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2011年04月の記事は以下のとおりです。

その後のKindle

 昨年7月にKindleDXを購入し,しばらく後にKindle3を買いましたが,その後の話を少しばかり書いておこうと思います。

 まず,KidnleDXを購入し,寝る前に本を読むという楽しみが劇的に改善された事実を書いておかねばなりません。これは以前にも書いてきたことですが,最近つくづくその有用性を確信するに至っています。

 本という,柔らかい紙の束を寝そべって読むには,それなりの工夫が必要です。KindleDXなら,タンスの角にでも立てかけて読むことも出来るし,片手で支える場合でも本当に手で倒れないように添える程度でかまいません。ページをめくるという作業もボタン1つですから,こんなにとても楽ちんなのです。

 特に寒い冬には重宝しました。布団から手を出さずに本が読めるわけですからね。

 KindleDXは画面も大きく,しかも完全な平面です。紙の本のように湾曲しておらず,比較的暗めの,しかも点光源でも,十分な見やすさを確保出来ます。画面の大きさは,取り込んだ本よりも大きく表示が出来る程ですから,文字も大きく美しく,疲れ知らずで読み進めることが出来ます。

 そして,かつては読みかけの本やこれから読む本を枕元に堆く積んであったものですが,KindleDXに切り替えてから,本が私の枕元から一掃されました。これも大きいですね。確かに買ってきた本をその日のうちに裁断してスキャンすることには,今でも抵抗があります。しかし,実体よりも内容を欲しいと思う本については,ちょっとした考え方の切り替えでどうにかなるものです。

 それに,これは少々程度の悪い古本を買っても,全く問題なく楽しめるようになることでもあります。たばこ臭く,手垢にまみれ,ホコリやカビで汚れた本は,いくらそれが貴重な本であっても,やっぱり寝る前に読むのはちょっと気持ち悪いですし,寝る前に手を洗ってこようと思うものです。

 でも,こういう理由で古本を敬遠してしまうと,絶版の本を読む機会が失われますし,あるいは安価に本を手に入れる事も出来ません。特に古本は,程度の悪い本ほど安いですから,中身が無事なら安い方が良い,と言う選択が出来るのは,やはり購入直後にPDFにしてKindleで読む事が出来るからです。

 だから,私はここ半年ほど,随分古本を買うようになりました。古本が通販で買いやすくなったことも大きいですし,実物を見ずに通販で古本を買っても,中身が無事な程度であればそれでいいと思えるから,特に不安も感じません。

 KindleDXは大きく重たいので持ち運びには適していません。家で読む,それも布団の中で読むということに威力を発揮していて,すでにKindleDXを使う事が日々の習慣になっているのです。

 一方のKindle3ですが,こちらの稼働率は低いままで,ほとんど使っていないような状態です。

 当初,kidleDXとKindle3の両方に同じコンテンツを入れておき,KindleDXを寝る前に使い,Kindle3は通勤に使おうと思っていました。こうすると,ハードカバーの大きい本を,家の中と外を意識せずに読む事が出来ると考えたからです。

 しかし,しばらく通勤で使って見ても,やはり画面が小さく見にくいのです。また,周囲の人の視線がちょっと気になり出しました。それで「蒼穹の昴」を文庫で読み始めた時に,文庫本というフォーマットの絶妙さを改めて認識するに至り,モバイルで読むには文庫が最適,と言う結論になってしまったわけです。

 実際,文庫本の方が安いしいろいろな種類の本が手に入ります。この本を読んだらKindle3に戻ろう,と思っていても,次から次へと面白い文庫本を見つけてしまうので,いつまでたってもKindle3には戻らず,ほとんど使うことがなくなっているのです。

 とはいえ,休日の移動など極端に荷物が少ないときの暇つぶしには重宝しますし,帰省など長期滞在の時にもとても便利です。そういうときにKindle3の出番がやってきます。

 ということで,現在のところKindleDXは毎日必ず使っていますし,Kindle3はごくたまに使うという感じです。KindleDXはもう手に馴染んだブックカバーのような親しみがあって,一日の締めくくりとしてKindleDXの電源を切り,読書灯を消して眠りに就くというプロセスが,もう当たり前になっています。

 そういえば,私のKindleDXのスクリーンセイバーは,いろいろな書店のブックカバーをスキャンしたものです。電源を切る度に縁のあった本屋さんのカバーが次々と出てくるのは,とても楽しいものです。Kindle3には自家製のスクリーンセイバーを表示させてはいませんので,その点でも,まだ手に馴染んでいないブックカバー,という感じでしょうか。

交換になったGreenFan2

 GreenFan2は,無事に先日の土曜日に,新品が届きました。モーター部のフタが外れてしまったものは,わずか1週間で私の手元から去っていきました。不用意に擬人化することは無駄なこととは思いつつ,縁あって我が家にやってきた個体が入れ替わってしまうことには,いつも抵抗を感じるものです。

 交換されたGreenFan2は,わずか1週間のことですのでなにも変わることなく,全く同じように組み立てを行いました。動作チェックも問題ありません。風の質の良さは相変わらずです。

 気になるモーター部のフタの部分を注目して見たのですが,外れてしまうことはなくとも,やはり接着剤でくっついているだけ,という頼りなさは健在で,ちょっとぐらぐらしています。このあたりの質感は,やはり大手メーカー製のしっかりした設計にはかなわないようです。ちょっと引っ張れば外れてしまうのではないかと思います。

 そんなわけで,とりあえずこれで様子を見ることにしますが,私の目にはおよそ個体不良には見えません。いずれ外れてしまうと思いますが,その時は両面テープなりベルクロなりで固定することにしましょう。

 ところで,このGreenFan2の特徴の1つに,DCモーターを使っていることがあります。DCモーターのおかげで,低速で回転させることが可能になり,かつ3Wという低消費電力が実現しています。扇風機に使われている誘導電動機では,速度の可変幅が小さく,低速での回転が不可能なのです。

 私が知るところ,DCモーターを使った扇風機というのは昨年にGreenFanが登場するまで存在せず,ようやくこの春に東芝から登場するまで,大手メーカーからは発売されていなかったはずですが,これはコストの問題もあるだろうし,もしかすると安全性や耐久性の問題が,大手メーカーのような保守的な会社からは出しにくい,なにか事情があるのかも知れません。

 東芝のDCモーター搭載機についても,最小の消費電力が3Wと,それらしい値になっています。私個人は,扇風機の本命はDCモーターをマイコンで制御するというのがゴールなのではないかと思っていて,これから時間を経るごとに,安く手に入るようになるのではないかと期待をしています。

 しかし,いざGreenFan2を置いてみると,部屋が非常に狭く感じるものですね。この煩わしさが私の扇風機を好ましく思わない理由なのですが,今年の夏は仕方がありませんね。

[追伸]前回,福島にある標準電波の送信再開について書いたのですが,昨日落雷によって,また停波してしまったそうです。今朝,受信マークが消えていたのでおかしいなあと思っていたのですが,まさかこんな早くに停波するとは。

 はやくリモートで送信の制御が出来るようになるとよいのですが,これから夏になり雷や台風の季節になると,停波がしょっちゅう起こるんではないかと,そんな風に思います。電波が届いても感動しますが,電波が届かないと心配になるのは,それがかの地福島から届くと思うから,かも知れません。

福島からのメッセージ

 少し遅く帰宅した昨夜,ふと洗面台の脇に置いてある電波時計に目をやると,電波の受信に成功し時刻の修正が行われたことを示すサインが表示されていた。

 それまで全く受信が出来ずにいたこの時計の突然の変わりように,私はちょっと戸惑った。ご存じの通り,先の地震と原子力発電所の影響で,福島にある送信所が避難対象地域となり,電波も停止したままになっていたからだ。

 地震から2週間ほどたったある日,別の部屋にある電波時計が受信に成功したサインを出していたのを見て,私は心躍る気がした。福島が復活したと信じたからだが残念ながらそうではなく,日本にもう1つある,九州のからの電波を受信していたというのが真実であった。

 「停波中です」という公式なアナウンスを当局のホームページで確認し,福島からの電波であることを否定せざるをえなくなると,「まぁあたりまえの事だ」という冷静な諦めの気持ちが私を支配した。 

 と同時に,福島からの電波だと喜んだ自分に,被災地の復活がわずかずつでも進むことへの渇望と,日常が少しずつ戻ってくることへの待望とが,驚くほど強く内在していることを思い知らされたのである。

 どうせまた九州の電波が届いたのだろう,純粋な心をくじかれてしまい,斜に構えた私はそう思って,電波時計が出すサインを強く警戒した。

 しかし,よくよく考えてみると洗面台の脇にある時計は,まだ日本に1つしか送信所がなく,それも試験送信中だった時分に購入したもので,周波数の異なる九州からの電波を受信する能力はない。

 誇らしげに胸を張ってアンテナのマークを表示している,その古参の電波時計をもう一度眺めて,私はもう一度だまされてもいいかなと,覚悟を決めた。

 早速他の部屋の電波時計を確認すると,家中の時計が皆一様に強い電波を受信し,時刻の修正が行われたことを示している。期待は膨らむばかりである。

 そしてインターネットにあふれる有象無象のニュースから,福島からの送信が暫定的に復活したという情報を釣り上げて,私はようやく警戒を解き,古参の電波時計に詫びた。

 正確な日本標準時を40kHzという長波の電波に乗せて送信し,これを受信した時計が自らの時刻を修正するという電波時計のシステムは,日本中の時計が一斉に同じ時を正確に刻むという夢を実現したものだが,我々は普段これを意識をすることはない。

 まさに空気のような存在の電波が停止するに至り,数秒から数分の単位で時計が狂い始めると,私はそれが規律と秩序を尊ぶ日本人の自制心が緩み,勝手気ままに行動して内側から崩壊していくさまに重なって,背筋の凍る思いをしていたのだった。

 あるいは,強力で正確なリーダーを失った集団の,個々の能力のみで生きていくことの危うさを,それぞれ異なった時刻を表示した時計を眺めては思い至り,今の日本の状態との類似性に,また寒気を催していた。

 リーダー不在の期間はいつまで続くのか。いつまで我々は画一的な正しさを維持して生活できるのか。

 もしかすると,時計の表示がわずかにずれることくらい,その時計の「個性」だと言えるかも知れない。個性に良し悪しはなく,それぞれが尊いから,画一化されることに賛成しかねる要素があることまで否定しない。では電波時計が没個性の象徴であるかといえば,これはまた違う話だろう。

 福島の送信所は,前述の通り避難地域になっている。原子力発電所の状態を考えると,短期間で復活するとは考えにくく,恒久対策として「福島を放棄」し,別の場所に送信所を作ることもありうると私は考えていた。しかしこれはとても悲しい結論である。

 この送信所のスタッフは,防護服を着て送信所に向かい,電源を入れて送信できるようにして改めて避難をしたそうである。現在無人で電波を出しているのだが,東京から監視を行う事は現在も可能で,遠隔操作も検討しているという。

 大切な事は無人かどうかではなく,被災地にある施設が動き始めたことであり,私は福島から届いた電波に「俺は生きてるぜ」というメッセージを見た。

 まるで荒れ野に,ぽっと小さな,けど力強く咲いた野花を見つけた時のように,私は福島からのメッセージに激励されたのである。
 

GreenFan2の情けない初期不良

 GreenFan2は,とてもいい製品なのですが,早速壊れました。結論から先に書くと,初期不良という扱いになり,この土曜日に代替品が届き,同時に壊れたものを引き取るという手はずになっています。

 なにが壊れたかというと,モーターが入っている部分,説明書によるとモーター部というらしいのですが,この部分の背面,ちょうど取っ手のある部分についている,黒いフタ,あるいは化粧板が,ぽろんと取れてしまったのです。

ファイル 468-1.jpg

 フタですから,中は丸見えで,モーターと配線が見えています。

ファイル 468-2.jpg

 事の顛末ですが,先の金曜日の夜,寝る前に偶然,その黒いフタの部分が取れそうになってぶら下がっていることに気が付きました。あれ,と思って触ってみると,ぽろんと取れてしまいました。

 よく見てみると,ぶよぶよした白い接着剤(シリコーン系のような気がします)で接着してあっただけで,爪で引っかかるとか,ネジ止めされているとか,そういう固定方法ではありません。接着剤はすでに粘着力を失っており,二度と黒いフタが固定されることはありませんでした。

 取っ手の部分はこのフタの内側に,別のアルミ製の部品として用意されているので,このフタは本当に目隠しの役割しかしていないのですが,それにしてもぽろっと外れて,そのまま元に戻らないというのは,35000円もする扇風機としては,言語道断でしょう。

 このモーター部を分解するには,大きなネジを外さねばなりません。これを黒いフタで隠すというのはわかりますし,いざというとき簡単に外れてくれないといけないですから,着脱可能な接着剤で貼り付けておくというのは理解出来なくもありません。しかし,どうも安易過ぎるというか,ちょっと幼稚な解決方法だなあという印象です。私が設計者なら,こういう設計はしません。

 はっきりいって,両面テープでくっつけるだけで解決しそうな気もしますが,水曜日に入手して金曜日に壊れたわけですからこんなバカにした話もなく,私であれこれするのは避け,初期不良と言う形で新品に買えてもらうのが正しい道だと考えました。

 ところが,この「バルミューダ」という会社は,土日祝祭日のサポートセンターがお休みなんですね。うーん,会社の規模を考えたらやむを得ないか。とりあえずメールを出せるそうなので,出しておきました。

 月曜日,メールで連絡があり,新品に交換という話になったのですが,まあさすがに購入後数日で後ろの黒い化粧板がぽろりと外れてしまうような話は異常事態なわけで,初期不良としての対応は妥当だと思います。

 それにしても,接着剤ですからね,ちょっとびっくりです。まあどうなんでしょうね,黒いプラスチックの表面に,金型から外しやすくするために塗布された離型剤を拭き取らずにそのまま接着しようとして,しばらくして剥がれたとか,そんなところではないでしょうか。

 とりあえず,土曜日に新品が届いてから,ですね。

防湿庫の整理と粉を吹いた酸化銀電池

 昨日,ふと防湿庫に目をやると,湿度計が70%というまずい値を示していることに気が付きました。

 そういえば,3月11日の地震からこっち,防湿庫の中身をきちんと確認していないので,急に不安になりました。もし防湿庫が壊れたんだとしたら,これは買い直しも処分も大変面倒です。(いや,大きめのものに買い直すチャンスかもしれません)

 とりあえず中身を取り出し,湿度設定をより低いものにしてしばらく放置すると,ちゃんと50%位まで下がってくれたので,地震で扉に隙間が出来たか,あるいは振動で中身が内側から扉を押して隙間を作ったか,まあそんなところでしょう。

 とりあえず壊れてなくてよかったです。

 せっかくですので,軽く点検をしましょう。下手をすると1ヶ月以上高湿度で締め切ったので,もしかすると予期せぬ異常が起こっているかも知れません。
 
 まず銀塩カメラです。一番気になるES2ですが・・・あれ低速シャッターが動きません。ES2で低速が出ない時は,大体ソレノイドか基板が逝ってるので,もう致命傷です。おどおどしながらバッテリーチェックをしてみると,電圧が下がっています。しかもバッテリーチェックをしている間,ジワジワと電圧が下がっているので,これはかなり電池がへたっているんだと思います。

 ES2の電池ブタを外し,電池を取り出します。そういえばダイソーで売っていた酸化銀電池を奢ったことを思い出しましたが,嫌な予感がしつつそれぞれの電池の電圧を測定すると,1つは0.4Vくらいまで下がっています。あとの3つは1.57Vくらいあるので,まだ使えそうです。

 その下がった電圧の電池をよく見ると,粉ふきいものように粉が付いています・・・「も,もしやこれはっ!」

 そう,液漏れでした。

 ボタン電池で液漏れしたことがないのでちょっと驚きだったのですが,油断しました。酸化銀電池でも液漏れってするんですね。

 幸いカメラ本体への被害はなく,電池を1つだけ新しいものに交換するとちゃんと動きましたので助かりました。ちゃんと1秒の低速シャッターも切れましたので,一安心です。しかしあらためて,このES2というカメラには一種の麻薬が潜んでいますね~。手に収まる感じ,音,振動,ずっしりとした重さと妙なハイテク感,最近の高級機とは違った厚ぼったい重量感・・・

 そんなことはどうでもいいのですが,他にも同じような液漏れを起こしている可能性が急に心配になって,防湿庫内の全てのカメラを点検することにしました。

・NikonF100・・・自作のCR2電池ケースに入れていた,マクセルのCR2は電池が切れて動かず。F100って結構電池を食うカメラなんですね。単三電池で動かすと問題なしなので,この際だから電池は抜いて保管しましょう。しかし,このシャッターの切れ味といいボディの剛性感といい,さすがF100です。このカメラには一種の麻薬(以下略)

・NikomatEL・・・高価な4LR44を入れていますが,これは国産だけに液漏れはありません。電圧もやや下がっていますが,一応動作はします。しかしあらためて,このNikomatELというカメラには一種の(以下略)

・NikonF3・・・全く動作しなかったため電池を取り出すと,GoldenPowerのSR44が出てきました。1つは液漏れしており,粉を吹いています。カメラは無事で,LR44に入れ替えると問題なく動作しました。しかしあらためて,このF3というカメ(以下略)

・NikonFE・・・バッテリーチェックはギリギリ大丈夫という所だったのですが,動作は問題なし。電池を確認すると,なんとCR1/3が入っています。私がこれを買うことはおそらくないので,最初に入っていたのでしょう。しかしあらため(以下略)

・PENTAX SuperA・・・一応動作はしたのですが,確認するとやはり電池の1つが粉を吹いていました。電圧を測定するとどちらの電池も1.55V以上あります。一応1つだけ入れ替えておきましょう。しかしあ(以下略)

・MinoltaCLE・・・動作確認を行うともんだいなく動いていますが,電池はやはり1つだけ粉を吹いていました。電圧は下がっていないのですが,粉の吹き出し方が激しく,かなり中身が吹き出したようです。とりあえず1つだけ交換しました。このCLEはご存じの通り,私がPICマイコンを使って電気部分を作り直したものですが,コトリという音を発して走る上品な横走りシャッターが,実はPICマイコンで制御されているというのは,ちょっとうれしいです。しかし(以下略)

・MinoltaXE・・・このカメラも動いたのですが,やはり電池は1つだけ粉を吹いていました。粉を吹いた電池も電圧は1.55V以上あるのですが,やはり気持ち悪いので交換しないといけません。XEは無骨でそんなに美しいカメラとは思えませんが,巻き上げ,シャッターの落ち方など,とてもスムーズで癖になる味わいです。しか(以下略)

・OlympusPEN EED・・・Autoモードでは一応シャッター速度が可変しているようなので動作しているように思うのですが,スポンジテープを外周に巻いたSR44を取り出して見るとやはり粉を吹いています。さらに悪いことに,電池バネに使ったリン青銅板に緑青が浮いています。とりあえず紙やすりで削り落とし,電池を交換して同じように動作していることを確認しました。し(以下略)


 ということで,ダイソーか秋月で購入したGoldenPowerの刻印のある電池が軒並み粉を吹いていたわけですが,とりあえずカメラ本体に甚大な被害を出さなかったことは幸いでした。

 それにしても,電圧にバラツキがあったり,粉を吹くものと吹かないものとあったりして,どうもばらつく印象ですね。

 確かに,自分で修理したカメラですから,動態保存していつでも空シャッターが切れるようにしておきたいものです。しかしそのことで今回のような液漏れが起こるとなると恐ろしいですし,最近はそんな取り出して空シャッターを切ってニヤニヤすることもなくなっています。安全のため電池は一度全部取り出しておくのが良いように思えてきました。

 ところで,その中国製のあやしげな酸化銀電池ですが,その後の調査で,ダイソーで購入してあった10個の新品のストックのうち,なんと5つがパッケージに入った状態で液漏れしていました。有効期限が2008年までですので怒る気にもなりませんが,結局100円ショップで買ってきた電池のうち半分が死んでしまい,単価は200円になりました。これだと一頃目にしたマクセル製のものと,そんなに値段が変わらないですよね。(今もこの値段で売られているかは知りませんが)

 どうせ水銀もバンバン使っているんでしょうから,この液漏れ電池はまずいです。まさかボタン電池,それも高級品の酸化銀電池でも,安物買いの銭失いが通用するとは思ってませんでした。まじで中国の人たちは,こんな低品質な電池を普段使わされているわけでしょ,もう気の毒としか言えません。

 なお,紛らわしいのですが,GoldPeakのLR44については,どれも全く液漏れしていませんでした。なぜか大量にストックがあるLR41についても,同社製のものは全く無事でした。GP社といえば「ははーんあれか」と思う人もいると思いますが,なんだかんだでここは電池メーカーとしては大手ですし,豊富なOEM実績があるので,性能はともかく品質は大丈夫と思われます。

 そうそう,レンズ関係も一通り確認してみましたが,どれも無事でした。時々風を入れて上げないとカビも出ますし,悩ましいところですが,AiAF-Nikkor85mmF1.8Dや,FA77mmF1.8の大きな前玉を見ていると,まさに吸い込まれそうになります。至福の時,ですね。

 確かにレンズの数は増えました。よくあることだと思うのですが,必ずしもそれらレンズの癖を覚え,出てくる画の特徴がレンズ本体と紐付けされているわけではありません。その意味で,FA43mmF1.9やPlanar50mmF1.4ZF,SMCtakumar28mmF3.5,NoktonClassic40mmF1.4あたり,本当に個性的で大好きな,それぞれに記憶がちゃんとあるレンズで,決して高価なものではありませんが,宝物として絞り込まれて来ているんだなあとつくづく思いました。(というか全部マウントがバラバラというのはどういうことでしょうね)

 minoltaのMC/MDレンズやAsahiPentaxSP,NikonF70Dあたりの防湿庫に入れることが出来なかったものは未確認ですが,今度の休みの日にでも確認しようと思います。

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