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2023年06月15日の記事は以下のとおりです。

microKEY AirとJupiter-XmをワイヤレスMIDIで繋ぐ

  • 2023/06/15 13:03
  • カテゴリー:散財

 私が気晴らしの1つは,シンセサイザーを演奏することです。なにも本気で演奏するのではなく,さっと電源を入れて,5分か10分か音を出すという気軽さが,気晴らしならではの楽しみ方です。

 この気晴らしは昔から続いていますが,現在の機材はJupiter-Xmです。さすがにカシオトーンと同じ大きさではありませんが,気軽さはまさにカシオトーンといっていいくらいで,電池で動くことも,スピーカーを内蔵していることも,気晴らしにはとても大切な機能だと思います。

 音も良いですし,弾きやすく強弱を付けやすいミニ鍵盤も気に入っていますが,1つだけ気に入らないことがあるのは37鍵しかない鍵盤です。

 37鍵だと両手で弾くピアノやオルガン,シンセパッドなんかも狭すぎて演奏に幅が出ませんし,片手で弾くリードなどだって,この音域では窮屈です。もし49鍵のJupiter-Xmが出たら買い換えようと思っているくらい,不満です。

 もともとJupiter-XmはJupiter-Xの音源モジュールにPC用のミニキーボードがついたくらいの製品なので,37鍵という鍵盤は本気で演奏するようなものではないのでしょうが,なかり良く出来た鍵盤だし,ハードウェアシンセの楽しさや魅力,機動力を考えると49鍵や61鍵のモデルがあってもよいと思います。

 発売から4年経過しましたが,49鍵モデルが出るような話もなく,どうしたものかと考えていると,49鍵の外部キーボードを使うことを考えました。外部キーボードですから,ミニ鍵盤でなくとも標準鍵盤も選択肢に入ってきます。

 しかし,本体より大きなキーボードというのもなんだかもったいないので,今回はミニ鍵盤から選ぶ事にしました。

 ミニ鍵盤の定番と言えば,コルグのmicroKEYシリーズです。安い,小さいだけではなく,演奏のしやすい高品質な鍵盤であることも耳にしています。しかもBluetoothLEを使ったワイヤレスMIDIにも対応したモデルも用意されていて,さすがコルグだなと思います。

 49鍵のmicroKEY Airはお値段が15000円ほど。これでJupiter-Xmが49鍵モデルになるなら安いです。繋ぎ方など調べ切れていない(説明書を見ても判断出来ない)ので不安もありましたが,まあどうにかなるだろうと購入することにしました。

 翌日には届いたので早速接続を試みます。最初はBluetoothです。しかし,残念な事にJupiter-XmとはBluetoothによるワイヤレスMIDIでの接続は出来ませんでした。説明書には記載がなかったと思うのですが,Jupiter-XmのBluetoothはSource機器にはなれないようで,SinkデバイスであるmicroKEY Airに繋げることはできないのでした。

 そうなると有線接続なのですが,これも結論を書くとアウト。microKEY Airの有線接続はUSB MIDIだけで,通常のMIDIは出ていません。一方のJupiter-Xmについては,USB MIDIは基本的にはDEVICE側だけの対応です。USBメモリ接続用にHOSTも搭載されていますが,USB MIDIが通るかどうかは取説には書かれていません。

 試してみたところ,音は出ました。しかし,あまりにレイテンシが大きいことと,発音タイミングがばらつき,全く使い物になりません。シンプルな4つ打ちが随分と跳ねてしまうので,笑ってしまうほどです。

 こうなると標準のMIDIで繋ぐことを考えないといけないのですが,この段階でmicroKEY Airは使えない事になります。そこで,USB MIDIを通常のMIDIに変換するコンバータを探してみましたが,こういうものはなかなか売られていません。自作された方もいらっしゃいましたが,ファームが非公開だったり,ちょっと大げさだったりしたので,この方向はパスです。

 microKEY Airを返品して別の品種に買い直そうかと思っていた所,ふと目に入ったのが標準MIDIをワイヤレスMIDIに変換するアイテムです。これが上手くいけば,microKEY Airとワイヤレスで繋ぐことが出来るでしょう。

 問題は相性です。ローランドやヤマハからも出ていますが,一番信頼出来そうだったのが,CEGというシンガポールのメーカーが作っている,WIDI Masterという製品でした。

 電源が入ればとにかく自分から繋ぎにいくので,本当にケーブルではないMIDIケーブルとして扱えるだそうです。2,3年ほど前にすでに有名になっていたものですが,当時に比べて若干価格も上がっているみたいです。

 これを6000円ほどで購入することにしました。今回の目的に使えなくても,汎用のワイヤレスMIDIならいくらでも使い道があるでしょう。

 これも翌日届いたので早速試してみました。

 すると,なんともあっさりと,Jupiter-XmとmicroKEY Airが勝手に繋がって音の出る状態になってくれました。いやー,これは画期的です。

 この,「勝手に」というのが実は面倒な場合もあり,タイミングによってはJupiter-XmのBluetooth MIDIと繋がってしまうこともあります。そうなると接続を切る作業が発生するのでなかなか面倒なのですが,この場合はJupiter-XmのBluetoothを最初からOFFにしておけば問題は解決です。

 さて,繋がっただけではダメで,ちゃんと演奏に耐える物かどうかを調べないといけません。まずレイテンシです。レイテンシはアタックの強いピアノでは結構気になりますが,アタックの弱い音ならまず問題になりません。

 ただ,Jupiter-Xmの鍵盤と弾き比べてみると,やはり音が出るまでの時間が短い方がダイレクト感があります。この楽しさは言葉に出来ないです。

 鍵盤自身の評価もしないとです。Jupiter-Xmのミニ鍵盤比べて,長さが短いのが1つ,それから白鍵と黒鍵の間隔が少し広めになっています。また,ストロークも短いように思います。

 長さが短いこと鍵盤は,想像以上に弾きにくいです。そのせいもあってか,強弱もつきにくいように思います。Jupiter-Xmの方が支点までの距離があるので,キーを押す位置によって重さや押し込みの速度に違いが少なくて済むせいでしょうか,とにかくmicroKEY Airの鍵盤は思い通りに演奏出来ないのです。

 強弱がつきにくいのでのっぺりとした演奏になりがちですし,かといって意識して強く演奏するとミスを連発します。慣れているのが一番の原因だとは思いますが,Jupiter-Xmの鍵盤は本当に良く出来ているなあと思いました。

 ということで,一応microKEY AIrを使って49鍵という広さをJupiter-Xmに持たせる事ができました。確かに演奏しにくく強弱も付けにくいですが,49鍵という広さはやはり期待通りの心地よさで,最初からこの鍵盤数で発売して欲しかったなあとつくづく思いました。

 それと,ワイヤレスMIDIは実に快適です。レイテンシも小さいとは言えませんし,気にならないわけではありませんが,実用レベルだとは思います。むしろ有線で繋がった不自由さから解き放たれることが最大のメリットな訳で,今回のような外部キーボードでさえもその利便性は強く感じる事が出来ました。

 そんな中でこのWIDI Masterという製品は評判通りの安定性です。繋がるのも簡単,繋がってからも安定しているので,これはよい製品に巡り逢ったと思います。


 

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