Nゲージ再開とC62-17のモータ交換
- 2021/04/07 12:13
- カテゴリー:鉄道模型
今から15年も前の事ですが,一時期Nゲージ鉄道模型に夢中だった時期があります。
小学生の時とは比べものにならない財力と知力,そして急激に進歩した業界と,なかなか良い条件で5年ほど遊んだ覚えがあります。
この時のきっかけは,DCCという車両コントロール技術に触れたことでした。
通常,鉄道模型の車両はレールに流れた直流電流を車輪を介して集電し,内蔵のモータを回します。ということは同じ線路に動力車を2台置けば,どちらも同じように動いてしまうわけです。
速度も方向も個別に制御出来ないので,実質2つの線路には1台のみしか置けません。この問題を一気に根本的に解決したのが,アメリカの鉄道模型愛好家の団体が提案した規格,DCCです。実質これが世界標準になっています,
簡単に言えば,レールにはPWMされた電圧が印加されており,これが駆動用電力として使われますが,PWMの波形には信号も重畳されており,これを車両に内蔵されたデコーダで解析してモータを動かすというものです。
デコーダにはIDが割り当てられており,手元のコントローラはアドレスを指定してその車両をコントロールします。一致しないアドレスのコントロールは無視されます。
モータだけではなくライトや警笛も制御可能,ポイントレールを動かすポイントマシンも,電源と制御信号をレールから直接受け取れますので,ポイントマシン用の配線もなくなります。
どんなに複雑なレイアウトでもギャップを用意する必要はなく,すべてのレールに同じ電源を通電しておけばよいです。ただしループ線が出来てリバースがした場合はちょっと考えないといけないのですが・・・
とはいえ,国内メーカは参入しておらず,唯一カトーがアメリカのデジトラックから輸入を行っているという感じです。本腰を入れない理由はいろいろあると思いますが,やっぱりお金がかかるということではないでしょうか。
そう,お金はかかります。デコーダは安い物でも2000円,高いものだと4000円ほどします。これをすべての動力車にいれないといけない訳ですから,たまったものではありません。
それに,ほとんどの場合,組み込むには改造が必要です。そしてその改造は非常に難しく,元に戻せない改造が必須ですので,リセールバリューが下がります。
そんなわけで,メリットは大きいのですが,相応の技術力と財力,そして勇気と覚悟も必要という,非常に敷居の高いものとなっています。私がDCCを始めた15年前に比べても,普及は進むどころかますますマイナーになっている感じも受けていて,肝心なデコーダの入手も難しくなっているようですし,デコーダそのものを自作出来るような高度な技術力を持つ本当に好きな人の楽しみになっている感じがします,
で,そんなNゲージの線路を,私は引っ越しをした10年ほど前に処分しました。荷物を減らしたかったこと,900x600mmの超小型レイアウトに高架まで持たせた無理な路線であったことが原因だったのですが,再開するときにはもう少しましなレイアウトにしたいとも思っていました。
線路の廃止に伴って,DCC改造前のDD54もそのまま放置されていたのですが,当時新発売になったワールド工芸のDE50も組み立てられずに15年経過しました。
先日,そのDE50を偶然みたところ,エッチングパーツの一部が変形しており,そのままでは組み立てられなくなっていました。
急いでワールド工芸に連絡を取ってパーツを分けてもらいましたが,組み立てるにも線路がないので,走行系の製作も出来ません。
そのうち,購入した車両の状態も気になりましたが,これも実際に走らせて確認することが出来ません。ということで,意を決して線路を用意して,Nゲージを緩やかに再開することにしました。
今回のレイアウトの目標は,カーブと高架をもっとゆとりのあるものにしたいということです。そのためには大型化が一番の手ですが,定尺のサイズ以外は入手性もあるので,難しいだろうと思っていました。
とりあえず板を探そうと,ヨドバシを見ていたら,ポスター用のパネルがあります。お値段はそこそこしますが,きちんと枠まで付いているので便利でしょう。
そしてなんと,1000x700mmという,ちょっと大きめのサイズを見つけたのです。縦横それぞれ10cm大きいと,もう一回りゆとりが生まれます。これはうれしい。早速購入です。
そして,前回捨てずに残してあった一部の線路を押し入れかrあ引っ張り出して使えるかどうかを確認しますが,道床は変色していますし,もうジョイナーも曲がっています。これは再利用は限定的にしないといけないでしょう。
大きくなったレイアウト向けに設計もやり直しです。CADを使って線路を引いて試行錯誤を行います。時間をかけて楽しもうと思っていたのですが,どういうことだかAKTOのユニトラックに販売休止が増えています。1本足りないという理由で建設が出来ないのも困ると,あわててレイアウトを作成し,線路を揃えました。間違えて購入するとか,ダブったりという失敗もやらかしましたが,とりあえず揃いました。
仮組みをして試験走行をしてみますが,車両も劣化していますし,線路も調整が出来ておらず,上手く走りません。なかなか難しい作業になりそうです。
昨日,もう大丈夫だろうということで娘と釘打ちを行ったのですが,その日のうちにトラブルが発生,そして改良案も出てきたという事で,一部やり直しになりそうです。
次に車両の確認です。こわごわ動作チェックを行っているのですが,C62-17(KATOの2019-2)が全く走行しません。
分解すると,モータが固着して発熱しています。よくよく見れば,マグネットを包んでいるアルミテープらしき物がグズグズに崩れていて,ロータとの隙間に挟まっているようです。
とりあえずモータを取り外してみますが,これはもう交換しかなさそうです。あわててモータを探してみますが,KATOはTOMIXと違ってモータの販売をやっていないんですね。動力ユニットとして入手は可能ですが,70000円近くもします。これは困った。
しかも,この2019-2,動力に欠陥を抱えていて,後日改良品が出ているそうで,現行のC62はなんとコアレスモータまで搭載しているというではありませんか。
高かったのになあ・・・
悔しいので,意地でもモーターの交換です。調べてみると,カトーのポケットラインの動力ユニットに,コアレスモーターを持つ物があるそうです。2500円ほどもしますが,仕方がありません。
これを分解してモータを取りだして,なんとかC62に納めるというのが今回の作戦です。
まず,取りだしたモータからピニオンを引き抜きます。これは手で抜けます。するとフライホイールも抜けますので,なくさないように外しておきます。
次に,オリジナルのモータ(GM3)から,フライホイールを抜きます。これは手では抜けませんが,ピニオンプラーかなにかで抜いて下さい。
このフライホイールを,コアレスモータに付いていたフライホイールの固定用パーツを使って,コアレスモータに取り付けます。こうすれば本体側のシャフトに問題なく接続出来ます。
オリジナルのフライホイールの穴を2.0mmの広げて貫通させます。そしてモータ側を4.8mmのドリルで座繰ります。これで先程の固定用パーツが上手くおさまります。このパーツはPOMかなにかなので,プライマーを使って瞬間接着剤でフライホイールに接着しておきます。
次に,コアレスモータに付いていたフライホールです。これも2.0mmで貫通させて,モーターのシャフトを遠し,モータのボディにG17で接着します。これでモータの長さをかせぐわけです。
あとはシャフトをニッパーで切断します。上手く長さを合わせないと失敗しますので,少しずつ切るのがよいでしょう。ちなみに私はこの作業で高価なニッパーの刃がこぼれてしまい,,1本ダメにしてしまいました。
その後,先程のフライホイールをシャフトに接着してモータは完成です。
これをC62のボディに取り付けます。モータのお尻に1mmほどの厚みのものをはめ込んで,モータを固定します。これで通電すれば,スムーズに動輪が回転するはずです。
あとはDCCの配線をやり直して完成です。
試運転すると,実にスムーズに走ります。コアレスモータはいつか使ってみたいと思っていましたが,こんな形で使うことになるとは思いませんでした。ただ,重量が軽くなるので,粘着性能は落ちるようです。
GM3というKATOのモータは電車の動力にも多用されている物だそうです。まだ調べ切れていませんが,うちの他の車両のモータもダメになっているかも知れません。
さて,思いがけずモータの交換までいきなりやる羽目になりましたが,線路の方も問題が残っています。
詳細は後日にしますが,複線渡り線路での脱線が頻発していること,勾配が厳しく多数の車両が登り切れないことの対策をしなければなりません。根本的には,複線渡りを現在の片渡りから両渡りに変更することで,一気に解決出来そうです。
しかし,両渡りのWX310はポイントマシンが4つ内蔵された特殊なもので,DCCデコーダをどうするかという問題もあります。それにサイズも248mmから310mmに伸びますので,レイアウトも考え直しになるかも知れません。
そもそも論として,KATOのポイントデコーダであるDS51の入手が難しく,新興メーカーのロクハンが出してくれているA060を使ってみようという事も考えています。
鉄道模型の世界は,DIYが公式に許された緩い世界です。知恵と工夫でどんどん面白くなるし,そのための素材も多く提供されているので,楽しいです。
このネタ,しばらく続きます。