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2006年12月の記事は以下のとおりです。

ちょっと無駄遣い

  • 2006/12/30 01:04
  • カテゴリー:散財

 弟が大阪に戻ってくるのにあわせ、二人で久々に日本橋の電気街をうろうろしてきました。
 知ってる方も多いと思いますが、日本橋の凋落ぶりは目を覆うばかりで、隆盛を誇ったかつての電気街の面影はすっかり見られなくなっています。
 建物の解体作業が1つ終わればまた1つと、次から次へと更地になって代わりにマンションが建設予定という看板を見るにつけ、商業地域でさえもなくなってしまうのかと驚いてしまいます。
 理由は梅田や難波に大型の店舗が次々に出来てしまったことで、もともと交通の便が今ひとつだったこの地域に人がわざわざやってこなくなってしまったのです。
 とはいえ、面白いのは家電の時代もオーディオの時代もパソコンの時代もゲームの時代も全く我関せずで存在し続けた小さいお店(それこそその業態はまちまちです)は、すっかり様変わりした現在に置いても、やはり我関せずで存在し続けていることでしょうか。

 そんなわけで、今日は年末で人が多く、久々に活気に満ちたこの日本橋で、私もいろいろ散財をしました。雰囲気に飲まれるというのはあるかも知れませんね。

・ノートPC
 ノートPCといっても、新品を買ったわけではありません。中古の、それもジャンクに近いような激安品です。それでもあこがれのThinkPad。X20です。
 かなり古いマシンで、Celeron-500MHzです。OSなしで16800円。ポートリプリケータ込みのお値段です。
 これは先日突然の不調に陥った我が家のサーバーのリプレース用に買いました。今はだましだまし動かしていますが、壊れてからでは遅いのがサーバーです。今のうちにマシンの確保だけでもやっておかねばならないという切迫した気分もあって、中古PCショップを見ていると、あまり程度の良い物がありません。
 あまりスペックの高い物は消費電力も大きく、24時間運転には適しません。日立やIBMといった、信頼性にお金をかけたメーカーのマシンでないと故障が心配になります。
 同じ信頼性という観点で、極端に使い込まれた感じのあるものや、落下などが原因と思われる破損があると、故障率が高くなります。
 しかし実際に自分の作業を支援するマシンではありませんから、あまり高価な物も考え物です。
 そういう観点で探していて、良い物が見つからずに引き返そうと一度は決めたのですが、ふと目立たないところにお手頃なマシンがありました。それがX20だったのです。
 ジャンクに近いとはいえなかなか程度はよく、保証も1ヶ月あります。わずか1ヶ月ではありますが、保証なしと1ヶ月とはいえ保証があるというのは、その間にお店側の大きなリスクがあって、もはや雲泥の差です。
 HDDも一緒に買おうと考えましたが、初期不良があったら大阪では困るので、これは秋葉原で買うことにします。
 処理能力も上がるので、突然艦長日誌が軽くなるかも知れませんよ。

・Skypeフォン
 私はそれほどヘビーではないにせよ、Skypeの早くからのユーザーです。
 PCを使わず、スタンドアロンでSkypeを使うことの出来る電話機が数ヶ月前に出たことは知っていましたが、2万円と高価である上、ロジテックから出て以降他社が追随しないこともあり、最近はすっかり忘れ去られた存在になっていると思います。(バッファローから出てるじゃないかという方もいると思いますが、残念ながらバッファローの製品は先日不具合のため全品返品となり、現在は市場には出ていないはずです)
 お値段は高いのですが、使ってみた感じ、これはなかなかよいですよ。
 さすがに動画のやりとりはできませんし、メッセンジャーも使えませんが、通話と限って考えた場合、操作感も悪くなく、なんだか携帯電話で話をしているかのような錯覚に陥ります。
 電池の消耗が激しいので、連続で何時間も話が出来るわけではありませんが、これまでどうしたってPCに縛られていたSkypeが身軽になるのは、実に気分が良いですよ。
 2万円の商品とは思えない質感にがっかりしますが、おそらく後継商品も出てこないでしょうし、気になる方は今のうちにかっておいた方が良さそうです。

・あさちゃんで昼めし
 有名な食堂、あさちゃんで昼ご飯を食べたわけですが、650円で食べられる定食は、大阪の水準では残念ながら並。特別おいしいわけでもなく、さりとて特別まずいわけではなく、店内の雰囲気も大衆食堂そのものです。
 ご飯は噂通り多めで、茶碗に2杯分という感じでしょうかね。おかず二品に卵焼きと山盛りのキャベツでこの値段はさすがと思いますが、基本的に揚げ物中心のメニューなので、私ならやまちゃんにいきますね。(ってやまちゃんはまだあるのだろうか)
 こういう雰囲気が好きで量の多さが優先だと考える人にとっては良いお店ではないでしょうか。
 私?正直なところ、次に行くことはないと思います・・・
 
・フォトトランジスタがディスコン
 定番のフォトトランジスタ、東芝のTPS603Aが廃品種になってしまっていました。
 幕速の測定器を自作したときに使い切ったので買おうと思ってシリコンハウス共立に行くと、もう手に入らないとのこと。
 安くて使いやすくて便利な品種だったので、まさかこれがなくなるとは思ってなかったのですが、時代は変わっていきますね。
 お店の人(シリコンハウス共立にしては非常に丁寧で好感の持てる方でしたが)によると、今年はリード部品を中心に、東芝のディスコンが相次いだそうで、かなり本気で整理をしたという印象だったそうです。
 結局買えずにおわりました。


 こんな感じです。

 思った以上の収穫があったものもあれば、なんともいえないものもあったりして、はっきりと欲しい物だけを買って帰って来るという買い物とはまた違った、久しぶりに楽しいと思う時間を過ごしました。

 いいものですね。

最悪

FA43ミリ、派手なキズを付けてしまいました。
ブチブチにくるんだレストアしたての28ミリと一緒にしたのですが、プチプチが破れて43ミリとぶつかってました。
ピントリングの塗装がはげてしまいました。
大事にしようと思ったレンズなのでかなりショックです。
こんな事なら28ミリを置いてくればよかったです。

でも結局

 こんな慌ただしいときに,でも結局28mmレンズのレストアをやってしまいました。

 レンズを磨いて,ヘリコイドにグリスを詰め,最後に無限遠まで出すことをやってしまいました。

 当然試写はまだです・・・

今年の修理は今年のうちに

ファイル 74-1.jpg

 続きです。

・ペンタックスMEsuper

 FA43mmを手に入れてしまったせいで,どうしても自分が修理できる範囲のカメラをもう一代確保したくなりました。

 LXは最高のカメラですが,自分で修理できるという条件から外れてしまうので,SuperAかProgramA,はたまたMEsuperあたりを探していたところ,ミラーが上がったままのジャンク品を3700円ほどで見つけました。28mmレンズ付きです。

 相当使い込まれた感じで,素人さんの分解痕も派手にあります。ビスもなくしたらしく,適当なものが取り付けられていました。嫌な予感がします。

 MEsuperには,持病があります。ダンパーの劣化による,チャージ不良です。シャッターが落ちない,ミラーが降りないという問題もこれが原因だと言われています。

 サービスマニュアルや分解手順などを揃えて,早速分解開始です。

(1)ミラーボックス

 ミラーが上がったままですので,どうしたってミラーボックスまでは分解しないといけません。それにダンパーの交換だけは絶対にしないとだめですし。

 ミラーボックスを外して私は唖然としたのですが,こってりグリスが盛られており,不用意にさされたオイルも一緒に固着して,レバーが堅くて動こうとしません。どういう機構になっているのかを調べてみるのですが,動かないのでは話になりません。

 仕方がないので,ベンジンでグリスを落として行き,少しずつ動かしていきます。素人さんがむやみに注油した恐ろしさを見ました。

 ようやく動きを取り戻したところで,ダンパーを三カ所交換します。外形4ミリ,内径2ミリのチューブを輪切りにして使うのがよいのですが,私の場合適当なものがなかったので,ミノムシクリップの絶縁ゴムの,端っこを切って使いました。

 さらにさらに分解してベンジンで洗浄を繰り返します。エアダンパーも分解して清掃,幸い内部のダンパーは再利用できそうです。

 こうしてミラーボックスは問題なく復活しました。エアダンパーの「しゅぽ」という音,たまらないものがあります。


(2)シャッター

 シャッターはぱっと見たところ問題はなさそうでしたが,かなり使い込まれていますし,この部分のダンパーの劣化もトラブルの原因として知られていますので,一応分解掃除をした方が良さそうです。

 縦走りのシャッターは分解するとパズルのようで,元に戻せないことが怖くて,私は実はばらした事はありませんでしたが,ここまできたらチャレンジです。

 慎重にばらして,順番を覚えて行きます。ばらしたらベンジンで清掃をすると,結構汚れが落ちます。ダンパーも不必要なものは外してしまいました。安心出来るという点でも,やっぱり分解して良かったと思います。

 組み立ての順番を少し間違えてしまいましたが,おかしな記憶だけに頼るのではなく,原理的な所も考えながら組み立てるべきで,その結果ようやく正常な動作をするようになりました。


(3)組み立て

 そのほか,固着している部分を清掃し,場所によっては綺麗なグリスを塗って,逆の順番で組み立てていきます。

 ところが,失敗がいくつか。配線が劣化しており,作業中に切れてしまうことがありました。自分で外した配線はメモを取ってありますが,勝手に外れた部分はメモなど取っていません。

 切れた部分が複数でないうちに,切れた部分を探し出してハンダ付けしていきます。これでなんとか元通りにできました。結局2本の配線を切ってしまいました。

 露出計のLEDも位置決めがなかなかシビアで,調整が難しかった所です。これも根気よく繰り返して,納得できるレベルにしました。

 電気回路は幸いなことに全く問題はなく,修理の必要はありませんでした。

 あと,モード切替ダイアルがかなり渋かったので,ここも分解して清掃です。かなり良くなりましたが,ちょっと操作がしづらいのは,このカメラの欠点だと思います。


(4)調整

 いつものようにグレーカードで露出計の確認と調整をします。ちょっとアンダーなようですので,調整をします。続けてオートシャッター速度を確認しますが,これがまた無茶苦茶。

 おかしいなあといろいろいじって見ましたが,半固定抵抗の初期位置から随分ずれてしまいます。

 正しくはまずオートシャッター速度から調整するべきなので,そういう風にしてみたところ,一応あわせるとができました。ただ,どうも半固定抵抗の位置が怪しい。

 気を取り直し,マニュアルシャッター速度を測ってみると,これもまた無茶苦茶。ここは調整箇所が見あたらないので焦ったのですが,もしやと思い電池電圧を測って見ると,1.2Vまで低下していました。これでは調整もおかしくなるはずです。

 1.4Vあたりの電池を入れてみたところ,マニュアルシャッター速度はかなり改善されました。ただ,シャッターボタンから指を離さないと後幕が閉じないので,おかしいなあと思いつつ調整をやり直します。

 再調整の結果,かなり半固定抵抗の初期位置に近いところに落ち着いたわけですが,そのうちマニュアルシャッター速度がかなり狂い始めました。

 電池電圧を測ると1.3Vまで落ちています。

 それにしても,これほど電池電圧に依存するとは,困ったものです。もしかしたら,電源回路に問題があったりするのかも知れません。

 これはたまらんと,新品の酸化銀電池をおごることにしました。

 結果,半固定抵抗の初期位置のかなり近いところで調整が終わりました。マニュアルシャッター速度も一応きちんと出ています。

 最後に全速確認し,問題がないことを確かめて,調整は終了。セルフタイマーのレバーを残して,全部組み立ててしまいます。


(4)外装

 張り皮がひどい状態だったので,この際張り替えることにしました。気になったのは裏蓋の張り皮で,メモホルダーをどうやって外すかが問題でした。

 結果,ホルダーは裏蓋の裏側でダボを溶かして取り付けられていました。ダボを出来るだけ温存しつつ,削って外します。そして張り皮を張り直して,元通りに組み立てます。

 張り皮はオリジナルとは違って,手持ちの関係でライカっぽいものになってしまったのですが,これはこれでまあよいとしましょう。

 ペイントの剥げもかなりひどく,プライマーのあと丁寧にタッチアップします。シルバーはプラスチックの部分ですので,プライマーは使いません。

 モルトプレーンも張り直し,セルフタイマーのレバーも組み付けて,完成です。


 てな感じですが,まだ試写はしていません。1/2000秒もきちんと出ているようなので,あまり心配はしていません。

 MEsuperと言えば,部員でもない私が写真部の部室に入り浸っているときに,先輩の持ち物だったのが記憶に残っており,勝手に空シャッターを切りまくっては,使いにくいマニュアルシャッター速度のボタンやモード切り替えダイアルに閉口した覚えがあります。

 それでもあの小ささや,1/2000秒まで持つ基本性能高さは,ちょっと憧れていました。今回それをジャンクとはいえ手に入れてみて,実際に分解してみると,特徴がよく分かります。

 プラ部品はほとんど使われておらず,金属の部品はしっかり作られており,このカメラのメンテナンスを楽しむ人が多いのも頷けます。

 ただ,操作が大変なこと,電池が結構早く減ること,それとミラーショックがかなり大きいことを考えると,このサイズはそれなりに無理をしているんだなあという印象です。

 年明けにも試写をして,様子を見たいなと思います。

 ここまでいくつかのカメラをレストアしてみて,なんとなく傾向がつかめてきました。時代ごとにやり方はちょっとずつ違いますが,勝手が分かるというか,どこをどう見ればよいかが分かってくるので,この手のカメラならもう迷わないで済むような気もします。

 さて次は,一緒に手に入れた28mmレンズのレストアです。かなり汚いのと,ヘリコイドグリスがスカスカになっています。これももう年明けですね。

ミノルタのソフトコーティングトラップにはまる

ファイル 73-1.jpg

 えと,ずっと忙しかったので書いていなかったのですが,カメラ関係も進捗が大いにありました。

・MCロッコール135mm/F3.5

 先日ミノルタXEを頂いた方から,135mmレンズも頂くことになりました。とりあえず28mmと50mm,135mmが揃えばほぼどんなシーンでも間に合います。28mmは購入しました(発送待ちです)のでよいとして,135mmをいただく件はなかなか予想外でした。

 このレンズ,フィルター径が49mmで,いわゆる前期型だろうと思います。知らなかったのですが,絞りリングにプレビューボタンがあるんですね。これってなかなかよいアイデアです。ボディにプレビューボタンがなくても大丈夫なわけですから。

 デザインは私の好みで,大振りなXEにもよく似合います。

 カビなどはありませんでしたが,残念なことに少しくもりがあるようです。これくらいなら写りに影響はないのでしょうが,精神衛生上の問題と勉強のために,分解することにしました。

 この時代のレンズは,分解がとても楽ちんです。くもりは,前玉の裏側でした。

 アルコールで表面を拭いて,から拭きをします。

 すると,なんとまあ,傷だらけになっているではありませんか!

 そういえば,古いロッコールは内側がソフトコーティングだ,という話を聞いたことがあります。まさか,これがそれだったとは・・・

 せっかくのコーティングですが,こんなに見事に傷が付いたままでは撮影に影響があるでしょう。毒を食らわば皿まで,コーティングをはがしてしまうしかありません。

 超微粒子のコンパウンドを使ってごしごし拭くと,コーティングがはがれていきます。非常に残念な気分でしたが,やむを得ません。授業料です。

 他のレンズは幸いコーティングに影響のあるようなものはなく,元通り組み立てました。くもりは消えてすっきりしたのですが,コーティングがなくなったことがやっぱり気になります。

 試写は行ったのですが,まだ現像はしていません。ただ,このころの135mmには外れはありませんし,そうおかしな事にはなっていないと思います。

 もう1つ,大物の修理をやっていました。次に続きます。

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