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パーツランド,よく頑張ったよ

 日本橋のパーツ店は,どういう訳だかここ数年で数も増え,充実したものになっています。シリコンハウス共立は大きなビルに移転,関東からは千石電商がなぜか進出,福井に本拠を置くマルツ電波が日本橋にも店を設けています。

 小さな部品屋が閉店し,ジョーシンがパーツ販売から手を引いて,ニノミヤが廃業して,すっかり寂しくなった日本橋の自作環境が,なぜこんなに盛り上がってきたのか,アキバと遜色ないレベルになってきたんじゃないかと,そんな風にさえ思います。

 そして,そのノニミヤから独立した部品屋が,パーツランドでした。

 過去形なのは,パーツランドが10月14日の営業を持って,破産したからです。

 パーツランドは私にも,思い入れのあるお店でした。ニノミヤのパーツ売り場は,大昔は郊外のお店にもあったそうですが,私が部品を買うようになってからは,日本橋のお店になっていました。それでも,本店,エレホビー店,そしてパーツ店と3つで扱いがあったほどです。

 パーツ店は規模も小さく,私も1度行ったくらいで閉店しましたが,本店とエレホビー店は長く残っていました。バブルがやってきて,本店からはパーツ売り場が消えてしまいましたが,エレランドと名前を変えた日本橋の北の端にあったお店は,価格も安く,非常に充実した品揃えで,私は部品を買うときには必ず立ち寄っていました。

 そのうち,ノニミヤ自身が怪しくなりました。買収,破綻と続いてニノミヤは消えてなくなりましたが,法人需要がしっかりあったパーツ部門の業績は良く,いわば巻き添えを食ったような感じになったようです。

 しかし,凄いのはここからです。パーツ売り場の有志が,その資産を譲り受け,パーツランドを立ち上げました。ニノミヤ時代から顔をよく知っている人が,パーツランドにいた時には,ほっとしたような気分になりました。

 2007年に日本橋にオープンしたパーツランドですが,当初は什器も在庫もニノミヤ時代のままでした。随分落ちぶれたとはいえ,大阪のど真ん中の賃貸料は安くないはずで,とてもたいへんだったろうなと,思います。

 すると,ジャンク専門店が2つ目の店としてオープン,儲かっているんかい,と思っていたら,このお店を統合して大きな店舗に移転,2010年から営業を続けていました。

 店のカラーは相変わらずニノミヤ時代の赤。品揃えは相変わらず,ナショナルブランドのケースや測定器,機構部品に強く,キットも豊富にありました。

 日本橋という地域の凋落が進む中で,もともと専門性が高く需要が限られている電子部品販売において,新規のお店がいくつも開店したり,より大きなお店に改装があったりと,競争は厳しくなっていったように思います。

 パーツランドは,堺筋に面した良い場所に店がありましたが,それでも厳しいものがあったのではないでしょうか。

 ネット通販がここまで進化し,部品の値段に比べて送料が高くて割が合わないと,最後までリアル店舗での買い物が主流になっていた電子部品も,最近は通販が普通になってきました。

 こうなると,もう全国区のお店が圧倒的に強く,知っている人だけ知っているというお店は,淘汰されていまいます。パーツランドのように,リアル店舗が日本橋のど真ん中にあって,そこそこの規模を誇っていても,通販を利用する人がここを使うかどうかは,純粋に知名度の問題だと言えるからです

 かくして,パーツランドは資金繰りに行き詰まり,破産しました。

 9月頃からセールをやってたそうですので,そのころからすでにやばかったのでしょう。最後まで店舗移転のためのセールと言っていたので,最初は小さいお店に移転するか,通販に特化するかの対応を考えていたように思いますが,10月に入ってからはセールの割引率が大きくなり,最終日には7割引とか,そんな状態だったそうです。

 そして今はシャッターに破産したと張り紙が貼られていますので,途中から破産することが決まっていたんじゃないかと思います。

 私は内部事情を全く知りませんが,パーツランドはもっと堅実にやっていく方法があったんじゃないかと思います。せっかく立ち上げ時には資産を継承することでうまく離陸できたのに,その後調子に乗ってお店を増やしたり,大きな所に移転したりしたのは,無駄遣いだったように思います。ここは,存続を第一に考えて,最初の狭いお店から動かず,通販と法人を開拓すべきだったのではないでしょうか。

 少なくとも,私はパーツランドに特有に個性をちゃんと感じていました。そこをアピールすることは,マニアックな顧客を惹きつける力になったように思えてなりません。


 自作PCのパーツ店がアキバでも閉店することが珍しくなくなりましたし,電子部品についてもアキバの原風景たる,ガード下のラジオストアが閉店します。それぞれ理由は異なりますが,自作のための部品を売る店がなかなか成り立たなくなっているということは,事実でしょう。

 シリコンハウス共立が大きくなり,マルツが全国にパーツ店を展開するという,私にはちょっと首をかしげるような動きがあったこの10年ですが,日本橋の名門ニノミヤを源流に持つ貴重なパーツ店が,奮闘むなしく終焉を迎えたことが,寂しく,残念でなりません。

 大阪を離れて,私も日本橋で買い物をする機会は激減しました。帰省すれば必ず立ち寄った日本橋ですが,どんどん枯れていってしまうような気がしてなりません。

K-3は実は一昔前のプロ機レベル

 K-3はペンタックスのフラッグシップ機ですが,価格はボディのみで15万円程度と,明らかにプロフェッショナルを対象としたモデルではありません。ペンタックス自身もハイアマチュア用と位置づけていますし,「プロ機じゃないのね」という第一印象から,ちょっと軽く見られがちです。

 一言で言えば,現段階でAPS-C世界最強のカメラです。ペンタックスはそういうことは言わないけれども,一番後で出てきた機種で,しかも2大メーカーがAPS-Cから少し力を抜いている今,当然と言えばそうかも知れません。

 スペックをぱっと見ると,これって私が長く愛用したD2Hを軽く越えているんです。意味のない比較のように思うかも知れませんが,個人的にD2Hは,手に入れてみて,さすがプロ機と感激したモデルですので,これを越えるかどうかが気になるのです。

 APS-Cで2400万画素はD2Hの400万画素をはるかに超えていますが,連写速度はなんと8.3コマ/秒で,連写数はRAWでも23コマ,JPEGでは60コマです。

 私は常々,連写速度というのは単なる速度ではなく,システム全体のバランスを示すものだと考えていますが,K-3があのボディに,どうやって8コマ/秒を越える速度で連写出来るだけのエネルギーを囲い込むことが出来るのか,不思議なくらいです。

 そのくせ,シャッター耐久は20万回です。D2Hが15万回ですから,もうプロが使っても構わないレベルに来たと言えるのではないでしょうか。

 大事な事は,8.3コマ/秒で1/8000秒,シンクロ速度1/180秒で耐久20万回,最低動作温度-10℃というシャッターは,そう簡単に作る事の出来ないもので,中級機レベルのシャッターとはもう別次元だということです。ペンタックスもとうとうここまで来たか,と私は非常に感慨深いものを感じています。

 画素数や感度は,純粋に搭載するセンサの性能で決まる世界ですので,低価格機でもD2Hを越えるものはざらにあります。しかし,メカの性能や信頼性,あるいはお金をかけないと達成出来ないスペックなどで,低価格機とプロ機は別物になります。K-3が凄いのは,この価格でプロ用に匹敵してると,感じることです。

 唯一公開されていない数字が,レリーズタイムラグです。D2Hは0.037秒でしたが,K-3はどうなっているでしょうか。この時代の数値と現在の数値は,計測方法が変わっているの直接の比較は出来ないのですが,今のところD2HやD800が最高レベルであることは変わりなく,これくらいの速度を実現してくれていれば,ほとんど感覚的な遅れは感じずに済むでしょう。

 AFポイントは27点,AEセンサは8.6万画素のRGBセンサです。D2Hがそれぞれ11点,1005画素のRGBセンサだったので,その差は歴然です。

 そしてK-3はマグネシウム合金を使ったボディを,防塵防滴にしてあります。D2Hも同じような強靱な骨格を持っていて,そこはプロ機ならではの堅牢性を誇っていますが,残念ながら防塵防滴まではありません。

 そして,D2Hは約1kg。K-3は800gと2割も軽いのです。プロ機は重いのが当たり前になっていますが,これはプロ機にふさわしい装備を入れれば重くなると言う話であり,プロだってそりゃ軽い方がいいに決まってます。冷静に考えてみて下さい。スピグラからライカに変わった事実は重いです。


・ローパスレス

 最近のカメラは,ローパスレスが流行しています。これは,高画素化が進んでいて,もはやローパスフィルタが必要ないくらいになってきたことに加えて,ローパスフィルタが高価であり出来れば削除した方がメーカーもうれしいし,レンズ性能が上がってきた昨今では,ローパスフィルタが足を引っ張っているという現状もあります。それに,ローパスレスといえば,市場の評判も良いですしね。

 しかし,本来モアレというのは,アンチエイリアシングノイズですから,一度発生すればもう取り除く術はありません。モアレ除去が画像処理で出来ると言っている方もいますけど,モアレ以外の画像に影響を与えないように除去することは,どんな画像処理を行っても不可能です。

 モアレは入ってしまえば除去不可能,しかしローパスフィルタは解像度を落とす原因になるので外したい,ということで,メーカーもユーザーもジレンマを抱えていました。

 ここでペンタックスはK-3で目からウロコの仕組みを搭載します。光学的なローパスフィルタは搭載しないのですが,センサをサブピクセル単位で振動させて,ローパスフィルタを作るのです。

 1画素より小さい振動の手ぶれを作るわけですね。

 なるほど,これをやれば,1画素以下で解像した画像は,全部ぼけてしまいます。モアレというのは,この1画素以下の周波数で起こりますから,それをなくせばモアレは発生しないですね。

 これは,もともとペンタックスが昔から搭載していた,センサ駆動式の手ぶれ補正を応用したものです。この発想も素晴らしいと思いますが,このアイデアを実現出来るほどセンサをリニアモーターで動かすことが出来るようになっていたことも,驚きです。これはもう他社にはない,ペンタックス独自の技術です。

 もともと,手ぶれの補正はせいぜい数Hzの振動を打ち消すもので,APS-Cという大きく,質量もあるものをリニアモーターで正確に打ち消すことが出来ているのは,周波数が遅いからだったのです。

 しかし,今度のローパスフィルタは,1画素の半分の大きさで振動をさせ続ける必要があります。しかも手ぶれ補正をしつつ,です。

 ペンタックスの資料をみると,1/1000秒のシャッター速度以下で効果が出ると言っています。ということは,最低でも振動周波数は2kHzと言うことになるのでしょう。ただ,これでは1/8000秒では問題を起こすと思うので,実際には16kHz以上でしょうか。

 APS-Cで2400万画素という事は,単純計算で画素ピッチが3.92μmとなります。この半分を振動させるわけですから,約2μmですね。これを1秒間に16000回以上振動させることになるわけです。あれだけの質量を16kHzで,しかも正確に振動させるなんて,ちょっと大変そうに思うんですが,大丈夫なんでしょうか。

 まあ,最悪,振動を停止してローパスレスで使えば問題ないんですが,長く使う高価なカメラですし,ここが壊れる可能性がどれくらいあるのか,気になります。消費電力も大きいでしょうし,万が一壊れた場合には致命傷になります。そもそも実績がなくて,本当にこれでモアレが消えるのか,副作用はないのか,調整ズレや故障で撮影した画像がことごとく使い物にならないものになってしまうことはないのか,など,やっぱり私はこれを積極的に歓迎できません。プロも同じ気持ちかも知れませんね。

 
・処理速度

 連写速度と同じ事なのですが,2400万画素のデータを8.3コマ/秒で記録出来るというのは,これはなかなか凄い画像処理能力を持っていると思います。画像処理エンジンが新しくなったということですが,噂では富士通のMilbeautの最新型を採用しているそうです。

 この新しいMilbeautは9月に富士通から発表になっているのですが,CPUコアにはARMのCortex-A5,2400万画素で最大12fpsの処理能力,光学補正を含む各種画像処理のに新アルゴリズムを搭載,従来に比べて2倍の処理能力を実現とあります。

 特に,この2400万画素で12fpsというスペックは注目すべきで,これが出来たから8.3コマ/秒が可能になったのでしょう。そして時期的に,最新のMilbeautを使ったのはK-3が最初と考えられますから,他の一眼レフよりも頭1つ飛び抜けた性能を持っていることも,納得です。

 
 ということで,ペンタックスは,2大メーカーがフルサイズに軸足を置いてしまって手薄になったAPS-Cを重点的に責めてきました。2大メーカーにAPS-Cのフラッグシップモデルを望む声は相変わらずあるのですが,特にニコンはそんな気配も見せず,キヤノンはニコンの様子を見て,と言う感じで,一定の需要があると思われるAPS-Cのハイエンドモデルは,EOS7Dからでもすでに2年以上の時間が経過しているのです。

 D400やEOS7DMarkIIなどを期待する声を放置し,フルサイズ競争に入ったことは間違いではありませんが,知らないうちにまさのペンタックスが,APS-Cで覇者になったことを,きっと2大メーカーにはどう見えたのでしょうね。

 案外,APS-Cで存在感を示し,生き残るという戦略は,ペンタックスにはちょうどいいのかも知れないなと思います。ペンタックスのフルサイズを求める声も大きく,私もそうだったのですが,レンズラインナップがあまりに貧弱ですし,これをてこ入れするのはあまりに果てしない作業なので,私は非現実と思うようになっています。

 古いレンズを使いたいという話もわかりますが,D800を使ってわかったのは,古いレンズはやはり3600万画素ではあまりに悪いところばかりが見えてしまうと言う現実です。

 だから,もしペンタックスがフルサイズモデルを作るなら,長く放置されていたフルサイズのレンズラインナップを,最初から作り直すくらいの覚悟で拡充しないと行けないのです。これは,とてもお金も時間もかかります。

 それなら,優秀なレンズをすでに持っているAPS-Cに絞るというのは,悪くないでしょう。幸い,ペンタックスには,645DやQという,他のフォーマットのカメラもあるわけですし。

 そう考えると,もうフルサイズを待つことはないし,待っても出ないんじゃないかと思えます。K-3が良く出来たカメラであるなら,これで5年戦うことは,十分意味があるんじゃないでしょうか。

GRの機能拡張ファームがリリース

 手に入れてから4ヶ月になる,GRの新しいファームがようやく登場しました。

 ようやく,というのは,出る予定になっていたものを待ちわびている様子です。しかし,別にリコーは新しいファームを出すと,事前にアナウンスをしていません。

 しかし,リコーのGRシリーズは過去に何度も機能拡張ファームをリリースして,旧機種が最新機種に搭載された機能を持つようになったりしました。GRもこれに習うだろうという暗黙の了解があります。

 これ以上に,多くのユーザーから指摘をされた問題点が,修正される機会になるだろうという期待が,いつになるかわからんけども,いずれ必ず対応されるという,これまた暗黙の了解がありました。

 今回のケースでは,プログラムモードにおける,プログラム線図の問題です。購入時にも書きましたし,多くの方が同じような不満や疑問をあちこちに書いているので詳しくは書きませんが,GRのプログラムは,F4を出来るだけ維持しようと粘る傾向があります。

 それこそ数分の一秒のシャッター速度になっても,F4に張り付き,F2.8にはなりません。ISO感度をバーンと上げて意地でもF4でいこうとします。

 せっかく開放から高い描写力を誇るレンズを搭載しているにもかかわらず,F4で粘るがゆえに,手ぶれはするわISO感度は上がって画質は低下するわで,どうも意図がわからないんですね。

 もちろん,カメラ設計者が何らかの意志を持ってこのプログラムを作ったわけですから,多分性能が最も高くなるF4を出来るだけ使うようにしたんだと思いますが,F4とF2.8の画質差よりも,シャッター速度が1段遅くなることで発生する手ぶれや,ISO感度が低下することで起こる画質低下の方がずっと問題があるわけで,やはり納得がいかないわけです。

 そしてGRにとって初めてファームウェアアップデートが昨日公開されました。結論から先に書くと,この問題も対応がなされています。


・プログラム線図の修正

 これまでは,シャッター速度がかなり下がってもF4を出来るだけ使うようになっていて,ISO感度が随分上がってしまうこととあいまって,実質的にプログラムモードは使えなかったGRでしたが,今回のファームウェアアップデートでは,ここが対策されています。

 目に付くのは,ノーマルモードと開放優先のモードの2つが選べるようになったことです。私は最初,ノーマルモードは従来のモード,そしてF2.8を優先的に使うモードを開放優先と,要望の多かったモードを「追加」したのだと思っていました。

 従来のモードの評判が悪かったとしても,メリットがあったから採用したものであったはずで,そのメリットを利用していたユーザーが不便になってしまうことは許されません。だから,従来モードと新しいモードの2つを搭載することは理にかなっています。

 ところが,プログラム線図を見てみると,どっちもF2.8に早めに切り替わっています。開放優先の方は,F2.8が可能になったらさっさと開放にするというモードになっていますが,F4まで粘る性質は線図からは読み取れません。

 何かの間違いかも,と実機で確認してみますが,やはりどちらのモードでもF4で粘るようなことはなく,F2.8を積極的に使おうとします。

 まあ,本来の姿に戻っただけという気もしますが,F4に張り付くという特殊性故に,これを便利に使っていたユーザーは,今回のファームウェアでは困ることになりそうです。

 で,2つのモードですが,確かに線図を見ていれば違いは明らかです。しかし,実際にいろいろな明るさの状況で試して見ても,あまり大きな違いを実感できません。

 結局の所,シャッター速度とISO感度を少しで稼ぎたい暗い場所でもF4を使おうしたことに従来のプログラムは問題をはらんでいたわけですし,これが解消されてしまえば,特にどちらのモードでも大差はないんじゃないかと思います。

 私の感想では,僅かとは言えF2.8とF4の画質の違いは明らかにあって,十分な明るさを確保できているのであれば,F4を使った方が好ましい写真が撮れると思っていますから,ノーマルモードでいいんじゃないかと思います。その点で言えば,従来のF4張り付きモードも残しておいて欲しかったかなと思います。わがままですかね。


・クロップモードの追加

 1600万画素,APS-Cという大型高精細のセンサを持つGRには,通常時の28mm相当に加えて,クロップをつかった35mm相当のモードを持っていました。光学系で複数の画角を持っていれば理想ですが,どうしても性能や大きさにしわ寄せがいきます。

 GRは単焦点レンズを持つこともアイデンティティですから,ここはクロップが正解でしょう。

 このプロップに,47mm相当のモードが追加されました。

 たしかに50mm付近の画角は便利な場合もあり,慣れた人には安心する画角なわけですが,同時にいかに大型高精細のセンサとはいえ,そこまでプロップして大丈夫なんかいな,と私は思いました。

 まだ試写をしていませんが,単純計算をすると500万画素ちょっと,という画素数になります。数年前とは言いませんが,10年くらい前のコンデジなら,こんなもんだったんじゃないでしょうか。

 確かに,優秀なレンズに新しいセンサを持つ優秀なカメラから,トリミングで中央部だけ切り出すわけですから,それなりのメリットはあるでしょう。でも,そうはいっても500万画素では,使い道は限られるじゃないかと思います。

 ちょっとした事には便利かも知れませんが,せっかく28mm相当というレンズなんですから,ぐっと近寄って撮影しないともったいないですね。

 ふと思ったのですが,もしかして,これってSNS連携機能の1つなんじゃないかと。携帯電話やスマートフォンの内蔵カメラも高画素化,高画質化が進んでいますが,それでも500万画素程度の機種はまだまだありますし,実際のところ,そうした画素数でもTwitterやFacebookへのアップロードには十分すぎます。画素数よりは,ぱっと見てわかる高画質こそ重要かもしれず,それには開放から使える優秀なレンズが必要です。

 なら,画素数ではなく,GRであることが大切なわけで,そう考えると47mmクロップは実に面白い機能という事になります。

 それに,500万画素をバカに出来ません。私が昨年まで使っていたD2Hは400万画素でしたが,優秀なカメラでしたし,レンズを選べば6つ切りくらいまではいけたかも知れません。

 ある人が言っていたのですが,こういう機能をつけるなら,いっそのことクロップの段数を増やして,ズームにしちゃったらいいのに,というアイデアがあります。こうなるともうクロップじゃなくて,デジタルズームですよね。

 デジタルズームは画質の低下よりも安価に高倍率ズームを実現するちょっと後ろ向きな方法だったわけですが,クロップがそういうとらえられ方をしていないというのは,ちょっと興味深いところです。

 その点で言えば,手ぶれ補正も,センサ駆動型かレンズ駆動型かではなく,ソフトだけで処理するデジタル式をもっと高級機に導入してもよいのではないかと思います。それこそ,耐久性が求められるプロ用の超高級機に搭載されれば,撮影の幅が広がるような気もしますが・・・まあ,それはないか。


 他にもいろいろ変更点はありますが,印象に残った機能はこの2つです。シャッター速度が上がったことや,高感度行きでのノイズリダクションが強化された話は,実際に使ってみて実感できるかどうかにかかっています。今評価することは避けたいと思います。

 そうそう,まだアップデートをされていない方に,設定はリセットされないようです。もちろん,私のGRがたまたまそうだったというだけの話かも知れませんから,設定が消えても怒らないで下さいね。

オーディオのおける混変調歪み

  • 2013/09/19 08:55
  • カテゴリー:make:

 VP-7722Aというオーディオアナライザが高級機たるゆえんは,1980年代中頃の測定器にして,来たるべきデジタルオーディオの開発設計に耐えうる,超低歪みをとらえることが出来るものであったことでしょう。

 歪率0.0001%という発振器は現代においてもトップクラスです。もちろんこれを使って測定する歪率計も,十分な性能を持っています。

 基本性能の充実はもちろん,多機能てんこ盛りなのも,さすがフラッグシップモデルです。2ch同時測定,左右のレベル差をdBで一発測定,相対値の表示,高調波歪率の測定だけでも3つのモードを持ち,しかも2倍,3倍,4倍,5倍の高調波を抜き出して測定する機能まで持っています。

 さらに,通信機の評価に使われるSINADを測定出来たり,S/Nも自動測定する機能があったり(S/Nですから,信号がある時とない時のレベル差を計らねばなりませんが,それを自動でやってくれるんですね)と,オーディオに関する測定を簡単に,かつ高精度に行う事が出来る,まさにアナライザにふさわしいものだと思います。

 もう1つ,特筆すべき機能が,混変調歪み率の測定です。

 ぱっと調べてみたのですが,旧松下のVPシリーズで,混変調ひずみ率が測定出来るオーディオアナライザは,ありません。通常,専用の測定器を使うことがほとんどなのに,VP-7722Aは出来ちゃうんですね。

 ところで,混変調歪みって,オーディオの世界ではあまり耳にしませんし,測定においてもあまり重要視されていないように思います。一般にいわれる高調波歪み率とはなにが違うんでしょうか。

 普通,オーディオの世界で歪率というと,高調波歪み率をさします。そもそも歪みとは,アンプの入力と出力が比例関係にないために起こるもので,特にHiFiオーディオのように波形を変えないことを重要視される世界では,とても重要な指標となります。

 当たり前の事ですが,でかい音が入ればでかい音が,小さい音が入れば小さい音が出て欲しいわけです。もっというと,高い音が入れば高いまま,のこぎり波が入ればのこぎり波のまま,出力に出て欲しいわけです。

 実際のアンプはそこまで理想的ではないので,例えば10倍のゲインを持つアンプが,1をいれれば10で出ても,10を入れて100が出てこないで,80しか出なかったりするのです。比例関係が崩れてしまうと波形が変わってしまいますし,波形が変わるという事は,倍音の構成が変わってしまうことになります。

 このように,比例関係が維持されないことはアンプにとって致命的なのですが,特にこの比例関係を直線性といいます。別の言い方では線形といいますが,ほら,小学生の時の算数で習った比例のグラフは,まっすぐな直線でしたよね。比例関係にないグラフと言えば,例えば二次関数の放物線がそうですが,これなどは非線形の代表です。

 ある関数をf(x)として,y1=f(x1),y2=f(x2)とした場合に,y1+y2=f(x1+x2)が成り立つ関数を,線形といいます。難しい言い方ですが当たり前の事を言ってるだけで,線形なら1を入れて10が出てくる時,2を入れれば20が出てくるという話に過ぎません。

 線形では,一次関数というくらいですから,かけ算は1回しか行われないので,計算は単純な四則演算だけで済みます。これが2次関数なんかになるとx^2が入ってきたりしますので,これを解析するには平方根を使う必要が出てきます。三角関数なんかがはいってくると,もっとややこしい話になります。

 さて,直線性が崩れてしまうと,入力と出力が比例せず,出力の波形がゆがんでしまいます。これが歪みです。単一の周波数で作られている正弦波が歪んで波形が変われば,単一だったはずの周波数に加えて,その数倍の周波数の正弦波が混じるようになります。この数倍の周波数の正弦波を,高調波といいます。

 楽器の世界では倍音というのですが,同じものでも有益なものは倍音,望まないものは高調波というような気がしますね。

 のこぎり波は1,2,3,4,5・・・と整数次の倍音で構成されます。矩形波は1,3,5,7・・・と奇数次の倍音で構成されます。だから,入力に正弦波を入れたつもりが,のこぎり波になって出てくると言ったことだって,起こるわけです。困りますね。

 どれくらい直線性を保っているかは,どれくらい高調波が発生したかを見ればわかります。完全に直線なら高調波は発生しません。

 そこで,高調波歪み率を測定するには,歪みのない綺麗な正弦波を突っ込み,出力された信号から入力した正弦波の周波数だけ取り除いて,発生した高調波の電圧を測定してやればよいです。これが高調波歪み率の測定の原理です。

 ただ,入力の正弦波だけ除去するのであると,アンプが乗せてしまったノイズなどが混じってしまいます。これらはアンプの非線形によって発生したものではないのに,測定結果が悪化するので,これをどう扱うかで高調波歪み率の測定方法が変わります。

 THD+Nと略されるものは,入力された正弦波以外の成分すべてです。つまりノイズも含みます。THDはノイズを含みません。

 また,100Hzの入力なら,例えば20kHzまでの範囲に200倍音まで入ってきますが,10kHzの入力なら2倍音までしか入ってきませんので,同じアンプが入力する周波数によって大きく測定値が変わってしまうことになります。

 だから,何倍音まで計算に入れるかという範囲を最初に決めておく場合があります。通常10倍音まで含めることが多く,実はVP-7722Aはこの時代の製品にしてDSPによってこれを可能にしています。

 ここで頭のいい人は,アンプの非線形で発生する成分てのは,所詮は入力した周波数の倍だけでしょ,という事に気が付いたでしょう。倍の周波数というのはつまりオクターブ上の音ですから,確かに波形は変わりますが,耳障りな不協和音を発生させません。

 しかし,歪みのあるアンプは,明らかに耳障りですね。それは,これから説明する混変調歪みが原因です。

 混変調歪みとは,2つの周波数を入力した場合に,出力に入れた周波数以外の正弦波が出てくるものを言います。これも,非線形が原因です。

 線形の場合,2つの周波数の正弦波を入れても,2つの正弦波がそのまま出てくるだけです。しかし,非線形の場合には,2つの周波数の和と差が出てきてしまいます。三角関数をちょちょっといじれば分かるのですが,面倒臭いので省略。

 これがなぜ問題になるかというと,例えば1kHzと50Hzの2つが入って来た場合に,950KHzと1050Hzの正弦波が発生してしまうのです。これは明らかに整数倍ではないため,不協和音のように濁って聞こえてしまうのです。

 しかも,非線形なんですから,それぞれの正弦波に高調波がはっせいしますから,990Hzや1100Hzも出てきますし,さらに985Hzも1150Hzも出てきます。これが2kHz,3kHzにも同じように出てくるので,倍音だらけ,しかも非整数次ということで,濁って濁って大変なわけです。

 実際のアンプは,もちろん正弦波を聞くためにあるわけではありません。複雑な倍音構成をもつ楽器を再現したり,複数の楽器や声を混合したものが,ありのまま出てくる事が必要です。ですから,実際の使い方としては混変調歪みの方が問題になるんですね。

 しかし,混変調歪みも,高調波歪みも,結局非線形という同じ理由で起こるものですから,どちらか一方だけ測定すればそれで済んでしまいます。高周波の世界では非常に問題となるのでむしろ混変調歪みの方が重要ですが,これを測定するのはなかなか面倒なので,オーディオでは高調波歪みの測定が一般化しているんでしょうね。

 混変調歪みを測定するには,2つの周波数の正弦波を入れねばなりませんが,その周波数と大きさを決めないと,結果が一致しません。そこで一般に2つの方法が標準化されています。SMPTE法は60Hzと7kHzを入れ,そのレベル比は1:4にします。そして7kHzの周辺にでる成分をフィルタで切り出してその大きさを測定します。つまり2つの周波数が離れている場合を想定しているわけですね。

 もう1つはCCIF法といって,11kHzと12kHzという近い周波数の正弦波を2つ入れます。もし系が完全な線形ならば2つの周波数以外は出てきませんが,非線形であれば2つの周波数の和と差の成分が生成されて,しかもその高調波が発生します。これをフィルタで切り出して測定します。

 いずれの場合も,測定に必要なのは,低歪みの発振器が2つと,その出力を正確な比率で混合する機能です。それゆえ,専用の測定器を使うのが普通です。

 ですが,VP-7722AはSMPTE法で混変調歪み率を一発で測定することが出来ます。これはなかなかすごいことです。ですが,実際にこれを使わねばならんかというと,そうでもないんですね。

 どっちにしても非線形が原因であり,高調波歪みが大きいなら混変調歪みも大きいはずですし,どちらかの値しかない何かとの比較を行わない限り,どちらかを測定するだけで十分ということなのでしょう。

 面白いなと思うのは,原因は同じであっても,聴感上は全く異なるものになるだろうということです。その違いを数値化するという点では,どちらの数字にも意味があります。

 SMPTE法では,商用電源の周波数である50Hzや60Hzと音声信号が一緒に入った場合をシミュレートしていると言えます。今のアンプはそうでもないですが,真空管アンプやラジオはハムが結構大きかったですから,非線形によって肝心の音声信号がどのくらい濁ってしまうかを数値化することは,確かに性能評価には有効でしょう。

 CCIF法はまたちょっと違う考え方です。近接する周波数ですから,これは複数の楽器を同時にならした場合をシミュレートしているといえそうです。つまり,直線性の高いアンプを作れば,2つの楽器が濁らず,綺麗に2つの楽器として聞こえてきますよと言う,そういう性能評価に有効な数字であるということです。

 ハムが入ってこないように作れば実使用上はSMTPE法で出てきた数字は無意味になりますし,音源が単独で,残響音も全くない,それこそ朗読を再生するようなケースでは,CCIF法の数字は意味を持ちません。

 しかし,そういう極端な例はほとんどありませんし,数値と実際の音とが乖離して,スペック競争に陥りがちな性能の数値化にあって,どちらも現実の「音の良さ」を数値化しようという,結構高い志で始まったものなんじゃないのかなと,思ったりします。

 気の利いたカタログには混変調歪みは書かれていても,アマチュアの測定項目にはなかなか入ってきませんし,市販の機器でもこれらが仕様として公表されているものは,そんなに多くはありません。ちょっと残念だなと思います。

あれがなにしてXperiaごにょごにょ

 街で見かける携帯電話は,もうほとんどがスマートフォンです。すごいですね。2年前ならちょっと考えられない状況です。

 東日本大震災のあと,知人とスマートフォンの電池寿命の短さとバグの多さから,やっぱり確実なのはガラケーだよな,といっていたことを懐かしく思い出します。

 当時,スマートフォンで通話することには違和感があり,通話用のガラケーを維持しつつ,スマートフォンはデータ通信に特化するという2台持ちがそんなに特殊な事例ではなかったと思うのですが,この2年ほどで,大人も子供も年寄りも,男も女もみんなスマートフォンを持つようになり,普通に1台目として通話も当たり前になっています。

 携帯電話会社としては,ガラケーで下げすぎた料金を高値に戻す良い機会だったのだと思いますが,もともと日本はガラケーを育んだ国です。オープンでフリーダムなスマートフォンの本当の意味での恩恵を,日本人は受け損なっていると思います。

 そんな私は,スマートフォンには全然興味がなく,相変わらずガラケーです。アプリの追加など出来ないですから,出来る事は限られていますが,その分出来る事は確実にこなせるという信頼性がガラケーの強みです。

 ただ,方向音痴の私には,GPSと地図がないと彷徨い人になりますし,メールもチャットもリアルタイムで出来るようになることの面白さや重要性には,前世紀から気が付いています。ザウルスにPHSで通信をしていたころが懐かしいです。ドイツへの出張でザウルスポケットと内蔵モデムで,compuserveに繋いでniftyへアクセスしたことがありましたねえ。

 そうかと思えば,Advanced W-ZERO3の設定に寝食を忘れて没頭したこともありました。あの時はマジで,WindowsCEベースの窮屈さに死にそうになりました。シャープという会社の小型端末作りのうまさを,改めて感じたマシンでした。

 だから,IDEOSという日本通信の廉価なスマートフォンをここ2年ほど使っていました。私の持論は,インターネットは速度よりも常時接続性だ,であって,IDEOSと組み合わせたb-mobileSIMの速度は,全然気になりませんでした。常につなげる権利を,安価に提供してくれたことにありがたいとおもっていました。

 そうこうしているうちに大手キャリアから回線を借りて商売をするMVMOがたくさん登場し,サービスと価格の競争が始まりましたが,悲しいかな,SIMフリーの電話機が一般的ではない日本では,一部のマニアのオモチャになっています。

 私はマニアではありませんが,この流れに乗っています。月々945円のiijmioを使って,IDEOSで常につながっている状態を維持しています。しかし,さすがにもうIDEOSでは,つながっている価値も薄れるほど,よたよたです。CPUパワーもメモリも乏しく,画面の解像度も低い上に,OSのバージョンも古くて,悲しくなります。

 ですが,ここでスマートフォンを買い換えることは,なかなか大変な事に気が付きます。日本通信がIDEOSの後継機を出してくれていれば済んだ話なんですが,どういうわけだかそんなことはありません。結局,iijmioで使えるSIMフリーのスマートフォンを探すことになるわけです。

 そして,日本で手に入るスマートフォンが,大きく重く,高価でハイエンドなものばかりであることに愕然とします。100gという重さは,20年前のmova時代から,1つの到達点だったはずですが,そんな軽い端末はどこにもありません。

 ところがですね,海外に目を向けると,タブレットと紙一重の大型機から,ガラケーよりも小さく軽い小型機まで,様々なスマートフォンが売られているんですね。値段もスペックもメーカーも様々。一方でOSはほとんどandroidですので,基本的な使い勝手に差はありません。

 そこで私が目をつけたのが,XperiaのTipoという機種。ST21iという機種で,新興国向けの廉価モデルらしく,スペックは数年前のものといって差し支えはありません。HVGAの画面,800MHzのシングルコアCPU,512MBのメモリと,最底辺のマシンです。

 しかし,手のひらにすっぽりおさまる小型のサイズに,100gを切る軽さ,最底辺スペックでもなんとか動いているandroid4.0.3と,難しい事をしなければ十分に魅力的なマシンでもあるのです。

 で,私はこれを買いました。13000円ほどでした。

 ちなみに,海外からの輸入です。技適は通っていません。日本で電波を出すと,違法です。皆さんも注意しましょう。

 最近は,カスタマイズをする気力も時間もないので,可能な限りそのまま使うようになった自分を,軟弱だと笑うのですが,Tipoに関しては中華フォントがどうしても許せませんでした。私は大阪出身ですが,阪という文字が全然違うんです。

 そこで,やりたくなかったroot化。日本語フォントをコピーし,設定ファイルを書き換えて,置き換え完了。書けば簡単ですが,実はすんなり行かず,寝不足になりました。

 ついでにFMラジオの周波数も修正をして,root化の目的は達成です。

 使って見た感じですが,低スペックのハードウェアなんて全然問題になりません。800MHzのCPUは高速ではありませんが,サクサク感はちゃんとありますし,最新ではないにせよ,なんとか現行の4.0.3ですから,アプリも選べば問題なく動きます。

 比較対象がIDEOSですから,話にならないし参考にもならないんですが,私にはこれでもう十分です。

 ここで私はふと,昔を振り返りました。

 13000円のXperia Tipoは,日本では駄目ですが,通信端末として実に立派に動いてくれています。しかし,10年前のPalmを思い出せば,10万円で出来る事はアドレス帳とスケジュール管理です。信じられないです。

 端末だけが進化しても安くなるだけです。インフラが整備され,ビットあたりの価格が下がったからこそ,今のスマートフォンがあります。本当に激動の時代だったなと,つくづく思います。

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