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ユーザー「gshoes」の検索結果は以下のとおりです。

DATとその他の機器をメンテ

 25年も30年も経過すると,部品の寿命を迎えているような機器も多くあり,特に寿命が短く確実に来る電解コンデンサの機能低下が,機器全体の性能を落としてしまうことが目立って来ます。

 またこの電解コンデンサが,電源回路に使われたり,音が直接通る海路に使われたりすることが多い部品だったりするのでたちが悪いです。

 先日からオーディオ機器のオーバーホールをコツコツと行っていますが,作業としては電解コンデンサの交換が主で,とりあえずちゃんと動いて実用レベルになってくれれば,それ以上のことはしないというのが方針です。

 幸いなことに,私の機器はメカの劣化が少なく,ほとんど手を入れることなくちゃんと動いてくれています。

 昨日,ようやく計画していた作業がすべて終わったので,簡単にまとめておくことにします。

・GX-Z9100EV

 先日詳細を書きました。電解コンデンサを交換(基本的にはすべてを交換)し,テープガイドのグリス固着を防ぐ為に柔らかいオイルを数滴注油,モード切替カムの位置調整を行って,一度完成させました。

 このメンテの際に,コネクタへのケーブル差し込みのミスで,テープセレクターが正しく動作しないという問題が出たことと,電源のショートのせいでヒューズ抵抗を焼いてしまったことも,これまでにかきました。ヒューズ抵抗は2Aのヒューズに交換して修理完了としました。

 ところが昨日,プレイボタンを押したところ,ヘッドがなかなか上がらずに,音が出始めるまでに随分待たさせるようになっていました。使っているうちに音が出るまでの時間は短くなっていきますが,それでもモーターが唸るような異音がして,ヘッドがなかなか上がらないことには変わりがないので,もう一度分解することにしました。

 異音の原因はモード切替のモーターからです。ヘッドを上げて押しつけているのはこのモーターですから,こいつから異音がするというのはちょっと問題です。さらによく見ると,モーターにかかっているゴムベルトがスリップしているような感じです。

 ゴムベルトの交換を予防的にしなかったのは,メカを降ろして分解しないと,交換出来ないと思ったからです。予防の効果は認めるとしても,そのことでメカを分解し,万が一テープパスが狂ってしまうような話だと,もう最悪です。

 しかし,ゴムベルトがスリップしている以上,交換せざるを得ません。こういう場合,私はバンコードを使って,メカを分解せずにベルトを交換するようにしますが,バンコードを溶着する作業空間がないことと,手元にちょうどいいくらいのサイズにバンコードで作ったベルトがあり,もったいないのでこれを利用することにしました。

 じーっとメカを眺めていると,モード切替のモーターは3本のビスで外せそうです。この時カムを駆動するギアも一緒に外れそうなので,輪になったベルトを簡単に交換出来るようです。

 果たして,ビスを外すと,うまい具合にモーターとギアがまとめて外れました。ちょっときつかったのですが,手持ちのベルトをプーリーに引っかけ,元に戻します。

 動かしてみると,ばっちり治りました。しかも,電源投入時やカセットを入れた時に必ず発生していた「カタカタカタ」という音もなくなりました。

 この音ですが,どうやらモード切替カムが,ベルトの緩みからバックラッシュをしていて,規定の位置にピタッと止まらず,行きすぎては戻し,戻しすぎては進めを繰り返していたようです。ベルトのスリップがなくなったことで,ピタッと位置が出るように制御出来て,カタカタ音も出なくなったようです。

 実に気持ちがいいですね。購入時の小気味良い動作が甦りました。こうなると,フライホイールにかかるベルトの劣化も心配ですが,これはまだしっかり引っかかっているような感じですので,もう少し様子を見ましょう。


・XD-S260

 私が初めて手に入れたDATです。これが私のエアチェック環境を激変させ,高音質で,かつ確実な録音でライブラリを増やすのに,負担を大きく軽減してくれました。

 ミニミニコンポサイズの260mmで,安く小さい割には信頼性も高く,音も悪くなかったので,とにかくよく使いました。

 何だかんだで録音済みのDATがたくさんありますから,これをファイルベースで管理するのに,きちんと再生出来るDATのデッキが必須という判断から,オーバーホールを行うことにしたものです。

 まず,トレイが出てきません。これは前例があり,10年ほど前にトレイを動かすモーターのゴムベルトが伸びきっていることが分かっているのでバンコードで交換用ベルトを作り,交換です。前回は輪になったベルトを使ったのでメカを分解しましたが,今回はバンコードですので,ベルトを通してから溶着して輪にします。こうするとメカをばらさなくてもいいんですね。

 さて,これでDATがローディングされるところまでは,動きました。しかし,どうも不安定です。テープが走ったり走らなかったり,クリーニングテープを引きちぎったり。

 テープガイドに注油を行い,スムーズに動くようにすると,ぎこちない動きがだいぶよくなりました。それでも安定して動作しません。

 テープローディング用にモーターのベルトが滑っている可能性もあると思ったのですが,径の小さなベルトなので手持ちがなく,バンコードで作るのも難しく,結構元のベルトが一番良い結果が得られました。

 あれこれ分解していると,全然動かなくなったり,テープをロードしなくなったりして慌てましたが,最終的にはなんとか再生が出来るようになってきました。

 ただ,頭出しを行うと確実に「CAUTION」と出てしまいます。

 これは,ブレーキが壊れているのが原因でした。頭出しで高速回転するリールが,再生に切り替わったときに止まらず,テープがたるんでしまうわけですが,そのせいでリールが回ることなく再生されている状態をエラーと認識しているのだと思います。

 見てみると,ブレーキのゴムが溶けてドロドロになっています。部品を取り出し,ゴムをアルコールで拭いますが,代わりのゴムなどありません。内径が2mm,外径が3.5mmくらいのチューブを輪切りにするとちょうどいいのですが・・・

 周りを探してみると,VVFケーブルの被覆がサイズとしてはぴったりです。ゴムではないですが,ブレーキの代わりくらいにはなるでしょう。これに交換します。

 組み立てると,なんとかブレーキがかかって,CAUITONも出なくなりました。

 しかし,途中で再生が止まることもチラホラ。なんでかなあと思っていると,キャプスタンがグラグラです。これはわざと緩く固定してあるのかと思ったのですが,キャプスタンモーターを固定する3本のビスのうち,2本だけが緩んでいたことを考えると,どうも動いてはいけないもののようです。

 とりあえず3本のビスをきちんと締めておきました。

 再生中に止まることはなくなりましたが,ドロップアウトで盛大にノイズが発生とか,今ひとつな感じです。デッキが悪いのか,テープが悪いのか,はたまた録音機と再生機が違う場合に怒るオフトラックなのか,そこがよくわかりませんが,このデッキで録音したテープは問題なく再生出来ているようなので,これで完了とします。

 あとは電解コンデンサの交換です。ADにはクリスタルセミコンダクタの,DAにはフィリップスのものをつかっていて,それなりに音が良いと言われているものなのですが,アナログ回路はそんなにお金のかかった感じはしません。

 気になったので,M5218はOPA2134に交換しておきます。良くなることはあっても,悪くなることはないでしょう。

 電源を含め,すべての電界コンデンサを交換します。電源回路の電解コンデンサは少し容量が大きいものに交換し,信号系のものも手持ちの関係で大きなものにしておきました。まあ大丈夫でしょう。

 完成しましたが,今のところ問題なしです。音質云々ですが,冷静に考えるとデジタルアウトから取り出しますので,アナログ回路に奢った新しい電解コンデンサは,あまり役には立たないのかも知れません。


・DTC-59ESJ

 いろいろ悪評の多い,ソニーのDATです。悪評が多いと書きましたが,では他の機種が出てくるか,他の評判のいい機種があるかといえばそういうものでもないので,なんだかんだで一番ポピュラーなDATデッキということになるでしょう。

 幸いなことに,私のDTC-59ESJはメカに問題はなく,持病とされるヘッドクリーナの取り外しと,RFアンプのコンデンサの交換だけやれば,とりあえず問題なく動く状態でした。

 ヘッドクリーナはもうボロボロで,確かにこれで動かしてしまえばヘッドにゴミをくっつけることになるなあと震え上がりましたが,電源を入れる前に取り外して終了。

 RFアンプのコンデンサですが,当時は超小型の電解コンデンサが手に入らず,面実装品の小型のものとして,5Vの電源ラインに6.3V耐圧のものを使っています。こうしたマージンのなさと,無理に小型化したコンデンサであること,そして面実装品であったことなどが重なって,液漏れが多発したんだと思います。

 無理にリードの電解コンデンサに交換している人も多いようですが,それだとシールドケースも閉まりにくいですし,かといって同じ電解コンデンサにするのも怖いので,面実装のタンタルコンデンサにします。

 タンタルコンデンサは,故障モードがショートですので,壊れたら重大事故になります。そこで壊れにくいように,十分なマージンを持って使うのが定説なのですが,5Vなら最低その3倍である15V耐圧のものを選ぶべきです。

 手持ちのタンタルコンデンサをみると,22uFは16Vと20Vのものがあります。どちらも同じ大きさなので20Vを選びますが,ちょっと長さが大きくて,うまくハンダ付けが出来ません。

 それでもなんとか取り付けましたが,どうもどっかでショートしたらしく,再生しても音が出ません。やりなおしです。

 もう一度手持ちを探すと,長さの短い小型のものが,10Vならある事がわかりました。不安ですが,2倍のレーティングにかける事にし,コンデンサに交換です。

 結果は,今のところは問題なし。仮に音が全く出なくなったら,コンデンサの破損だと思って,その時手に入るもっと良い部品に交換することにしましょう。

 先に基板の電解コンデンサの大半を交換します。手持ちの関係もあり,電源の平滑コンデンサである5600uFと6800uFは交換出来ませんでしたが,あとのものはすべて交換しました。

 これで組み立てて音を出しますが,最低限必要はところに注油をして,スムーズに動くようにしました。音も出ています。

 ところが,ヘッドフォンが常に最大音量なんですね。レベルツマミを回しても音が小さくなりません。調べてみると,このレベルツマミのボリュームが壊れていて,無限大になっているようです。代わりのボリュームを探しましたが,20kΩという抵抗値,シャフトの長さと形状でぴったり合うものがなく,仕方がないのでボリュームを分解して修理しました。

 この結果レベルが調整出来るようになりました。同時に,ヘッドフォンアンプとして搭載されていたM5218も,OPA2134に交換しておきます。NE5532やLF412は,このデッキの音質を決めている重要なOP-AMPなので,このままにします。LF412なんて,渋いですねえ。

 次に思いついた改造が,DATのメカを照らす照明を明るくすることと,SBMのLEDを交換することです。

 当時はアンバーのLEDしか照明に使えるものがなかったので,色も悪く,また暗いものを使ったのでしょうが,今は非常に明るいLEDが手に入ります。こういうオーディオ機器は,電球色がいい雰囲気を作りますので,ここは電球色のLEDに交換します。

 結果,とても明るく,見やすく,高級感も出ました。この改造はおすすめです。

 SBMのLEDは,今は緑になっていますが,これも品がないんですね。もともとDTC-59ESJにはLEDは使われていませんし,緑色もどこにもありません。だからとってつけたような不自然さがあるんですが,これをアンバーにしました。落ち着いたいい色で光るようになり,こちらもおすすめです。

 そして,いよいよ組み立てたところで,問題発生。メカをオープンしても開ききらず,しばらくすると勝手に閉じてしまいます。DATを取り出すときにも同じで,手でぐいっと開かないと,せっかく出てきたテープがまた吸い込まれてしまいます。

 もう一度分解して見ましたが,DATのローディングの機構の,油ぎれのようです。開ききる手前で一番重くなるところがあるようで,ここでモーターが回りきらず,リミットスイッチを押せないまま,閉じてしまうのです。

 注油してやるとスムーズに動くようになり,問題はなくなりました。

 これで作業は終了。


・自作のMOS-FETアンプ

 先日,アナログプレイヤーをメンテした際に,アンプの入力セレクターを改造しました。これまではPHONO入力からイコライザアンプに入っていたのですが,以前から書いているとおりイコライザアンプは外部に用意しましたので,PHONO端子は使わずにいました。

 ですが,ただでさえ入力端子が足りない中,遊ばせておくのももったいないので,内蔵のイコライザをバイパスし,PHONOも単なるライン入力になるようにしたのです。

 この時,電解コンデンサも交換すべきだったのですが,面倒でやらなかったのです。

 しかし,今回,カセットからDR-100mk2で録音をしている時に左右が入れ替わっていることに気が付きました。どこで入れ替わっているのかよく分からず,結局結線を外してアンプをラックから取り出してしまいました。

 結局,ここまでやったんだからと,電解コンデンサの交換をしました。

 自分が高校生の時に,部品屋さんで集めた電解コンデンサを,今こうして外して交換し,捨てることになるとは,感慨深いものがあります。

 今見ると,1970年代後半の設計らしく,電解コンデンサも大容量のものが使われていません。小さく安くなったコンデンサのおかげで,今の常識よりは,1ランクは小さなものが使われている印象です。

 これを一気に交換します。といっても,電源基板がほとんどで,使われていないイコライザの電鍵ラインに入ったものが他にあるくらいです。パワーアンプ部のドライバ基板には1つも電解コンデンサはありません。

 交換しても,別に問題はなし。左右に入れ替わりもアンプ内部の話ではなくほっとしました。


 ということで,私の手持ちの古い機器は,一通り交換を済ませました。手持ちのFine Goldはほぼ払底したのですが,電解コンデンサは使わずにストックしても腐ってしまいますから,在庫を持たずにとっとと使った方がいいです。

 もう10年くらいはこのまま使えるかなと思いますが,果たしてこんなにかさばるオーディオ機器を,持ち続けることの意味も分からなくなってきます。もし仮に,私が今日死んでしまったら,家族は困るだろうなあと,そんな風に思いながら交換作業をしていました。

 難しいものです。

DR-100mk2を買いました

  • 2015/12/02 13:15
  • カテゴリー:散財

 先日,カセットデッキのレストアが終了して,25年も前のカセットがとても良い音で楽しめるようになり,進行中のDATのレストアも目処が立ってきた今日この頃,これらの機材がいつまで動くのかという不安が襲ってきたことを,先日ここにも書きました。

 カセットデッキはまだいいとして,DATはメカが複雑ですし,修理の何度は高いです。それにデジタルですので,精度の低下をエラー訂正でなんとなくしのいでしまいますから,駄目になるときは急に,しかもどうにもならない状態でダメになってしまう傾向があります。

 こうなると,やはりデジタル録音し,ファイルとして管理しないと,大変なことになりそうです。

 以前はこの作業にPCを使っていました。USBで繋いだオーディオインターフェースでアナログもしくはデジタルで録音し,後でまとめて1曲ごとに分割していたのですが,まあこの作業の面倒くさいこと。時間もかかるし神経質な作業が続くし,ファイルサイズが大きいので待ち時間も結構あるしで,耐えきれずに途中で投げ出してしまいました。

 昔,オーディオ機器でリアルタイム録音をやっていたときは,楽しかったんだけどなあ・・・

 そこで,閃いたのがレコーダーを正常進化させることです。モノラルのラジカセからステレオのカセットデッキ,そしてDOLBY-Cで70dBのダイナミックレンジを確保して,DATへ移行しデジタル化を達成,という歴史を,21世紀も15年も経過した今こそ,一歩前に推し進める時だと思ったわけです。

 答えは簡単,非圧縮のリニアPCMレコーダーに置き換えることです。

 幸い,このPCMレコーダーはICレコーダーから派生しつつ,独自の発展を遂げて賑やかになってきている分野なので,選択肢は多いはずです。価格も安いものでも十分な機能と音質を保っているので,そんなに困らないと思っていました。

 しかし,私のそうした期待は全くの夢物語でした。

 私が考えていた条件というのは,

・96kHz/24bitのリニアPCMが録音できること
・デジタル入力があること
・AC電源で動作するか,電池での長時間駆動が可能なこと
・SDカードが使えること
・操作性に優れた大きさであること
・入力のアッテネータがデジタルでないこと
・お値段は3万円くらいまで

 です。どうですか,ささやかな,当たり前の期待ですよね。

 しかし,詳しい人ならわかると思いますが,該当する機種がほとんどないのです。

 ソニーのPCM-D100はこの世界で定評のあるモデルで,値段が10万円であることを除けばこの条件を満たしますが,私はDSDでの録音はいりません。内蔵メモリが多いとは言え,10万円は完全に予算オーバーで,これを買っても私にはペイ出来ません。

 DSDがいらないなら,それこそ1万円くらいからあります。しかし,ほとんどがデジタル入力が用意されていません。私の場合,据え置きやラックマウントでも全然いいんですが,そうしたものは高価です。入出力端子が複数あったりするのも余計ですし,実は96kHz/24bitに対応しない業務用機器というのも多いです。

 入力のアッテネータがデジタルでないこと,というのはピンとこないかも知れませんが,私が今持っている(使ってはいない)ZOOMのH1は,あるレベル以上のアッテネートはアナログではなく,デジタルで行われるようになっています。

 この結果どうなるかというと,入力が大きくてアナログのアッテネータで絞り込めないくらいのレベルだと,A-Dの入力段階で歪んでしまうのです。デジタルアッテネータはA-Dから後ろでかかりますので,歪んだ音がそのまま小さくなるだけという,まさに驚愕の事態が起こります。

 故に,H1でFM放送を録音しようと,チューナーとLINEで繋いだ場合なんかに,バリバリと歪んでしまうと言うわけです。プロ用の機材や出力の大きなCDプレイヤーで歪むのならまだ許せますが,普通のFMチューナーですから,これはもう許せません。

 おかげで自作の3dBのアッテネータをかませて録音する羽目になるのですが,不便で仕方がありません。私は,もう二度とZOOMは買わない,と誓いました。

 というわけで,こうした条件をすべて満たしたものとして唯一見つけたのが,TASCAMのDR-100mk2。mk2ではない前のモデルは2009年に登場していますが,この時はデジタル入力がありませんでした。mk2になって搭載されるようになったのですが,それでも2011年発売ともう4年も前のモデルです。

 後継機種は出ておらず,未だにDR-100mk2は現行モデルです。TASCAMは新製品を精力的に出していますが,そのいずれもデジタル入力を持っていません。だからDR-100mk2は貴重な機種という事になります。

 ですが,古い機種だという事で入手がやや面倒になってきています。以前は定番として,ヨドバシでもamazonでも楽器屋さんでもどこでも買えたようですし,お値段も一番安いときには実質27000円くらいまで下がったようです。この機能とこの音質でこの値段は安すぎると,当時も言われていたものです。

 しかし,円安による値上げが数年前にありましたし,TASCAMが買収されてしまったことの影響もあってか,今は45000円から5万円程度という,かつてを知る人からすれば「売る気なくなったの?」と思われるような値段になっています。

 悔しいですね。ここ数年,商品の価格が全体的に下がったのはいいことですが,ライフサイクルが短くなって入手可能な期間が短くなった事に加え,価格が大幅に上がるということを経験するようになってきました。以前は,価格は下がる一方で上がることなどなかったものですが・・・(価格を上げるために型番を買えたり機能をちょっと追加したりするわけです)

 しかし,後継機種でもデジタル入力は乗ってきませんし,他社においても状況は変わりません。幸い,貧乏音楽野郎の強い味方であるサウンドハウスさんで,35000円ほどで買える今こそ,これを手に入れる最後のチャンスではないかと,購入に踏み切りました。

 この買い物について,私がどれだけネタを振っても,嫁さんは終始ノーコメントであることを付け加えておきます。

 しかしあれですね,サウンドハウスって2年ほど前に利用してから久々だったのですが,いつの間にか送料無料,当日配達,クレジットカードOKになっていたんですね。クレジットカードについては,本当かどうかは別として,情報漏洩の咎でカード会社から契約を切られたと聞いていましたので,もう許してもらえたんだなと,安心しました。

 12月1日の夜9時に注文し,翌朝には出荷,12月2日に受け取りという想像以上の早さで私の手元にやってきたDR-100mk2ですが,残念ながら開封しか出来ていません。

 説明書を読んでいる限り,自動のファイル分割なども細かい調整が出来るようですし,大きさや操作性もよいので,期待は大きいです。動作時間の短さが心配でしたが,内蔵のリチウムイオン電池とニッケル水素電池の併用で9時間ほども動作するようですから,これも大丈夫でしょう。

 リモコンが付いているのもポイントは高く,視認性のよいディスプレイもうれしいです。本体を触らずとも操作ができること,状況が確認出来ることはとても大事な事で,H1では本体を触ったことで,ケーブルの接点のノイズが出たりしましたから,かなり神経質になります。

 惜しいのは,デジタル入力端子と有線のリモコン端子が兼用になっているので,デジタル入力時は赤外線リモコン専用になってしまうことです。遮蔽物があったり,向きを考えないと駄目な点で,私は信頼性が必要な操作は有線だと思っているのですが,それが出来ないというのは残念です。

 DAT(XD-S260ですが)のレストアがそろそろ終わるので,自分のオーディオシステムに組み込んで,本格的な運用に入りたいと思います。

 DR-100mk2は,特にフルサイズ一眼レフで動画を撮るという新しい用途において,その録音機能をEOS-5Dと共に担って来た機種で,プロの使用に萎えうるものです。マイクの性能は今どきの高性能機に比べると今一歩だそうですが,それでも十分な音質を持っているということですし,キャノン端子にファントム電源で外部によいマイクを絶てれば済む事だったりしますから,長く使えそうなモデルです。

 HDMIで映像と同期するとか,放送用のフォーマットが必要とか,LANを搭載しているとか,そういうことは今の私には必要なく,今後も必要ないでしょう。ファイルサイズの関係と用途から,192kHzや32bitへの対応は全く必要ないし,DSDは私は好きではないので,あっても使わないでしょう。そう考えると,近い将来販売終了となるはずのDR-100mk2を買ったことは,良い選択肢であったと考える事にしたいと思います。

GX-Z9100EVを初めてメンテ

 確か1993年だったと思うのですが,GX-Z9100EVというカセットデッキを買いました。10面円近い買い物でしたが,ようやくちゃんとしたカセットデッキを手に入れたと,とてもうれしかったことを覚えています。

 当時の目的は,FMで放送されていた,なも放送を含むライブの録音とアーカイブです。バリコン式の安物アナログチューナーに,カセットデッキは1971年生まれのA-450という組み合わせで始まった私のエアチェックですが,F-757と5素子八木アンテナの導入で一応残せる音質を入り口に据えることが出来ました。

 ここに4万円くらいで購入したアイワのXD-S260というDATを導入して,2時間そのまま番組を丸取りすることに成功し,カセットへのダビングを丁寧に行う環境が手に入りました。

 これは革命でした。1時間の番組を丸取りする方法はなく,カセットテープでは1度カセットを反転させないといけません。うまくCMで反転できればいいんですが,早すぎると番組の後ろを録音できなくなるし,遅すぎるとテープが終わってしまいます。

 そういう不安をDATで2時間録音できるようになってからは,全くせずに済んだわけで,音質も時間も,もう完全なタイムシフトです。

 こうなると,今度は最終のアーカイブメディアに,安価なカセットを使ってどんどんライブラリを増やしたいですね。しかし,A-450では音質に限界がありましたし,きちんと録音できているかを確認出来るのは,録音が終わってからになるので不安でもありました。

 そこで,FMエアチェックプロジェクトの総仕上げとして,3ヘッドのカセットデッキが必要だったのです。機種選定は個人的に好印象だったTEACから選ぼうと思っていましたが,買った人の意見やテープを傷めない工夫,そしてフェライトヘッド採用による耐久性の高さから,アカイを選ぶ事にしました。

 アカイの最上級機種は伝統的に,3ヘッド,クローズドループキャプスタン,PLLにdbxという特徴を引き継いでいましたが,残念な事に実質的なアカイの最終モデルであるGX-Z9100EVではdbxは非搭載となっていました。

 まあ,それでも最上位機種です。むしろ自然なノイズの消え方に定評のあるDolby-Cだけで十分という判断もあり,購入に至りました。

 それから27年。一度も修理も分解もせず,使えていました。テープガイドのグリス固着という持病も出ず,初期の音を維持してくれているように思ったのですが,それでももう30年近いわけですから,ここは1つケミコンの交換だけはやっておこうと,思い立ちました。

 GX-Z9100EVは,プリアンプがディスクリート構成のDCアンプなので,信号系に混電話が入っていません。それでも大量の電界コンデンサを交換しましたが,d年原型を含むプリアンプ以外にふんだんに使われていました。

 詳しいことは分かりませんが,ぱっと見るとオーディオ用の高級なコンデンサのように見えます。しかし秋月あたりではオーディオ用のものが一般のコンデンサと同じような値段ですので,躊躇なく交換していきます。

 交換が終わり,電源を入れて音を確認します。問題はなさそうです。しかし,なぜだかメタルテープを検出しません。メタルテープの検出スイッチが動作していないように思うのですが,うまく動かずその日は力尽きて寝てしまいました。

 翌日,続きをやるのですが,その過程でどうも基板がシャシーに触れたらしく,煙がもくもく出てきました。

 すぐに電源を切りますが,なんとか動いているようです。煙が出たというkとオハ,もうその部品は確実にアウトですから,本当は交換したいのですが特定出来ませんので,先に進みます。

 テスターで信号経路を追いかけていくと,問題の場所が特定,どうも,裸の製材を差し込むタイプのコネクタに,洗剤を差込損ねてしまったようで,1つの穴に2本のケーブルが刺さっていました。

 くだらないミスでしたが,これを戻している途中にまたショート,今度は煙は上がりませんでしたが,モーターの誤動作が止まりません。

 完全に壊れてしまったのですが,回路図を追いかけていくと,14Vから5Vを作ってマイコンに供給する電源ICの出力が出ていません。入力に入ったヒューズ抵抗があやしいと睨んで調べると,やはりここが800kΩくらいになっています。

 外して確認すると,やはり焦げています。これが原因だったのですね。

 電源ラインのショートでヒューズ抵抗が燃えているなら,他への影響はほとんどないでしょう。不幸中の幸いでした。

 三端子レギュレータは1Aのタイプで,ショートに対しても保護回路が働きますが,ここは安全を考えて2Aのチップヒューズに交換します。これで復活。

 今度はメカです。テープガイドの固着はないと思っていましたが,固着寸前の状態で,ジワジワと動作していることに気が付きました。これではいつ固着するか分かりません。

 最初はばらしてグリスの入れ替えをしようかと思ったのですが,テープガイドの位置の調整が面倒で,ミラーカセットも持っていませんから,現在のテープパスをよく見てから考える事にしました。

 透明なハーフのテープを何度も再生してみましたが,テープパスは非常に良好で,これを分解してしまうのは惜しいと考えました。そこで模型用の柔らかいオイルをテープガイドに注入して,スムーズに動くようにしました。

 これでとりあえず大丈夫です。

 リールのトルクが弱くなっていて,これはおそらくゴムの劣化によるものと思いますが,IPSSが動作しないなどの問題はありますが,それ以外は問題なし。これでしばらく使えそうな感じです。

 30年の汚れを綺麗に落として組み立てて完成。このデッキは隙間がないので,内部にホコリが入り込まないので,内部はとても綺麗です。

 ということで,カセットデッキはとりあえず復活。録音機能も問題なしで,再生音も昔の状態を維持してくれています。肝心なアーカイブしたテープには,例えばカシオペアやJIMSAKUなどが元気いっぱいの演奏をしているライブがあったり,人間椅子,PSY.Sなど,今ではもう忘れ去られているようなものまで,いい状態で残っています。

 これをとにかく,デジタル化しておかないといけないなあと,思っているところです。

 それで,気をよくした私は,DATのデッキを確認してみることにしました。ソニーのDTC-59ESJとアイワのXD-S260の2つですが,後者の方が導入が早かったので,こちらで録音したテープが多いです。

 ですが,XD-S260はトレイが出てこず。トレイ駆動用のゴムベルトが伸びていましたが,これを交換してもまともに再生せず,貴重なテープを切ってくれました・・・

 ここで私は気が付きました。サルベージすべきなのは,カセットデッキではなく,DATなのだということを。

 カセットデッキはそれでも修理がやりやすく,最悪新品を買うことも出来るでしょう。しかしDATはもうダメです。新品はおろか,程度のいい中古を探すことも難しく,かつ高度なメカゆえに,修理も大変難しいです。

 音が出るとはいえ,途中でドロップアウトが出たりすることは想像にたやすく,DATのデッキをとりあえず動く状態にして,ICレコーダで録音しないと本当にまずいなと思いました。

 DATは現在修理中ですが,並行してPCMレコーダーを選定中です。デジタルINのあるレコーダーって,本当に少ないので困っています。

 しばらく,30年前の機材と格闘することになりそうです。


 

El Capitanはあきらめた

 Macの最新OS,El Capitan。MacOSX10.0から数えて12番目にリリースされた最新のOSですが,うちのMacBookProでもなんとかインストールが可能ということで,機会を窺っていました。

 正直なところ,Yosemiteでちゃんと動いていますし,El Capitanの御利益も少ないマシンですので,別に無理はしないでもいいかとおもっていたのですが,今回は初めて,新しいOSにすることをあきらめました。

 理由は2つあります。1つは「プレビュー」が不安定である事です。PDFの閲覧のみならず,編集にも大活躍の標準ツールですが,ScanSnapのモノクロでスキャンしたPDFにカラーのPDFを差し込むと,レインボーサークルがクルクル回り続けてハングアップです。

 カラーやグレーなら問題はないのですが,モノクロだとどうもうまくいきません。他のバグは許しますが,PDFの編集が出来なくなってしまうことは私にとってはとても問題で,ほとんどこれが理由でEl Capitanをあきらめてしまった感じです。

 2つ目は,USB3.0のExpress/34が動かなくなってしまったことです。これまで,Multibeastから汎用のドライバをインストールして,NEC/ルネサスのチップを搭載したカードを動かしていましたが,El Capitan対応のMultibeast8.0がリリースされたことを機会に,El CapitanにアップグレードしてMultibeastを起動したところ,汎用のUSB3.0ドライバがありません。

 chage Logを見てみると,USB3.0のドライバは削除したよ,と書いてあるだけです。なにか理由があるんでしょうが,ドキュメントには記載がなく,調べてみても今ひとつわかりません。

 汎用ドライバ無しで動くようになったから,と言う話を目にしたので試して見ると,確かにカードを認識し,USB3.0が存在していることがわかります。

 しかし,実際に動かしてみるとだめです。ScanSnapは認識せず,途中でカーネルパニックが起きて再起動がかかる始末。HDDも全然認識しません。

 それ以前の問題として,Multibeast8.0が(8.0.1もですが)異常終了してしまい,ドライバをインストールすることができません。eSATAのドライバを入れようと思ったのですが,ダメでした。

 PDFの編集については,スキャンした書類を廃棄してしまうので,保存ミスや編集ミスがあったり,ファイルが破損したりしてしまうと,笑い事では済まされないのです。実績のあるツールを使い,人為的ミスによってのみトラブルが発生するという状況に保たれていないと困るわけです。

 そうした危険があってもメリットがあれば考えもしますが,速度の向上も僅かですし,見た目にもそんなに変わるものではありませんから,当面これでいいか,という話になったわけです。

 こなれてきて,バグも出尽くした頃に,USB3.0をあきらめてもインストールする価値が出てくるかも知れません。MacBookAirでEl Capitanを触っていますから,ちょっと様子を見ながらと言うことにしましょう。

 というか,もうマシンを買い換えてもいいのかも知れません。まてよ,El Capitanしか走らない最新モデルを買ってしまって,PDFの編集に支障が出たら,マシンもろとも使えないと言うことになってしまいます・・・うーん,困った話です。

安物機械式腕時計を調整

 昨年の冬ですが,amazonで安物の機械式腕時計を買いました。具体的な名前やブランドを書くのも恥ずかしいくらいなのでいちいち書きませんが,記録を見ると6000円ほどで買ったようです。

 ベルトはしっかりとしていますし,それなりに面白いデザインで憎めないのですが,ムーブメントは悪いもので,音も「ガジガジ」といった音がします。

 機械式腕時計を試すのにちょうといいと思って買った時計でしたから,その後にちゃんとしたセイコーの時計を買うための布石になったという点では,その役割を果たしたと思う訳ですが,それでも時々付けてみては,精度の悪さに閉口して使うのをやめるということを繰り返していました。

 そうこうしているうちに,時々止まっていることに気が付きました。やがて完全に動かなくなってしまい,娘のオモチャに払い下げられてしまったのが,先月の話です。

 ベルトだけ他に使うからと撮っておいたのですが,娘が乱暴に扱ったことがよかったのか,はたまた私が手持ち無沙汰に竜頭をグルグル回しまくったことが幸いしたのか,突然動き始めたのです。

 そのうち止まるだろうと思っていたら,何日もそのまま動き続けています。治ったと言いたくはないのですが,ゴミでも噛み込んだものが,外れたということでしょうか。どっちにしても調子が良さそうです。

 数日様子を見ていると,やっぱり精度の悪さは強烈で,3時間で5分ほど遅れます。これでは,昼間の活動時間に限ったとしても,日常生活に支障が出ます。

 どうせ一度壊れたものだし,このままでは使えない訳だからと,調整してみることにしました。

 ケースに傷がついても気にしないということで,なんとかフタを外してみようと観察をしますが,これだと思うとことが見当たりません。そこで,太めのマイナスドライバーを,ケースの縁とベルトの留め具のところにひっかけて,ぐぐっとこじりました。

 幸いなことに,ピンといい音がして,フタが綺麗に外れました。テンプについている調整機構をピンセットでいじり,どちらに回すと進むのかを確かめた上で,少しずつ合わせていきます。

 1週間ほど毎日調整を繰り返して,かなりいいところまで追い込んだところで,裏蓋を閉めますがこれが大変でした。

 とにかく閉まりません。万力で挟み込んでみますが,ガラスが割れそうです。指で押しても歯が立ちません。

 これも数日,悪戦苦闘したのですが,顎が大きく開くペンチで三箇所を同時に挟み込んで,パコッと閉めることが出来ました。二箇所ではどうしても閉まらなかったのです。

 ここで,蓋を閉めるための専用工具を買うという手もありましたが,6000円の一度壊れた時計を,数千円の工具で修理するというのも本末転倒な気がして,頑張って見た次第です。

 幸いにして,傷も付かず,変形もせず,元通りになりました。

 そしてフィールドテストとして,休日に家の中でずっと使ってみます。止まったり狂ったりしたときに,外出先では被害が大きいですから。

 ところが,想像の以上の精度の高さなのです。3日たっても4日経っても,狂いません。アナログの時計ですから,少しずつずれるのが分かるものですが,時刻の再調整が必要なほどずれることが,ほとんどないのです。

 大きい時計で,見やすく,見た目に面白いデザインで,その上精度がとても良くなりました。時計にとって精度は基本機能です。安物ではありますが,なんだかけなげで,とても気に入って使っています。

 セイコーの時計は,10万円近くしましたが,1日で1分くらいの遅れが生じます。これでは出かける前に毎日時刻を合わせないといけませんから,なかなか面倒です。

 調整に出せばいいんでしょうが,自分で調整出来た安物時計が目の前にあることを考えると,なんだか複雑な気分でもあります。

 それでも,自分で分解して調整しようという気はおきませんが,もう少し精度が出ていればいいのになあと思うのです。

 修理から10日以上が経過しましたが,この間時刻の調整を一度もしていません。絶好調です。しばらく使い続けてみようかと思います。

 

 

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