ルンバを掃除大臣に任命します
- 2013/06/27 16:58
- カテゴリー:気楽なはなし
ルンバが我が家にやってきて,1ヶ月ほど経過しました。
迂闊に電源ボタンをぽちり,逃げた方向に怪しげな音をさせながら向かってくるルンバに娘が怯えるようになったこと,風呂場の扉を閉めるのを忘れて風呂場に突入,水浸しで止まってしまったりと,思わぬトラブルを経験しましたが,ようやく最近掃除を任せることが出来るようになってきました。
・トラブル
複雑な形状をしたリビング&ダイニングを,一部屋としてルンバに任せています。タイマーで月水金の朝11時からと,土曜日の夜に動作させていますが,留守中でも一通り掃除を終えて,自分でホームステーションに戻ってくれることが当たり前になってきました。
しかし,トラブルは付きものです。うちは,フローリングタイプの床暖房を使っていますが,夏場もフローリング保護を目的に,敷きっぱなしにしています。
この床暖はそんなに分厚くないのでルンバの掃除の障害にはならないのですが,悪いことに,床暖の端っこにある,コントローラの部分が,ルンバの罠になっているようなのです。
このコントローラは床暖の面からの高さは低く,床暖の外側からは数センチの高さがあります。また大きさも横幅が5cm程度という,絶妙な大きさです。
じっと見ていると,ルンバが床暖からコントローラに乗り上げますが,コントローラが小さいのでルンバの腹が乗っかります。片側の車輪は床暖の外側にあるので,高さがあってフローリングの床には接しません。旋回も直進も後退も出来ずに,もがいてもがいて力尽きて,コントローラの上で止まっていることがしばしばです。
こういうときは,バーチャルウォールの出番なのですが,これを使うと思った異常に大きなエリアが「壁」になってしまうので,ほんのちょっと,コントローラを避けて欲しいだけなのに,まったく近づいてくれなくなります。
それだけならよいのですが,床暖のコントローラとテーブルの脚が近いため,ルンバはこの2つの間を抜けることが出来ず,キッチンへの数少ない通り道に出ることが出来ずに,引き返してしまうようになりました。
バーチャルウォールの赤外線LEDの部分にシールを貼って出力を弱めたり,数ミリ単位で位置を調整するなどしましたが,完璧な状態は作る事が出来ません。
そこで,掃除の日だけ扇風機をコントローラの上に置いてみました。なんてことはない,こんなローテクな方法で,ちゃんとルンバはコントローラ(と言うより扇風機ですが)を障害物として,よけるようになってくれました。
・メリット
LDKは週3回の留守中の掃除と,土曜日の夜の掃除,寝室と子供部屋は土曜日の午前の掃除を,ルンバに任せています。この結果,掃除機を使った掃除を担当していた私の週末の仕事は激減し,1階の和室と廊下,脱衣所と検討部屋だけをささっと掃除するだけになりました。
私は掃除機をかけることはそれほど苦にならない人ですが,時間がかかること,掃除機を取り回すことはそれなりに大変なわけで,体調の悪いときや忙しいときには気分的にも負担になります。
ルンバがちゃんと掃除をしてくれれば,私の仕事は相当軽減されます。まさかこれほど楽になるとは思っていなかったというのが,本音の所です。
また,ルンバは寝室,私は和室という具合に,分担して掃除が出来るのです。いわばルンバと私は共に闘う友,互いに背中を預けた相棒です。妙な連帯感が沸いてきます。ジャンプ的にいえば,友情パワーとでもいうのでしょうか。
ということで,ルンバの導入は成功だったと思います。多くの人が語っていますが,まず床にものを置いたままにすることがなくなりました。それに,週3回ですがホコリも激減し,いつもきれいなLDKを維持できています。
・デメリット
ルンバはあの大きさですので,どうしても端っこは掃除できませんし,複雑なレイアウトの部屋では,どれだけ時間をかけても,一度も通らない部分が出てきます。
また,先端の回転ブラシの勢いが強すぎて,パンくずなどの軽いゴミは通る度に全然関係ない部分にはじき飛ばし,結局吸い込めずに終わったりしています。
そんなわけで,人手による掃除がゼロに出来るかと言えば,それは無理です。
さらにいうと,これまで掃除機を伴って部屋の隅々を回っていたので,ちょっとした汚れや傷,破損にも気が付いて,手当ができました。エアコンのフィルタもこまめに掃除機をかけていましたが,ルンバが来てからそういうことがなくなってしまい,せっかくの良い習慣が途絶えてしまいました。ついでだからでできたことでも,わざわざはなかなか出来ないものです。
もう1つ,ルンバは掃除機です。掃除機の掃除をする必要があるという,なんともシビアな現実がありますが,これが結構面倒です。ルンバからダストボックスを外すのがなかなか大変で,しかもゴミがいっぱい散らばります。
ようやく中身を捨てたと思ったら,フィルタにびっしりホコリが付いています。これを掃除すると,もう手が真っ黒になるのです。しかも,完全に取るには掃除機で吸うのが一番で,掃除機を掃除機で掃除するという,なんだかむなしい作業が週に一度は必要です。
・結論
使いこなしに最初は手間も時間の忍耐力も必要ですが,コツが分かれば強力な助っ人になってくれます。5万円弱の初期投資に,年間で1万円ほどかかるランニングコストをどう考えるかは難しいですが,これだけ時間が節約でき,しかも娘がごろんごろん転がるカーペットが綺麗な状態に維持されるのであれば,決して高い買い物だったとは思いません。
やはり最初の1ヶ月は,出来るだけその動作を観察し続けることが大事なように思います。どこに到達しにくいのか,どこを工夫すると到達しやすくなるのか,ゴミの残り具合とルンバの到達具合の相関関係,ホームステーションの設置位置,思わぬ障害物の存在(ソファーをあと2センチ動かすとルンバが入っていけるとか,カーテンの裾が引っかかって壁扱いになるなど)も見えてくるようになります。
ただ,これってルンバに我々の生活を合わせる事です。限度があると思いますが,果たしてそれで楽しい生活になるのかどうか,ルンバのためになにかを我慢したり,なにかを犠牲にするようなことがあったら,それは本末転倒です。
うちでは,ようやく軌道に乗ってきました。これからどんどん働いてもらうことにしたいと思います。