DP1sをカスタマイズ
- 2010/06/16 16:39
- カテゴリー:散財
先日購入したDP1sは,カメラとしてのポテンシャルの高さに満足する一方,その外観デザインやハンドリングの悪さに,今ひとつ手に取るチャンスが少ないです。
こういう不満は一定の割合存在するマニアックな層が創意工夫でなんとかするのが世の常で,DP1シリーズのようなカメラの場合はなおさら,その傾向が強いと言えます。
なにせ,箱から出して「うわこれはあかんわ」と思う点が多く,しかしそれを理由に使わないというのはもったいないカメラゆえ,みんな頑張るんですね。
私も,いろいろ試してみました。先人達の知恵と勇気に脱帽です。
最初に,完成形の写真を1つ。
(1)自動開閉式のレンズキャップ
DP1シリーズの最大の欠点は,撮影意欲を減退させるあのレンズキャップです。
着ける外すに両手がふさがり,せっかく構えた手がキャップを外すことに使われる悲しさ,キャップの向きが決まっていて手探りではうまく着けられないもどかしさ,それに着け外しで思わずレンズに触れてしまうと言う危険さで,とにかく最初の関門で「もういいや」と引き返してしまうこと請け合いです。
この問題は深刻で,第一関門だけにすぐにも対策しないといけない問題なわけですが,フィルタとフードを取り付けるための純正の筒をはめ込むことで,一応の解決は図れます。
しかし,この筒は当然ながら鏡筒が伸びた状態を前提にしたものですので,電源OFFの時にもごっつい筒がそのまま飛び出します。これはもうコンパクトデジカメなんかじゃなくて,小型の一眼レフです・・・
そこでDP1ユーザー達は,リコーのオプションに目を付けました。GXシリーズなどで使う事の出来る,自動開閉式のレンズキャップを無理矢理工作してDP1に取り付けるのです。
この改造はなかば定番化しており,DP1シリーズユーザーの通る道です。自分で出来る人は自分で,出来ない人でも加工済み完成品をヤフオクで入手して,すべての人がこの装備を手にすると言っても過言ではありません。
初期にはLC-1という直線で分割されたキャップが使われていましたが,今はさらに防塵性能を高めたという,曲線で分割をしているLC-2を使う事も行われています。
これを,純正のレンズキャップの枠もしくはフィルタアダプタの枠とくっつけて,DP1のボディに取り付けるというのが基本的な考え方です。
私の場合,純正のキャップに擦り傷を早速付けてしまったことと,安いと言う理由で,キャップの枠をLC-2に取り付ける方法を選択しました。
amazonから部材が届いてから,早速加工です。
まず,レンズキャップを,LC-2がはまるように直径50mmでくりぬきます。実はこれが失敗の原因でした。
本当は,48mmくらいでくりぬき,LC-2を被せるように接着するのが正しいやり方なのですが,私は出来るだけ飛び出し量を減らし,薄く作る事を考えたため,キャップをLC-2よりもわずかに大きくくりぬき,LC-2の外側にキャップの枠をはめ込むような感じにしようとしたのでした。
ノギスで25mmを作り,先端の尖った部分を使って,コンパスのように円を描いて削っていきます。きれいに削れ,しかも加工も楽で早く削れ,上機嫌で作業を進めていきます。
しかし,このやり方が失敗だったと気付いたのは,キャップ側にあった,ボディに噛み込む爪を削ってしまった時です。加工が済んだ枠は確かに綺麗に加工できていますが,爪がないためボディに固定されないものになりました。これでは使い物になりません。
まあなんとかなるわ,と気楽に考え,LC-2側を削っていきます。このままではLC-2の枠が太く,薄く作る事が出来ないからです。
LC-2にもともとある爪を温存しながら削りましたが,どう考えてもDP1sには使えそうにない爪で,結局これも少し削り,位置決めの機能だけを持たせることにしました。
そして,この爪の部分に黒いホットメルトを盛り,少し冷めたところでDP1sにはめ込んで,着脱可能な爪を自分で作りました。一応伸びる鏡筒で自動開閉は出来そうです。
ここまでできたら,先程の枠をホットメルトで接着。一応機能はまともなキャップを作る事ができました。見てくれは・・・写真だとわかりにくいのですが,いかにも素人の工作というたたずまいです。まあ実際,素人なんですから仕方がないのですが。
下の写真は,電源を入れて鏡筒を伸ばしたところです。
確かに,レンズキャップを買い直して作り直せば良いのですが,なかなか面倒臭いのでもうこのままでいいです。しかし,最大の難点が,このキャップをボディから簡単に取り外せないことでしょう。ホットメルトで接着をしたわけではないのですが,ボディにひっかかる爪としてホットメルトは柔らかすぎて,うまくレンズキャップの枠とボディとの間に挟み込まないとダメなのです。着け外しに不安があるというのは,この辺の現物あわせの結果です。情けない。
(2)グリップ
一応純正のグリップもあるようですが,私はこのグリップの格好良さにぴぴっときました。偶然これを取り付けられている方のサイトを見て,これ欲しいなあと思っていた所,沖縄のカメラ屋さんでアメリカからの輸入品であることがわかりました。幸いにして在庫ありで,即購入。6300円に送料でした。
これ,ちょっとお高いように思うかも知れませんが,アルミの削りだしにアルマイト処理されています。大量生産品ではなく,アメリカの工業デザイナーである,リチャード・フラニエックさんが自分のために作ったものなのだそうで,それが少量こうして輸入されては,マニアの手に渡っているという感じらしいです。
本職がさすが工業デザイナー,機能的で,無駄がなく,なにより格好いいということで,すでにこのデザインが6300円を超えていると私は感じて,躊躇なくポチった次第です。
このグリップは,ボディのSIGMAロゴを隠してしまいます。素人なら「まあいいか」と思うのですが,そこはプロの仕事ですね,Σを彫り込んでいます。ご存じかどうか知りませんがその昔,シグマはこのΣというギリシア文字がロゴマークだった時代があるのです。いやはや,なんとも渋い。
取り付けは両面テープですが,あまりに強力なので失敗すると泣きそうになります。というか,泣きそうになりました。
そして取り付けた結果,あまりに格好良く,思わず手に取ると,握った感じがまた良く,シャッターボタンへの指のかかりも最高で,これはもう文句なしです。シグマは,DPシリーズの次世代機のデザイナーにフラニエックさんを起用すべきです。いやほんま正味な話。
そして,私は素人工作で,また余計なことをしました。ボディとグリップのわずかな面にライカタイプの貼り皮を張りました。ボディの右側にも張りましたが,FOVEONのロゴは隠してしまいます。なぜなら,くりぬくのが下手くそだからです。(一度やったらずれてしまいました。型紙を使ってもずれるというのは情けない)
かっこよさはちょっと微妙なところではありますが,ボディの厚みが実質1mmほど増したことによって,握りやすさは向上し,手が滑ってしまう心配も減りました。これで撮影に集中出来るというものです。
(3)クローズアップレンズ
DP1のレンズは高性能ですが,欲張らない設計をしている関係上,最短距離が長く,寄れません。28mm相当の広角レンズで寄れないというのはちょっと致命的で,せめて20cmくらいまで寄ることが出来ればぐっと撮影の幅が広がるのにと残念な点の1つです。
これを解消するのがクローズアップレンズですが,早い話が虫眼鏡です。
シグマから純正品が出ていますが,8000円以上します。いかに収差を改善しているとはいえ,基本的には凸レンズに8000円は出せません。そこで,我々の味方ケンコーから出ている1000円程度のクローズアップレンズを買ってみました。
クローズアップレンズには拡大率でいろいろ種類があるのですが,私はNo.3を買ってみました。46mmのフィルタ径ですので,あまり種類はありません。
実写の画像がないのでまたの機会にしますが,まず画質はそれほど期待してはいけません。もともとDP1は画質が売りのカメラです。クローズアップレンズを付けたことで画質の劣化は避けられないところです。シグマ純正ならどの程度の劣化なのか分かりませんが,ケンコーのものも実用レベルでは全然許容範囲,でも精神衛生上許せない,というレベルです。
なお,常用するのは無理です。無限遠が出ません。だから,もうちょっと寄りたいなあと思うときに緊急避難的に使うというのが正しいわけで,それに1000円程度ならちょうとよいといえるのではないでしょうか。
といいますか,そもそもフィルタのアダプタを使わないと装着出来ないのですから,どう考えても気軽に使えるものではありませんわね。
ということで,一応一通りのオプションが揃い,臨戦体制になりました。これで外にも持って行けます。ただ,一度外に持っていったところ,やっぱりLCDの見づらさはいかんともしがたく,光学ファインダーの必要性を痛感しました。
google先生に聞いてみると,あんがい自作している方とかいらっしゃるんですね。そりゃそうです。光学ファインダーって買うと2万円もするんですから。
私は手持ちで,15mmのファインダーがありますが,さすがにこれが28mmに流用できるとは思えません。せめて12000円くらいまでで買えないものかなあ。

