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MIDIが変えた世界にグラミー賞

 2月10日の夜のニュースで,ローランドの創業者である梯郁太郎さんが,MIDIの開発への貢献をたたえられ,グラミー賞を受賞したと報じられました。

 昨年2012年はMIDI誕生から30年の節目の年でした。

 昨年末にはローランドの梯郁太郎さんとシーケンシャルサーキットの創業者デイブ・スミスさんの両名がグラミー賞を受賞するというニュースは,関係者の間ではすでに広く知られていましたから,先日のニュースは「そうかそうか授賞式だったんだな,ご本人は出席されなかったのか,残念だな」くらいの話だと思っていたのですが,国内のテレビニュースでの扱いは大きく,個人受賞としては日本人初の快挙,国際的な規格の開発者が日本人だったなどと,わかりやすい形でその功績が紹介されていました。

 思えば私がMIDIを知ったのは1984年のコンピュータ雑誌(電波新聞社のマイコン)でした。MIDIと一緒に歳を食ってきたなんだなあとつくづく思うわけですが,MIDIが他の規格と違って特徴的なのは,その間基本的な仕様が全く変更されず,30年前の機器と現在の機器がちゃんと通信して動作するということでしょう。

 もちろん,USBのようにUSB2.0の機器にUSB1.1の機器はつながって動作します。しかし,MIDIにはバージョンはなく,機器によってメッセージの対応能力に差はあっても,規格上は対等です。それだけ良く出来た規格だったと言えるのでしょう。

 ということで,MIDIの誕生のお話を,ローランドの貢献を中心に少しまとめてみたいと思います。

 1970年代に登場した音楽用のシンセサイザーは当然アナログ式でした。VCO,VCF,VCA,LFO,EGなどがそれぞれの機器として独立していて,それらをパッチコード繋いでいくというモジュラー式のシンセサイザーが多く存在した時期でしたが,特筆すべきは減算方式のシンセサイザーの生みの親であるモーグ博士が,それぞれのモジュール間でのインターフェースを「電圧」で行う仕組みを徹底したことでした。

 これによって,モジュールの出力を別のモジュールの入力に入れて制御するなどの柔軟性が生まれ,シンセサイザーは大きな表現力と可能性を手に入れる事になります。

 余談ですが,ミニモーグなどのステージ用シンセサイザーは,このモジュール間接続が固定されていて自由度に乏しいと見なされていました。またモジュールを縦横に並べ,その交点をON/OFFすることでややこしいモジュール間接続を行おうとしたのが,マトリックスモジュレーションです。

 音程を指定する鍵盤との接続インターフェースも電圧で行われ,鍵盤からはその音程に応じた電圧が出力されるわけですが,鍵盤の代わりに自動的に電圧を決まった時間で出力する装置を取り付ければ自動演奏も可能になります。

 8個や16個程度のボリュームを一定の間隔で切り替えるだけの簡単なシーケンサーに始まり,やがて当時普及を始めたマイクロコンピュータを搭載して,何千もの音を記録出来るMC-8やMC-4が登場して,「テクノポップ」のブームを技術的に支えたのでした。

 ですが,この電圧による制御というのは,なかなか面倒なのです。まず,1Vあたりどれだけ音程が変化するのかという取り決めに2種類ありました。Hz/VとOct/Vの2種類です。

 Hz/Vは電圧と周波数が比例,Oct/Vはオクターブと電圧が比例します。モーグやローランドはOct/Vを,ヤマハやコルグはHz/Vを採用していましたが,使い勝手の良さはOct/V,安定性と回路の簡略化や低コスト化はHz/Vに分がありました。

 このように,単純な電圧のやりとりにも関わらずメーカー間での互換性はありませんでしたし,それ以前にポリフォニックシンセはこの方法では制御できません。かの名機Prophet5でも,CV/GATE入力はVoice5のモジュールのみにつながっている,モノフォニック専用のインターフェースでした。

 和音が演奏出来るポリフォニックシンセには,和音分だけのモノシンセと,それぞれに割り当てを行う為のマイクロコンピュータが必要だったわけで,それは世界初のポリフォニックシンセであるProphet5であっても,Jupiter8であっても同じです。

 ポリフォニックシンセは,鍵盤のうち,どのキーが同時に押さえられたかをマイクロコンピュータがスキャンし,内蔵された複数台のモノシンセを割り当てていきます。モーグのPolyMoogやコルグのPS3100のような,キーの数だけモノシンセを用意するという方法はマイクロコンピュータを使わないならやむを得ませんが,現代の視点で見るとあまりに無謀な解決策です。

 では,このマイクロコンピュータから信号を出し,他のポリフォニックシンセのマイクロコンピュータに入力してやれば,シンセサイザー同士が接続出来ることになりますね。なにせ,どの鍵盤を押さえられたかを知っているのはマイクロコンピュータですし,それをどこに割り当てたかもマイクロコンピュータが決めているのですから。

 少なくとも,マイクロコンピュータに与える情報は,どのキーが押されたのかという情報だけで済みそうです。この情報を,ある仕組みに従って送受信する仕組みがあれば,ポリフォニックシンセを「発音情報」だけで操ることが出来そうです。

 こうして,内蔵されたマイクロコンピュータを使って,シンセサイザーが通信を行う考え方は,比較的早くに登場していたようです。しかし,当時のアメリカのシンセサイザーメーカーは大型化を志向しており,同時に出せる音の数にせよ,反応速度にせよ,高いものを望んでいました。その結果,インターフェースにはパラレル方式が望ましいとされていたのです。

 一方,まだまだ零細企業だったローランドは,ステージで利用出来る小型のシンセサイザーを主軸に置き始めていました。そこに求められるのは信頼性と簡便性です。そこでローランドは,マイクロコンピュータを使った通信方式に,シリアル方式を開発します。

 DCBと呼ばれたこのインターフェースは,14ピンのアンフェノールコネクタに,i8251というUARTの信号をそのまま引っ張り出し,5VのTTLレベルで送信と受信を31.25kbpsで行うデジタルインターフェースで,1982年にJuno60とJupiter8に搭載しました。

 DCBによって,ポリフォニックシンセは初めて他のシンセサイザーとつながって,制御し,制御されるようになったのでした。

 ただし,DCBには欠点もありました。まず,14ピンのアンフェノールコネクタは大きく,高価でした。また,通信の方式も5VのTTLレベルでしたからノイズに弱く,異なる機器でグランドを繋ぐ必要があったためにグランドループが出来上がり,これがノイズを発生させて動作が不安定になったりしました。それにケーブルも長くは出来なかったのです。

 そこでローランドはDCBの欠点を改良します。まずコネクタには,ヨーロッパで標準的に使われていたDINコネクタを採用します。この時,送信と受信が1つのコネクタに揃って出ている必要はないという判断から,入力と出力をそれぞれ別のコネクタに分けることにします。

 次に通信の方法は,5VのTTLレベルではなく,フォトカプラによって絶縁されたカレントループで行う事にしました。電圧の高い低いではなく,電流が流れたか流れないかで判断するこの仕組みは,ケーブルが長くなったりノイズが乗ったりしても信号に与える影響は小さく,また接続した機器がフォトカプラで電気的に絶縁されたことで,グランドループも影響することがなくなり,高い信頼性と優れた使い勝手が実現しました。

 こうして,次世代DCBがローランドによって開発されているなか,シンセサイザーのインターフェースを統一しようという動きが出てきます。前述のように,アメリカのシンセサイザーメーカーは大型化を目指していて,処理能力のあるパラレル式が有望とされていました。

 一方,いち早くマイクロコンピュータを内蔵してシンセサイザーをポリフォニック化したシーケンシャルサーキットは,ローランド同じステージで使用される小型モデルを主力としていました。

 シーケンシャルサーキットも,電話用のモジュラージャックを流用たマイクロコンピュータ同士の通信手段を開発していましたが,グランドが共通の電圧インターフェースであるなど欠点も多く,同じような思想で開発を行っていたローランドは,次世代DCBをシーケンシャルサーキットに紹介するのです。

 当時,せっかく開発した技術を他社に公開するなど危険すぎると,ローランド社内には当然反対意見も多かったそうです。しかし,こうした通信規格は広く公開して多くの機器がつながるべきだという梯郁太郎さんの考えで,公開されました。

 これを受け,シーケンシャルサーキットは次世代DCBの採用を決定,そしてヤマハ,カワイ,コルグ,オーバーハイムを加えた6社によって1981年,ついにMIDIとして発表されます。

 以後,ローランドを中心に開発が進み,1982年10月に仕様が公開されます。そして記念すべき1983年1月のNAMMショーで,シーケンシャルサーキットのMIDI対応1号機であるProphet600と,ローランドのMIDI対応第1号機であるJX-3P(実際にはJupter6の可能性が高い)との接続デモが公開されたのです。異なるメーカーのポリフォニックシンセが細いケーブルで繋がり完全に操作できることは,その後の音楽制作のスタイルを劇的に変えていくことになります。

 そして30年が経過し,MIDIは現在においても標準的な楽器間接続インターフェースであり続けています。これまでに機能の拡張もありましたが,発音情報を実時間でやりとりするという楽器接続の基本的な機能にはほとんど変更はなく,現在に至っています。

 1990年前後には,MIDI2の噂も流れていました。当時を思い出すと,コネクタをMiniDINコネクタという小型の物にするとか,MIDIの最大の欠点と言われた転送レートの遅さか来る発音タイミングの遅れを改善する高ビットレート化,さらに長い距離で通信が可能なるように長いケーブルを使えるようにするなどの話が出ていたように思うのですが,結局MIDIは当時のままです。

 こうして,MIDIは日本のローランドとアメリカのシーケンシャルサーキットが旗を振り,シンセサイザーの標準的な接続インターフェースとして広く普及することになりました。MIDIのベンダーIDのトップはシーケンシャルサーキットで,ローランドは日本のベンダーIDの2番目に定義されています。(1番目はカワイです)

 この貢献に対し,ローランドの梯郁太郎さんと,シーケンシャルサーキットのデイブ・スミスさんが,グラミー賞を受賞したわけです。

 アナログシンセサイザーをマイクロコンピュータで制御する,そしてマイクロコンピュータ同士を繋いで通信させる,そうした発想がどれほどの利便性を生み出したか。アマチュアからプロまで,スタジオからステージまで,電子楽器のある,ありとあらゆる所で,MIDIは今も使われています。

 ざっと調べたところ,MIDIという規格が大きく変更されるという話はなさそうです。30年もの間安定して使われ続け,高い評価を受け続けたインターフェースは本当に珍しく,見事と言うほかありません。これからもMIDIは使われ続けることと思います。


 - おまけ - DCBの詳細

 MIDIの原型となったDCBは,ローランドのローカル規格ですし,すぐにMIDIに置き換わったために,ほとんど情報がありません。ですがちょっと調べてみました。MIDIとの比較を行いながら見て頂けると,面白いのではないでしょうか。

・電気的仕様

 14ピンのアンフェノールコネクタです。ピンアサインは以下の通りです。

1. Rx Busy
2. Rx Data
3. Rx Clock
4. Ground
5. Tx Busy
6. Tx Data
7. Tx Clock
8. Unreg (Jupiter8ではNC)
9. VCA Lower
10. VCA Upper
11. VCF Lower
12. VCF upper
13. VCO-2
14. VCO-1

 Jupiter8では上記すべてが接続されていますが,Juno60では1から7のみが接続されています。9から14まではCV信号です。

 Juno60の回路図を見ると,2から7はi8251からシュミットインバータを介してそのままつながっています。1はオープンコレクタになっていて,i8251のRxRDYにつながっており,5はDSRに,2,3と6,7はそれぞれクロックとデータにつながっています。

 データとクロックとビジーの3つを送受信に使うというなかなか贅沢な仕組みで,MIDIの前身とは言えあまり綺麗な方法ではないような印象です。

 ビットレートはMIDIと同じ31.25kbpsです。ここはMIDIにそのまま引き継がれていますね。LSBファースト,データ長8bit,ストップビットは2bitで奇数パリティです。


・プロトコル

 DCBでは,ブロックという単位で通信が行われます。ブロックは識別子とデータ,そしてエンドマークの3つで構成されます。

 識別子は後に続くデータがどういう意味なのかを示すもので,F1hからFEhまでが予約されていますが,パッチを切り替えるFDh(パッチコード)と音程情報を示すFEh(キーコード)の2つ以外は未定義です。

 まずパッチコードですが,続くデータは1バイトで,音色を切り替えます。MIDIでいうプログラムチェンジにあたりますが,これが有効なのはJupiter8だけで,Juno60では無視されます。

 次にキーコードです。これは続く1バイトが音程を示しています。7bit目が1ならノートオン,0ならノートオフです。0bit目から6bit目の7bitで音程を示しますが,0をC0,96をC8として割り当てています。

 そしてこのデータは同時発音数分だけ送信され,Juno60では6バイト,Jupiter8では8バイト続きます。

 それぞれのブロックの終わりにはエンドマークのFFhが送信され,これで通信が終了します。

 MIDIと同じく,時間情報は含まれず,音程と発音のON/OFFだけが実時間で送信され,受け取った側がその場でリアルタイムに処理します。通信で発生するレイテンシや,受け取った側での処理によって,発音に遅れが出るのはMIDIでもそのままです。


・チャネル

 DCBは機器を1対1で繋ぐことが前提になっていて,必ずマスターとスレーブが決まります。従ってMIDIと違い,チャネルという考え方は必要なく,そのメッセージがどの機器を対象としているかを区別する手段はありません。

 初期のMIDI機器がチャネルを実装せず,オムニモードでしか動作しないことを考えると,当時はどうもチャネルという考え方が一般的ではなかったような感じです。そう考えると,MIDIがメッセージの下位4bitにチャネル情報を割り当ててあることは,なかなか先進的だったと言えるかも知れません。


・まとめると

 よく見てみると,DCBとはなんとまあ原始的な規格でしょうか。これがどうやったらMIDIになるのかと思うほどです。仕組みが原始的という事もそうですが,それ以上に概念が単純で,MIDIで投入された様々な考え方が,いかに検討を重ねたものであったかをうかがい知ることが出来ると思います。

 例えばデイジーチェーン接続が可能になるTHRU端子,同時発音数に制限を設けない,チャネルによる16台までの同時制御,ベロシティをノートメッセージに盛り込む考え方,ピッチベンダーなどのコントローラをリアルタイムで送受信する方法,メーカーIDやプロダクトIDによる機器の区別,ベンダーローカルなプロトコルを規定できるシステムエクスクーシブメッセージを許可するなど,DCBの改良とは言えないくらいに,新しい技術で作られているのがわかります。

 梯郁太郎さんの著書に,DCBをベースにしたように受け取れる表現もあるので,DCBがMIDIになったという話も耳にしますが,こうしてみてわかるように,DCBからMIDIへの飛躍は大きく,もしもDCBがそのままMIDIになっていたら,きっと廃れていったに違いありません。

 DCBを過度に評価するのは,どうやら公平ではないようです。

WP34Sのオーバーレイを作ってみよう

 先日アメリカから届いたWP34Sのキーボードオーバーレイは,さすがに実績もあって剥がれにくく,感触もよくて,まさに最良の選択肢です。

 価格も送料込みで1枚わずかに6ドルですが,それ以上に綺麗に型でカッティングされているというだけでも他の手段を考える理由はないように思います。

 しかし,届くのに時間もかかりますし,張り付けるのに失敗出来ないとか,やはり海を渡ってやってくることに対する抵抗感というのはあって,私はとりあえず自分でどれくらい良いものを作る事が出来るか,試行錯誤を繰り返していました。

 WP34Sには,キーボードオーバーレイの画像が配布されているので,これを600dpiで印刷すれば原寸大のオーバーレイシートを印刷することが出来ます。ですから,自分で解決するべき問題は2つあって,1つは何に印刷するか,もう1つはどうやってカットするか,です。


・チャレンジ(1)

 印刷は耐久性と発色に優れた,エーワンの手作りステッカー用シール用紙(品番28808:現在は廃番)を使ってみました。これは,かつて自作の周波数カウンタやデジタルアンプのパネルを印刷して張り付けるのに使っていて,気に入っています。

 表面の保護フィルムを貼るとかなり分厚くなり,曲がったところに貼ると剥がれてくるのが難点です。

 印刷は綺麗に出来るのですが,問題はカットです。オーバーレイの画像をよく見ると,キーの左右と上には線が書かれているのに,下側には線が書かれていません。

 ふと思ったのは,この部分を切らずに残すことで,キーが手前の部分を支点に沈むように動き,HP20bのような全部が沈み込むキーでも,HP30bやHP35Sのような押し心地を実現出来るようにしてあるんじゃないのか,ということです。

 かくして,左右と上の部分だけカッターで切れ目を入れました。

 裏紙を剥がして本体に張り付けたところ,キーに張り付ける部分が大きすぎて,キーから大幅にはみ出します。仕方がないので,カッターで切ったり削ったりをそれぞれのキーごとに行う手間をかけました。

 ぱっと見るとなかなか綺麗に仕上がったように見えるのですが,シードが分厚く,キーから剥がれてきました。さらに,キーの下側は本体の表面に張り付けられる部分とつながっていますが,この部分から本体部分に張り付けられてところが剥がれてきました。

 また,うまく表面の保護フィルムが貼れなかったらしく,全体に歪んでしまったようで,2日もするとあちこち浮き始めてしまいました。こうなるともう駄目ですね。あきらめるしかありません。


・チャレンジ(2)

 ということで,印刷するシートは同じ物を使うとして,平面に綺麗に保護フィルムを貼って歪みを減らすことと,カットの工夫を行う事にします。

 カットの工夫はいろいろ考えたのですが,この手のシールは面で貼るとどうしても浮いてきます。そこで出来るだけ線で貼るような作戦でいくことにします。

 まず,本体表面に貼る部分も,キーの下に貼られる部分だけにしてカットしてしまいます。ちょっと不細工ですが,綺麗に貼れる事の方が重要です。

 キー表面に貼る物は完全に切り離して貼り付けます。そうしないと,本体部分とつながったところが浮いてしまいます。この時,少し小さめに切り出しておくとうまく貼れます。

 結果ですが,ぱっと見た目には綺麗で,うまく仕上がったように思えました。ところがやっぱり,キーに貼り付けたシールが,曲がったところで浮いてきます。本体に貼り付けた方は大丈夫のですが,キーのほぼすべてが浮いてしまうのです。

 強めの両面テープで貼り直したりしましたが,やはりだめです。もっと薄い物,あるいは保護フィルムを重ねないタイプの物を選ぶしかなさそうです。


・チャレンジ(3)

 今度はシートを選んでみました。薄いこと,インクジェットプリンタで綺麗に印刷出来る事,耐水性と耐油性に優れていることが重要です。

 選択肢は2つあり,1つは保護フィルムを使わないタイプ。印刷面が表面に出ますが,どういう訳だか耐水性がうたわれています。もう1つは転写シールというもので,プラモデルでよく使われるデカールをじぶんで作るようなものです。

 後者は薄くなることは間違いないし,最近は糊が白色になっており,下地が透明な物しか手に入らなかった昔と違って白色を表現出来るようになっているのですが,いかんせん糊が水溶性ですし,転写したフィルムもひっかくと剥がれるそうです。また,いくら白色を表現出来るとはいえ,下地が透けて見えるという話ですので,今回の用途には工夫をしないと使えそうにありません。

 それに,プラモデルのデカールは,貼るのがなかなか難しいわけですが,それをこの形状のキーに貼り付けるのは,なかなか大変そうだという事で今回はやめました。

 それで,今回選んだのは,エーワンのラベルシール(品番29281)です。白色のポリエステルフィルムで,表面はインクを吸収・定着する層になっているようです。これまで使っていたステッカー印刷用紙に保護フィルムを貼らないで使うような感じでしょうか。

 水溶性の染料インクを使ったインクジェットで印刷して,水に強いなどと言うのはどうも信用出来ないなあと思ったのですが,長時間でなければ滲んだり流れたりすることはなさそうです。しかし,さすがに指で触る物だけに,油には耐えられないんじゃないかと思います。

 そこで,表面の保護層を作るべきと考えたのですが,私の場合クリアラッカーを軽く吹き付けました。

 印刷してから一晩放置し,クレオスのスーパークリアの半光沢をさっと2,3回吹きます。発色も良くなり,触った感じも改善されて,かなり良い感じになりました。

 これを(2)と同じようにカットして,貼り付けていきます。なるほど,うまくいきそうです。

 しかし,やはりキーの小さな物は一部剥がれてしまいます。そこで折れ曲がる部分をさっとカッターでなぞって,弱く切れ目をいれてから,合成ゴム系の接着剤を使って接着しました。

 これで今のところ問題は起きていません。見た目もなかなか良くて,素人の工作としては,まあこんなもんだろうという出来です。

 
 今回のオーバーレイの自作で大事なことは,薄くて綺麗に印刷出来るシートを,実用上十分な強度の保護層で仕上げて作るというプロセスを完成できたことでしょう。吹き付けるスーパークリアは(気休めかも知れませんが)UVカットですので,紫外線による退色はちょっとでも改善されると思いますし,耐油性も耐水性も確実に向上していることでしょう。

 保護フィルムのあるステッカーシートよりも随分安価ですし,これをうまく使えば自作品のケースを綺麗に安価に仕上げることが出来そうです。

SA-76は21世紀のカシオトーンたるものか

  • 2013/02/06 15:46
  • カテゴリー:散財

 正規の音楽教育を受けたわけではない私の初めての鍵盤楽器は,電動式の空気オルガンでした。今にして思えば,親戚が我々に不要品を押しつけだけだったように思いますし,事実,そんなに値打ちのあるものではなかったように思います。

 幼かった私も,鍵盤を押せば音が出るという事に興味はあっても,音楽を演奏することが出来たわけではありませんから,鍵盤楽器は難しいという先入観が出来上がり,ますます苦手意識と和音を出す事への憧れが強くなっただけでした。

 ところが,中学生の時にコンピュータとギターを手にした私が,和音をある程度自由に出せるようになって,鍵盤楽器への抵抗が減ってきました。そこで手にしたのがミニ鍵盤のキーボードです。

 いろいろ悩んだのですが,入手の関係から,カシオの「サンプルトーンSK-1」を入手し,随分遊んだ覚えがあります。

 SK-1は安価なサンプリングキーボードですが,サンプリングが出来るという機能以外にも正弦波合成方式のシンセサイザー機能を持っていたり,ブラスアンサンブルはなかなか分厚い音が出てきたり,ビブラートだけではなくポルタメントまで装備していたり,リズムとコードを指定すればそれらしい伴奏をしてくれたりと,なかなか遊びがいがありました。

 4音ポリですから,難しいコードは押さえられませんが,左1つ,右3つという基本的なコードパターンを覚えたキーボードでした。原点ですね。でも当時,せめて6音ポリならなあと,伽叱ったことをよく覚えています。

 その後,いくつかのシンセサイザーを手に入れて打ち込みを始めるようになってから,ミニ鍵盤に触れることなど全くなかったのですが,おかげさまでミニ鍵盤へのアレルギーは私にはまったくなく,機会があればまた使ってみたいなと思っていました。

 そんなおり,娘が音の出るおもちゃを面白がるようになったので,ここは定番のおもちゃであるミニキーボードを買ってみようと思い立ちました。ミニ鍵盤で機能満載でおもちゃとして良く出来ており,価格も手ごろと言えば,これはもうカシオトーンです。

 といいつつも,実のところカシオトーンには良いイメージを私は持っていません。ミニ鍵盤のキーボードとは言え,やはり楽器ですから,音も思想も楽器でなければいけません。そのためにはちゃんとした楽器メーカーから出ているものでないといけないと思っているわけですが,探してみるとこの手のお手軽キーボードって,もうカシオ以外からは出ていないんですね。

 それで,カシオトーンがどれくらい進化したかを見てみようと,簡単に調べてみました。なにせ,25年前のカシオトーンにはがっかりさせられましたし,本当に欲しかったのはヤマハのポータサウンドでしたからね。

 なになに・・・37鍵モデルで実売3000円ちょっと,44鍵モデルでも5000円ほどですか・・・安くなったものですね・・・100音色にリズム用のパッド付き,ディスプレイもLCDですか・・・なかなかやりますね・・・え,8音ポリ!

 参りました。カシオトーンと言えば4音ポリが当たり前なのに,37鍵モデルでさえも8音ポリです。すごいじゃないですか。

 しかもデザインも立派な物です。以前のカシオトーンから一皮むけたような,とてもまとまったポップなデザインです。37鍵モデルではブラックとグリーン,44鍵モデルではブラックとオレンジという,カラーリングもかわいらしいです。

 むむ,MIDIないとか,ペダルがつかないとか,キートランスポーズができないとか,ピッチベンダーやモジュレーションホイールがないとか,そういうことはこの際割り切れるくらい,面白そうです。

 ということで,娘に買い与えるという口実で,結局買ってしまいました。カシオのSA-76,44鍵モデルです。約5000円。

 37鍵のSA-46でもよかった(しかしSA-46なんて往年のカセットテープみたいでオッサンにはビビビときますよねマジでスーパーアビリンって感じで)んですが,せっかくの8音ポリですから両手で弾きたいし,右手もバンバン転回してトップノートで歌いたいじゃないですか。

 ですので,ちょっと大きくなりますが,SA-76にしたというわけです。決して,某アニメ映画でキーボード担当の女の子が使っていたとか,そういう不純な理由では一切ありませんのでゴホンゴホン。

 話は少し飛ぶのですが,今回カシオを楽器メーカーとして調べてみたところ,なんか最近破竹の勢いなんですね。びっくりしました。

 昨年の発売になった本格的なシンセサイザーであるXW-P1とXW-G1は,25年も前のCZやVZシリーズの再来と話題になっていますし,これまでの出来があまりにナニなので完全に無視していた電子ピアノも,Priviaシリーズで随分高評価を得ているようです。

 そもそも,ソフトシンセ万能時代が10年ほど前にやってきて,ハードシンセはもう終わったと誰もが思ったわけです。

 1970年代,シンセサイザーはそれこそ個人発明家が試行錯誤の末にコツコツと手作りするのが当たり前だったわけで,一部のプロや専門家しか使わない特殊な楽器ゆえに,高価でかつ台数も限られ,お店も制限されていました。だから小さい会社でもどうにかなったんでしょうね。

 シンセサイザーにもデジタル技術とLSIが必須になった1980年代中頃から,技術的に優位だった日本の大手メーカーが台頭します。潤沢な資金を持ち,開発と生産設備への多額の投資に耐える規模と大量生産が可能な製造技術を有し,高機能な製品をたくさん作り,たくさん安く売って,それまで特殊な楽器だったシンセサイザーを一気に身近なものにした日本のメーカーは,技術でも販売でも,当時の中小メーカーを圧倒しました。キーボード専門誌には日本のメーカーの記事と広告が踊り,海外メーカーの製品の扱いは小さくなる一方でした。

 しかし,他の工場製品と同じように,大量生産に見合うだけの市場がなくなり,価格競争に陥ると,途端に新しい技術への開発投資も抑えられてしまい,日本のメーカーからは魅力的なシンセサイザーが登場しなくなります。

 シンセサイザーは日本人にとって身近な物でしたが,日本のメーカーが目立たなくなってくると,海外の個性的なメーカーがにわかにクローズアップされ,広く知られるようになります。

 ですが,別に海外のメーカーにしてみれば,無理に大きな商売をすることなく,相変わらず個人に近い小さな組織で高価で台数の少ないシンセサイザーをコツコツと作っていたわけですから,別になんとも思っちゃいないでしょう。

 そして近年,ソフトシンセもなんとなく行き詰まり,ハードシンセの再定義が行われつつあって,その復権の兆しが見えてきました。

 日本のシンセサイザーメーカーがようやく復活するのかと思っていたら,三社ともその勢いは既になく,そこへ颯爽と登場したのが,カシオです。

 日本の古参シンセサイザーメーカーがなかなか浮上のきっかけをつかめずにいて,一方の海外メーカーはいたずらに規模を負わずに面白いものを作っているこの状況で,電子楽器の専業ではないメーカーが再参入を果たすことの意味は,案外大きいように思います。

 巨大な資金,高度な製造技術,豊富な人材,そして大きな販路。カシオは電子楽器の世界では謙虚ですが,実は巨人であることを我々は忘れてはいけません。

 噂によれば,ここのところ不調の電子楽器メーカーからリストラされた技術者がこぞってカシオに入社しているとかいないとか。XVの次としてのXWだったら,ちょっと笑えないですよね。

 技術力もそうですが,音楽を創る道具としての楽器はかくあるべし,と言う思想がカシオに宿ると,もう怖い物はないように思います。

 ちょっととりとめもない文章になりましたが,カシオの再参入はそれなりに計算された,このタイミングを狙って行われた,本気の再参入だったと,私は思っています。

 思い出してみると,ヤマハ,コルグ,ローランドのシンセサイザーは,ステージでとにかくよく見ました。プロと同じ楽器を使いたい,同じは無理でも同じメーカーの楽器を使いたい,そういう気持ちはごく普通のものです。音楽産業は縮小の方向といいつつ,ライブは盛況ですし,クラブシーンも実に元気です。

 こういうところで目にする楽器が,市場と作るのだろうと思います。今,ヤマハ,コルグ,ローランドの楽器が,こうしたところに出てくるのって,ずっと少なくなっているように思いませんか。そして,これが出来る体力があるのが,カシオだったりするんじゃないかと,そんな風に思うわけです。

 若い人には我々オッサンのようなおかしな先入観はありません。パイオニアがDJ機材メーカーとして成功したのと同じように,素直にその良さを評価して受け入れる若い人が,カシオを愛用すると面白い事になるなあとそんな風に思うのです。

 閑話休題。

 えーとSA-46の話でしたね。5000円とはいえ楽器ですので,使ってみた感想です。


・全体の印象

 かわいらしいデザインですし,かなりまとまったよい印象を持ちますが,それでも細部には良くも悪くもカシオらしいエッセンスが見え隠れします。左右のスピーカーの位置にある,半円状の模様など,余計だと思うんですがね。

 ぱっと見ると,1970年代のポータブルレコードプレイヤーとか,ラジカセのような印象を受けます。黒とオレンジという配色が妙に70年代っぽいなあと思いました。

 大きさの割に軽くて,手に取った瞬間「軽いな」と思うのですが,かといって演奏中にその軽さを意識するようなことはなく,案外しっかりしています。

 また,ちょっと感心したのは運びやすさ,持ちやすさです。本体の上側を握ると,裏側のくぼみに指がかかり,無理なく持つ事が出来ます。これはいいです。思わずクリンゴンの伝統の武器「バトラフ」のように振り回してしまいました。

 スイッチ類は可もなく不可もなく,価格相応の感触です。鍵盤についてはもう少し頑張って欲しかったかなあと思いますが,黒鍵が押しにくくて,これは支点がかなり手前にあるからだと思います。ま,値段を考えると贅沢かも知れません。

 ただ,見過ごせないのは,鍵盤を押すと,押していない隣接する鍵盤側にかなり大きな隙間が出来て,子供の指なら入ってしまうのです。この状態で隣接する鍵盤を押し下げてしまうと,指をかなり強烈にはさんでしまいます。実際,娘の指は真っ赤になっていました。子供向けに作られているのに,子供に危険な製品というのは,日本製だから仕方がないのかなあと思います。


・音

 なかなか大したものだと思います。ピアノはさすがに無理があると思いますが,限られたROMによくもここまで詰め込んだなと思うくらい,良く出来ています。

 私が気に入ったのは,ストリングスアンサンブル(40と41)です。アタックもリリースもよく調整されていますし,粒が細かく,8音ポリらしく音が綺麗に残ってくれるので,とてもこの機械から出ているとは思えないでしょう。これ,例えばピアノやギターの弾き語りにちょっと加えてみると,かなり馴染んで「おっ」という反応が返ってくるんじゃないかと思います。

 他は・・・あんまり好印象の音はなかったです。生楽器はあまりリアルではないし,オルガンも立ち上がりが遅くて少なくともロックやジャズには向きません。シンセ系についても,シンセブラスは全然下品じゃないし,SE系は全然キラキラしておらず,これでは周りの楽器に埋もれて終わりです。使えません。

 そうそう,歪んだギターは,波形そのものの再現が簡単なので,SA-76でも結構面白い音がするのですが,いかんせんこの手の音色は演奏法でそれらしさを作り出すものですので,ピッチベンドやビブラートがないこの機種では,もうどうにも使えません。シンセリードもウインド系もそうです。


・良いところ

 多くの方が指摘していますが,ボリュームがスライド式のアナログボリュームになっています。1つ前の世代のSA-45だと,ここはスイッチ式だったそうなのですが,電源を切ると音量が初期化されることがとにかく不評でした。

 そこを改善するのにアナログボリュームというのはどうなのよ?と思うのですが,アナログボリュームの方が使い勝手は良いのですから,これは歓迎すべきところでしょう。

 あと,チューニングが細かく出来ます。440Hz±99centで調整可能な世界で最も安いキーボードなんじゃないでしょうか。トランスポーズは出来ませんが,目一杯ずらせば半音動かせるわけですので,結構使い道があるように思います。

 そうそう,デモソングはかなり派手で,本当にこれだけの音が入っているのかと思うほどです。良い意味で従来のカシオトーンを裏切る最たる例だと思いますけど,デモソングの常として,これだけの音楽を自分で演奏する術は用意されていないんですよね。

 あと些細なことですが,音を出しながら音色を切り替えると,それまで鳴っていた音の音色は変化せず,次に押さえた音から新しい音色になります。同時に2音色音を出すことが出来るワザなのですが,例えばリリースの長いストリングをから,急にブラスに切り替えるときに,ストリングスがスパッと鳴り止んでしまうととっても不自然なわけで,SA-76はそういうことがありません。

 トーンリメインとか,そういう言い方をするすばらしい機能ですが,実はこれ,1980年代後半よりも後にようやく出てきた機能なんですよね。それも高級機に限られた機能で,ステージで使うシンセサイザーには必須の機能となりました。確か,EnsoniqのVFXが最初だったんじゃないかなあと思うのですが,それが5000円の鍵盤にも当たり前のように搭載されていることに,年寄りの私は感慨深い物を感じました。


・残念な所

 まず,せっかくの音の良さを使いこなせないことへのフラストレーションをなんとかして欲しいです。ピアノ系はペダルがないので全く使い物にならず,前述のようにシンセリードやサックスなどもピッチベンダーがないので演奏上の工夫が出来ません。

 ビブラートでそれらしさを演出する音色ではモジュレーションホイールがないのでやはり工夫の余地がありませんし,そうやってふるいにかけると使える音色というのはオルガンやストリングス(あとオケヒット)に限られるように思います。

 ペダルはジャックだけ用意してくれればいいし,ピッチベンダーやモジュレーションホイールは近接センサやタッチパッドで構いません。とにかく操作できる手段がないことには,どうにもならないのです。

 あと,ドラムのパッドへの音色アサインが駄目です。バスドラム,スネアドラム,ハイハットと,まあここまではよいですが,なぜクラッシュシンバルがないのか,なぜタムタムがないのか,これじゃフィルインが決められないじゃないですか。

 惜しい。いちいち惜しい。

 また,やっぱりキートランスポーズは欲しいです。私がすべてのキーのコードを均等に覚えていないことは恥ずかしいこととしても,44鍵しかないキーですから,トランスポーズで有効に使いたいじゃないですか。

 それと,電源を切ったら設定を忘れるというのは最悪です。せっかくチューニングをしても,電源を切るとゼロに戻されるんです。つまり,その場限りの緊急時用の機能だと割り切らないといけないのです。

 そんな楽器あるかいな。

 私は家の楽器はすべてA=442Hzでチューニングをしていますが,こういう用途には使えないです。それに,設定値を変更するのにボタンを回数分だけ連打する必要があることも困ります。だって,99centまで調整出来るわけでしょ,100回近く連打させて,電池が切れたり電源をOFFにしたらまたゼロに戻るなんて,これ社内で問題にならなかったんでしょうか。

 せめて設定値くらいはマイコンのSRAM領域に残しておいて,バックアップするくらいのことはやって下さい。

 そうそう,電池が単3を6本も使うというのは,残念すぎます。せっかく軽く小さく出来ているので,電池6本で随分重たくなります。ACアダプタを別売りにするんだったら,電池での運用をもっと便利にしてくれないといけないです。

 せめて4本です。6本だとエネループを一度に充電出来ません。昇圧回路を使ってくれとは言いませんが,今どき4.8Vもあれば十分スピーカーもなりますよ。

 そのくせアルカリ電池で公称6時間てのはちょっと短いです。コルグのMicroPianoは同じ単三が6本でも15時間も持ちますからね。


 もう一つ,繰り返しになりますが,大事な事なのでもう1回書きます。安全性については疑問です。押した鍵盤と押していない隣の鍵盤との間に結構な隙間が出来て,子供の指なら入ってしまいますが,この状態で押していない鍵盤を押さえると指をはさんでしまいます。

 さらに,鍵盤の端の部分に尖っている部分があり,はさむとかなり痛いです。ついでにいうと,鍵盤が上がっている状態だと,本体の下ケースの部分にかなりの隙間がありますが,鍵盤を押せばこれがかなり狭くなります。指をはさむとかなり痛いと思います。

 ということで,細くて柔らかい指を持つ1歳や2歳の子供が使う場合には,事故に気をつけないといけないと思いますが,子供のすることですからそれはもう無理。やっぱり親の目の前で使わせるのが精一杯で,出来れば触らせたくないなあというのが本音の所です。


・まとめ

 かなり進化していると思われた21世紀のカシオトーンに対して,私は過度な期待をしていたようです。確かに音はかつての(安物)GM音源並になっていますし,同時発音数も8音になっていますが,それ以外は進化しておらず,残念なままです。

 ただ,これが5000円であることを思い出すと,進化とは低価格化なんだとはっとさせられます。そういう意味では確かに21世紀のカシオトーンなのかも知れません。

 ところで,カシオトーンが好きな人というのはたくさんいるもので,2音ポリの80年代のモデルとかを「最高」とか言う人もいるんですね。だけど,私にはよく分かりません。和音が出ないとやっぱり使い物にならないと思います。シンセサイザーの歴史を紐解くと,ポリフォニックシンセの誕生がいかに画期的なことであったかを思い知らされますし,電子楽器誕生前の鍵盤楽器に,モノフォニックのものなどなかったことを,ちょっと思い出してみると良いかもしれません。

 モノフォニックのシンセサイザーを否定するわけではありません。モノフォニックのシンセサイザーには,単音の楽器であるだけの価値が備わっていて,他の楽器に負けない太さとかスピードとか,逆にチープさとか,そういう音そのものの存在感はもちろんとして,奏法によって表現力を高めるという事が可能になっていないといけないのです。

 管楽器には多くの奏法があって,音程,音色,音量が時間的に変化するよう,演奏者は巧みに操作をしています。モノフォニックの楽器なら,これがないといけないと思うのですが,カシオトーンは,単純にポリフォニックシンセからコストを理由に同時発音数を減らしただけに見えて,私は楽器演奏の本当の楽しさをスポイルしていると思っていて,結果「楽器なんて楽しくない」と思う人が出ている可能性を,憂いているのです。

 まあいいや,5000円だし。

WP34Sの書き込みについて

 WP34Sが面白いです。

 現在進行形のオープンソースっていうのは,毎日プロジェクトの様子を確認しないとお尻がムズムズするのですが,新しいビルドが出ていたりすると何が変わったのか確かめる必要があったりして,キャッチアップするのが大変です。

 WP34Sの最新ビルドはV3.2_3363です。安定版としてダウンロード出来るものから既にバージョンが0.1上がっていますが,今のところこれで深刻な問題は出ていないように思います。

 それはそれとして,ようやく本体へのファームウェア書き込みが安定してきました。ついつい手順を忘れてしまうので,ここにメモしておこうと思います。


(1)用意するもの

・FT232RLを使ったUSB-シリアル変換モジュール(秋月のAE-UM232R)
・FT232RLのWindows版ドライバ(CDM 2.08.24 WHQL Certified.zip)
・Windowsが動くPC
・MySamBa(WP34Sのプロジェクトからダウンロード)
・最新のファーム
 (32kHzのクリスタルをつけている場合はcalc_xtal_full.bin)
・本体


(2)本体とAE-UM232Rの接続

・以下のように接続する
  本体 - FT232RL
   RxD - TxD
   TxD - RxD
   Vcc - 3V3
   GND - GND

・AE-UM232Rのジャンパ
 J1 - 右側をショート
 J2 - ショート

・本体のERASEとRESET端子については,一度でもWP34Sを書き込めばオープンでよい

・私の場合,本体にピンをハンダ付けし,コネクタで接続するようにしたが,ポゴピンが手に入るなら無改造でOK。というかこんなにしょっちゅう書き込むならポゴピンでないと大変。


(3)PCの準備

・AE-UM232RをPCに接続,ドライバをインストールする。デバイスマネージャを確認し,COMポートの番号を覚えておく。

・MySamBaを解凍し,起動。COMポートを設定し,用意したファームを指定する。


(4)本体の操作

・あらかじめ各種設定やプログラムをフラッシュメモリに保存しておくと便利なので,P.FCNからSAVEを選んでセーブしておく。

・電源が入っているときでも入っていないときでもよいが,ONキーを押しながらDキーを押すと,デバッグモードに入る。(ちなみにもう一度Dを押すとデバッグモードから抜ける)

・デバッグモードに入ったら,ONキーを押しながら6キーを押す。SAN-BA? bootと表示されるので,6キーだけ指を放し,再度6キーを押す。ここで表示が消えるが慌てない。

・背面の背面のリセットを押し,コネクタを取り付ける。


(5)書き込み

・本体のONキーを押す。表示はなにも出ないが,慌てなくていい。

・MySamBaのSendFileを押す。

・うまくつながるとプログレスバーが進み,約24秒で書き込みが終了。

・MySamBaを終了し,背面のリセットを押して,コネクタを抜く。

・ONキーを押すと,少し間があってから表示が表れる。設定をSAVEしてある場合にはRestoredと表示され,自動的に元の設定が書き戻される。ただし,日付と時刻は再設定が必要。

・X.FCNからVERSコマンドを選びバージョンを確認。「34S3.2T3363」という表示は,Version3.2ビルド3363,32kHzのクリスタル実装済み,という意味。


 こんな感じです。

 一度もWP34Sを書き込んでいない場合はERASE端子を配線し,内蔵フラッシュを消去してからSAM-BAモードで起動する必要があったりするのですが,私はすべて書き込み済みですので,現在用意しているケーブルはERASE端子を配線してありません。

 とはいえ,大げさな話でもなんでもなく,ERASEとVccをつないで背面のリセットを押してやるだけです。これで次の起動時にフラッシュが消去され,SAM-BAモードで起動します。リセットを押した後はもうERASEとVccをつないでなくても構いません。

 ところで,MySamBaでつながらないという場合が厄介だったりするんですが,配線が切れていないか,ちゃんとつながっているかを確認して,それでもだめならCOMポートの番号が正しいかどうかも見てみましょう。

 SAM-BAモードの時は表示も消えていますのでわかりにくいのですが,SAM-BAモードはあくまで電源が入っているときの状態ですから,リセットを押した後ONキーで電源を入れてあげないといけません。電流計を繋げば6mAから8mA程度の電流が流れることを確認出来るので,表示が出ていなくてもわかります。

 ということは,表示が出ていないので気が付かないけれども,すっと電源が入ったままになってしまう状態が起こるわけですね。CR2032は最大で220mAh,HP20bやHP30bは2つ並列ですのでこの倍ですから440mAhとして,8mAだとざっと55時間で切れる計算ですが,気が付かずに放置しておくと4日ほどで電池が切れます。

 電池が切れると当然うんともすんとも言わなくなりますから,表示が出ない状態だとますます混乱に陥ります。気をつけないといけないですね。

 そうそう,やっぱりもとの状態に戻したい,という場合ですが,HP20bについてはオリジナルのファームが公開されており,これを書き込めば元に戻せるはずです。しかし上位機種のHP30bについてはファームは公開されておらず,元に戻すことができません。

 HP30bはプログラムが可能になったりと,HP20bの上位機種にふさわしい機能を持っています。キーも液晶もHP20bより良いものなのでWP34Sにすればメリットは当然ありますが,元に戻せない改造であることは知っておく必要があります。


 WP34Sを実戦投入して1週間ほど経過していますが,キーの反応が普通の電卓よりも若干遅いことを除けば,実に手に馴染むよい電卓だと思います。高機能ですのでどこにバグが潜んでいるかわかりませんし,使いこなしも難しいのでマニュアルはしばらく読み込まないといけませんが,それだけの価値のあるものだと思います。

逆ポーランド電卓はWP34Sを常用することに決定

  • 2013/01/28 15:11
  • カテゴリー:散財

 HP20bという逆ポーランド記法の電卓を3500円で買ったのが2010年11月。すでに2年以上の時間が経過しているのですが,まともな活用法もないまま,引き出しにしまい込まれておりました。逆ポーランド記法であるということは最大の特徴ですが,もともと金融用の電卓なので,科学技術用の計算には向かず,使い道がないという状況だったのです。

 以前書きましたが,このHP20bはHPという大手メーカーの電卓なのに,回路図もファームウェアも公開されていて,ATMELのARM7コアのSoCを使ったプラットフォームとしては破格の存在でした。しかしこれに挑む勇者は数少なく,大して盛り上がらないうちに下火になってしまったように思います。

 ですが,1つだけ特筆すべき物があります。WP34sというプロジェクトです。

 これは,HP20bとその上位機種であるHP30bのファームを,科学技術計算向けのオリジナルなものに書き換えてしまおうという大したプロジェクトなわけですが,その結果得られる電卓というのがまた素晴らしく,HP42s相当の基本科学技術計算,HP16Cばりの2,8,10,16の基数変換,数学関数や統計関数,単位変換の追加が行われており,普段使いではHP35sを越える使い心地です。特に電気設計者には手厚い配慮がある感じがします。

 しかも,オプションの32kHzのクリスタルを取り付ければRTCが常に時刻を刻みます。これを生かしたストップウォッチも実装されています。

 WP34sを知ったのが昨年の今頃で,書き換えをしようかといろいろ画策していましたが,バタバタして結局取り組む機会を逸していました。しかし,当時まだまだ不安定だったVersion3が安定してきたという事もあり,1月12日からの連休に意を決して挑戦することにしました。

 細かい事を書くのは面倒なので省略しますが,新しいファームを書き込むのが大変でした。元々のファームはERASEしてしまったので,もう電卓として機能しませんし,書き込みツールであるMySambaでは本体に接続してくれないので,新しいファームを書くことも,古いファームに戻すことも出来ない状態に陥り,一時は完全にゴミになるところでした。

 あれこれ試行錯誤を行って,ATMELが配布するSAM-BAを使って書き込みが出来たときには,久々にガッツポーズでしたよ,ホント大変でした。

 書き込みを済ませ,動き出したWP34sの使い心地は素晴らしく,気が付いたら逆ポーランド記法を難なく使いこなしている私がいました。特にdBへの変換が一発で出来たりするのが,とても便利です。

 バグもちらちらあって,計算結果に誤りがあったりするそうですが,複素数や行列の特定の条件で発生するそうですので,当面は問題ないでしょう。

 速度も比較的速く,今のところ「アレが出来ればいいのになあ」という残念な印象を持つ事はありませんでした。いやはや,良く出来ています。

 そうなってくると欲しいのはオーバーレイです。

 HP20bに比べてWP34sのキーアサインは大幅に変わっているので,そのままでは使いにくくて仕方がありません。そこで本体やキーに張り付けるオーバーレイが用意されています。

 プリンタで印刷して張り付けるのも手ですが,良い品質の完成品が6ドルで販売されているのでこれを使う人も多いようです。

 私の場合,まずは印刷したものを張り付けてみました。配布されている画像ファイルを600dpiで印刷するとぴったりなサイズになるようで,これをステッカー用の印刷用紙に印刷します。

 キーの部分はくりぬいて張り付けるのですが,これがまた大変な作業でした。

 散々手間をかけた割には,見た目も悪く,大失敗。ないよりマシ,と言う程度の仕上がりに私もがっかりです。

 不細工でもとりあえず張り付けたオーバーレイによってちょっと触ってみたところ,想像以上の良さでした。これはビビビときますね。

 このままでは惜しい。実に惜しい。

 観念してオーバーレイを買うという手もありますし,作り直そうという気もします。どうしたものか・・・と悩んだのですが,どう考えても有償で配布されているオーバーレイには勝てないと悟り,予備も含めて2枚注文しました。

 さあ,ここまで来るともう止まりません。

 家と会社で便利に使いたいと思った瞬間,もう1台欲しいと思ったわけですが,先日HP20bとHP30bは国内の在庫が払拭していることを確認済みで,こうなるとアメリカのamazon.comあたりから買うしかありません。

 28ドル程度ですので,送料までいれて日本円で5000円までなら即買い,と決めてHP30bを探してみると,あろうことか日本のamazonの在庫が復活,価格は計ったように4900円でした。

 そして,これを眺めてしばし,腕を組んで考え込みます。

 HP30bはキーの感触も良いそうだし,高級感が高いそうです。これが主力機になることは目に見えていますが,そうなった場合に,壊れたらどうしよう・・・代わりはないし・・・ええい,もう1台追加だ。

 ということで,2台買いました。なんということか・・・

 それでもですね,2台で9800円です。

 WP34sは抵抗の並列(コンデンサの直列でもいいんですが)の値を求める計算をメニューに押し込むようなことはせず,貴重なキーにアサインしてあるくらい,電気屋さんとって便利になっています。

 余談ですが,dBの計算や抵抗の並列の値などは,別にちょこっとプログラムを組めば済む事で,試しにHP-15C LEでプログラムを組んでキー一発で呼び出せるようにラベルを割り当てたら,とても快適な使い心地になりました。よく使う機能がぱっと呼び出せるかどうかは,とても大事な事だとわかります。

 聞くところによれば今のキーアサインには反対意見もあるそうですが,かたくなに専用キーに割り当てられている状況をみるに,どうもWP34sの開発者は電気屋さんなんじゃないかと思います。

 こんな電卓,どこにも売ってません。ゆえに壊れたりなくしたりしたときにダメージは大きいと予想され,「あああのときもう一台買っておけば良かった」などと後悔するくらいなら,「2台も買うことなかったなあ」と後悔するほうがよっぽどよいように思えてきました。と,自らの行為を正当化しておきましょう。

 オーバーレイを3枚買わなかったことを今さら悔やむわけですが,まあ1台は予備機ですし,いざというときに部品の移植が出来ればそれでいいので,オーバーレイは2枚でもなんとかなります。

 さらに,せっかくですから最新のファームを用意しましょう。先日のHP20bでは正式公開版のV3.1build3311を書き込みました。昨年11月の公開です。

 開発中のバージョンを見ていると,すでにV3.2になっているようで,1月23日現在の最新版はV3.2build3360ですので,これをダウンロード,手に入れたHP30bに書き込みを行います。

 一度WP34Sを書き込むと,以後はデバッグモードに入ることによって,少しは簡単に書き込みができるようになりました。Dを押しながら電源を入れ,ONキーを押しながらSを押し,もう一度Sを押すと,Samba Bootモードに入ります。ここでMySambaを使えば,わずか24秒で書き換え完了です。

  32kHzのクリスタルと18pFのコンデンサの取り付けも終わって動作の確認を一通り行った後で,オーバーレイを張り付けていきます。

 2台のHP30bと1台のHP20bの書き換えが終了,ほぼ同時に届いた2枚のオーバーレイはそのまま2台のHP30bに貼り付け,HP20bについてはもう一度プリンタで印刷して,綺麗に張り付けてみました。

 さすが専用のオーバーレイだけに,綺麗に張り付けられました。まるで市販品のような仕上がりです。

 自分で印刷した物は,全開と打って変わって綺麗に張り付けられたのですが,シールが分厚いらしくて曲がったところから剥がれてきます。これは残念です。もう少し薄いシールを探して貼り替える必要があるかもしれません。

 HP30bとHP20bを交互に使ってわかったのですが,違うのはキーの感触だけじゃないんですね。HP30bの液晶のコントラストはHP20bよりも高く,見やすいです。また液晶にカバー(風防と言います)が付いていますので,傷や破損にも強いです。

 キーのタッチは,HP30bの方が良いというのが一般論ですが,HP20bもそんなに悪いわけではないと思います。HP30bの方がチャタリングもあるし,押した感触はあっても入力されていないなどのトラブルがあって,どうも信用出来ないという印象もあります。

 そうこうしているうちに,カチッという感触がなくなってしまったキーが見つかりました。また,強く押すベキっと音がして,キーが壊れてしまいました。

 こうなるともう分解しかありません。戻せなくなる可能性もありますが,このまま置いておいても仕方がありませんので,分解します。

 HPの電卓はキーの下側が支点となり,上側だけが押し込まれるような特異な構造をしています。これが独特の押し心地を作っているのですが,HP30bのキーはこれを簡略化した構造で,すべてのキーが下側で枠にぶら下がったような構造になっています。

 このつながった部分がしなって,独特の反発力を作っているようなのですが,基板上にあるメタルドーム(ペコ板といいます)を押すために,キーの裏側から直径1mm程のピンが出ており,これがゴムのシートを介して,ペコ板を押し込むようになっています。

 今回の故障は,このピンが折れてしまっていたことでした。完全に折れてしまったのであれば復活は難しいのですが,曲がっているようでしたので,これを慎重に引き起こします。

 どうも,キーを強く押したことで曲がってしまったようなのですが,こういうのって日本のメーカーの品質基準だと,ちょっと出荷できないんじゃないかと思うくらい,やわな感じがします。2009年に発売になった電卓ですので,本来だったら改良されてしかるべきだと思うのですが,そうならないところに,おおらかさを感じます。

 予備機を買っておいて正解でした。

 一方で,HP20bはゴムのメンブレンの上にキートップが被さるような,よくある普通の構造です。押し心地は確かに良くないかもしれませんし,ストロークも大きく使いにくいのですが,丈夫そうと言うのは大きなメリットだと思います。

 この手の物って,機能とか値段とか(もしくは完全なる趣味性の高さとか),そういう文脈で語られることも多いのですが,結局最後には「もっと使っていたい」と思わせる吸引力が勝負です。

 それはボタンの感触かも知れませんし,ぱっと見た目の格好良さかも知れません。最終的には「好みの問題」で片付けられる要素でもあるわけですが,とはいえヒット商品というのはそれが大多数の人々に支持された結果であるのですから,軽く考えるわけにはいかない,重要な部分じゃないかと思います。

 そしてWP34sには,それがあると私は思います。

 キーや形状などのハードウェアデザインはHP20bやHP30bそのものですから,ソフトウェア(と強いて言えばオーバーレイ)がその使い心地を決めていますよね。HP20bもHP30bも,決してハードウェアとしては良く出来たものではなにもかかわらず,この心地よさですので,個人的にはよい勉強になりました。組み込みソフト屋さんには,もっと頑張ってもらわないといけません。

 ところで,HP20bをWP34Sにすることに始まり,HP30bを買って改造,HP15CLEも引っ張り出して使って見たり,HP35sを使ってみたりと,ここしばらくHPの電卓を触ってきましたが,それぞれに個性があるもので,全然使い心地が違います。入力方法が同じと言うだけで,もう別物だといっていいでしょう。

 確かにWP34Sは使いやすい多機能な電卓ですが,実はHP15CLEが一番使いやすいなと感じたりしています。ぱっと見るとキーも少ないし,7セグメントのLCDですので不便そうに思うのですが,良く出来ているので,ストレスなく入力出来ますし,表示も十分に寝られていて,これで困ることはありません。未だに愛用者が多いというのも,なるほど頷けます。

 HP15CLEはもったいないので常用しません。WP34Sをガンガン使う事にしましょう。

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