え,縦位置グリップがこんなに高いの?
- 2012/07/03 14:39
- カテゴリー:散財
D800がやってきた翌日,今度はマルチパワーバッテリーパック「MB-D12」が届きました。ヨドバシで33000円にポイント10%です。
まあ,いっちゃあなんですが,こんなものに3万円なんて,ちょっと理解できないという人がいても,私は反論しません。むしろ同意します。
ですが,これに代わるものもなく,その意味では必要な人にとっては他に考える余地のないものでもあります。
その昔,フィルムを巻き上げるモーターがカメラの中に入らなかった時代,カメラの底に取り付ける「モータードライブ」なるものが,少年達の心を鷲づかみにしていた時代がありました。
カメラ本体にモータードライブが内蔵されるのが当たり前になってから,この手のオプションが必要とされることはなくなったわけですが,大容量の電池に縦位置での持ちやすさという,モータードライブ時代においては副産物となっていたメリットのために,デジタル時代の現代においても中級機には必ず用意されるようになっています。
プロ用の高級機は最初から一体化していますね,私の記憶が正しければ,NikonのF5が先鞭をつけ,以後F6という例外を除いて,フラッグシップは縦グリップ一体です。キヤノンはどうだったかなあと調べて見ると,初代EOS-1など,縦グリップがありません。なんか,こぢんまりとして,かわいらしいたたずまいです。
私はD2Hで,縦位置グリップの有用性を認めた人で,常用機にはかならず装備するようにしました。K10Dも取り付けてから格段に使いやすくなりましたから,D800も必ず買おうと思っていました。
昨日,早速箱から取り出して装着です。
MB-D12は,マルチバッテリーというだけあって,3種類の電池を内蔵できます。標準の電池であるEN-EL15,D4用のEN-EL18,そして単三電池8本です。このうちD4用のEN-EL18を使うには,電池蓋(2000円もする!)ことと,専用充電器(4万円もする!!)を買う必要があります。といいますかそもそもEN-EL18が2万円もします。
ただし,EN-EL15のような小さなバッテリーでも,グリップ内に入るのは1つだけで,複数使用の場合はボディにもバッテリーを入れる事になります。
それで,EN-EL18と単三電池8本を使った場合には,APS-Cサイズで6コマ/秒の連写が可能になります。高速な連写には高い電圧が必要なんですね。
本体の電池を抜き取り,本体側のコネクタカバーとMB-D12のカバーを外し,取り付けます。
さすがに高価なだけに,骨格もマグネシウムですね。しっかしとした剛性感があり,本体との一体感も問題なし。ガタもなければ,しなるような弱さもなく,最初から作り付けられていたかのような感じです。
早速縦で持ってみますが,うん,これは違和感なし。シャッターボタンの位置もいいし,握りやすさは横位置と同じです。
で,横にしてみます。うーん,これは違和感がある。
もしやと思い,D2Hと並べてみます。
なんと,D2Hよりも背が高いじゃないですか。ペンタプリズムの高さが高いというなら「フルサイズだし」と言い訳も出来るのですが,レンズの位置が上がっています。グリップが分厚いなあと思っていたら,やはりその通りだったのです。
なにが問題って,私はグリップを左手と手首にのせて,左指はレンズに添え,右手はシャッターボタンに添えています。力を入れているのは左腕だけなのですが,これだけ縦位置グリップが分厚いと,レンズの位置も上がってしまい持ちにくいです。
それでもないよりましですから,と慣れないといけないですね。しかし,これだけ大きくなってしまうと言うのは,なんか複雑な気持ちです。
なで肩で小振りなD800は,このMD-B12を取り付けると,とてもいかつくなります。しかしプロ機のようなバランスの良さは見た目も実際もなくなってしまい,ちょっと残念な印象ですね。もう一息なんですが・・・
積極的にこのMB-D12を使うには,やはり電源の関係を改善せねばなりません。印象として,EN-EL15は小さくて安いんだけども,すぐに電池が切れると思っていて,これを買い増しするか,あるいは単三電池で運用するかは,迷うところです。でも単三電池8本ですからね,かなり重くなることは間違いなく,結局当分このままEN-EL15を使うか,とそんな気分になっています。