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2023年05月10日の記事は以下のとおりです。

PC-1210をあえて味わう

  • 2023/05/10 11:02

 連休中のポケコンについては,実はPC-1210も復活させています。

 少し前にPC-1246のLCDを注文した時,同時にPC-1210用のLCDも追加で注文してありました。すでにPC-1211は復活させていますが,不動品がもう2台あり,そのうち1台がPC-1210ということで,ぜひこの最初期モデルを復活させようと考えたのです。

 PC-1210はPC-1211とならんで,シャープのポケコンの初代モデルです。両者はメモリの大きさが異なり,PC-1211は1.5kByte,基本モデルのPC-1210はわずか0.5kbyteしか搭載していません。(プログラム可能なステップ数はわずか400ステップですよ)

 しかし,PC-1210やPC-1211が処理速度や貧弱なBASICであることからすでに実用性はないと見るべきで,もはや1kByteの搭載メモリの差など意味はありません。どちらかというとわずか400ステップしかないメモリを味わうことこそが,このモデルの価値でしょう。

 そんなわけで,残った部品から1台分の部品をかき集めて,LCDの交換を済ませます。仮組みして動く事を確かめたら組み上げるのですが,問題になったのはコントラスト調整用のボリュームです。

 実はPC-1211を数年前に復活させたとき,このボリュームを壊してしまいました。そいこで部品取りの基板から取り外して移植したのですが,移植の時にもう1つ壊したらしく,結局2つ分の基板のどれにもボリュームは残っていませんでした。

 もともとPC-1210のコントラストは半固定であり,一度調整したら,あとはもう調整をしないものになっています。温度の変化に合わせてコントラストを自動で調整する仕組みがあるからですが,それならここを固定抵抗にしてしまえばいいということで,新しいLCDにあわせて抵抗を決めて,動くようにしました。

 ということで,PC-1210とPC-1211が揃いました。デザインも質感もキーの押し心地も,私の中では最高峰で,電池もLR44が4個というのもなかなか面白いです。

 LCDは24文字表示が可能でPC-1245よりも情報量は多いですし,フォントが独特で見ていて飽きません。LCDの色はオリジナルは黄土色で,これがまた趣があるのですが,新しいLCDでは深い緑色となっていて,これはこれでレトロっぽい雰囲気があります。

 ただ,実用マシンとして使えないと思っているのは,電源ONからキーの入力が有効になるまでに1秒ほどの間があることで,電卓代わりにさっと使えない事が致命的なことと,PROモードとRUNモード切替がスムーズではなく,途中でDEFモードとRESERVEモードを必ず通らねばならないという煩わしさがあることです。

 これらの問題点は第2世代のPC-1250できちんと解決しているわけですが,1970年代のテイストをもつPC-1210がもう少し使えるモデルだったらなあと,残念な気分です。

 ちなみに,nCrという,組み合わせの計算を行うプログラムを走らせてみましたが,40C9なんかの計算をさせると10秒ほどダンマリです。同じプログラムをX-07で行うとほぼ一瞬ですので,この性能差は大きいなあと思いました。

 

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