HP53131Aが動き出した
- 2016/06/21 13:00
- カテゴリー:make:
先日からレストアをしていた周波数カウンタ,HPの53131Aのレストアが終わり,実際の測定に活躍し始めました。今回はその前編として,レストア終了までをまとめます。
手元に届いた53131Aは1996年頃の製造と言うだけあり,お世辞にも綺麗とは言えない物でした。端子はくすんでいたり,赤いサビが浮いていたりしましたし,強制空冷の機器にはよくある黒いホコリが内部にはたくさん溜まっていました。
その空冷ファンは長年の酷使によって大きな異音を発生させており,交換は必須です。
とにかく,ケースを分解して可能な限りハンドソープで水洗いをするのが私のやり方です。ですが,あわてて分解したのでリアのバンパーを外すときにケースを割ってしまいました。これは紫外線硬化型のBONDICで修理したものの,強度が足りずにまた壊れてしまったので,エポキシ接着剤で修理しなおしました。
水洗いをすると,見た目以上に汚れているのがわかります。内部も水でもこぼしたかのような跡があったりするので,思った以上に程度は悪そうです。
ファンですが,以前ここにも書いたように,この周波数カウンタは電源スイッチをOFFにしても常時電源が投入されており,ファンも24時間回りっぱなしですので,静かで低速回転のものが望ましいです。
PCの自作が一般化して久しいですが,その恩恵はこうした空冷ファンを,価格や性能で様々なものから選ぶ事が出来るようになったことも1つあるかなあと,私は思うことがあります。
DC12Vの4cmのファンですが,私は静音タイプのものを選びました。交換すると,本当に回っているのかなと思うくらい静かに,ゆっくり回ってくれています。
問題は次です。分解の途中,フロントパネルを外すときにうっかり電源スイッチのキートップを外さないまま無理に外してしまったので,スイッチが壊れてしまったのです。
オルタネートのDPDTで,ITTのPVA2-EE-H1というスイッチなんですが,これを同じ物を買おうと探したのですが,全く見つかりません。仕方がないので似たようなものを探そうとしたのですが,写真ではよく分からないのです。
図面を見ながらあちこちのパーツ屋さんに似たような物を注文したのですが,届いたものは今ひとつな物ばかり。高さが合わない,キートップがはまらない・・・写真でそっくりだと注文したのに,届いてみると一回り小さい物が届いたとか,そんなのばっかです。
唯一大きさも高さもすべてが一致したいるものが見つかったのですが,これは在庫切れ。納期1ヶ月という返事が来てあきらめました。
仕方がないので記憶をたどると,風呂場に着いているヤマハのスピーカーの電源スイッチが,ちょうどこんな感じのスイッチだったことを思い出しました。早速壁からスイッチを外し,確認してみると,アルプスのSPPH110300でした。
このスイッチは,軸が中心からずれているので,取り付け位置をずらさないといけないのですが,ちょうど1ピンずれた所でハンダ付けすると軸が真ん中に来そうです。53131Aの基板で確認すると,ずらしてもマウント出来ることがわかり,これでいこうということにしました。
そうそう,ヤマハのスピーカーのスイッチは,同じアルプスのSPPH2シリーズのスイッチをあてがっておきました。高さもピッチも軸の太さもなにもかも違うので,きっと中身を見た人はびっくりするんじゃないかと思います。
ところが,左側に2.5mmほどずらして取り付けたことで,正面パネルをシャシーに取り付ける時に,スイッチに金属のフレームがあたってしまうことがわかりました。無理に悪阻込むとスイッチが分解します。これは困りました。
結局,スイッチが分解しにくいようにテープでしっかり固定すること,それとフレームが入りやすくなるように,パネルのプラスチックを少し削りました。
それでもかなり厳しいのですが,なんとか収まってくれたので,もうこれいいことにします。
これで一応組み立てが終わり,期待通りに動き出しました。
しかしあれですね,レシプロカル式だから高速だと思っていたのですが,必ずしもそうではないんですね。アーミングを桁数で指定してやると,9桁でも数秒かかりますし,10桁ならさらにその10倍くらいかかります。
しかも,被測定周波数によって測定時間も変わってくる(これは当然のことで,高い周波数になると周期が短くなるわけで,何周期も測定しないと桁数を稼げないからです)
それでもまあ,8MHzとか10MHzを9桁で測定して,ほぼ1秒ですから,これまで私が使っていた周波数カウンタ(7桁で1秒かかる)に比べて,まさに天国のような使い心地なんですが・・・
あまり使う事はないでしょうが,24時間通電して異常がないことを確認して,内蔵発振器を調整します。基準となるのはGPSモジュールから出てくる8MHzです。
でも,やっぱり内蔵の発振器だと6桁くらいが限度で,それ以下はずっと変動していますし,調整のツマミでもきちんと追い込めません。6桁くらいでと割り切って,そこそこの精度であきらめました。
長くなったので次回に続きます。ここまでで一応53131Aは正常に動作するようになりました。念のためセルフテストも通して見ましたが,すべて合格です。傷だらけですし,変色も破損もありますが,それも含めてうちに来たのが何かの縁です。大事に使ってやろうと思います。
うーん,これまで散々時間と手間をかけてきた自作の8桁カウンタ,どうしたものか・・・