯機の基本性能としても,以前のものより格段に良くなっているので,買って満足でした。
現在は,耐久性がどのくらいかに興味が移っていて,特に乾燥機がいつダメになるのかが心配なところです。毎週の槽洗浄を欠かさず,とにかくホコリと洗剤のカスを溜めないようにしていますが,原理的にホコリが乾燥経路に溜まることは避けられず,まずは3年,無傷で動いて欲しいなと思っています。
テレビは夏頃に買い換えました。娘が振り回したオモチャがテレビの画面に傷を付けたと思っていたら,これは汚れで一安心,しかし汚れを取るときに傷を私が付けてしまい,結局買い換えという展開です。
ちょうど43インチでは小さいなと思っていたころだったので,予算12万円でできるだけ大きなサイズという条件で買ったのが,東芝の55BM620Xです。
ラインナップ上は中の下ではありますが,それは最下位機種にオーディオをてこ入れしたものであるからで,画像面は最下位レベルです。それにLCDですから,そもそもプラズマにはかなうはずもありません。
実際,買い換えた時には,その画質差に愕然としました。しかし,輝度の高さと画作りの良さ,そして目が慣れてしまうまでに行った画像の調整で,今は不満なく大画面を堪能しています。
音の良さを軽く見る向きもありますし,いくら頑張ってもサウンドバーを増設するにはかなわないといういけんもあるのですが,それでも内臓のスピーカーだけでそれなりの音質が得られる事のメリットは大きくて,低音もしっかり出ていて,しかも無理に強調することなく,音楽番組も楽しめてしまうこの機種を選んだことは,実は正解だったと思っています。
買い換え前はBSさえも見ていなかった我が家ですが,どうせならと4K放送をきっかけにBSを見るようになりました。4Kは期待以上の面白さです。BSも面白い番組がたくさん散らばっていて,私はまたテレビに戻ってきています。
今どき放送波によるテレビなんかで大喜びしているなんてとバカにされるでしょうが,番組表を眺めて面白そうなものを録画予約する楽しさは,かつてのFMエアチェックと同じ物があります。そもそも時間がない私には,このくらいが無理なく楽しめる範囲なのかも知れません。
家電について言えば,電気ひげ剃りを買い換えたのと,コリコランを購入しました。
ひげ剃りはラムダッシュのES-LV7Bですが,自動洗浄が改良されていて,特に洗浄剤が安く小さくなったことは特筆すべきでしょう。そり心地も良くて,刃が悪くなっても肌を傷めないというのはさすがだなあと思います。
コリコランは,かつてパナコランとして売られていた高周波治療器のリバイバルです。値段が随分上がっていて手軽に手を出せなくなっていますが,私には効果があり,手放せません。
個人的には,次世代機では電池の寿命を半分して,薄型にしたものと出力をアップしたものの2つを用意して欲しいなと思います。
(4)おもちゃと工作
最近,工作関係はご無沙汰しているのですが,ちょうど1年前に3Dプリンタを買いました。ですが,3Dプリンタはなにかを作る道具であり,それ自身の楽しさを否定こそしませんが,夢中になるほどのものはありません。
PLAフィラメントもいろいろな色を確保しましたが,まさか経年変化でボロボロになるとはおもわず,これって使えるのかなあとリールにたくさん残ったPLAをみて心配になっています。
テスターは,FLUKE101やDL2050に決着をつけましたし,なによりアナログテスタを新調しました。サンワのYX-361TRには少々がっかり,しかしCX-270Nには期待以上の結果に満足でした。
そうそう,昨年は私にとってラズパイ元年でした。もともとローカルに立てるDNSをラズパイに移行しようという計画で始めましたが,実際にセットアップを始めてみるととても面白く,LinuxとPythonでLED点滅という,ハードとソフトの界面が目の前にある事に,懐かしい感激を覚えました。
そう,8ビットマシン全盛の頃は,これが当たり前だったんですよ。
オモチャの範囲で最後に買いたいのが,Ozobot Evoです。STEMというキーワードは子供のいる私にも無視できないものですが,私自身が子供だった頃に比べると,娘はすでにコンピュータもネットワークも当たり前の世代だからか,今ひとつこういうオモチャには興味を示しません。
まあ,子供というのは親の想いとは真逆に生きるものなので,過度な期待はしませんし,そんなもんかと笑い飛ばすわけですが,本当に今の私と真逆に生きられてしまうと,それはそれでちょっとしんどいなと思ったりします。
で,そのOzobot Evoですが,良く出来ていますし,面白いのも事実ですが,確かに何時間も,何日もハマリ続けるだけの魅力があるかといえば,それは難しいように思います。
思えば,私が昔プログラムを書いたのも,電子工作をやっていたのも,その成果物が目的としてあり,作った後も便利だったり楽しかったりと継続して接していられたことが大きいと思うのです。
もちろん,作ることそれ自身が楽しい事はもちろんですが,思うにそれだけでは長続きしません。作ったものが自分の生活の質を向上していくことを実感し,モノづくりが楽しいのは過程も結果もどっちもだと知る事で,一生の趣味となり得ます。
Ozobotは,確かにプログラミングを簡単にし,その過程と結果をビジュアルで楽しめることに素晴らしいメリットがありますが,何時間かかけてやったことがその場でおしまいになり,その後の自分の生活になにも与えないと思えば,次にまたやろうと思わなくなってしまうでしょう。
ここに至って,ozobotは学校の勉強と同じレベルに格下げされます。勉強だからやる,学校で習うからやる,というのは,次第に試験に出るからやる,やらないといけないからやる,に繋がり,本人がやりたいかどうか,面白いと思うかどうかに関係がなくなってきます。
ozobotにしてもscratchにしても,あくまでロボットやコンピュータを動かすために練習に過ぎません。ロボットやコンピュータを動かそうと思わない大多数の子供たちにとって,それらは興味の対象ではなく,縁遠いものであるということ,我々大人はもっと知るべきなのかも知れません。
(5)その他
世の中が新しいiPhoneで盛り上がっているときに,あえてBlackberry KEYONEを買いました。まだ半年ほどですが,すでに大幅に値下がりしており,3万円出せば手に入るようになっています。
気になっていたOSは8.1.0にアップデートが済んでおり,あとは運用実績を積み重ねて便利に使うだけとなっているのですが,私はゲームをしませんし,メールもLINEも,物理キーボードがとても便利に使えています。
とはいえ,ちょっと大きいし重いなあと思います。この大きさでも画面が狭いのはキーボードのせいでもあり,Blackberryが評価されないのも無理はないと思います。
今買うのだとしたら,KEY2LEがおすすめです。安いし十分な機能を持っています。指紋認証は誤動作が多くあてになりませんし,キーボードのスライド機能も使い物になりません。なら素直にKEY2LEで十分です。
あと,細かい事は書いていないのですが,古い雑誌をコツコツを集めています。もともとトランジスタ技術で始めたバックナンバー集めですが,1976年以降はすべて揃っています。1975年も1月号と8月号を,1974年も5月号と10月号を手に入れればコンプリートです。
初歩のラジオは1975年以降はすべて揃っており,1974年も1,2,6月号でコンプリートです。ただし,ハムガイドになってからはそろっていません。
さすがに私が生まれる前の技術雑誌を集めても仕方がないなあと思いますし,1980年代に比べて1970年代(それも前半)の雑誌は面白くないです。ただ,こういうのって意地になります。
エレクトロニクスライフは1985年以降ほぼ揃っていますが,まだまだ抜けがあります。1995年くらいまでは集めようと思っていますが,正直なところ,エレクトロニクスライフが面白かったのは1985年から1988年くらいまでで,それ以後はパソコンの話が増えてくるので,あまり集めようという気が起きません。
そういえばI/Oは古いものの価格高騰がすごいわけですが,私は一番面白いと思われる1983年から1987年までを揃えていますし,1982年も1,3,5月号でコンプリート出来るくらい持っていますので,そんなに必死になっていません。
ただ,先日,1991年頃のI/Oを読み返す機会があったのですが,この頃のことを思い出して面白く読むことが出来ました。I/Oはエレクトロニクスライフと違い,やっぱりハードウェアに力点を置いてくれているので面白いですし,広告がたくさんあるのもよいです。
電子展望という雑誌は,今やほとんど知られていませんが,誠文堂新光社の電子工学系の雑誌のうち,最上位に位置するプロ向けで,トラ技のような位置付けです。半導体からマイコンにフォーカスしたことで,パソコンに傾倒して存在意義が問われてしまい,半導体に再帰するもすでに遅く,あえなくバブル前に廃刊になった雑誌です。
初歩のラジオや子供の科学が大好きな私は,トラ技の内容がこのテイストで読めるので結構好きなのですが,内容がやっぱり薄いのと,パソコンに手を出し始めてからが趣味に走りきれておらず,そこは名門I/Oとの力の差を感じてしまいます。
その割には最近値段が上がっていて,簡単に手が出せません。もともと,安い値段で80年代前半の空気が吸えたらなあと言う目的だったのに,残念です。
そして真打ち,Oh!mzです。Oh!Xはすべて揃っていますが,さすがに古いOh!mzは持っていません。それでも1986年は1,3月号,1985年は3月号,1984年は9月号,1983年は1,2月号が欠けているだけです。1982年は全滅ですが・・・
Oh!mzのように,機種別の雑誌で,しかも長年出ていた雑誌というのは,その時々で主役となった機種とその機種が得意だったことに内容がごろっと変わります。
まして,シャープのマシンはビジネスに弱く,ゲームとグラフィックと音楽と自作という,まさにコンピュータで遊ぶ方法を全方位でカバーした雑誌になっていました。時に高等数学,時に計算幾科学と,アカデミックな空気に触れることが出来たのも10代の私には貴重なものでした。
これらの雑誌は,以前は古本屋にしかなく,出ていれば安価に買うことも出来たのですが,いかんせん古本屋が雑誌の目録を用意してくれるはずもなく,現地に赴いて足で稼ぐしかなかったので,入手は難しくまさに時の運でした。
それがWEBベースで全国の古本屋さんから買えるようになり,入手が楽になったと喜んでいたら,今度は古本屋さんの軸足がオークションになってしまい,値段が高騰するようになりました。
30年前,古いトラ技は1冊60円だったのに,今や1000円超えても安いくらいです。そろそろ潮時ですかねえ。
てなわけで,昨年も無駄遣いをたくさんしました。金額だけなら,スマホのゲームに課金しまくって廃人になってるレベルでしょう。寒気がしてきます。
2019年は,買ったものを上手に使いこなして楽しむフェイズにしたいところです。ただ,消費税も上がり,駆け込みで買うものも出てくるかも知れませんし,家電や風呂釜などの設備で大きな出費があるかもしれません。
少し,身の丈に合った生活をしようと思います。