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ユーザー「gshoes」の検索結果は以下のとおりです。

今年も花火2

 続きです。

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 今年はRAWで撮影し,NX2でうっかり自動にしてしまっていたホワイトバランスを自然光に設定し直し,露出補正を行った上で,網戸でぼやけてしまった画像を少しシャキッとするためにアンシャープをあっさりかけ,リサイズしました。トリミングも色の調整もノイズ除去もやってません。

 どれも露光時間は1秒から2秒の間で調整,露出はF16からF22程度で固定してあります。どっちかというとどれもアンダー気味でしたので,露出補正で0.3から1段程度持ち上げてあります。

 見て頂くとわかるのですが,手ぶれ補正の威力が出てます。拡大するとわかるのですが,花火の玉の爆発が綺麗な点になっていて,そこから放射状に輝線が描かれています。

 ところで,昨年,レンズクリーニングの後音が出なくなり,翌日には復活した友人宅のCDプレイヤーですが,今年も同じ事がありました。

 サーボがまたかからなくなってしまった,という話を聞き,予防的措置としてレンズのクリーニングをやって,ついでにレーザーダイオードの電流を少しだけ増やそうと考えたのですが,組み立て直すとサーボはきちんとかかるくせに,やはり音が出ません。MDからの音は出ていますし,MDへのダビングも出来ているので,やはりアナログ系だろうと思います。

 また同じだと頭を抱えましたが,オシロスコープもないので昨年同様音が出ないまま組み直すしかありません。昨年とは違って2日経過した現在も音は出ていない様なのですが,接触不良ならLとR同時というのは考えにくいし,それに部品や基板を触れば「がさごそ」というノイズが出てくるものですから,それも疑わしいです。

 ハンダのクラックかも,と思ったのですハンダゴテでなめてみたのですが変わらずで,もうお手上げでした。症状から考えると,アナログミュートの回路の誤動作ではないかと思っているのですが・・・ということは,マイコンからの制御信号からミュート用のトランジスタまでの経路が怪しいことになります。

 昨年の艦長日誌を読み返してみると,汗の可能性と,ACを抜いて一晩放置の2つをやってあるようです。おそらく汗だろうで片付けていますが,今年は汗は落としていないので,残るはACですね。これは試していないので,やってみることにしましょう。

今年も花火1

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 今年の夏はオリンピック一色という感じで,時差が1時間しかない場所から連日ハイレベルな競技の様子が送られて来ています。おかげさまで毎日見ていたニュースが不規則になり,オリンピックが始まってこっち,日本で世界でオリンピック以外に何が起こっているのか,全くわからない有様です。

 やっぱ昼12時と夜7時と9時の3回のニュースは,何があってもきちんと決まった時間にやってもらいたいもんだなと,そこはあえて苦言を呈しておきます。

 それはそれとして,高校野球もいつの間にか終わってしまい,阪神タイガースもいつの間にやら負けまくっていて,そしていつの間にやら,好例の多摩川の花火大会が今年も行われました。

 昨年同様,今年も世田谷区と川崎市の共催となった花火大会ですが,前日の天気予報は夕方から激しい雨とのことでした。今年は雨が降ると言えば集中的に無茶苦茶降るという状況ですので,ちょうど花火の間の1時間ほどの間に土砂降りになる可能性がありました。

 当日の天気予報も変わらずで,これはひょっとすると中止かもなあと思っていたら,開催決定の公式発表がありました。会場周辺の混雑ぶりを知っている人間としては,あれで予報のような1時間に50mmを越えるような土砂降りになると,もうパニックが起こるんではないかと本気で心配したのですが,「雨具を持ってきて下さい」と,実にあっさりとしたものです。

 結果,会場は花火が終わってしばらくの間,喧噪がおさまるまで雨は降りませんでした。結論から言うと,開催決定を決めた方々の読み通りということだったわけで,肝が据わっているなあと感心した次第です。

 さて,今年も友人宅で花火を見ることになっていました。外に出ると蚊に刺されるので,部屋の中に籠もって,網戸越しに撮影です。昨年は*istDLにFA43mmでしたが,今年は秋頃に使う予定がある機材のテストも兼ねて,D2HにDXニッコール18-200mmです。手持ちでスローシャッターですので,手ぶれ補正の威力も期待できます。

 網戸越しですので構図には不自由があって,タイミングも随分適当,ノーファインダでバシャバシャシャッターを切っていただけですが,その中から何枚か紹介します。どれも人様にお出しできるレベルではないのですが,毎年のことですので・・・

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 次に続きます。

1950年代から60年代の902回路を味わう

 6月と7月と続けて,誠文堂新光社から復刻になった「無線と實驗401回路集」と「無線と實驗501回路集」,私はオリジナルはみたことがなく,復刻を渇望していたわけでもないのですが,復刻されるにはそれ相応のニーズがあったということでしょうし,なにより熱い時代だった1950年代から60年代にかけての電子回路技術に触れる絶好の機会と,両方とも買いました。


・無線と實驗401回路集 復刻版

 まだ「無線と實驗」よ呼ばれていた頃に別冊として出ていた回路図集です。1950年代ということですので,デバイスなら真空管の回路が全盛,製品としてはテレビ(もちろん白黒)のキットが出始めたころではないかと思います。

 誠文堂新光社は,割とこの手の回路集をちょくちょく出していたようで,私も電子展望別冊の301回路集と333回路集は見たことがあります。

 私は,回路図を見るのが大好きなのですが,こうした古い回路図をまとめて見る機会が得られたことは非常に楽しくありがたいことですし,また当時は便利な実用書として誕生したはずのこの本が,復刊の段階でアーカイブとしての機能も期待されている事実が,非常に興味深いです。

 実際に登場する回路が今使えるのかと問われれば,ほとんどだめでしょう。そんな中で,ラジオ受信機の発展の歴史を回路図で追いかけるというページがあり,これは今も立派に通用すると思いました。

 ということで,この本を買ってなにか作ろうと思っても,何の役にも立たないでしょう。バーボン片手に楽しむのがおすすめです。


・無線と實驗501回路集 復刻版

 先の401回路集に遅れると約1ヶ月で復刻されたこの本は,401回路集に100回路追加したものではなく,全く新しい501回路を集めたものです。1960年代を中心とした回路が集められていますが,この本は実は1970年代初頭まで版を重ねて売られていました。ロングセラーには訳があり,これもやはりプロ向けの実用書だったということでしょう。

 401回路集とは違い,501回路集は1960年代ですから,真空管回路はもはや完成の域に達しており,半導体による回路が時代の先端を走り始めます。そして今でも時々目にするような回路に出くわすこともしばしばです。

 401回路集は娯楽であるのに,501回路は勉強になります。アナログ回路がある意味で頂点に達したと言える時代でもあるわけですから,ここから得られるヒントも多く,なるほど30年ほど前まで売られていたというのも分かる気がします。

 後半に出てくるテレビの回路図は,401回路集とは比べものにならないほど高度化し,いかにテレビが当時の先端産業であったのかを感じます。また,巻末にはRCAのカラーテレビの回路図が出ています。モノクロテレビとは比べものにならない複雑さ,巧みに組み合わされたアナログ回路の妙技を見ていると,これが当時のアメリカの実力だということと,当時の日本はこれをモノマネしていただけなのだ,ということを思い知ります。やがて日本に追い詰められたアメリカはテレビの製造から撤退しますが,その生まれはアメリカにあることを,我々は時々思い出す必要があると思います。

 こちらも,この本で何かを作るのは難しいでしょう。作り方を具体的に書いていないこともあるし,実はミスも結構あります。この本くらいになると酔っぱらって読むのは難しいので,寝る前にちょっとずつ読み進めるというのが,おすすめです。


 とまあ,こんな感じで,とても楽しく見せてもらいました。実用的に使えるかといえばどちらもNoでしょうし,資料的価値があるかと言われても,それほど大げさでもないように思います。

 ですが,誠文堂新光社はこの時代,電気電子関係の書籍を多く出しており,当時を知らない私も「おもしろい」と思える本があります。図書館などでたまに目にするとワクワクするのですが,そうした本が当時を知る人たちの懐古主義を直接のきっかけとして,もう一度世に出ることは,それらを初めて目にする私のような人たちにも新しい勉強のきっかけを与えるものかも知れず,歓迎されるべき事だと感じます。

エンジニアのみなさん,心の準備は出来てますか

 一応プロの設計者として,こんなことを書くのは恥をさらすようで迷いましたが,要するに私の不勉強なだけのお話なので,ネタを投下します。私と同じようなオッサンどもは認識の甘さに絶望して涙せよ。

 さてさて,それなりに知られた回路図の回路記号,最近ちょっと様子が変わったことにお気づきでしたか?

 私の場合,そもそもの始まりは先日の「電子工作マガジン」でした。回路記号が一部変わっているという記事が出ていたのですが,なるほど他の記事中の回路記号もよく見ると随分変わっています。

 例えばある技術系の出版社なんかでは,JISの規定には正確には従っていないものを慣例として使い続けていたりするそうですが,これはわかりやすさを優先した結果とのことです。少ない例ですが,設計の現場でも会社によって,同じ部品が微妙に違う記号になることもあり,そのへんは割に緩やかなものなのかも知れないと思っていました。(JISに従わないことはやっぱりダメなんですよ,基本的には。)

 それでも,電気回路が生まれると同時に回路記号が誕生したと考えると,もう100年近い歴史があるわけで,その間電気回路に関わる人間の共通言語として,それほど大きな変化もなく今日まで受け継がれているわけです。

 こういうことを実感するのは,戦前の技術関係の書籍を見たときですが,70年前の旧字体の本文を読むのには苦労しても,回路図は私でもさっと理解できます。楽譜にせよ,回路図にせよ,記録はただ残っているだけでは意味はなく,相手に読まれねばならないわけですから,変わらないことも大事なことです。

 なのに,まさか抵抗の記号が変わるとは・・・まずは下を見て下さい。

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 随分と変わっていますね。一番の衝撃は抵抗の記号でしょう。安くて地味な部品で影が薄く,その記号のインパクトで少年の記憶に残る抵抗が,あるいはベテランにとってはトランジスタよりもICよりも重要な意味を持つ抵抗が,とうとう四角い箱にまで貶められています。そりゃーないぜ。

 LEDの記号も微妙に変わってます。特に矢印の向きがミソなのですが,これは「非電離電磁放射を表す2本の矢印の図記号は,特定の照射体が示されないときは,矢先を右上へ向けること」なる決まりがあるそうなので,図記号の上下が反転しても,常に矢印だけは右上を指し示さねばなりません。

 ただし,JIS Z 8222-1の回転の例では,矢印も一緒に回っているので,右上を指し示していなくても間違いとはいえないみたいです。JISのうっかりミスだとは思いますが・・・電子工作マガジンを見てますと,ちゃんと右上を向いています。旧JISの記号では矢印が下に向くようわざわざ全体を回転させてあるので,これはちゃんとこの件を意識しているものと思われます。お見それしました。

 スイッチの記号もかわってますね。ここにはありませんがトランジスタの記号も少し変わっています。ここにはトランスを例として挙げましたが,コイルなどの巻物は,記号では巻いていません。これであの導線をグルグル巻いたコイルをイメージしろというのでしょうか。電子ブロックの説明書にあった,回路記号を擬人化したかわいいイラストもこんな無味乾燥な記号をベースにしないといけないというのでしょうか。

 
 ここまで変わってしまうと,もう少し経緯を調べたくなります。

 これらの新しい記号は,1999年にJIS C 0617シリーズとして制定されました。旧JIS(JIS C 0301-1990)については廃止されているので,原則的に併用は出来ないことになっていると考えるべきでしょう。

 変わった理由ですが,IECという国際規格にあわせた,というのが一番わかりやすい理由でしょう。なんでIECにあわせるの,と聞かれれば,それがルールだからです。

 GATT(関税と貿易に関する一般協定)には,工業分野における理不尽な参入障壁を除外する目的も含まれていて,工業規格とこれに基づく評価手続きについて1979年に合意されたものが1994年5月にTBT協定として改訂,合意されました。

 TBTとは貿易の技術的障害(Technical Barriers to Trade)という意味で,後の1995年1月にはWTO協定に包含されることになり,ここにTBT協定はWTO一括協定として加盟国すべてに適用することが決まったのでした。日本も言うまでもなく,WTO加盟国です。

 よって,新しく制定されるJISについては国際規格であるISOやIECに対し,内容や様式などに矛盾がないように作られます。また,制定済みのJISについても,順次改訂作業が行われています。どうですか,たかが抵抗の書き方1つで,WTOにまで話がいってしまいましたよ。

 今回の回路記号についても,IECによって決められた記号が存在し,以前よりJISとの乖離が何かと問題になっていました。旧JISであるJIS C 0301はどちらかというとJISとIECの両方の顔を立てるような思想があったそうですが,新JISであるJIS C 0617はIECそのまんま,ということのようです。

 旧JIS時代にもよく言われたのがゲートICの記号です。我々が見慣れているANDゲートやORゲートの記号はMIL記号といわれ,元はアメリカの軍用規格でした。

 実際,ANDゲートはICで供給されるわけですが,IECはこの点を合理的に考えて,四角い箱に入力と出力を設け,箱の内側にその機能を記述することが基本になっています。だから,IECの決まりに従うと,四角い箱の左に入力,右に出力を出し,内側に「&」と書くのです。

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 そんな・・・まるでキン肉マンやないか・・・

 IECに準拠した回路図やICの仕様書は度々目にしていましたから,私も戸惑った記憶があります。MIL記号は日本ではJIS X0122として規格化されていましたが,こうした論理回路の図記号もすべてIECに倣うことになって,新JISであるJIS C0617に統合された際に廃止されてしまいました。もしかすると若い人たちは,80年代のパソコンの回路図を肴にちびちびやる楽しみを持てなくなるかも知れません。

 いやはや,海外製の設計ツールなどを使っている人の中にはすでに見慣れた人もいるかもしれませんが,それでも長年親しんできた回路記号を手放すのは抵抗があるものです。なかには意地になって使い続ける職人堅気な人もいたりするでしょう。

 しかし,そんな旧世代なオッサンを屈服させる仕組みを,お上はきちんと仕込んでいました。学生への洗脳です。

 実は,2004年以降の高校の教科書は,新JISに従った記述がなされています。ということは,抵抗はギザギザではなく四角い無愛想な記号に,ANDゲートは額に&マークに,すでになっているのです。

 てことはですね,もう2年ほどすると,ギザギザの抵抗を見たことがない学生が社会に出てくることになるのです。すでに大学の授業では,先生が黒板に書いた抵抗の記号に「なんすかそれは」と質問が飛んでいるという話ですし,これは非常に困った事になる可能性があります。

 新人:先輩,回路図にあるこのギザギザはなんですか?
 先輩:ん?これはよ,抵抗だよ,なんだ,こんなもんも知らずに卒業したのか!
 新人:抵抗はこう書くことになってるんですが。
 先輩:んなわけあるか。ったくゆとり世代もここまできたか・・・
 新人:ほら,JISを見て下さい。
 先輩:(うわ,ほんまや)
 新人:これだからファーストガンダム世代はよ・・・

 という,血で血を洗う世代間闘争に発展する可能性が高く,電子工業界は分裂の危機に瀕します。

 抵抗もコイルもひどいですが,極めつけはこれです。

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 これ,なんの記号かわかりますか?オペアンプです。額には無限大の増幅率を示す「∞」マークが!嗚呼!

 オペアンプの回路はただでさえややこしい場合が多く,回路図を使っての世代間交流はかつてのようにスムーズには進まなくなったといってよいでしょう。我々が使い慣れたあの三角形の記号は,いずれ消えゆく運命にあるのです。嗚呼,なんたる悲哀!

 ただ,IECの記号には,そこまでやるか,と思うほどの合理性や厳密さがあり,その筋のマニアにはたまらないものがあると思います。図記号は単なる象形文字ではないということでしょうか。

 ここでは詳しくは書きませんが,これら図記号を回転させて書く場合にも,制御フローとプロセスフローが直交するよう意識した上で正しく回転させる必要があります。これが徹底されれば,確かに見やすく,書く人の癖に依存しない回路図になるでしょう。回路図は芸術作品とは違いますので,個人的にこの思想には賛成です。(回路図から人となりが見えにくくなるので面白味は失せてしまいますが)

 その上で,全世界のエンジニアと回路図で交流できることが保証される世界というのも,良いものであるかも知れません。特に新興国であるインドや中国では,今後ますます若い優秀なエンジニアが育ってくるでしょう。彼らと意思疎通が出来ることは,なにかと便利でありがたいことかも知れませんね。

 それはそれとして,IECの抵抗の記号,昔のままではいけなかったんでしょうか。私の知るところ,アメリカでもヨーロッパでも,やっぱり抵抗はあのギザギザなんです。無理に四角い記号にすることはなかったんじゃないのかなと,今でも思うのです。

 最後にもう1つ,こういう大事な話をきちんと啓蒙するのが役割であるはずのトランジスタ技術と日経エレクトロニクスに「なにやっとんねん」と声を大にして言いたいです。

ぁゃιぃアンテナ

 先日の土曜日,届いたばかりのFMアンテナを取り付ける作業を行っていました。首都圏は梅雨も明け,強烈な暑さがこたえます。

 結局アンテナは,いろいろ調べた結果2素子の位相給電型アンテナで最も安価なものを選びました。DXアンテナ製のFMB-2CNというモデルです。価格は送料まで入れて2700円ほど。安い!

 わりとコンパクトな箱に入ってきたアンテナを組み立て,目の前に広がった150cm四方のそれをしげしげと見下ろしつつ,どこに取り付けるのか,どうやって取り付けるのか,ケーブルはどうやって引き込むのか,そもそもこのアンテナは効き目があるのか・・・など,どこから手を付けたものかと,しばし考えあぐねてしまいました。

 とりあえず,短めのケーブルを付けて室内でグルグルまわしてみます。さすが指向性のあるアンテナですね,回す方向で全然受信状態が変わります。ただ,最も受信できるようにしても,先日のフィーダーアンテナに毛が生えた程度にしかなりません。

 この段階で屋外に出すことは決まったようなものなのですが,その場合どうやって取り付けるかを真面目に考えないといけません。私の住んでいるアパートは1階ですし,ベランダなどと言うものはありませんから,洗濯物を干すための竿を引っかける腕にでも取り付けるしかないでしょう。

 とりあえずですね,先日解約したスカパーのアンテナを取り外しましょう。このアンテナも竿を引っかける腕に取り付けてあります。フェンスを隔てた向かい側のマンション建築現場を見ると,同じように炎天下,無理な姿勢で汗だくになりながら作業をする人がいます。妙な連帯感が生まれます。汗をだらだらかきながら,パラボラアンテナが数年ぶりに大地に降ろされます。

 途端に殺風景になった腕の先っぽにFMアンテナを引っかけ,水平を保ちつつグルグル回してみます。受信感度はそれなりに確保出来るようなのですが,マルチパスを改善することは結局出来ませんでした。モノラル放送の時はいいのですが,ステレオになるとノイズも多いし,ピーという音も出ています。なにより随分と歪んでいます。これでは何の効果もありません。

 あまりの暑さに意識が朦朧としつつ,ふと見上げると向かいの工事現場の兄ちゃんたちもお昼ご飯のようです。むむ,そういうことなら私も昼ご飯にします。

 ・・・しかし,結局2素子の位相給電型アンテナくらいでは全然ダメなのではないかと,そんな疑いが頭をグルグル回っています。値段はまあ安かったのでよいとしても,NHK-FMの受信状態は改善されず,根本解決は「住む場所を変える」となってしまいます。これはそうそう簡単に行動できるものではありません。

 大体,不動産屋でですよ,「NHK-FMがばっちり入るところ」なんていう条件を出して「それならここはどうでしょう」と出てくることはあり得ないでしょうし,だからといって物件を下見に行って,FMチューナーとアンテナを抱えて音質のチェックを行うなんて,怪しいやつだとその段階で入居を断られることでしょう。

 さてご飯も終わり,地面からの照り返しにくらくらしながら,作業を再開しようと考えたその時です。転がしてあるヘッドフォンから,なにやら良い音が漏れてきます。アンテナは室内に立てかけてあり,指向性は空を向いています。

 ヘッドフォンをしてよく聞いてみると,歪みもなく,受信感度も十分な強さ,ノイズはやや多いですが,歪みの少なさがなにより快適です。そう,「NHK-FMは水平偏波」「位相給電型アンテナは指向性を持つ」という固定観念から,アンテナを水平にすることしか考えつかなかったのでした。

 ここで私の次元は,2次元の平面から一気に3次元の空間へを飛躍を遂げます。なにやら視界が開けるのを感じました。

 そしていろいろ試してみたところ,アンテナを垂直にし,北西の方向に向けると劇的に改善することがわかりました。よし,この状態で固定すれば実用に供するでしょう。

 取り付けは,スカパー用のCSアンテナの固定金具を一部流用します。手元にあった長さ20cm,直径20mmくらいのステンレスのパイプをマストにし,CSアンテナの固定金具と物干し竿の腕との間に挟み込みます。

 FMアンテナを垂直偏波用に組み替え,これを先程のマストに固定すると,ばっちり固定できました。位置の調整をしますが,私の場合は外の壁と平行に固定すると最も良い状態です。

 もとのテレビアンテナ共用と比較してみます。F-757はアンテナ入力が2系統あるのですが,ようやくその恩恵にあずかったというわけですね。

 結果は雲泥の差です。テレビアンテナ共用では,S/Nは低いのですが歪みがひどく,聞くに堪えません。今回のアンテナでは,S/Nは今ひとつですし,ピーという音もわずかになってはいますが,なにより歪みがほとんど気にならないレベルにまで改善され,ようやく「音楽を楽しもう」と思えるレベルになったと思います。

 しかし,効果があるのはNHK-FMのみで,TOKYO-FMやJ-WAVEでは,今回のアンテナを使うとほとんど受信が出来なくなります。感度も下がり,まともに受信が出来ません。テレビアンテナ共用では以前から歪みもなく,すっきりと良い状態で受信できていましたから,NHK-FMの時だけ切り替えるようにしないといけません。

 さて,暫定的な配線でここまで。恒久的にはスカパー用の同軸ケーブルをそのまま使うことにしましょう。エアコンのダクトを通して室内に引っ張り込まれたケーブルですが,FMチューナーには1mほど長さが足りません。そこで別のケーブルを継ぎ足すことにするのですが,ここで反射が起こったりして,特性上は良くないのです。

 ですが背に腹は代えられません。以前作ったアンテナブースターを分解し(秋月電子のキットですが,受信レベルは上がっても,音ノイズも減らず聴感上何の変化もないので今やゴミに成り下がっています),基板を取り出し,入力と出力のコネクタを5cm程の同軸ケーブルで繋いでしまいます。この延長コネクタボックスを仲介し,1m程の同軸ケーブルを継ぎ足します。試してみたところ,受信レベルも音質も,直結と差はありません。

 これでいつもの番組(特に日曜日の18:00から放送の「現代の音楽」は毎回毎回強烈です)を聴いていたのですが,まあ満足です,と言って良いレベルになったと思います。これでエアチェックを行って,ライブラリ化すべきかと言われれば満点を付けるわけにいかないのですが,現状で出来ることの最善を尽くしたという気もしますから,これで一段落としましょう。

 ただ1つ心配なことがあります。

 トンボのようなおかしな形をした大きな変なアンテナが壁に張り付いていて,その先端は別のマンションを指していることです。

 はっきりいって,どっからみても怪しいです。これでFMなんか普通は受信できないはずですから,FMを聞いているのです,と言い訳しても信用してもらえないかもしれません。それゆえ通報されるとなにかとややこしいことになることは目に見えているだけに,いったいどうしたものかなあと,頭の痛い日々は続きそうです。

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