なぜか年末恒例のポケコンメンテ
- 2015/01/08 12:35
- カテゴリー:マニアックなおはなし
年末の冬休みになると,特に決めたわけでもないのに,私の古いコンピュータのメンテをついつい始めてしまいます。
動態保存してあるHC-20やPC-8201,X-07といったハンドヘルド型や各種ポケコンの電池が切れているかどうかを確認することをふと思い出すからですが,これらに使っているニッケル水素電池の再充電(エネループだから出来る技ですね)をして,また向こう1年頑張ってもらおうと,せっせと充電を始めるわけです。
久々に手にとって電源を入れたマシンがそのまま問題なく動くかどうかはまさに神のみぞ知る,です。
・HC-20
HC-20はエネループで動くように改造してありますが,電池の消費は非常に少なく,バッテリーバックアップ時の電流を気にして検討した成果が出ています。プリンタも問題なく動き,なにも問題はないように思うのですが,やはりLCDが劣化しています。
オリジナルのLCDは表側の偏光フィルムがひび割れていたので交換したのですが,交換したものも歪んで波打っています。コントラストも下がっているので見にくいです。
その上,裏側の偏光フィルムも劣化しているようですし,反射フィルムも浮きが出て大きな気泡が所々にあります。
幸い液晶そのものには問題がなさそうなので修理は今回は見送りますが,こういうフィルムなどの材料は確実に劣化しますので,どうしたものかなと思います。
・PC-8201
PC-8201は全く問題なし。電池の消費も少ないですし,機能も問題なし。LCDも劣化していません。よく頑張っています。びっくりしたのは,時計が数秒レベルでしか狂っていなかったことです。
・PC-2001
PC-2001も同様で,全く問題ありません。
・PC-1245
中学生の時に購入した,今も仕事で使っているものはすでにLCDがほとんど見えなくなってしまったのですが,予備に購入した程度のいいPC-1245でも,思った以上にLCDの劣化が進んでいました。
寒かったからというのもありますが,1/3程黒くなっています。これはまずいです。
電池の液漏れも心配だったので,電池は抜いておきました。
・PC-1246
今回ショックだったのは,PC-1246のLCDも劣化が始まっていたことです。1980年代後半生まれのモデルでさえ,同じような劣化が起こるというのはとても衝撃的な事実で,結局シャープのポケコンのLCDは生産時期にかかわらず,生産されてからの時間で劣化が起こるという覚悟をしなければならなくなりました。
ただ,この劣化は1980年代前半のモデルの劣化とはちょっと違っていて,画面の端っこからくっきりとした黒い模様が出ています。ぼやーっと滑らかなグラデーションを描いている劣化とはちょっと違うものだと思いたいです。
LCDの劣化は自分では修理するのが難しいですし,部品の交換も現実的には不可能ということもあり,頭の痛い問題です。
・PC-1445
うちで一番強力なPC-1200系列のマシンですが,電池が切れていたことを除けば問題なしです。程度もいいですし,これを常用機にすることもちょっと考えたいくらいです。
・VX-4
うちで唯一のカシオ機ですが,これが購入後はじめて電池切れになりました。エネループがはじめて取り出されることになりましたが,メモリのバックアップは完璧ですし,さすがこのあたりはカシオです。
電池を充電してやると,元のように快適に動作します。全く問題なし。
・PC-E500
メモリを増設した改造モデルと,オリジナルと保ったモデルの2台を持っていますが,電池のの消費が激しく,どちらも単4ということもあって,電池を抜いていました。
先日,単4のエネループを買ってメモリ増設モデルに入れる事にしましたが,問題なく動作しました。ちょっとうれしいですね。これも随分手間をかけて遊んだなあ。
・PC-E200
VX-4の電池が切れていたので,PC-E200も念のため再充電することにします。動作は全く問題なし。劣化もありません。
ところで,PC-E200は私が昨年購入したPC-G850VSの始祖にあたるモデルなんですよね。PC-G850VSの方がLCDも見やすいし,キーも押しやすいのですが,ポケコンらしい仕組み,例えば電池交換時にメモリーを保護する機能とか,メモリーの増設が出来るとか,豊富なオプションがあったりとか,そういうものが省かれているのですね。
そもそも,PC-E200もそうでしたが,PC-G850VSも学校教育用のマシンですから,ビジネス用途を目指したそれまでのポケコンとはシステム拡張性やデータ保護の仕組みに違いがあって当然なのですが,ポケコンらしい独自機能でもあるので,ちょっと残念な気がします。
・MC-2200とPC-1210
これはもうLCDが完全にだめになっているので,最初からあきらめています。
・PC-1600K
これも問題なし。電池は完全になくなっていましたが,充電すると元通りです。
しかし,PC-1600Kはスタンバイ電流の消費が多いなあと思います。メモリ増設のせいでそうなったのかも知れませんが,いずれにしてもこれだと常用するのは厳しいように思います。
・X-07
さて,今回大問題になったのはキヤノンのX-07です。
動作の確認を始めてみると,電池は切れていませんし,基本動作に問題はないのですが,LCDのドット欠けがさらにひどくなっています。以前ここにも書きましたが,これはLCDそのものの劣化と言うよりは,LCDドライバに問題あるようで,ある法則をもってドットが欠けます。
LSIの駆動電圧を上げるとドット欠けがなくなっていくこともこの根拠の1つですが,突き詰めて考えるとLSIの劣化ですから,いずれ壊れて動かなくなってしまうと思います。
それで,ドット欠けが少なくなるような出来るだけ低い電圧で動かしていたのですが,それでも派手に欠けるようになって来たところをみると,劣化が着実に進行していることをうかがわせます。
LSIの絶対定格を越えてしまうと,新品のLSIでもジワジワ壊れていくものですからさすがにまずいと思いましたが,ドット欠けがある状態でこのまま劣化が進行してももったいないですから,絶対定格ギリギリでドット欠けを減らす方法を検討することにしました。
電圧を定格の5Vの10%増しである5.5Vを上限とし,調整を試みます。5.45Vあたりだとかなりドット欠けがなくなります。これ以上にしても減りません。ならもうこれでいきましょう。
調整を終えて蓋を閉めようと思ったところでトラブル発生。起動しなくなりました。いやー,やってしまいました。そういえば前回もこのパターンで壊してしまったんですよね。
いろいろ調べてみたのですが,どうも下ケースに重なっている2枚の基板間をつなぐ,2つのフレキが切れてしまったようです。
このフレキとコネクタは元々電池の激しい液漏れで劣化があり,なんとか騙し騙し使っていたものです。18本が1つと34本が1つで,主にバス関係が通っています。
フレキを触ると起動したりするので,疑わしい18本のフレキを,フラットケーブルの直づけにします。しかし動かず。テスターで調べると34本のフレキも断線が複数あるようです。
34本かあ・・・悩んでいても仕方がないので,今どきPCの自作でも使わないような太いフラットケーブルを剥いて,ハンダ付けです。いやはや,これだけハンダ付けをやったのは久々ですね。
作業が終わって試して見ると,とりあえず起動はします。これでもう閉じようと思っていたのですが,あろうことか電源部分が何かに触れてショートしたらしく,焦げ臭い臭いがします。その後動作は急激に不安定になりました。
慌てましたが,どうもシリアルポートのレベルコンバータ用にトランジスタのベースに電源が触れてしまい,これが壊れたようです。なんで動作が不安定になったのかはわかりませんが,とりあえずこれを交換。なんとか元通りです。
さて,今度こそ閉じようと思ったら,また動かなくなりました。今度は完全にだんまりです,いよいよ死んだか!と慌てましたが,調べてみると上ケースと下ケースのそれぞれの基板を繋ぐフラットケーブルが断線していて,これを直すと動作するようになりました。
本当にこれで終了だ,と思っていたら,電池が減っていないのにLowBatteryが出るという問題が発覚。調べてみると2つ理由があり,1つはフレキをフラットケーブルに交換した際に基板のパターンを切ってしまっていて,電池電圧が検出回路に行ってなかったこと。もう1つは電圧を上げたことで,検出電圧も変わってしまった事です。
前者は配線を修復,後者は検出回路の抵抗を調整して,電池電圧が4V付近になったら警告が出るようにしました。
これでようやく終了です。延べ6時間ほど,苦労しました。
しかし,もうこれ以上壊れたら,修理出来ないんじゃないかと思います。LCDドライバの劣化も進んでいて,いつ動かなくなってもおかしくありませんし,LCDそのものも反射フィルムが浮き上がっていて,非常に見にくくなっています。
いつまで動くかわからないものに時間をかけるのももったいないと思ったのですが,40ピンのDIPという大型パッケージに入った,稀少品種であるZ80互換CPUのNSC800を見ると,やっぱりなんとかしようと思って頑張りました。
ということで,久々に時間をかけてメンテをしました。以前に比べて興味を失っていたこともあり,最初はちょっとうんざり気味だったのですが,修理や改造をした時のことを思い出すにつれ,いつの間にかのめり込んでいる自分に気が付きました。
これらを何かの実用に使おうと思ったりもしていますが,それもちょっとどうかなあという感じです。
あ,PC-G850VSにS-OS SWORDがあったりするんですね。これはすごい。RAMが32kBしかないことや,外部記憶装置が使えないこともあり,S-OSを100%使い切れませんが,Z80を搭載するマシンならではの使い道に,ちょっと心が動いています。