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2024年06月02日の記事は以下のとおりです。

4599円でメカニカルスイッチのキーボード(しかもワイヤレス)

  • 2024/06/02 17:23
  • カテゴリー:散財


 先日始まったAmazonのセールで,綿r悪しいキーボードを買いました。「MAGIC-REFINER K68ワイヤレスキーボード」というものです。お値段はなんと4599円。

 メカニカルスイッチですよ,ワイヤレスですよ,しかも最近流行のコンパクトキーボードですよ。それでこの値段です。何かウラがあるに違いありません。それでも昨年の11月頃だと3300円だったというから,随分値上がりしているんですよね。

 もともとBluetoothで繋がるキーボードが欲しいと思っていた私は,早速買ってみました。結論から言うと,この値段でもウソだろうと思うほど,良い品物でした。

 私が買ったのは赤軸で色はスペースグレーです。配列はUS配列しかないのですが,私は最近,USでも日本語でもどっちでも問題なく使えることがわかったのでこだわりはありません。

 オリジナルのキーは,赤軸の割には静かで,なかなか滑らかな動きをします。スペースやENTERなどの細長いキーはグリスがたっぷり塗られているので,しっとりと静かです。ただ明らかに塗りすぎだと思います。

 買って分かった事ですが,キーがなんと2色成形です。つまり文字は印刷ではなく,成型で津倉得ているので消えないのです。昔のお金のかかったキーボードはほとんどこれだったのですが,最近はレーザーによる印刷なら良い方で,単なる塗装だったりすると簡単に剥げてしまいます。

 デザイン上有利なのは塗装ですが,私は成型による太く見やすい文字も大好きで,こんなお金のかかるキートップを使ってこの値段と言うだけで感激しました。厳しい事を言えば,スペースキーのような大きなものになると,成形時の樹脂の回り込みが上手くコントロール出来ていないので,ムラのような物(ヒケ)が目立ちます。日本のメーカーならアウトでしょう。

 大きさもコンパクト,デザインも機能重視の無駄を省いたデザインで,私は気に入りました。少々重さが足りない気もしますが,フレームはアルミですので剛性感は案外あります。

 配列は無理をしない綺麗な胃配列で,InseretをFn併用とは言え省略しないあたりはうれしい配所です。カーソルキーも素直な配列なので迷うことはありません。あと,US配列なのでESCキーの位置も全く問題ありません。うーん,まるで私のために作られたようなキーボードだなあ。

 しかし,今どきのキーボードにしては,配列の入れ替えが全く出来ないというストイックさ。せめてCapsLockとCtrlの入れ替えくらいはなんとかして欲しかったところです。macOSでは一部のキーバインドを変更出来るので問題はほとんど発生しないので,割り切ってしまうしかないかもしれません。

 それはさておき,使い勝手ですが,Bluetoothでは2台,専用の2.4GHzのドングルで1台の合計3台を切り替え使うことができます。この辺も今どきです。単4の電池2本で半年使えるというのですから,消費電力についてはほとんど気にしなくてもいいレベルだと思います。

 残念ながら,高さを可変できる足がありません。もともと分厚いキーボードで,手首を浮かせるのがしんどい人には厳しいでしょう。しかも傾斜を変えることが出来ないので,真上から打ち込むことになれていないとしんどいかも知れません。

 しかし,それはそれで慣れの問題かも知れません。しばらく使ってみてわかったのですが,日本語のキーボードと違ってENTERキーが細長いせいで,斜めから打つと他のキーも一緒に押してしまいます。試しに真上から打つと面白いようにENTERキーが入ってくれます。

 確かにキーボードは体の一部だと思いますが,あまり条件を厳しくして使えるキーボードの範囲を狭めてしまうと,それはそれで窮屈です,想定された使い方に慣れることで,快適に使えるようになるなら好都合な場合もあると思います。

 さて,レビューを見ていると,耐久性が今ひとつという事です。これはもうキースイッチの耐久性の問題でしょう。このあたりが安い物と高いものとの差になるんだと思いますが,幸いにしてうちにはCherryMXの赤軸が70個ほどあります。先日ここにも書きましたが,CherryMX2Aに常用のキーボードのスイッチを交換した時に外した物です。

 せっかくですから,これに交換しましょう。

 このキーボードはキースイッチを交換出来るようにしてあります。スイッチのピンをハンダ付けではなくソケット式にしてあるということで,専用の引き抜き工具が付属しています。

 試しに1つ引き抜いてみたのですが,これがなかなか難しいです。力がいるだけではなく,がっちり引っかかっている感じがして,壊れそうです。68個のスイッチを外すのはかなり大変で,実際私は指を切ってしまいました。

 CherryMXは外し品で,いくら綺麗にハンダを取ってあると言ってもハンダの分だけ厚みが増しています。これだけソケットが¥きついのだとすると,外し品を差し込むのはかなり難しいでしょうし,下手をすればスイッチの足を折ったり,曲がったりするかも知れません。

 苦労しつつなんとか全部のキースイッチを外し,CherryMXを差し込みます。予想通りすんなり差し込むことが出来ませんし,頑張って押し込んでも基板がたわんでしまうのできちんと奥まで差し込めずに浮いてしまいます。

 結局分解して基板を取り出し,グイグイ押し込む事になりました。

 キートップをはめ込んでテストを行いますが,あろうことか7とPとカーソルの左が入りません。いやー,こういうミスは怖いんですよ。もう一度分解して基板を取り出し,キースイッチを外してみますが,やはりピンが曲がったりしていました。1つはピンがめり込んで短くなっていました。

 予備のスイッチに交換して全部動くようになり,今この文章を書いているのですが,なかなか気持ちよく書けます。CherryMXに交換することで音が軽くなり,大きくなりました。好みとしては交換前の方が良かったように思いますが,これはこれで信頼性の証だと思って受け入れましょう。

 これで新しいキーボードの使い勝手は定まったわけですが,気になるのはめり込んだキースイッチです。テスターで壊れていないか確かめたのですが,壊れていました。押しても導通がありません。

 分解したところ,ピンがめり込んでしまい,バネが曲がったままになり,ずっと非道通の状態に固定されていました。正常だとバネが接点を押して導通状態になっているものを,キーのスライダーが押し込んで接点が離れた状態になっています。キーが押されるとスライダが沈み込んで,接点が開放されて導通するという仕組みです。

 一度曲がった接点をピンごと抜取り,ピンセットでバネの形を整えて組み立て直し,元通りになりました。

 考えたのは,ここまで明らかな破損が起きるほどではないにせよ,ピンが押し込まれている物は出ているだろうと思われる事で,それってスイッチにストレスをかけ続けていることになりますから,いずれ壊れることでしょう。

 それに,しっかり固定されないという問題も残ります。やはりハンダ付けが一番かなと思いました。もし,次にキーを交換することがあれば,ソケットを外してピント直接ハンダ付けしようと思います。

 ということで,安いので少々のことには目を瞑り,小型で必要十分な機能を上手くまとめたこのキーボードは,価格の安さで最初の一台の候補となるでしょう。言い時代になった物だと思います。

 確かに,よく見るとキートップの文字の高さが違っていたりして,デコボコと不細工なところもありますが,キーボードの文字を一々見て打ち込むわけではありませんし,少し前の中国製(企画も設計も全部中国でという意味です)では考えられないようなクオリティです。

 キースイッチは交換が必要になるかも知れませんが,私はむしろそういう割り切りの結果のこの価格なら大したものだと思いました。

 仕事で使うキーボードはCherryMX2Aに交換したキーボードを使いますし,MacBookは実はキーボードが結構使いやすいのでわざわざ外部キーボードを使おうとは思いませんが,例えばiPadとか,先々MacMiniを買った時とか,Bluetoothのキーボードが欲しい時は結構あるものなので,そういうときに妥協しないキーボードとして,便利に使おうと思います。

 いやしかし,安いのに言い買い物をしたと喜んでいたら,半年前はもっと安かったなんて,とんでもないなあ。

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