PC-386BookLの内蔵メモリは大飯食らいでした
- 2026/03/21 23:21
- カテゴリー:マニアックなおはなし
PC-386BookLの内蔵メモリが8.6MBと最大容量になったのはいいのですが,重大な問題が発覚し増した。
事の起こりは,メモリスイッチが初期化されていることに気付いたことでした。私のPC-386BookLは,内蔵のNi-Cdバッテリが死んだので,単三のNi-MHバッテリを5本直列にして使っています。
満充電でバックアップ電流を測定すると460uA程度,ざっくり500uAとして2400mAhのバッテリなら4800時間となりますから200日です。半年はメモリスイッチも時計も維持される計算です。
ところが,満充電から10日ほどしか経っていないにもかかわらずメモリスイッチが初期化されて起動できない状態になっていた事に驚いた私は,なにかも間違いだろうと電圧を測定してみると,5Vまで下がっています。1本1Vとすればかなり容量が減っていることになるでしょう。
あわてて満充電して電流を測定してみると,なんと11mAも流れています。これだとわずかに218時間ほど。つまり9日ほどしかバックアップされない計算になります。(実際に競るごとの電圧を測定すると特定の1セルが頑張っていたようで,このあたりのアンバランスについても課題なわけですがそれは追々)
20倍以上も流れるのはなにかがおかしいときです。ということでしばらく考えてみたのですが,とりあえず内蔵メモリを引き抜いてみると電流は11mAから460uAまで下がります。やはりメモリが原因だったみたいです。
気になってベースボードのみにしてみると8mA,2MBの拡張ごとに1mA増えて,3枚増設してトータル8MBにすると11mAになります。
うーん,2400mAでも9日しかバックアップされないなんて,280mAのバッテリを内蔵していた新品を当時買っても,丸一日程度しかバックアップされないなんてのはクレームになったんじゃないでしょうか。
設定をいろいろ変えてみましたが変わらず。サブボードを追加する度に1mA増加するところから,どうもスタンバイモードに入っているみたいで,完全にOFFにはなっていないみたいです。そうすると4チップで1mAというのは辻褄が合います。
となると,制御用のASICもずっと起きているわけで,こいつが7mAくらい消費するような設計になっているんじゃないかと思いますが,この内蔵メモリはRAMドライブに設定可能で,そうなると当然バックアップする必要があります。当時の水準で言えば,11mAは妥当な数字なんじゃないかとも思います。ほら,98ノート用のカード型のメモリ(メルコのRCDシリーズなんかですね)も,中身は普通のDRAMだったりして,これをRAMドライブなんかにして使うと,電源OFFでも簡単に電池がなくなったものです。
で,結局どういう運用をするかなんですが,長期間使用しないときは内蔵メモリを抜いてメモリスイッチを維持するか,逆にもうバックアップはあきらめてバッテリを抜いてしまい,使う度にメモリスイッチを設定し直すことにするか,どっちかしかありません。
どちらにしても,内蔵メモリについての情報が少なく,バックアップする必要が全くないプロテクトメモリに設定した時にもこれほどの電流が消費されているとは想像出来ませんでした。このあたりからも,PC-386BookLというモデルが,後に続くPC-386Noteシリーズへの過渡期であることがうかがい知れるというものです。
実はこの問題に決着が着いた後も,突然EMSに待避したFEPがハングアップしたり,起動途中にEMSにアクセスするとハングアップしたりと,仮想86モードでのEMSがらみで深刻な事態に出くわしています。以前はこんなこと全くなかったので,どうもこの内蔵メモリというのは癖があって,使いこなしが難しいもののように感じてきました。
そういえば,メモリカウントが6MBや7MBあたりでストップし,そこから上を認識しなくなることが何度もありました。メモリスイッチが消えたときによく起きていて,メモリを一度外して再度差し込むと無事に8MBカウントするので,ASICのリセットの問題とか,高速クロックに着いていけてないとか,そういう問題が潜んでいるんじゃないでしょうか。
クロックについては先日書いたように10%ほど落として現在22.5MHzです。これを21MHzくらいまで下げる必要性があるかも知れないですが,そうなるとまたキーボードを外して・・・なんてことをやっていると,仕舞いには本当に壊れてしまうんじゃないかと怖いです。
こういうケースでは,結構電源にコンデンサを入れると効き目があるものです。もう少し容量を追加して電源を補強し,それでもダメなようならクロックを下げるようなことを考えてみましょう。
あ,ちなみにACアダプタを差し込むと,バックアップバッテリには5mAの充電電流が流れます。280mAのバッテリが内蔵された新品であれば,56時間で満タンになる計算です。まあ,毎日使う人ならこれで十分だったのかも知れません。いやいや,25時間で空っぽになる電池を56時間かけて充電するなんてのは,やっぱり破綻してません?