LaCie d2 QuadraをFireWireで使う作戦
- 2012/10/09 14:37
- カテゴリー:マニアックなおはなし
先日のLaCie d2 Quadraですが,eSATAで運用すれば2.5TBのドライブを認識して使う事が出来るという結論は,ちょっとまずいのではないかと思うようになりました。
確かに認識してはいますし,ブリッジチップの中でやっていることは単にeSATAとHDDをスルーで繋いでいるだけの話ですから,トラブルは起きないんじゃないかと思いますが,USBやFireWireで2.2TB以上のドライブを正しく認識出来ない以上,やっぱりなにがあってもおかしくありません。
こわいですね。例えばですね,ブリッジチップが自らなにかHDDに書き込むようなことがあると,今繋いでいる2.5TBのHDDは壊れてしまうかも知れないわけですね。
そもそも,この問題は2.2TBの壁というよく知られた問題で,これまでの1セクタあたり512kByteで,32bitのアドレスという方式だと2.2TBまでしかアクセス出来ないという問題です。
そこで,アドレスを64bitに広げることでこの壁を乗り越えるわけですが,なんといっても管理方法が根本的に変わってしまうので,不具合が出ても仕方がありません。
ということで,なんとかしないといけないなあと思ったわけです。
とはいえ,先日書いたようにLaCieの純正のアップデータはどうやっても動かすことが出来ませんでした。そもそもLaCie d2 Quadraに対応していると一言も書いていないので,駄目でも元々なわけですけども,それにしてもこの製品には3TBのものも存在するわけですから,出し惜しみしないで欲しいよなあと,思います。
次に考えたのは,禁断の作戦です。
LaCie d2 Quadraのブリッジチップは,OxfordのOXUF934DSBです。FireWire800に対応した数少ないチップですが,動作も安定し,速度も速いですから,定評があります。FiewWireに対応したHDDやHDDケースには,これが搭載されていることが多いです。
このチップは,2.2TBの壁などなかった時代の製品ですが,後に内蔵のファームウェアがアップデートされて,2.2TBを越えるHDDを繋ぐことができるようになりました。
ところがチップメーカーはファームウェアを公開していません。探し回ったところ,あるHDDケースのメーカーがファームを公開していました。
このメーカーはご丁寧に,ファームウェアをアップデートした場合の弊害についても触れています。現在出荷されているHDDケースは2.2TBを越えられるものだが,これはFireWireからのブートが出来ないので,どうしてもFireWireからブートしたければ,古いファームウェアを書き込んで使えとあります。親切ですね。
ただし,このファームウェアというのは結構くせもので,LaCieのようなベンダーだと,自分達の独自機能のためにベンダー独自のファームウェアを作っています。ベンダー名のカスタマイズくらいならよいのですが,ブリッジチップのGPIOを制御するような物だったりすると,ハードウェアとの兼ね合いもあるので,他社のファームウェアを無理に書き込めば,機能が失われるばかりか,最悪壊れてしまいます。
かなり危険です。
その,危険なファームウェアが,目の前にあります。付属のリリースノートを見れば,このバージョンは2.2TB越えに対応とあります。
ということで,危険を承知でやってみることにしました。ファームウェアの書き込みに失敗すれば,8000円のHDDケースはただのゴミになります。無事に書き込めてもちゃんと動く保証はありません。LaCieの独自機能である自動電源ON/OFFについては,完全にアウトではないかと思います。
本来なら,元に戻す方法を用意してから実行すべきですが,元に戻す方法は見つかりません。片道切符でGo!です。
で,結果ですが,駄目でした。ファームウェアの書き換えすら出来ませんでした。当たり前と言えば,当たり前ですわね。バカバカしい。
で,結局どうしたかというと,2TBのHDDに入れ替えました。NASには当初Pogoplugで使っていた2TBを入れていましたが,先日3TBに入れ替えたときに,1つ余ったものがあるのです。
これに入れ替えると問題なくFireWire800で認識し,読み書きも当然問題なく出来ます。2,5TBのHDDからしょーもないデータを消し,2TBにコピーをして,早速運用を開始しました。2.5TBはもったいないので,動画関係を詰め込んでおきます。ただ,私の経験では,2TBまでなら安定して動いても,それ以上のHDDはどうも不安定で,安心して使えないのです。なかなか認識しないとか,フリーズするとか,そういう心配です。
ですから,大事なデータを保存するには気が気でならないものがありました。2TBにすることで安心出来るなら,まあよかったんじゃないかと思います。
とはいえ,HDDの価格はすでにタイの洪水前の水準まで下がって来ています。3TBも1万円を割るのが当たり前になっている現状で2TBという足かせがあるのは,ちょっと窮屈で嫌な感じです。
しかも,D800のデータが強烈です。ちょっと撮影するとすぐに30GBを越えます。容量が大きいことは確かにお金で解決することではありますが,データの軽いD2Hとのハンドリングの違いは歴然で,D2Hに比べて慎重にシャッターを切るようになりますから,自ずとこの2つで撮影スタイルにまで大きな違いを生むことになります。
まあ,そのうちFireWireも使えなくなるでしょうし,その時にはUSB3.0への移行を考えるようにしましょう。そのころにはD800も,普通のカメラになってくれるように思います。