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F100は今が買い時

  • 2009/01/28 16:36
  • カテゴリー:散財

ファイル 259-1.jpg

 突然ですが,Nikon F100を買いました。

 もちろん中古です。

 結論から先に言うと,もっと早く買っとけばよかったです・・・

 少し前にフジヤカメラに行ったときも,近所の中古カメラ店に行ったときも,とにかく感じたのは現役バリバリなAFフィルムカメラの暴落です。F5といったその時々の出来事を記録してきたカメラが4万円以下,F100は2万円台,中級機に至っては1万円以下がざらにあるという状況です。

 中古カメラ市場は素直に需要と供給に反応する,まさに自由主義経済を地でいく世界ですから,実用機として完成の域にあるF5やF100が投げ売りされ,逆にF3やF2がいい値段で売られているという状況は,フィルムはもう使わない,フィルムカメラは飾り物,ということをはっきり示していると思います。

 私は,D2Hを買うまで,オートフォーカス(以下AF)の一眼レフをまともに使ったことがない人でしたから,デジタル=完全自動化,フィルム=手動,というのはごく自然でした。だからAFのフィルムカメラを欲しいと思ったことはなかったのです。

 しかし,冷静に考えてみると,F5が登場した1996年,私は「うんうんやっぱニコンは技術で負けたらあかんよな」と,F5の圧倒的な性能に震えが止まらなかったことがあったわけです。

 そしてそのF5のフォーマット(ここでいいうフォーマットは形や操作系,握った感じなどをあえて指します)は,13年経った今でもニコンのカメラの共通するものとして使われ続けています。良くできていたんですね。

 もし,慣れたD2Hと同じ感覚で,フィルムが使えたら・・・普通とは逆の流れで,私はF100を使ってみたいと思っていました。いや本当はF5が欲しかったのですが,F5が気に入らない最大の点は単三電池です。あんな重くて容量の小さい電池,詰め込んで持ち歩くなんて許せません。

 余談ですが,その点でF70Dというカメラはいいですよ。軽くて静かで(本当に静かで上品ですよ),その割に基本性能はばっちり,マニュアルフォーカスのレンズでも絞り優先AEがちゃんと動作し,内蔵ストロボの調光はほとんど外さない,という私が唯一認める中級機なのですが,いかんせん操作系は当時酷評されたF70D独自のものですし,質感もD2Hのような筋肉質なカメラとは違います。

 高速連写を売りとする,フィルムをいたずらに浪費するようなF5のようなカメラが,本当に今のフィルム撮影に必要なのか甚だ疑問ではありますが,私はD2Hで新しいカメラの便利さや,その便利さから撮影に集中できる面白さを知りましたので,これは1つフィルムでも同じ環境を整えてみようかと,そんな風に考えていたのです。

 F6は高すぎてダメ,F5は重くてダメ,F80はマニュアルレンズが使えないからダメ,となると消去法でF100です。F100は手頃な大きさ,F5より後に生まれただけにより現代的ですし,実用機としての性能の高さは折り紙付きです。

 そのF100,先日中古カメラ店主催の某オークションに出品されており,なかなか程度の良さそうなものが,15000円スタートでした。最終的な価格はぎりぎり1万円台だったのですが,元箱,説明書までそろったF100は,果たして私の手元にやってきたのでした。2万円でF100が買える時代になった・・・悲しいことです。

 掲載写真よりも程度が悪いですね,擦り傷などはほとんどないですが,裏蓋のボタンなどは削れてしまっています。ゴムも若干ネバネバしていて,それなりに使われていたんだと思いますが,丁寧に扱われていたのは感じます。

 うちのフィルムを使うカメラで,1/8000秒という高速が切れる初めてのカメラです。早速空シャッターを切ってみます。

 なんか,べべーんという頼りない音がします。音も大きく,キーンという甲高い金属音も混じっており,少なくとも心地よい音とは言えそうにないです。

 ただ,妙なスピード感はあります。AF性能も基本性能に関しては現行機種とそれほど変わらないような印象ですし,グリップ感やシャッターボタンのストロークなどもD2Hと似ているので,握った瞬間,ファインダーを覗いた瞬間に「写真撮るぞ」という脳内麻薬の生成がドパドパと起こるのは,すでに私がパブロフの犬になっているからかも知れません。

 なにせこのF100は落札品です。1週間しか返品期間がありません。そこであわててニコンのサービスセンターに出向いて,点検をお願いしました。ついでにベトベトになりつつあるラバーと,安ければ裏蓋の交換もすることにしました。

 新宿のサービスセンターに着いた私はまず点検をお願いしました。30分ほどして全く異常なしということでしたので,左右のラバーと,裏蓋の交換をお願いしました。裏蓋のスイッチ部に引きずったような傷があったことがどうも気に入らなかったからなのですが,仮に高価であっても顔に当たる部分ですので,少なくともラバーだけは交換してもらおうと思っていました。

 話を聞くと,裏蓋はラバーだけの交換は出来ない,裏蓋ごとの交換になるが,圧板だけは流用するので,外した方はそのままでは使えない,ということでした。気になるお値段は,裏蓋の部品代が5000円ちょっと。結構高いです。

 すべての作業にかかった費用は全部で8000円ほどで,時間は1時間ほどでした。2万円のF100に8000円ですから,トータル28000円になります。うーん,ちょっと反省。

 しかし,ラバーが新品に変わったF100は実に気持ちいいです。ぱっと見ると交換前とそんなに違わない感じがする(それだけ状態が良かったということでしょう)のですが,触ると全然違います。裏蓋は元々汚れもあったので,顔の近くに持ってくるのに抵抗がなくなりました。

 帰りに周辺の中古カメラ店をウロウロし,F100の値段を見て来ましたが,いやー,2万円なんて最高額ですね。17000円くらいが普通の価格で,それでも十分な程度の良さです。確かに今後もっと下がるでしょうが,程度の良いものから売れていくことを考えていくと,今こそ程度の良いF100を手に入れる最後のチャンスなんではないかと思います。

 早速試写をしようとフィルムを1本詰め込んで,シャッターを切ってみました。不思議なことに,余り気に入らなかったはずの音が心地よく,あっという間にフィルム3本を使い切っていました。別にD2Hでもいいはずなのに,空シャッターでもいいはずなのに,実際にフィルムを入れて撮ると何が違うんでしょうね。

 ところで,帰宅後,ずっと考えていた改造を行う事にしました。これはなかなか意欲的な改造なので,次号にまとめます。

「アップルを創った怪物」と「バトルオブシリコンバレー」

 昨年末,Appleの創始者の一人Steve Wozniakの自伝「アップルを創った怪物」が書店に並んでいました。

 AppleはSteve JobsとSteve Wozniakの「二人のスティーブ」によって作られた会社で,今さら説明の必要はないと思いますが,Jobsのなにかと派手な人生とカリスマ性の影で,もう一人のスティーブについては,あまりよく知られていないところがあります。

 私はエンジニアですので,JobsよりもWozに親近感がありますし,彼の偉業については彼の仕事(あるいは作品)を通じて深い感銘を受ける機会もありましたが,それ以外の事については,彼自身があまり公にしなかったこともあり,良くは知りませんでした。

 Jobsは今や世界中のビジネスマンのお手本ですから,彼のことを記述した本,彼を分析した本はあまたあります。しかしWozは彼の価値観が「技術的かそれ以外か」という人ゆえ,ビジネスマンのお手本にはなりません。

 しかし,我々エンジニアにとって,偉大で尊敬する先輩であると共に,親しい友人でもあり続けてくれています。

 ですから私に言わせれば,もうそれで十分じゃないか,いまさら自伝とはちょっと無理があるんじゃないかと,そんな風に思いつつ,新刊の棚に列んだ彼の本を手に取りレジに向かったのでした。

 温厚,無垢,天才・・・そんなイメージで語られるSteve Wozniakという人は,果たしてその通りの人なのでしょうか。

 この本は自伝ですが,彼自身が文章を書いた訳ではなく,彼へのインタビューをまとめたものです。日本語訳もこれを意識し,誰かに話しかけるような口語を使って綴られています。このあたりが若干ひっかかりつつ,年末から年始にかけ,読み進めました。

 Wozがこの本を出そうと思った理由が,とても重要です。Wozは,Appleを創業した一人であり,パーソナルコンピュータを画期的なアイデアと技術で完成の域に高めた技術者です。故にAppleを語れば好むと好まざるとに関わらずWoz自身について触れないわけにはいきません。

 JobsとWozの役割分担は非常にステレオタイプに,企画屋と技術屋の組み合わせで会社が成功した一般受けする例にはめ込まれてしまい,ソニーの井深大と盛田昭夫,ホンダの本田宗一郎と藤沢武雄のような見え方がする人もいるでしょう。

 そうした「周囲の期待」から,事実とは異なる話が定説になっていることがあるのは想像に難くありません。しかし寡黙なWozはそうしたことをいちいち訂正するようなことはしないでいたようです。

 ただし1つだけ,彼はJobsとケンカしてAppleをやめたのではないこと,そもそも現在もAppleの社員であり続けていることだけは,はっきりと訂正したかったのです。

 実は,私も彼はAppleをやめたのだと思っていました。彼がその後CL9社を立ち上げるとき,Appleをやめていたと考えるのが普通でしょう。

 ここに,Wozの人間性を2つ見る事が出来ます。まず,親友であるJobsと仲違いをしたわけではないことをはっきりさせたい,そして自分が作ったモノには(会社も含め)愛着があるのだということです。なるほど,実に彼らしいです。

 彼はシャイな人ではありますが,自分の名声について隠そうとするほど謙虚な人でもなさそうです。というより,なにより技術者として尊敬されることが何より大好きな人ですから,自分の実績を隠したりはしません。

 子供の頃のWozは電子工作といたずらが好きな少年で,実はエンジニアの多くは,古今東西を問わずこうした少年時代を送っていただろうと思います。しかし,ただ好きで終わるか,自分で技術を身につけてレベルを上げていけるかでその後の人生は決定的に変わって来ます。

 彼がHPに入社し,その居心地の良さに満足して,一生エンジニアをやっていたいと心底思っていたこと,より小さな回路で作り上げることが楽しくて仕方がないことなど,いずれもエンジニアなら共感できるでしょう。

 そして彼自身が「生涯で最高の設計」というApple][のフロッピーディスクシステムが完成するあたりは,もう私もワクワクしてたまりません。実にスリリングです。Wozが作り上げたこのシステムは,実はMacでも使われ続け,ワンチップになったシステムには「Integrated Woz Machine」を略したIWMというチップ名が付けられていました。

 お金に固執しない無垢で最高のエンジニアが語るその人生は,くよくよしない,いいことばかりを考えよう,そして人を悪く言うのはやめよう,で一貫しています。もしかすると,こんな不景気で絶望的な世の中だからこそ,広く読まれるべき本だったりするのかも知れません。

 さて,そんなわけでこの本を読んでいると,一部の人の間で有名なドラマ「バトルオブシリコンバレー」のことを思い出さずにはいられません。

 アメリカのテレビドラマとして制作された「バトルオブシリコンバレー」は,パーソナルコンピュータの進化の歴史を,AppleのSteve JobsとMicrosoftのBill Gatesの二人を軸に描いたドラマです。

 方や自分を見失ったヒッピー,方や医者を目指すハーバード大のエリートだった二人は,それぞれ別の場所で出会った「パーソナルコンピュータ」に大きな可能性を直感し,自らの人生を賭けて猛スピードで走り始めます。やがて世界が彼らを中心に回り始め,大きな成功を手にしたJobsに,チャンスをうかがうGatesが大勝負に出ます。そしてJobsの凋落とGatesの成功を暗示しながら,物語は閉じます。

 放送当時,なかなか面白いドラマになっていたことや,登場人物があまりによく似ていたこと,そしてAppleにJpbsが戻り,復活ののろしが上がった頃だったこともあり,日本でも話題になりましたが,残念な事にレンタルオンリーのビデオテープでしか見る事が出来ませんでした。(CSやNHKのBSで何度か放送されたらしいのですが,ぜひDVDでの発売を期待します)

 Jobsサイドの進行役はWoz,Gatesサイドの進行役はSteve Balmerなのですが,特にJobsサイドの話が,今回のWozの本をそのまま使ったんじゃないかと思うくらい,一致しているのです。

 例えばJobsがアルバイトで「オズの魔法使い」の着ぐるみショーをやったとき,子供相手に嫌気が差したことなど,完全はないにせよこの本とよく一致しています。また,BlueBoxを売っていた時に警察に職務質問され,ウソを言って逃れたシーンなども同じ記述がありました。

 もともとこのドラマは,おかしな誇張や脚色が少ない(言い換えると事実がそれ程面白いということになる)のですが,それゆえあまり突っ込むところもありません。

 XEROXのパロアルト研究所でデモを担当したエンジニアは女性でしたが,彼女は実在の人物でAdele GoldburgというSmalltalkの大家です。分からず屋の本社の指示でJobsにデモをするよう指示された時,涙を浮かべて激怒し,真っ赤な顔をしてデモを行ったと言われています。こんなところまできちんと史実に沿っているのは,かなりこだわっていると感じます。

 そしてこのドラマは,非常に難しい判断を投げかけて終わります。

 「Macをパクった」と怒るJobsにGatesが言ったとされる「先にテレビを盗んだ奴が後からステレオを盗んじゃいけない,というのはおかしいだろう」という反論についてです。

 この発言はなかなか意味深で,GatesはWindowsのGUIをパクったことを認めながら,Macだってパクリじゃないか,五十歩百歩だよ,というのですから,パクったことについては否定していません。

 ただ,Gatesはパクったにはパクったが,Macをパクったのではなく,XEROXのALTOをパクったと言っているわけです。

 この発言は比喩であり,泥棒は言い訳無用の犯罪であることに議論の余地はありませんが,もし自分が先にALTOを見ていたら,Jobsと同じように感銘を受け,ビジネス化しただろうという悔しさもあったのではないでしょうか。

 しかし,このIFは残念ながらありえません。JobsがXEROXを見学した1979年(もしくは1980年)当時,Jobsはすでに億万長者で,一方のGatesは中小企業の社長に過ぎません。XEROXはAppleに投資したがっていて,それがきっかけでパロアルト研究所への見学が催されたといわれていますので,JobsがALTOを見る事が出来たのは,彼の成功あってのことです。

 しかも,Jobsはこの後もう一度見学を希望しています。この申し出にXEROXの役員は快諾するのですが,この時彼は周囲にいた天才的プログラマーを引き連れ,かなり突っ込んだ議論も行っています。そして出来上がったLisaはGUIとビットマップディスプレイを採用しながらも,ALTOとは異なるGUIを実装し,ALTOよりもずっと低コストなマシンに仕上がっていました。

 GatesはLisaを見て「これと同じモノを作りたい」と言い出すわけですから,明らかにLisaがWindowsのきっかけになっています。また,Gatesの当時の力では,パロアルト研究所を見学し直接ALTOをパクる事など,どう転んでも実現しなかったでしょう。

 しかも,Microsoftが当時Appleに説明したというWindowsは,まだオーバーラップウィンドウが実現していないVersion1.0だったといいますから,LisaやALTO,MacのGUIとは違うものです。後にWindows3.0や3.1を持ち出して「Appleの了解は得た」というのは,少々苦しいでしょう。

 それでももし,Gatesが先にパロアルト研究所の見学に成功し,ALTOについて直接議論する機会があったとしたら,もしかするとWindowsは最初からもっといいものが出来上がっていたかも知れません。注意しないといけないのは,PC-ATの80286やEGAは,初代Macの68000の8MHzや512x384ドットのグラフィックというスペックと比べても決して見劣りしてはいないということです。

 実はXEROXも,Appleをパクられたと訴訟を起こし,負けています。XEROXもAppleに対してはパクられたと考えていたことがわかりますが,そのAppleがMicrosoftを訴えた際にも,Appleは負けているのです。

 まあ,GUIを普遍的な技術として特定の会社の所有物にしなかったという裁判所の判断は,後のパソコンにどれほどの貢献をしたかはかり知れません。結果論ですが,これがアメリカ,なのかも知れません。

 そしてWozは,自らが生み,育て,そしてApple躍進の原動力となったApple][の開発者で,本来ならLisaもMacも素直に喜べない立場の人でありながら,MacもiPhoneも大好きという,とても公平なエンジニアです。

 訴訟?軋轢?

 いいものはいい,ただそれだけという純粋なエンジニアであること,そして周囲がそれを許すことに,私はとても憧れます。

SMC Takumar 28mm / F3.5

ファイル 257-1.jpg

 先日,近所の中古カメラ屋に行くと,「Sタクマー28mm/F3.5」と書かれた値札が目に入りました。

 驚いたのは,その程度の良さ。確かに30年以上前のレンズですので使用感はありますが,塗装の剥げもヤケもなく,傷もへこみも見あたりません。さらに,あの角形のメタルフードも付属しています。このフードが新品同様なのです。

 お値段は5800円。うむー,悩む値段です。

 私はすでにSMCタクマーの28mm/F3.5を持っています。相当程度の悪いカビ玉をジャンクで購入し,レンズをばらして磨いて,絞り羽根も分解して粘りを取り,ヘリコイドグリスを入れ替えて,さらに鏡筒は全塗装して使っていました。手間も苦労も厭ずにいられるだけの写りをこのレンズは持っており,意地になって探し手に入れた凹んだ角形フードと一緒に,M42レンズの定番として使っていました。

 別に不満もなく使っていましたが,目の前にある28mm/F3.5の程度の良さにはよだれが出そうです。

 しかし,値札には「Sタクマー」とあります。「SMCタクマー」ではないのです。

 28mm/F3.5に「Sタクマー」があったかどうかは忘れましたが,本当にSuperタクマーだとしたら,ちょっとこれは遠慮したいところです。ES2で開放測光が出来ないばかりか,マルチコーティングされていないレンズでは,おそらくあの28mm/F3.5の写りにはならないだろうと思うからです。

 まあ無駄遣いはしないでおこうかと思ったのですが,一応店員さんに見せてもらって,もし期待はしていないがもしもSMCタクマーなら買おうと考えました。

 はたして,それはSMCタクマーでした。

 しかも,想像以上の程度の良さ。私のレンズはやや黄色がかっているのですが,このレンズは吸い込まれそうな青緑の光りを反射しています。大事に保存されていたんでしょうね。ヘリコイドも適度な堅さですし,絞り羽根も素早く動いてくれます。

 大きな傷もホコリも,もちろんカビもその時は見つからなかったので,迷わず買うことにしました。

 うきうきして自宅に戻り,細かいところを眺めてみたのですが,後玉に白い点が1つあります。最初に見たとき見つからなかったのでゴミだろうと考え,コンコンと叩いたりしたのですが全然動きません。結構大きな点なので放っておくのも気になり,後玉の裏側のようでしたから,さっと分解して取り除くことにしました。

 ところがこれが失敗の始まりだったのです。

 金属の枠をゆるめ,レンズを鏡筒から外すのですが,あまりにぴったり入っており,レンズサッカー吸い付けてもなかなか外すことが出来ません。

 仕方がないので,レンズの縁を少しずつとがったものでこじり,わずかずつ外していきます。いよいよ外れた時にレンズサッカーに吸い付け,裏返して綿棒で拭ってみます。

 ・・・とれない。ホコリではなかったようです。傷?拭っても取れないのだから傷でしょうが,それにしてもどうして裏側にこんな大きな傷が付いているんでしょう。

 事件はその時起きました。サッカーからポロっと外れて,机の上にレンズが転がったのです。

 大慌てでレンズを拾い上げましたが,私は落ちた時の衝撃で縁が欠けてしまったことを知ることになります。もう真っ青です。

 いやいや,多少の欠けなら,レンズを押さえる金属枠で隠れるし,それにフィルム面に届く光がこんな外側ギリギリの所を通るはずがないので,実用上問題ないよ,と平静を装って組み立てることにしました。

 残念な事に,組み立ててみると欠けた部分がかなり大きく,入射角によってはキラキラと輝くこともあります。確かに直接フィルムに届く光線はこの欠けを通らないかも知れませんが,別の角度からやってくる光線が派手に反射し,ゴーストやフレアが出る可能性は大いにあるでしょう。

 この時すでに夜中の3時過ぎ。かなり疲れながら,点光源(LED読書灯)を用意して,乱反射によるゴーストが起きていないか捜します。

 そうすると,ある条件で画面の上から下まで,ど真ん中に一本線がすぱーっと出ることがありました。レンズを回すとその線の傾きも変わります。

 特殊な条件ならいいかと思っていたら,普通に撮影する条件でも,やっぱり出ています。これはもうレンズとしては使い物になりません。

 やってしまいました・・・

 新品なら買い直せばよいでしょう。しかしこれは中古。それも遙か昔に生産を終えたものです。それほど貴重なものではないかも知れませんが,こういうクラシカルなものを集めている人間は,自分だけのことを考えるのではなく,文化財を代表して保護しているという気概を持たねばなりません。(おおげさですが)

 私はカメラファン失格だ・・・そんな風にうなだれながら,なんとか手を考えました。

 1つは,乱反射を防げばいいので,欠けたところを黒い塗料で塗ってしまうことです。これは随分状況を改善したのですが,それでも実レベルにはほど遠い縦線が出てきます。

 やむを得ません。私が元々持っていた28mm/F3.5から移植しましょう。

 そもそもこの新しいレンズの後玉には,大きな白い傷がありました。もう1つのレンズから外した後玉はなかなか綺麗です。

 レンズには研磨の段階でバラツキがあるため,他のレンズをとうまく組み合わせてそのバラツキを相殺するように組み立てます。よって後玉だけ交換しても性能は確実に下がってしまうと思います。

 そうはいっても,使い物にならないのは話になりません。なんとしても寝る前に作業を終わらせようと頑張った結果,交換作業が終わったのが朝の5時。

 翌日に試写をする予定で眠りにつきました。

 翌朝,頭を冷やして考えてみたのですが,久々にレンズの分解を行った私は,大事な教えを忘れていたことに気が付きました。

 分解せずに済むなら,可能な限り分解しないこと。

 軽い気持ちで分解したら,それが取り返しのつかない結果を招いてしまいました。また初心者に後戻り,情けない限りです。

 試写の結果は,現像がまだですが,私の好きな28mmF3.5らしい写真が撮れていることを,祈っていたいと思います。

甦るwristPDA

  • 2009/01/21 12:25
  • カテゴリー:make:

 スケジュール帳やアドレス帳をPDAに任せるようになって随分になります。電子手帳に始まり,ザウルス,そしてPalmと移行してきましたが,残念ながらPalmの次がなかなか現れず,レガシーなシステムに私の記録と予定をゆだねていることに,ちょっとした焦りを感じるようになっています。

 よく言われることですが,Palmは非常に良くできたシステムで,情報が欲しいときにさっと開いてアクセス出来ることが最大の利点だと思っています。また,紙に匹敵するくらい入力が楽に出来ることも特筆すべき点でしょう。

 今さらPDA論をぶつのもお笑いぐさなのですが,PDAは紙の手帳と列ぶことが最低必要で,そこからどれくらい便利になるかが勝負です。Palmは紙かPDAかを議論するに値する,唯一の存在だったと今でも思います。

 スマートフォンがPDAに取って代わるといわれて久しいですが,かつては普及を待ち遠しく思った私も,冷静に考えてみると携帯電話のビジネスモデルにPDAが適するとは考えにくく,やっぱり別々に持つしかないなあという結論に至っています。

 しかし,PDAを持ち歩くのもやや煩わしく,アドレス帳とスケジュール帳とメモくらいの,薄くて軽い入力が楽ちんなPDAが出てくれればいいのになあと思っていたりします。

 一時,これが現実になりそうな時がありました。

 2005年に,FossilがWristPDAというPalmOSベースの腕時計PDAが登場しました。随分話題になったので覚えている方も多いと思いますが,このWristPDA,PalmOS4で動いており,世代はやや古いとはいえPalmが持っていた機能はなにも妥協せずすべて搭載してあったという,なかなかに意欲的なマシンでした。

 私はFossilのものとブランド違いのABACUSのものの2つを所有していて,特に荷物の多い帰省の時などに使っていましたが,最大の欠点は電池があっという間になくなることです。

 USBから充電をするのですが,最長でも3日ほど,普通なら2日ほどで切れてしまいます。Palmは電池が切れるとメモリの内容が完全に消えてしまうので,スケジュールやアドレスのデータはもちろん,追加したアプリケーションや設定なども全部消えてしまいます。これを再度インストールするにはPC(加えて別にもう一台のPalm)が必要で,出先では絶望です。

 さらに,その電池も購入から3年以上が経過し,いよいよ充電すら出来ないほどに劣化してしまいました。電池の切れたポータブル機器はゴミです。

 そこで電池の交換をしないといけないのですが,少し前までは小型の二次電池の入手が難しく,交換は絶望的でもありました。しかし,最近はiPodShuffleなどの小型機器が数多く出ており,これに使われる電池も特別なものではなくなっています。

 我々素人でも,これらの製品を購入し,ばらして電池だけ使うことができますから,どうにか手段はあるという感じでしょうか。

 私の場合も,ある機器から外したリチウムポリマー電池を使って,電池の交換を行ってみました。

ファイル 256-1.jpg

 元々の電池はコイン型のリチウム2次電池です。直径30mmですので,縦横30mm以内の電池ならおさまります。厚さはざっと5mm以内なら大丈夫ですね。

 ということで,交換して電池の寿命を測ってみたのですが,1日半ほどしか持ちませんでした。うーん,オリジナルが3日ほど持ったことを考えると,かなり物足りない結果です。

 もう少し容量の大きな電池を手に入れる機会があれば逃さないようにし,出来れば3つほど確保して入れ替えて見ようと思います。

 ところで,実は最後のPalmとして,TungstenTXを,個人輸入代行業者に依頼中なのですが,現在入荷待ちです。随分時間がかかりそうで心配しているのですが,他の業者なら在庫があって即納だったりしたので,失敗したなあと悔やんでいます。円高ですし,今ならちょっとお買い得かなあと思って買うことにしたのですが,やっぱりよく調べて行動しないとダメですね。

部屋がおでんくさい

  • 2009/01/20 13:10
  • カテゴリー:料理

 さすがに1月中旬,一年で一番寒い時期です。今年はそれでも突然3月並の暖かさになったりとよく分からない転機になっていますが,冬と言えばおでんです。

 最近はコンビニのおでんがおいしくなって,それほどおでんが好きではなかった私でも「おでん=うまいもの」というシナプスの接続が完了するくらいですので,これが自宅でできればどんなによいか,と思っていました。

 おでんは秘伝のだしと適度な煮込みにうまさの秘訣があると言われますが,果たしてこれを新兵器圧力鍋で打破できるか,試して見ましょう。


・おでん(二人分)

[用意するもの]
 ジャガイモ・・・3から4個
 にんじん・・・1本
 大根・・・4きれ
 ちくわ,はんぺんなど・・・適量
 こんにゃく・・・適量
 その他おでんにふさわしい具材・・・適量
 だし昆布・・・適量

[作り方]
 1.カップ6.5杯の水を圧力鍋に入れ,だし昆布を40分ほどつけておく。
 2.大根を厚さ4cm程度に切り圧力鍋に投入。続けてこんにゃくも入れる。
 3.みりん80cc,しょうゆ80cc,コンソメ1個を入れて強火にかける。
 4.沸騰する直前にだし昆布を取り出す。この昆布はかなりおいしい。
 5.しばらく沸騰させるとアクが大根から出てくるのでこれをすくい取る。
 6.残りの具材を全部投入し,フタをして圧が上がるまで待つ。
 7.圧力が「強」になったら弱火にして圧力を維持。
 8.8分間経ったら火を止め,自然冷却。30分放置する。
 9.この段階で既に完成だが,弱火で煮ながら食べると非常においしい。

[注意]
 にんじんをおでんに入れる習慣は多くの人がないと思われるが,一度やってみて下さい。非常にうまい。


 結論から言うと,これはうまい。

 おでんというのは,だしそのものは非常にシンプルで,様々な具を煮込むことで味が複雑にまろやかになっていくんだということでしょうね。

 またやってみよう。

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