PC-E500が動かなくなりました
- 2009/03/30 14:36
- カテゴリー:make:
PC-E500関連のネタはもう昨年の秋で終わりになると思っていたのですが,昨日書かねばならないことが起こってしまいました。
昨年10月に改造と環境構築が一区切り付いたPC-E500ですが,単4エネループ4本は搭載されたまま,ずっとメモリもバックアップされたままでした。思いついたときに動作試験を行い,電池が切れていないかを調べていたのですが,昨日調べると全く動作しません。
電池切れはまあ来るべき時が来たか,という感じとして,心配なのはバックアップ電池の消耗によるメモリ内容の完全消去です。
SRAMですから,電池が切れると苦労してインストールしたソフトや作った環境が全部消えてしまいます。再インストールの手間が大変なのでそれだけは避けたいと思っていましたから,気休めにメモリバックアップ電池をCR2016からCR2032に大型化してあります。しかしCR2032に変えたところで数日でバックアップ電池も消耗してしまいます。
実はCR2032は切れていませんでしたから,今にして思えば,この時素直に新しい単4電池に入れ替えていればおそらくすべてはうまくいったのでしょうが,私のやることがすんなりうまくいくはずがありません。その時,やはり新しい電池は手元にありませんでした。
仕方がないので,拡張コネクタの電源端子に安定化電源を突っ込むという荒技にでました。
・・・なにも表示されません。メモリ内容がこわれたのかも知れないですね。あきらめてリセット・・・なにも表示されません。壊れたのか!
電源電圧が低いのかも知れないと思い,少しだけ電圧を上げてみました。勢い余って7V以上の電圧がかかってしまいました。一瞬表示が出てかと思うと,また画面が消えています。電流計を見ると,なんと500mAも流れています。普段の20倍です。
これは深刻だと,別のマシンから単4電池を取り外して付けてみますが,やっぱり動きません。そうすると,ほんのり背面が暖かくなってきました。
やばい・・・RAMカードのフタを外すと,私がS3:エリア用に2段重ねで増設したSRAMがむき出しになっているのですが,これを触るとやけどしそうなほど発熱しています。
やっちゃいました。
電圧を不意に上げたことで,SRAMがラッチアップして死んでしまったようです。
これでは起動するはずもありません。私は事態の深刻さをようやく理解したのでした。
とりあえず修理しなければなりません。発熱したSRAMは2段重ねの上段ですから,まずはこれをニッパーで足を切り取り外します。ここで動けば下段のSRAMは壊れていない可能性があります。(壊れていないとは言い切れませんし,壊れてなくてもストレスがかかっているわけですから,寿命は極端に短くなっていることでしょう)
試したところ,幸いにも起動します。下段のSRAMも壊れているかも知れませんが,壊れていない可能性も高くなってきました。
そこで同じSRAMの新品を1つ用意し,交換。うまく起動してくれました。動作電流もスタンバイ電流も問題はなさそうです。
この2つのSRAMの全アドレスに55hとAAhを書き込み,メモリテストを行いましたが,無事に通りました。直ったようです。
そして一番面倒なソフトのインストールと環境構築。日本語環境とエディタ,そしてファイラーの最低限の環境だけ整えて終了とします。この間3時間。いやー,時間の無駄とはこういう事をいうんでしょうね。
ところで単4のエネループは750mAh程度の容量があるようです。この改造されたPC-E500では,スタンバイ電流が200uA程ありますから,ざっと3750時間となります。日数に直すと156日ですので約5ヶ月と言うことになります。
今回のPC-E500では,メインの単4電池はすっからかんでしたが,メモリバックアップ用のCR-2032は2.7V程度でしたので,メインの電池が切れてそれほど時間は経っていないと思われます。
それで,昨年10月に電池を入れ替えていましたので,電池が切れたのが最近とすれば約5ヶ月。恐ろしいほど正確です。実際,DC-DCコンバータの搭載とSRAMの増設でどれくらい電池が持つのか気になっていましたが,なんとか期待した通りになってくれていたことがわかり,安心しました。
ということで,今後は4ヶ月くらいで電池を入れ替えた方が良さそうです。
実は,前日の土曜日には,palmTXへの以降の総仕上げとして,課題として残っていたWristPDAの環境設定とデータの共有にチャレンジしていましたが,やはりはまりまくりました。ざっと6時間かかってようやく動くようになったのですが,これもまあ時間の無駄と言えば,その通りでしょう。
友人が私にそそのかされてchumbyを買い,やはり土日に完全引きこもりで遊び倒したそうですが,どういうわけかこの手のガジェットというのは,我々の心をとらえて放さない何かを放っているような気がします。