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XTEINK X3をどう使うか

 先日,ネットを徘徊しておりますと,電子書籍&ガジェット好きという,どちらも20年前に味わって久しい香ばしい薫りに誘われ,XTEINK X3なる電子書籍端末にたどり着いてしまいました。

 名刺サイズで厚みは5mm,日本人なら大好きな手のひらサイズのこの端末は,好き嫌いが分かれるEinkを搭載した3.7インチの超小型端末です。

 大きさは98x64x5.1mm,重さ58gとハンドリングは良好,ディスプレイは480x800ピクセルで250PPIとなかなかの高解像度で,ストレージはmicroSDの16GBで,お値段は13000円ほど。

 それこそ一昔前は1万円で立派なKindleが買えたことを考えると円安が恨めしくなるわけですが,Kindleと違って赤字でもばらまくという戦略も大企業の後ろ盾もないガジェットが1万円でこうして世に出てくるだけでも大したものだと思います。

 Einkとは腐れ縁の私がこれを見逃すこともないと思い,実用に供するイメージがさっぱり沸かないにもかかわらず,文字通り衝動買いしてしまいました。折も折,amazonがセールをやってることもありましたし・・・うちの家訓は「買わずに後悔するより買って後悔しろ」です。

 調べてみると,3ヶ月ほど前から話題になっているものらしく,一部の感度の高い羨ましい人たちはaliexpress等で手に入れているみたいでした。ただ,日本向けと中国国内向けではファームウェアのポリシーに違いがあるようで,私がamazonで手に入れたX3は,ちゃんとファームを書き換えることの出来るものでした。

(1)第一印象

 名刺サイズと言うから覚悟していましたが,画面サイズが名刺サイズと言うだけで,案外大きめだと思います。手元にある(さりげなく自慢)のGR IVに重ねてみたのですが,長手方向がやや短いくらいで,あまり大きさは変わりません。いやいや,GR IVってどんだけ詰め込んでんねんな。

 持ちにくいほど小さい分けでもないですし,実用性はゼロだなと覚悟していたディスプレイもこれなら使い方を考えようという気にもなります。

 面白いのはタッチパネルではなく,すべて物理キーであることです。おかげでボタンだらけで,もう覚えられません。ああ,かつては小さいディスプレイとボタンが一杯ついている機器に目がなかったんですけどね。

 それから,ディスプレイがなかなか良いです。ディスプレイがベゼルの奥に沈んでいるものが今でもありますが,X3はいっちょ前にフラットです。覗き込んでいる感じがなくて見やすいですね。

 バックライトもフロントライトもありません。でもEinkなんだし,明るいところでちゃんと本を読みましょう。色や反射率を向上させる意味でのライトは否定しませんが,それならLCDやOLEDでもいいんじゃないかと私は思う偏屈ですので,パッシブな光で優しい読書を楽しみたいところです。


(2)質感

 今どき中国製を悪く言う人などいないと思いますが,これも良く作ってあります。本体の精度も十分ですし,持った感じの密度感も素晴らしいです。ボタンの押し心地だってよく考えてくれていますし,これを大量生産して1万円で売るんですから,本当に大したものだと思います。

 とはいえ,円高時代を知っている私としては,これならやっぱり6980円かなと思いました。

 そうそう,大切な事を1つ。XTEINK X3はスマートフォンの裏側に貼り付けることも(全く余計な事ですが)想定しているみたいで,強いマグネットが背面に仕込んであります。

 蓋の開閉認識程度の磁力なら別に気にしないのですが,さすがにスマートフォンに貼り付けるくらいの磁力ですので,注意が必要かと思います。

 最近,磁気を利用したものって減っていますのでついつい忘れがちですが,滅多に買わない電車の切符とか,街の図書館のカードとか,少し古いシステムがそのまま残っている場合は要注意かと思います。


(3)日本語化

 実のところ,このガジェットが懐かしいのは,そのままではなにも出来ないからです。もちろん本体だけで電子書籍を読む事は可能なのですが,どこかのストアと連携するわけでもありませんからコンテンツは自分で調達する必要がありますし,単機能の端末ですから他の使い道で遊ぶことも出来ません。

 対応している電子書籍の汎用フォーマットはEPUBくらいのもので,独自フォーマットかバラバラのBMPを表示することくらいしか出来ません。JPEGですらないし,zipやcbzのようなアーカイブも未対応です。いわんやPDFなど論外です。

 OSというかファームウェアがオープンソースのCROSSPOINTですから,これをもとにした日本語版のファームに入れ換えるのが,まず最初にしないといけないことなのですが,ここで前述の中国語版かどうかが効いてくるわけです。

 私のようにamazonで日本国内版を正規に買えば一番楽ちんで,Google Chromeから直接付属のケーブルを使ってファームを書き換えることが出来ます。たった2分で終わる作業です。

 そうすると設定項目も増えて,丸で別機種のような近い心地に変わります。そして,以後のファームウェアのアップデートはOTAで可能。もうPCとつなぐ必要もありません。

 正常に再起動したら,ネットワークの設定です。標準のOSではMACアドレスがわからないのでネットワーク設定に困る人もいると思うのですが,日本語版ではMACアドレスが表示されるので心配無用。

 こうして無事に繋がったら,日本語フォントをダウンロードします。BIZ UDゴシックとBIZ UD明朝,そしてNotoSansJPをとりあえずダウンロードします。端末から直接ダウンロード出来るのはなかなか便利です。

 終わったらみんな大好き青空文庫から試しにコンテンツを入れてみます。こんな小さい端末から直接,作者や作品を選んでダウンロード出来るなんて,ちょっと新鮮な感じがします。もう,青空文庫専用端末でいいや。

 そしていろいろ設定をいじって,個人的に見やすくした結果が以下の写真。

 20260903145832.JPG

 夏目漱石の「こころ」の冒頭部分です。私は文字がぎゅっと詰まったページが好きですし,そのためならルビもいらない人なので,こういう画面にしました。


(4)WebUIによる設定

 実はこのCROSSPOINTですが,設定などをWEBから行うことが出来ます。WEbUIという仕組みなのですが,本体からチマチマ設定を行うだけではなく,コンテンツの転送やスリープ時の画面なども点灯できるので,なかなか便利です。でもあまり詳しい説明をしているサイトは見当たらないんですよね。

 やり方は簡単です。ネットワークに繋がる状態になっていることが前提ですが,ホーム画面からファイル転送を選ぶとQRコードが出てきます。これをスマホで読み取っても良いですが,ここに出ているIPアドレスか,もしくはcrosspoint.localにhttpでアクセスすると,ブラウザに設定画面が出てきます。

 コンテンツファイルの転送も出来ますし,設定の変更も楽です(ただしすべての設定をここで変更出来るわけではありません,残念)。でも一番便利なのは,スリープ時の画面を簡単に設定出来ることでしょう。

 手動でやるには,画面サイズである528x792ドットのBMPファイルを用意し,microSDのルートに「sleep」というフォルダを作って放り込みます。設定でスリープ時の画面をカスタムにしておけば,これで毎回スリープでオリジナルの画面が出てくるというわけです。

 とはいうものの,JPEGもいちいちBMPに返還しないといけないし,リサイズもモノクロ化もいるということで,なかなか手間がかかるのです。

 WebUIからだと,一連の作業が全部自動です。使いたいJPEG画像をドラッグすれば,トリミングや拡大を指定して,リサイズとモノクロ化,そしてBMPへの変換を自動でやってくれます。これはなかなか便利ですよ。

20260903145833.JPG

 私はこんな風に,自分が世話になった本屋さんのブックカバーを入れているのですが,複数入れておくとスリープする度に順番に出てきます。今日は紀伊國屋かという感じで,本当に文庫本を持ち歩いているような楽しい気分になります。


(5)使ってみて

 物理キーは慣れるまで面倒ですが,慣れてしまえば画面を触るよりも快適だったりします。もともと私はKindleでも物理キー派ですから,不便はありません。

 レスポンスははっきり言って遅いです。ESP32ということですからさもありなん,という気もしますが,PDFもZIPもだめで,一画面に出る文字数が少ないのに,レスポンスではちょっと集中力が削がれる気がします。

 個人的には文庫本と同じサイズが良いので,ひょっとしたら上位機種のX4の方が向いているのかも知れませんが,仮にX4であったとしても自炊したPDFが直接開けないことも,解像度が300PPIに届かないことも,やはり本家のKindleやKoboには届かないなあと思います。

 そう考えると,イメージで読まないEPUB専用で,直接ブラウズして読む事の出来る青空文庫専用端末として,胸ポケットに入るこのサイズは実に魅力的に見えてきます。

 といいつつ,持ち歩く端末はもう決まっています(大きさと画質でKindle Vogaer)ので,これを持ち歩く事はないだろうと思いますが,本当に自炊した文庫本が読めないかどうか,PDFをBMPに変換して試してみたいと思います。案外いけるんじゃないですかね。

 

デジットの味をご家庭で2026

 久々に,デジットのランダムボックスが売りに出ました。前回を調べてみると2025年の8月で,ちょうど1年前です。もしかして8月の頭に販売されるのですかね?

 前回はなかなか微妙な内容だったので1年ぶりの今回もあまり期待はしなかったのですが,500円ですし,こういう祭りにはとりあえず参加しておかないと始まりません。

 今回は前回と違って,翌日には売り切れていましたから,そんなに数も用意されてなかったのではないかと思いますが,とにかく1つ,買うことが出来ました。

 ということで,早速2026年版デジットランダムボックスを紹介しましょう。

(1)LED
 LEDはもはや定番ですね。今回は3mmの緑が15個,5mmの赤が20個くらい入っていました。

(2)LFTD-2GPN10
 豆電球みたいなものが10個,台紙に封じてあるものが入っており,何じゃこりゃ,と思って調べてみると,照明式のスイッチに使われる電球のソケットに合致するLEDでした。色は緑で,ACもしくはDC24Vで点灯するもののようです。数年前にディスコンになっていました。
 これはこれは面白いと思うのですが,24Vでしょ,ACって逆耐圧大丈夫なんかなあ?

(3)アンフェノールコネクタ
 36Pのメスで真面目にAMPHENOL DDK製,ハンダ付けタイプです。こういうのって地味にありがたいです。

(4)サーボモーター
 いつもの小型サーボモーターで,E-Sky000155と書かれています。調べてみるとEK2-0500らしいので,これって前回と同じやつみたいです。そんなにサーボモーターもいらんねんけどなあ。

(5)電池ケースやら
 単三3本の電池ケース,27MHzあたりのコイル,LED付きのタクトスイッチなど,1個ずつ入っていました。何故か+側だけのテスター棒,ビデオ用のRCAピンケーブル,ネジ式の端子台も入ってましたが,この辺はゴミかも知れません。

(6)コネクタ類
 2.54ピッチのコネクタやピンが結構入っていて,なかなか便利に使えそうです。中にはICソケットにそのまま刺さる,フラットケーブルを圧着する14Pのコネクタがありました。私はこれ好きなんですよ。あとは3Mの丸ピンICソケットですが,ちょっと珍しい48ピンです。

(7)IC
 今回は半導体はほとんど入っていませんで,7812が2つでした。

(8)今回のあたり
 実用性はさっぱりですが,今回のあたりはこれです。

20260810222724.jpg
 すごいでしょ,ニノミヤムセンの値札です。いうときますけど,ニノミヤと違いまっせ,ニノミヤムセンですよ。(ニノミヤ時代の値札は赤色)
 64ピンのコネクタですから,355円というのもそれなりに当時の価格だなあと思いますが,こんなものが回り回って私の所に届くなんて,ロマンを感じるじゃないですか。
 当時のニノミヤムセンといえば,パーツだけのお店があったり,日本橋でも複数の売り場あったり,地方にもパーツを扱うお店があったりと,部品の販売には力が入っていました。
 値段も安かったですし,正規品がきちんと在庫されていたので,ジャンク屋との境界がまだはっきりしてなかった当時のシリコンハウスなんかに比べると,知恵と工夫で使いこなす必要がない部品が揃っていて,頼もしかったもんです。
 そんなニノミヤももうすでになく,今もし残っていたらどうだったろうなと思う事もしばしばですが,どういう経緯で流れてきたものかはともかくとして,1980年代(もしくはそれ以前)の部品がまたこうしてやってきたことに,なにやら縁を感じずにはいられません。

 

ミニギター,APX-T2も買ってしまった話

  • 2026/07/24 10:48
  • カテゴリー:散財

 先日ヤマハのミニギターJR2Sを買った話を書きました。小さいくせにちゃんとしたギターで,実に楽しく演奏出来たのですが,音量がそれなりに大きいことが気になっていました。

 どっちかというと,小さいことと音量をどうやって両立させるかがこのギターのテーマだったんじゃないかと思うのですが,私個人で言えばフルサイズのギターと同じ音色が,そのまま小さい音量で出てくるミニギターが欲しかったので,ちょっと期待していたものとは違っていました。

 そんなとき,同じようなミニギターに,同じヤマハからエレアコが出ていることを知りました。APX-T2というモデルですが,これも30000円弱とお安く,大きさもJR2Sとほぼ同じ,厚みがちょっと薄い感じです。

 もともと,ミニギターを手に入れたらレコーディングにも使えるかもなあと思っていて,ピックアップを物色していたくらいですので,ひょっとしたら最初からエレアコにしておけば良かったのかもしれません。

 レビューを見ると,JR2とAPX-T2とではAPX-T2の方が音量が小さいそうです。それに音がいいと言う感想も良く目にします。JR2に比べて悪く言う人が少ないことも良い印象を与えてくれたのですが,気になって調べたヨドバシでは販売終了。

 これはもしかしてディスコンの予兆か,とamazonのセールで思わず買ってしまったのでした。買ったのはサンバーストでした。

(1)質感,仕上げ

 JR2Sでも書きましたが,やはり値段相応という印象です。キズ,ボディの塗装のムラは今回もありましたし,ブリッジにひっかいたような大きなキズもあり,これでヤマハの品管がよくOK出したなと思いました。

 ネックのゴツゴツとした仕上げもJR2同様に値段相応ですし,ペグもやっぱり安っぽい感じがして少し残念ではあります。とはいえ,APXが2万円ちょっとですから,やっぱりバーゲンプライスですよね。


(2)音

 正直なところ,音にはびっくりしました。サスティンも良く伸びますし,1弦から6弦までバランス良く音が出てきます。JR2Sよりも全然良いです。ぼわーん,と籠もったような音は出ませんし,とても切れ味のある,爽やかな音が出てきます。演奏していて楽しいです。

 エレアコという事で注目していた音量ですが,そんなに小さい音量ではありません。JR2Sに比べて中低域が引っ込むので音量は小さく感じますが,いい音を出そうとするとそれなりの音量も必要になりますし,当たり前の事ですが,音が小さい事を期待してエレアコというのは間違ってました。


(3)エレアコとして

 エレアコならではの機能として,当然ピックアップとプリアンプが内蔵されて電気信号が出力されることもありますが,もう1つはチューナーが内蔵されていることがほんとに便利でした。

 先にアンプに繋いだ時の音についてですが,ピックアップがピエゾということで,一応ボディの音も拾ってくれます。また,エレアコ一般に言えることではありますが,後付けのピックアップと違って最適な位置に最初から取り付けてくれてあるので,音はとても良いです。

 プリアンプもそんなに高性能ではありませんが,簡単なトーンコントロールもありますし,音量もしっかり出てきます。ノイズも少ないようですので,このまま録音に使えるんじゃないかと思います。電源はプラグを差し込めば自動的にONになるタイプですので,電源を切り忘れて電池が切れていた,という悲劇も少なくなるでしょう。

 ボディの大きさからは想像出来ないような,見事なギターの音が出てくるので,APX-T2はこの1点でも価値があると思いました。

 なお,私は詳しくは知らないのですが,エレアコによってはピックアップがブリッジやサドルと密にくっついているため,特にサドルを交換出来ない場合もあるそうです。ですが,このAPX-T2はサドルの交換が可能で,JR2なんかと同じ物が使われています。

 さて,もう1つの機能であるチューナーですが,これが抜群にいいです。ボタン1つでチューナーが起動し,素早く性格にチューニングできます。フラフラすることもありませんし,レスポンスもいい,小さいですが見やすい表示も良く出来ていて,暗いステージでも視認性良く,かつ派手に光らないのでありがたいです。

 なにより内蔵されていて,荷物が1つ減りますし,余計な部品を外に取り付けたりする必要もありません。音もピックアップから取ってきますので,6弦のレスポンスが悪いとか,クリップ式にありがちな面倒な事も一切なく,確実に動いてくれます。

 唯一440Hzに固定というのはちょっと残念なところですが,これはちょっと贅沢かも知れません。

 クリップ式の安いチューナーも1000円未満でありますが,内蔵されていることは何よりもメリットだと思います。こまめにチューニングをするクセは身につけておきたいですよね。


(4)見た目,取り回し

 見た目は言うまでもなくかわいらしく,カッタウェイと楕円のホールという,いかにもエレアコという姿でそのまま小さくなっていますから,見ていて飽きません。もともとAPXは格好の良いギターだと思うのですが,それがそのまま小さくなっているわけで,サンバーストという塗装も相まって,かわいさと精悍さが一緒に味わえる,良いギターだと思います。

 背面と側面,ヘッドはJR2Sとは違ってつや消し塗装で,このあたりはJR2S同様につやあり塗装の高級タイプが出たりするかもと思いましたが,これはこれでなかなか良いもので,私はすっかり気に入ってしまいました。

 取り回しはJR2S同様,小さく軽く,ネックも握りやすくて問題なし。JR2よりも薄いのでさらに取り回しは楽でしょう。

 ところで,APX-T2はピックガードがついていません。ピックでガシガシ演奏するとキズがついてしまうので,個人的にはピックガードは標準で欲しいのですが,フルサイズのエレアコでもピックガードがあったりなかったりなので,これはデザイン上のこだわりなのかも知れません。

 ヤマハのエレアコと言えば,そのピックガードにも特徴的なデザインのものがあります。このデザインでAPX-T2のサイズにした専用オプションがあれば,ぜひ欲しいなあと思いました。

 最後に,バッグはJR2Sと違って,シンプルなポケット1つの薄いケースでした。JR2Sのケースが良く出来すぎていたのでちょっと見劣りがしますが,機能としては十分ですし,シンプルなデザインに文句はありません。


(5)まとめ

 APX-T2は確かに他のミニギターよりは少し高価なのですが,エレアコですし,チューナーも内蔵ということで,JR2にピックアップやチューナーを買い足すことを考えると,全然高くはありません。

 なにより音が良いです。JR2Sのように,ボディサイズに制限を受けたという無理を下音ではなく,自然に良く伸びた音が,すべての弦で出てきます。もちろん弦が短いので3フレット目くらいで音が伸びなくなりますが,それでもJR2Sと違って4弦も籠もらず,すべての弦が同じような音質と音量で出てきてくれます。

 エレアコとしての機能も十分で,録音もアンプにつないで使うこともきちんとこなせると思いますし,チューナー内蔵というのは初心からベテランまで便利なことこの上なしです。

 ギターとしては絶賛,ということなのですが,やはり悲しいのは価格相応の仕上げでしょうか。接着剤のはみ出し,キズ,フレットが綺麗に磨かれていない,ネックのゴツゴツ感など,物足りないのもまた事実です。

 演奏を始めれば,音の違いを除いてJR2Sと同じ感触のAPX-T2です。案外初めてのギターにも向いているかも知れません。


(6)私への課題

 録音用のギターとして買ったAPX-T2ですが,その姿形と音の良さで,一気に私の常用モデルになりそうな気配です。ここまで気に入ってしまえばもっと良くしたいと思うのも,これまた人情。だからといって工房に出してカスタマイズするほどのものでもありません。

 そこで,いろいろDIYで楽しもうと思います。

 最初に試みたのは,サドルの交換です。これはJR2Sも同時に行ったのですが,まずは牛骨にしました。75mm x 3mm x x10mmのサドルは当たり前に売られているので,amazonで安いものを買いました。

 高さを削って調整して交換したのですが,JR2Sは音が良く伸びて,かつバランスも良くなり,4弦が籠もることも軽減されて,いい音になりました。

 一方のAPX-T2ですが,こちらは牛骨にすると音が少し丸くなり,切れ味もなくなって,前に出てこなくなりました。バランスは相変わらず良いままではありますが,APX-T2の良さを殺してしまった感じがあり,結論としては失敗でした。

 そこでTUSQという人造象牙に交換することを考えています。TUSQは現在手軽に手に入る素材としてはおそらく最も良いもので,音の伸びもきらびやかさも手に入るんだそうです。

 もちろん,もともとのギターがちゃんと作られていることが前提でしょうが,APX-T2のポテンシャルは私は悪くないと思っていますので,交換すればなんらかの変化を味わうことが出来るでしょう。

 TUSQのサドルとナットの両方を注文済みで,近日中に交換してみたいと思います。

 もちろん,弦の交換は必須です。高校生の時から使っているMartinの弦をすでに2セット分買ってはあるのですが,最初に張られていた弦がもったいないので,もうちょっと練習してから交換したいと思います。多分私の知っているMartinの音が出てくるんじゃないでしょうか。

 それから,やっぱりピックガードですよね。これもいろいろ思案しましたが,なかなか良い方法がなく困っていたのですが,なんとか妥協できる程度の仕上がりで取り付けました。これも後日ここに書こうと思っています。

 

ミニギター,JR2Sを買った話

  • 2026/07/21 15:28
  • カテゴリー:散財

 ある日曜日の夕方,楽器屋さんのメールマガジンに出ていた小さなギターに目が行きました。ほほー,いつの間にやらミニギターなるカテゴリーが出来ていたんですね。知りませんでした。

 確かに,日本の住宅事情を考えると,フォークギターの良く通る大きな音という性能はかえって欠点になりますし,そもそもフォークギターがなんであんなに大きいサイズで許されているのかという疑問に対し,昔からそうだったからとしか返せない自分に,腹立たしくなりました。

 住宅事情がからむと俄然勢いづくのが日本のメーカーで,なるほど目の前のメールにはヤマハのミニギター,JR2が紹介されています。

 弦長がわずか540mm,全長も857mmと小型ですが,見た目はヤマハのFGシリーズをモチーフに一回り小さくしたという格好の良さ。これで音量だけ小さく,伸びやかな音が出てくれれば文句はなしです。

 お値段は標準モデルのJR2が2万円弱,上位モデルのJR2Sでも25000円弱です。安いですね,気軽に手が出せる価格です。

 しかも専用ケース付き。学校まで担いで持ち歩く学生さん,特に小柄な女性には負担が少ないですよね。小さい軽いは正義です。しかも安いから初めてギターを手にする人でも買ってもらえますね。

 正直,小さい楽器は音が良くないわけですが,そこはヤマハです。悪いものは作らないでしょう。ヤマハという真面目なメーカーの作る楽器だという期待をこめて,私も買うことにしたのです。

 そういえば,私がギターを始めたのって13歳の時でした。母の実家に夏休みに帰省した際,叔父が持っているギターをねだって譲ってもらったのです。いわゆるドレッドノートというやつで,こんなに大きな音が出るのかと最初はびっくりしました。

 今思い出すと,トーカイのCat's EyeでCE-400じゃなかったかと思います。叔父は安物だといってましたが,私の耳にはとても安物には聞こえない,迫力も伸び柔らかさもある,とてもいいギターだと思いました。つくづく捨てたのが惜しいです。

 大阪の片田舎で,今のように情報も商品も手軽に手に入る時代ではありませんでしたので,見よう見まねの独学で,とにかくギターに触っていることが楽しいということだけを理由に,毎日かき鳴らしていました。

 高校に入るとキーボードに手を出すのでギターからは遠ざかりますが,今思えば結局ギターが伸び悩んだからでしょう。ある時から急に面白くなくなったですからねえ。

 大人になってからエレキギターを買いましたが,やはりそれは別物。フォークギターをまた思う存分演奏したいという気持ちも募りましたが,近所迷惑を考えるとそうもいきません。

 そういう理由もあって,叔父からもらった青春のギターは実家が処分されるときに引き上げることを断念し,共に処分されてしまったのでした。本当に惜しいことをしたものです。


 今回新たに買ったギターは,JR2Sという上位版です。大人ですしね,数千円をケチってもつまりません。スプルース単板は音が良いといいますが,過度な期待は禁物で,むしろ横と裏側がつやあり塗装になっているのがいいじゃないですか。

 さて,数日後に手元に届いたJR2Sですが,私なりに感想を。私は詳しいことはさっぱりわかりませんし,マニアでもありません。そんなに種類を触ったこともありませんので,比較基準はかつての相棒Cat's Eyeです。


(1)質感,仕上げ

 値段相応という事だと思います。値段まで考えたら悪くはないのでしょうが,値段を伏せて見てみれば,あちこち粗が目に付きます。明らかなキズ,ボディの塗装の刷毛のあと,ネックのゴツゴツした仕上げ,フレットが綺麗に磨かれていないなど,見た目も演奏上の問題も,期待を下回りました。

 繰り返しますが実質2万円を割るギターですから過度な期待は禁物ですが,付属のケースが思いのほか良い仕上がりなので,なおさら残念に思いました。

 接着剤のはみ出し,塗装の荒っぽさなど,品質にがっかりしたところも正直あって,「さすがヤマハ!」と褒める準備は無駄になってしまいました。


(2)音

 音は,これもまた価格相応というか,悪くはないかなという印象です。1弦はピーンといい音がしますし,5,6弦も開放弦はなかなかいい音がしていると思います。

 ですが,4弦の2フレット,5弦の4フレットあたりは音も小さく伸びがなく,音が籠もって前に出てきません。ポンポンと,いかにも調子の悪いギターの音がするのです。演奏していると,ある音だけ前に出てこなくなるので違和感も大きいです。

 2弦についても,開放だといい音がするのですが,3フレットくらいからピーンがピン,という感じになりますし,これは不良品なのではないかと疑ったくらいです。


(3)演奏のしやすさ

 ネックも細すぎず太すぎず,フレットの間隔も標準に近いので,演奏に特別気を遣うようなことはなく,とても楽しく演奏出来ました。(音の問題を除いては)

 弦はライトゲージを指定してあるギターなのですが,もともと私もライトゲージを好んで使っていた人ですので,この点も問題ありません。

 ペグもナットもサドルも高級品ではないのでしょうが,実用上なんの問題もありません。チューニングも特に狂いやすいという印象はありませんし,弦の高さもほぼ大丈夫。私は0.5mmほどサドルを削りましたが,これくらいなら削る必要などそもそもなかったのではないかと思います。


(4)見た目,取り回し

 見た目は実にかわいらしく,大きさや重さは想像以上に小さいので持った瞬間ににやけてしまいました。で音を出せば,なかなか頑張った音がするわけで,こりゃオモチャじゃないなと心を入れ替えてギターを持ち直すわけです。

 繰り返しますがバッグ(ケース)も良く出来ているので,学生さんにはお奨め出来ると思います。ぶつけたり擦ったりすることが日常的でしょうし,持ち運びに気を遣わない安くて小さなギターなら少々ラフに圧扱って傷がついても,それはむしろ勲章でしょう。


(5)まとめ

 安いこと,小さいこと,軽いこと,それでいてちゃんと演奏出来て,それなりの音が出ることは,とにかく素晴らしいですし,楽しいです。安いから出てこない,小さいから演奏しにくい,なんてことがあったら,それはもうギターの形をした置物ですからね。

 演奏出来て,しかもそれが楽しいというのは,やっぱりヤマハという大手の楽器メーカーだからこそ出来た商品なんだろうなと思います。

 ただ,ネットで見る,仕上がりは綺麗とか,品質は良いとか,さすがヤマハとか,そういう意見はちょっと割り引いて考えるべきかも知れません。ベテランが「まあこんなもんよね」という気持ちで見ればその通りの感想でしょうし,値段のことまで考えればもちろん文句も出ないのですが,値段が安くてもいい楽器はいくらでもあるわけで,私は値段を言い訳にしたらダメだと思っています。

 その観点で言うと,やっぱり細かいところでがっかりすることもありますし,前述の通り音も満足なものとは言えません。ですので,実際に買うのであればちゃんとした楽器屋さんで,試奏しながら買って欲しいと思います。そう,ミニギターも立派な楽器です。

 それはそれとして,特別に構えることなく,普通のフォークギターとして演奏出来る演奏性には感激します。そして音を出せば確かにフォークギター。小さいだけで完全にフォークギターですから,これが楽しくないはずはありません。

 多少の失敗があっても大きな心で許せる人,キズも楽器の個性だと割り切れる人,様々な事情からドレッドノードやジャンボは無理という人,加えてこれからギターを始める人には,私は真面目にお奨め出来ると思います。

 また,持ち運びが大変だと,それが理由で演奏から遠ざかる人が出てきます。フォークギターなんて人前で演奏してなんぼ,ですから,持ち運びが手軽に出来る事は,音の良さよりも重要な性能だと思いませんか。

 そんなわけでJR2S,良い買い物をしたと思います。演奏していて楽しい事がその理由ですが,一方でちょっと残念な事は品質管理でしょうか。

 いずれも個体差かも知れませんので,ぜひ試奏して頂きたいなあと思います。

 ん?これからギターを始める人はどうするの?

 うーん,そんな人だからこそ,楽器屋さんでいろいろなギターを見て欲しいのですよ。ほんと,見るだけでもいいです。きっと,向こうから「買ってくれ」といってくるギターが出てきます。


(次回予告)

 JR2Sの高い演奏性にすっかり心酔し,あっというまに数時間の時が流れた週末,思った以上に大きな音に気を遣いながら,実は私には,音の大きさを犠牲にすると一般に言われるエレアコのミニギターの方が適切だったんじゃないかと,そんな風にふと思いました。

 フォークのJR2Sにするか,エレアコのAPX-T2にするか,実はかなり迷ったのですが,エレアコ未体験の私は,まずは無難なフォークでということで,JR2Sを選んだわけです。

 しかし,JR2Sの(いろいろな意味での)負担の軽さを味わうと,これでエレアコだったらどんなだったのだろうと,好奇心がおさまりません。

 ・・・気が付いたら,APX-T2をポチっていました。数日後に届くことになるAPX-T2は,これまた私の想像を超えたギターだったのです。まて次号。

 

Pebbleの復活,そして届いたPebble Time 2

 覚えていますか,Pebble。いやいや,それやない,そうそう,スマートウォッチのPebbleです。

 今から15年ほど前,次はウェラブルコンピューティングだと様々なメーカーが参入したこの新しい商品は,実際に使ってみると電池寿命が短い,常時表示が出来ない,大きい,分厚い,と言う技術的な問題点が解決出来ておらず,飛びついた消費者を,1000円の腕時計にも劣るとがっかりさせていたのです。

 そんな中,2013年にクラウドファンディングで発売にこぎ着けたPebbleは電子ペーパーを使った常時表示と長い連続動作時間を両立し,しかも腕時計として小さく薄く違和感がないことが支持されて,スマートウォッチの理想型として知られた存在だったのです。

 Pebbleは,公式サイトからダウンロードすることで,重要な機能である時計の表示を様々に変更出来たり,アプリによって機能を追加する事が出来る,ユーザーがカスタマイズできる腕時計でした。SDKやAPIも公開されていて,自分でアプリを作ったりすることも出来ましたし,それを公開することも出来ました。だから自ずとそこに遊び心が宿るわけです。

 やがてスマートウォッチは,何でも出来る便利な腕時計であることを諦め,健康管理に特化したデバイスとして生きることに賭けます。アプリもインストール出来ず,自作も出来ません。デザインや素材もいかにもスポーツ向けという体裁で,普段使いも出来なければ,インドアの私のような人間には抵抗のある見た目です。醜悪です。

 しかし,Pebbleは第一世代のモノクロバージョンから,第二世代のカラー版であるpebble Timeと円形のPebble TIme Roundを投入,健康管理に軸足を置かないスマートウォッチのくせに普通の腕時計と変わらないサイズと着け心地に良く出来たOSで,唯一無二の存在だったと思います。

 順調に売り上げを伸ばすと思っていたPebbleは,一説によるとシチズンやインテルからの買収提案も断ってしまうわけですが,大量の在庫を抱えてしまい,一気に資金繰りに困るようになります。

 そして第三世代のモノクロモデルであるPebble 2の出荷が始まった2016年末,とうとう同業のFitbitに買収されることになってしまいます。Fitbitは健康管理に特化したスマートウォッチのメーカーでしたが,結局Pebbleは継承されず,2018年には公式サイトも閉鎖,公式アプリも配布されなくなってしまいます。

 そのFitbitも2021年に結局googleに買収されてしまい,これで完全にPebbleは死んだと思われたのです。

 しかし,ここで面白い事が起こります。

 Pebbleは,公式アプリを窓口に,サーバーにあるアプリやウォッチフェイスをPebbleにダウンロードする仕組みですので,公式アプリがないとなにも出来ません。
 
 そのサーバーと公式アプリを,有志が維持することになったのです。2018年に立ち上がったRebble.ioは,Pebbleを使い続けたいというユーザーの願いそのものでした。

 そして時は流れ2025年,googleはPebbleOSをオープンソース化します。これを受け,創業者であるエリック・ミギコフスキーはPebbleの復活を目指し,Core Device社を立ち上げます。

 同年,Core DeviceはCore 2 DuoとCore Time 2を発表し,予約注文を開始します。Core 2 DuoはPebble2を,Core Time 2は発売予定だったPebble Time 2をそれぞれベースに,タッチパネルや防水機能を追加したものになっていました。

 さらに追い風になったのは,googleがPebbleの商標を譲渡したことで,Core 2 DuoとCore Time 2はそれぞれ,Pebble 2 DuoとPebble Time 2という,本来の名前を取り戻すことに成功したことです。

 2026年には丸形のPebble Round 2の予約を開始,Pebbleは現在の技術で,本来なりたかった姿に着実に歩みを進めて再登場することになったのでした。

 しかし,良いことばかりではありません。消えそうになったPebbleを残し続けたRebbleとの確執です。Core Device社もRebbleをまるで無視してPebbleを立ち上げようとしていますし,Rebbleにしてみれば自分たちこそPebbleの命を繋いだという自負があるわけで,一番大変だった時期の貢献が正当に評価されていないと考えるには,無理もないところがあると私は思います。

 PebbleとRebbleが対立したまま,新しいPebbleが発売に至るわけですが,現在は互いに歩み寄りも見られるようで,Pebbleの公式アプリからRebbleにアクセス出来るようになっています。

 いい話ばかりではないんですね,やっぱり人間のやることですし,ちょっとした言動で誤解が生まれ,それが大きくなって一人歩きして,目指すものが同じなのに仲違いするようになるというのは,良くあることなのかも知れません。

 さて,前置きが長くなりましたが,私はPebble Time Roundを2016年に手に入れて楽しく使っていました。なにせ当時使っていた母艦がBlackberryQ10というアンドロイドですらないマシンで,散々苦労しました。

 とはいえ,メールやLINEがすぐに確認出来る便利さは他に代えがたく,電池を交換して長く使っていたのですが,コロナ禍で引き籠もるようになってから,使うのをやめていました。

 そのPebbleが,まさかの復活というのですから,これはもう注文するしかありません。今さらモノクロモデルを買う気も起きず,ここは迷わずPebble Time 2を2025年3月に注文したのです。

 そして1年以上を経て,2026年5月20日,ようやく私の手元にPebble Time 2が届いたのです。


・お値段

 いきなりお値段ですが,結構しました。本体の価格は225ドル,送料が25ドルに税金が27.25ドルでしたから,合計で277.25ドルでした。1ドル160円として44048円ですか。こりゃー高いです。

 もともとの価格はそれほど高価でもないと思うのですが,やはり円安が厳しいです。

・サイズ感,質感

 箱から出すと,創造していたよりもずっと小さく,薄い,まさに腕時計そのものが出てきました。スマートウォッチだからと身構える必要はありません。ステンレス製のケースは質感も高く,スマートウォッチにありがちな安物っぽさや割り切りがありません。私は今でも信じていませんが,IPX8というのは本当かも知れません。

 ボタン類もしっかりしていて,普通の時計と同じ感覚で扱えます。かたまり感もあるので,身につけていて不安になることもありません。

 ベルトは22mmが適合します。純正のバンドも一緒に届きましたが,シリコンバンドがもともと嫌いな私は,手持ちのNATOバンドにしました。ブラックのケースにぴったりです。


・ディスプレイ

 伝統の電子ペーパーです。バックライトがないときの発色は見事で,美しいウォッチフェイスを見ているとワクワクします。一方でバックライトはマルチカラーでありながら,どうも発色が悪く,色の再現性が悪い上にコントラストも下がります。


・メモリサイズと電池寿命

 私が以前使っていたPebble Time RoundはRAMが256kB,ストレージが16MBでした。Pebble Time 2はRAMこそ同じですが,ストレージは32MBと倍になっているようです。そのせいかアプリもウォッチフェイスも一々母艦からロードせず,その場で切り替えが出来るインストール数が増えました。

 電池寿命も30日と驚異的です。Pebble Time Roundはもともと薄型モデルで,2日間しか電池が持たないモデルだったのですが,厚みがあるとはいえ十分許容出来る範囲なのに30日も電池が持つというのは,バランスとしてこちらの方が優れていると感じました。


・互換性

 従来のPebbleと全く同じと言っていいです。昔のウォッチフェイスもアプリもそのまま動きます。懐かしくてたまりませんよ。


・公式アプリ

 公式アプリは以前のものよりも安定性が増していますし,使い勝手も良くなっていると感じます。なんと言ってもセットアップがとても簡単になりました。

 特筆すべきは,本体の日本語化がサポートされたことです。以前は自分で日本語パックを印スールしないといけなかったのですが,ファイルのインストールする順番を考えたり,メモリサイズを考慮したりと面倒でしたし,OSのアップデートの度に入れ直しが発生して大変でした。

 しかし公式アプリでサポートされれば,なにも心配ありません。ただ,あくまで日本語の文字が正常に表示可能になったという話で,メッセージが日本語化される訳ではありません。日本語パックのなかには,メッセージも一部日本語になったものがあったのですが,もしメッセージの日本語化が必要なら,そうした日本語パックを自分でインストールする必要があると思います。


・まとめ

 懐かしいこともそうですが,10年の年月を経てハードウェアが格段に進歩しました。技術的な進化もそうですし,製造を行う中国の製造技術も格段に向上しているので,時計としての満足度も高いです。

 新しいウォッチフェイスもアプリも出てきましたし,懐かしさと新しさを,Pebble独特の遊び心で味わえると言うのは,本当に楽しいです。

 スマートウォッチというと,実質Apple Watchしか生き残っていないように感じますが,Apple WatchはiPhoneユーザーにとって便利である一方で,どうも私には馴染めない空気感があります。

 それに比べるとPebbleのゆるさは私にはぴったりで,気乗りしないような外出も少しだけ楽しみになっています。AppleWatchのような妙な存在感も威圧感もなく,かといってオモチャっぽい感じもありませんから,気兼ねせず身につけていられることもうれしいですね。


 さてさて,調子に乗った私は,Pebble Round 2も予約してしまいました。いや,本命はやっぱり丸形なんですよ,私としては。

 Pebble Round 2の予約が始まった時,Pebble Time 2の予約から切り替える事もできたんですが,この時すでに両方欲しかった私は,迷いつつも追加で予約することしたのです。

 気持ちが冷めてしまわないか心配していましたが,Pebble Time 2の満足度をk考えると,杞憂に終わりそうです。しかし,このまま円安が続くと想像以上に出費がかさみますねえ。


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