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ユーザー「gshoes」の検索結果は以下のとおりです。

ClassicEPsはディジタル・アーカイブかもしれない

  • 2007/12/11 19:41
  • カテゴリー:散財

 随分昔から気になっていた,SRX-12「Classic EPs」をようやく買いました。

 いきなりで申し訳ないのですが,私が使っているローランドのRD-700に追加する拡張音源カードです。

 70年代の音楽には必ずと言っていいほど使われているエレクトリックピアノですが,アコースティックピアノのお手軽版という生まれを思い出させないほど,重用される楽器です。

 ハモンドオルガンが教会のパイプオルガンの代用品として誕生し,後にその個性から「ハモンドオルガン」という独立した楽器として定着したのと同じようだなあと思います。

 そのエレクトリックピアノですが,とても好きな割には,実物はFenderRhodes Suitcaseをちょっと触ったことがあるくらいです。(CP-70はよく演奏しましたが,これはいわゆるエレピの範疇とは違うので含めません・・・)

 そんな状態ですから,あの独特の音をどうやって出しているのか,全く分からないままです。フェイズシフタを使うとか,コーラスを使うとか,いろいろ話は聞いていますが,シンセサイザーでそれらしい音を作ってみても,アンサンブルでは全然使い物にならないことが,当時は悩みの種でした。

 開き直ってエレクトロニックピアノ(電子ピアノ)ということにして,Rhodesなんかとは全然別の音を作って使うようになりましたが,アコースティックピアノが年々いいサンプリングで音が良くなって,簡単に素晴らしい音が手に入るのに,なぜかエレクトリックピアノについては全然だったんですね。

 悔しいなあと思っていたら,数年前にとうとうローランドから出ました。それがこのSRX-12,ClassicEPsです。

 価格は2万円ちょっとなかなか高価で,今時のソフトシンセならこの値段でものすごくいいものが買えたりするのですが,音源も「音」に対する対価としてお金を払うわけですので,要するにこのClassicEPがどれくらい私の期待に応えるかがすべてです。

 しかしその結論は,早くに出ていました。

 このカード,発売以来何度も買うつもりで楽器屋に出向いて試奏し,「まあ今回はいいか」と帰ってきていたのです。試奏すると,その音が私のイメージに合致していたので,これを演奏すると楽しいだろうということは,容易に想像が付きました。

 とりわけ私の物欲を刺激したのが,コンディション別にサンプリングされているということです。エレクトリックピアノも経年変化で音が変わります。私は体験したわけではないので人づてではありますが,経年変化により発音機構(金属棒と音叉のようなものの組み合わせらしいです)のサビが音色を随分変えるんだそうです。

 これを使い分けることが出来るとなると,もうエレクトリックピアノに望む物はない!と言わせたい,そんなこだわりを感じます。

 RD-700ではだめなのですが,Fantomなどの大画面液晶のモデルに搭載すれば,独自のUIが起動して,それらをリアルタイムに設定できるようなります。こだわってるなあと思うのは,その画面がコンディションの設定によってピカピカの新品から使い込んだようなやれた感じに変化することです,見た目にも変化するというのは,ちょっとした事ではありますが,心理的にとても重要なことでしょう。

 サンプリングされている音はtype1,type2とtype3の3つです。RD-700ではtype3ではなくWurlitzerとわかる名前になっていたので,これで3つのエレクトリックピアノが利用できることになります。

 情報を整理するとtype1はスピーカー付きということですのでSuitcase,type2はスピーカーなしのモデルということですのでMarkIでしょう。

 カタログには,これらのコンディションの良い物を探し出し,4段ベロシティ全鍵マルチサンプリングをしたということで,実物を使うのが年々難しくなることを見越し,この名機を完全にディジタル化しようと意気込んだのかも知れません。

うーん,SuitcaseとMarkIとWuritzerですよ。それも驚くほど新品に近い状態の抜群のコンディションのものを世界中で探し回って,ですって。たまりませんね。

 で,私のようなぬるい人にとってもありがたいのは,エフェクトの設定がすでに「使い物」になる状態で用意されていることです。トレモロ,フェイズシフタ,コーラスなど,必携のエフェクトでありながら,私のようにいくら頑張っても「あの音」に鳴ってくれない経験値の低い人にとって,使えるプリセットが一発で呼び出せることは本当にありがたいことです。

 そんなわけで,10月末に酔った勢いでぽちってしまった私は,その数日後に名曲の数々を,「あの音」でしばらく夢中で弾きまくることになるわけです。

 それにしてもエレクトリックピアノというのは難しい楽器です。もちろんアコースティックピアノも難しいのですが,打鍵の強弱によって変化する音色の変化が大きい楽器ですので,その音色変化を積極的に使いこなせないといけません。でも,どのくらいの打鍵で音色が変化するかをつかみ切れておらず,ここ一番の「かつーん」という打鍵音を出し損ねてがっかりすることもしばしばです。

 言うまでもなく,和音を演奏するとき,目立たせたい音のキーだけ強く叩きますが,エレクトリックピアノは音色の変化がかなりあるので,目立ちすぎます。というか,別の楽器が突然「ばーん」と鳴ったように聞こえます。だから,同じ音で和音を演奏するには,逆に強さもある範囲で揃えつつ,音色の変化がないところで強弱を調整しないといけないんだなあと気が付きました。いやー,難しい。

 エレクトリックピアノはもともと正弦波に近い音色なので,和音の響きが美しく,とても強い印象を残すだけに,気を抜いて演奏するとそれがすぐにばれてしまう,怖い楽器です。よくもこんな難しい楽器を昔の人は弾いてたもんですよ。

 そんな中で,一緒に入っているクラビとWurlitzer は,全然使いこなせません。クラビはリズム楽器と呼んでも差し支えがないほど,リズム感がなければ恥ずかしいだけの楽器ですし,Wurlitzerは音が好みでないことに加えて,これを使わなければならないような曲を演奏したこともないので,音を聞いてもイメージがわいてこないんですね。

 実は購入して2ヶ月ほどたちますが,最近ようやく鍵盤の重さと音の変化がリンクするようになってきたので,随分と楽しくなってきました。個人的に思うのは,レコーディングにはいい音が必要ですが,楽しく演奏するにはいい音以上に変化のある音が大事なんだということです。

 以前使っていたピアノ音源であるSG-Rackもいい音でしたが,変化の少ない音だったので楽しめず,弟にタダであげてしまいました。RD-700も内蔵の音色にはいまいちの物もありますが,2つのスロットをCompletePianoとClassicEPsで埋めてしまえば,もう怖い物はないでしょう。

 個人的には,RD-700は,内蔵の音色ではエレクトリックグランドの音(実はこれは未だにEmuのVintageKeysの音が一番いいと思ってます)と,80年代の名機RD-1000で知られたSA音源のエレクトロニックピアノが気に入っているので,先の2つの拡張音源とあわせて,かなり楽しいピアノになってくれたなあと思います。

 ただ,これまでに買った他のカードが使えなくなってしまい,結果として弟に無期限貸与(要するにオークションなんかで勝手に売り払い生活費にするなという意味)しているのがもったいなく,XV-2020でも買うか,と思っているのですが,XV-2020って結構中古でも人気の機種のようです。やっぱみんな同じことを考えるのでしょうか・・・


 昨今話題の初音ミクなんかと,アンサンブルを真面目にやらせると面白いかも知れないなあなどと思うのですが,その前に昔の仲間とアンサンブルをしないと思ったりする,今日この頃です。

テレビやん

  • 2007/11/29 17:18
  • カテゴリー:散財

 ワンセグ,もう当たり前の存在になりました。

 地デジにはB-CASカードがいるのに,ワンセグはいらないわけで,なにかと管理されることを嫌う私にとって,非常に魅力的に見えます。

 画質なんかどうでいい(画質を気にして見るような番組は地上波にはない)と思っている私は,15インチくらいでワンセグがうつるテレビが安くあれば,もうそれでよいと思っているほどです。

 そんななか,NintendoDSでワンセグを受信できるチューナーが安価で発売されました。安価とはいえ6800円。役所が勝手に「地デジチューナーを5000円で」などとほざいていることを真に受ければ,ワンセグのくせに5000円を超えていることに値頃感が変わってきそうですが,追加投資が6800円でもう1つテレビが手に入ると思えば,試してみる価値はあると思います。

 PSPにも同じようなチューナーが出ていますが,旧機種は捨てられてしまったので,私はどのみち対象外。そこへいくと任天堂の面倒見の良さには頭が下がります。

 もう1つ,任天堂のこの種のアイテムには,ゲーム屋さんらしい遊び心が満載。私はどちらかというとそれが目当てで買った口です。

 「プレイやん」の流れをくむと期待した「テレビやん」,ゲームウォッチのエミュレータ,テレビのツボ,など,テレビを見るという行為に全く関係ないおまけがいっぱいです。

 感心したのは,説明書の巻末のクレジットに,これらの開発に関わった人々のお名前がきちんと書かれていることです。家電の感覚だと開発者のクレジットなど出そうという気にならないものですが,同じようなものを作っても,ゲーム屋さんというのは,それは製品であると同時に作品であるという意識が根底にあるんだなあと,うらやましくなりました。

 で,使ってみたのですが,なかなかよい印象です。感度は十分で,少なくとも私の住んでいる川崎市では室内でも問題はありません。電池寿命もそこそこですし,操作性も軽快で,実用性もばっちりではあります。

 しかし,いろいろ不満もあります。起動するのに,いちいちDSの起動画面からスクリーンをタッチして先に進めないといけないこと,字幕がつぶれて読めないこと,画面の設定や字幕の設定が電源を切る度に初期化されることです。

 私がこのテレビで見ているのは主にニュースですが,ニュースは音声さえ聞ければおおむね意味が分かるものですので,これはワンセグラジオだと割り切れば,別になんということもありません。

 そんなわけで,直販しかないのが残念ではありますが,DSを持っている人でワンセグが受信できる人は,これを買っておくと布団の中でテレビを見る事が出来たりと,なにかと便利に使えるように思います。ひょっとしたら,災害時にも役に立つかも知れません。

 どうやったらゲームウォッチの種類が増えるのかなあ,などと考えながら,私は毎日使っています。

MCヘッドアンプは計装アンプだ

  • 2007/11/13 17:20
  • カテゴリー:make:

ファイル 162-1.jpg

 今年の7月頃に,K&Rという会社のイコライザアンプキットを作ったことを書きました。このイコライザはおかしな味付けをせず,何も足さず何も引かずを設計思想に持って生まれたのですが,そのせいか解像度も高く,一方で大変にソリッドな音がするものでした。

 それまで私が使っていたイコライザは中域に特徴があり,ボーカルにふくよかさ加味される反面で奥行き感や解像感が薄いものでした。これはこれでいいんですが,性能としてどちらが上ですか,と言われれば,間違いなくK&Rのものになると思います。

 それで,その第二弾として,MCヘッドアンプが新発売になったというので,早速買ってみました。キットで9800円。イコライザアンプに比べちょっとお高くなってはいますが,ギリギリ4桁に収まっています。

 私がMCカートリッジを使う場合は,このイコライザに昇圧トランスを使っています。ノグチトランスで安売りされていたもので,タムラのものです。

 安かったのですが個人的にはなんの不満もなく,MCカートリッジらしいさわやかな音を出してくれていました。ちょっと高域でだれてしまうのと,低域に粘りがないのが気になっていましたが,まあそれも個性です。

 ヘッドアンプに対しては悪いイメージしかなくて,半導体である以上ホワイトノイズの発生は避けられません。0.3mVを増幅するアンプですから,どうしたって「サー」というノイズが聞こえてしまいます。

 トランスはこうした雑音を発生する仕組みはありません。だから昇圧トランスを始めて使った時に,全くノイズが増えずに静寂の中でMCカートリッジが動いたときには,ちょっとしか感動を味わいました。

 ですが,キットの説明には,計装アンプSSM2019を用いたこと,抵抗には超高精度な薄膜抵抗が使われているとあります。なるほど,それで9800円もするわけですね。

 ここで普通のOP-AMPなんかを使ってしまうと,オフセットやらノイズやら歪みやらで,これまで通りの普通のヘッドアンプになってしまうのですが,計装アンプを用いたあたりに「おっ」と思わせるものがあります。

 私は知らなかったのですが,このSSM2019はプロ用の録音機材などにも使われている,音響用としてもよく知られた存在なんだそうで,そういうことならなお安心です。

 ということで,計装アンプと薄膜抵抗という,私にとって未知の部品を使ったヘッドアンプを,早速試してみたくなったわけです。

 部品点数も少なく,組み立てやすさはイコライザ以上です。しかし前作同様に基板はしっかりとしたガラスエポキシに金メッキ,抵抗はすべて金属皮膜で温度特性まで管理されています。

 コンデンサは今回はあまり重要な部品ではないのですが,それでも音質を気にしたと思われるフィルムコンデンサと音響用電解コンデンサがきちんと使われています。相変わらず部品選びからいい仕事しています。

 ちょっと気になったのは,MM用に信号をスルーするために用意されたリレーです。リレーを使ってヘッドアンプをバイパスする仕組みは結構なのですが,このリレーの素性が今ひとつ分かりません。微少信号を扱う訳ですから,それなりに気にしないといけないと思うのですが,そこら辺で見かける普通のリレーのように見えます。

 電源はイコライザと同じ±15Vです。大した電流ではないので,出来ればイコライザと同じケースにおさめて,共用にすると楽ですね。(楽をすることはオーディオの瀬愛では御法度とされています・・・)

 ついでにリレーのコイルの電源も,この電源で動かします。本当は別電源にした方がいいんですが,面倒なので共用します。

 基板が完成して,組み込みを検討する時になって,イコライザのケースを開けると,もうすでにいっぱいで,ヘッドアンプを組み込むスペースなどなさそうです。まして電源まで内蔵したので,トランスからの漏洩磁束が誘導するともう手が付けられません。

 ここで引き下がってしまうと面白くないので,なんとか押し込むことを考えます。

 ヘッドアンプの入力側は特に入力レベルが小さいですから,出来るだけ配線を短くし,トランスから離します。そうるすと出力側がトランスに近くなりますが,インピーダンスも低いですし,5mV程度ですので,なんとかなるでしょう。

 とにかく出来るだけ距離を稼ぐため,イコライザの基板から40mm程浮かせて,天板の真下あたりに配置します。

 ここで,MMとMCを切り替えるスイッチをパネルに取り付けてしまうと,もしどうしても漏洩磁束が防ぎきれず,別ケースにする場合に穴が開いたままになるので,まずはバラックの状態で試してみます。

 ・・・やはり結構のりますね。入力側は大丈夫なのですが,ヘッドアンプの出力(つまりイコライザの入力)にかなりのっているようで,配線を動かすだけで「ブーン」というハムの量が大きく変化します。

 しかし,ほとんど無音に出来るポイントが見つかったので,この距離でもなんとか防げることがわかりました。妙な自信に後押しされて,パネルにもう1つ穴を開け,スイッチを取り付けます。もうこれで後戻りは出来ません。

 漏洩磁束の対策に効果があるのは,なんと言っても磁気シールドです。薄い物でも構わないので,ステンレスの板でトランスを囲ってしまうと,ぴしっと誘導がなくなります。

 手持ちのステンレスの板を曲げてシールドを行って試すと,もう配線の取り回しでハムが変化したりしません。いい感じで押さえ込めているようです。

 ただし,それでもハムがのっています。左右でアンバランスなのり方をしているので,配線長の違いなどが原因なんだろうと思います。

 ステンレスの小さい板であちこちを遮蔽しても変化がないので,これは漏洩磁束によるものではなさそうです。GNDからの回り込みか,静電誘導によるものでしょう。

 銅箔テープでリレーを包んで見ましたがあまり変化はありません。GNDからの回り込みについても,いろいろ試しましたがあまり効果がなく,結構現状で諦めました。

 確かにハムはありますが,普通にレコードを聴いていると,スクラッチノイズによってうもれてしまう程度ですので,もうこれでよいことにします。たぶんイコライザ単体でもこれくらいのハムは出ていたはずですし。

 さて,組み込みも終わり,評価です。

 まず,ノイズはやっぱりありますね。MMからMCに切り替えると,途端に「サー」というノイズが耳に付きます。これだけ大きいと目立つだろうなあと覚悟をしていましたが,針を降ろしてみるみると,気にならなくなりました。

 曲間で目立つかと思いましたが,それも気になりません。この心配は消えました。

 次に音です。

 音は実に好感触。解像感が素晴らしく,奥行きがあります。また,すべての帯域がフラットで,かつ信号レベルによる特性変化が少ないらしく,エネルギーに偏りを感じません。従って大変に素直な印象があります。

 いかにも広帯域,低歪みなアンプらしく,高域には雑味がなく,透明度が高いです。しかもよく伸びます。よく伸びるなあと思ったところからさらにもう一発伸びるので,思わず背筋も一緒に伸びてしまいます。

 DL103は実はこういう音を出していたのか,と新しい発見にうれしくなった私は,とっかえひっかえ様々なレコードを試してみましたが,どれも同じような素直な傾向を示しています。

 設計思想がイコライザと共通しているというのは実に好感が持てることで,設計者が揺るぎない信念で設計を行っている証拠だと,私は高く評価をしています。

 シンプルな回路,吟味した部品,新しい半導体,そして揺るぎない設計思想から生まれる素直で解像度の高い音に,最近の半導体アンプはすごいなあと感心しました。

 私の知るヘッドアンプは,半導体で構成するにはもうギリギリのところで,ノイズも直線性もかなりの妥協を強いているように感じたものです。無理にイコライザのゲインを上げた物も世の中にありますが,そもそも低インピーダンス,極小電圧のMCカートリッジから出てくる信号を扱うのに,従来と同じ「音響用」の回路では限界があると思っていました。

 しかし,世の中にはMCカートリッジ以上に少ない出力しか持たないセンサがあるわけで,それらを使って制御を行う産業機器は,音響の世界以上にシビアでないとうまく動きません。

 そうした用途に使われる計装アンプをMCヘッドアンプに持ち込んで,しかも音響用に流用して定評のある部品をきちんと使いこなすというのは,なかなか技術力が必要なはずです。

 設計者を,ただのエフェクタ屋さんと思っていましたが,それは大きな間違いだったようです。イコライザアンプの時も「いい仕事してるなあ」と思いましたが,今回のヘッドアンプは「プロだ」と唸らせる仕事でした。

 ヘッドアンプはすでに計装アンプです。生半可な気持ちで取り組むと大失敗します。とてもいいキットですし,価格以上の価値があると思うのですが,扱いの難しさゆえに万人にお勧めできるものではありません。

 私はギリギリ失敗せずにすんだというところでしょうが,まだまだ不満があります。責めてハムは片付けたいところです。

 しかしながら,アナログの世界は面白いですね。手をかければかけるだけ,音が変わっていきます。悪くもなり,よくもなり,同じソースから新しい音が取り出せます。

 今回のヘッドアンプは,かなりの情報量をレコードから引き出していると思うのですが,そう考えるとレコードというのは非常に寿命の長いメディア,フォーマットであるとつくづく思います。

 amazonでもアナログレコードのコーナーが出来たようですし,個人的には今が一番アナログを楽しめているなあと,思います。

パチモンは所詮パチモン

  • 2007/11/01 19:27
  • カテゴリー:散財

 ScanSnapによって大量の本をPDFにして,その省スペースっぷりにご満悦な私ですが,最近職場で異動があり,段ボール箱10箱以上にふくれあがった技術書が全くなくなったことでとても身軽に席を移動できたことは,改めてScanSnapの力を思い知ることとなりました。

 もちろん私自身の作業にそれだけの手間がかかっているわけですし,気分的にも紙の本を切り刻んで捨てるときの寂しさは今でも嫌な物ですが,時間と同じくらい土地も貴重なものですし,欲しいのは情報でありパッケージではないと,そこは割り切っています。(反対に情報ではなくパッケージに価値があると思った物はスキャンしないわけです)

 それで,会社にPDFを持っていきたいのですが,すでにトランジスタ技術という雑誌だけで20GBを越えていますし,その他の雑誌や書籍を含めると,40GBくらいにはなっていそうです。

 必要そうなものを選んで1.8インチの20GBのHDDに入れて会社へ持っていっていますが,雑誌は増えるものですし,必要なものは大体の場合コピーしていないものなので,やはりここは大容量HDDを買うしかありません。

 先日PowerMac7600を処分しましたが,おかげで3.5インチの80GBのHDDが出てきました。どうせ3.5インチなんて使い道はありませんし,80GBなんて中途半端な容量はゴミ同然ですので,ケースを買ってきて会社で使いましょう。

 そこで,MacOSX10.5を買ったついでに,ケースを買ってきました。玄人指向のやつで,ぱっと見るとMacMiniそっくりのケースです。お値段は2980円でしたか。

 しかし,開けてびっくりです。

 全部プラスチックで出来ています。かなり華奢です。塗装は悪くないのですが,まさかHDDのマウンタまでプラスチックだとは思いませんでした。

 その代わり,USB-IDEのチップはNEC製で,あやしい中国製ではありません。

 LEDは私の嫌いな青色です。しかも電源が入っていると点灯する意味のないものです。アクセスランプを付けてもらいたいですね。やっぱ,アクセスランプは赤でしょ,赤。

 悔しいので,天板に10.5に着いてきたリンゴのシールを貼り付けました。

 使ってみると普通のケースです。しかし,無駄にでかいですし,繰り返しますがプラスチックというのはどうも良くないです。値段ももう少しましなものが秋葉なら2000円までで買えるでしょう。失敗ですね。

 まあ,玄人指向には過去いろいろお世話になったので今回も,と思いましたが,この質感のなさには少々がっかりですね。

 皆さんも,HDDケースをバカにすることなく,真面目に選んで下さい。

なにがTimeMachineだ時間を返せ!

  • 2007/10/29 15:21
  • カテゴリー:散財

 しばらくさぼっていました。身の回りにいろいろとあったことが直截な原因ですが,どうも最近言葉すらすらと出てこないという,嫌な感触に悩まされ,文章を書くことに以前のような積極性を持てないことも理由です。

 ネタはいっぱいあるので,少しずつ書いていこうと思います。

 さて,今回は旬なネタ,MacOSX10.5「Leopard」です。

 私もMacのオーナーになって15年以上,今はiBookG4に落ち着いていますが,OSだけはその都度最新の物を使い込んでいくことを旨としています。

 今にして思えば,MacOSX10.0なんてのは,なかなかひどかったなあと思います。マシンの不安定さ(結局メモリの問題だったと後で分かる)もあったのでなにが原因だったかわかりませんが,起動しない,カーネルパニックが頻発,レインボーサークルが回りっぱなし,設定を覚えてくれない,レスポンスが悪すぎる,ということで,まともな作業に使えるものではなかったです。

 それでも,その夢ある未来に期待して,私などはちゃんとAppleについていったわけです。

 10.3くらいになるとなにも心配することはなくなり,便利になった新しい機能が増えることで,古いOSに戻れないという,良い状況になったと思います。10.4は安定性も機能も,手に馴染む感覚も,やはり一番良かったなあと思います。

 10.5はCoverFlowやTimeMachineなど,興味のある機能がいろいろ追加されているのですが,どれもマシンパワーやHDDの容量を必要としそうで,PowerPCG4-1GHzのiBookではかなり厳しいなあという予感はしていました。

 ただ,Appleの場合,メジャーリリースでカーネルやFinderがチューニングされて動作が軽くなることもあったりします。新しく追加された機能を使わなければ,それまでよりも軽くなることもあるので,古いマシンでもそこそこ使えるから,新しいOSにする価値もあるのです。

 そんなわけで,10.5,金曜日の夜に会社を少し早めに出て,買いに行きました。祭り好きなら秋葉原や銀座に向かうべきなのでしょうが,当時は雨。雨の中わざわざ列ぶというのはどうもなあと思った私は,会社の帰りに寄れる川崎のヨドバシにいきました。

 6時ちょっと過ぎに到着したのですが,お客さんは少なく,祭りとはおよそ縁遠い状態です。店員さんが大声を出して10.5の発売をアナウンスしていましたが,そもそもお客が少ないのですから,あまり意味もないです。

 それに,なにも注目されるようなイベントがないんですから,店員さんもちょっと気の毒です。なにかくれるかなーと少し期待しましたが,なにももらえず,極めて事務的に会計が済みました。所要時間3分。

 こんなあっけなく2年ぶりの祭りが終わっていいのか!と思いましたが,本当の祭りは,家に帰ってから起こることを,この時の私はまだ知りません。

 雨の中帰宅し,軽くメールのチェックを行ったりしたあと,OSをインストールします。

 最近のMacOSXはインストーラも良くできていて,それまでの環境を引き継ぐための工夫が随所に見られます。通常のアップグレードインストールに加え,システムだけ入れ替えて環境を移行してくれる方法,他のHDDやマシンから環境を引き継ぐ方法,もちろんクリーンインストールも可能と,いろいろ方法が選べます。

 そもそも,インストーラが結構賢く信頼できるので,環境の移行に失敗したり,インストール中に止まるなどという問題も,これまであまり経験していません。

 すっかり油断していた私は,軽くお酒が入っていたこともあり,深く考えず「アップグレード」を選んでしまいました。HDDの容量が残り少なかったことも理由ですが,最低でもここは古い環境をアーカイブし,環境を移行するという作戦にすべきでした。

 また,1週間前に取ったバックアップを更新し,最新のバックアップにすることもすっかり忘れていました。これをやっておけば,時間の短縮に繋がったのですが・・・

 2時間以上の時間がかかり,ようやくインストールが終わりました。インストール途中で止まるという最悪の事態がなくて,もう勝ったも同然だワハハハと思って再起動したのですが,どうも様子がおかしい。

 ログインウィンドウまでは表示されるのですが,そこからレインボーサークルが回りっぱなしになり,ログイン出来ません。

 まあ,最初の起動の時にはこういうこともあるだろうと,しばらく待ってみることにしたのですが,1時間放置しても変化無し。これはいよいよまずいです。

 シングルユーザーモードで起動します。HDDの修復などを行いましたが改善されず。なにか互換性のない機能拡張や起動項目がエラーを起こしているのかと思いましたが,起動しない限りそれを特定するのは難しいです。

 セーフモードでもログインできず。結局私のiBookG4は,全く操作ができなくなってしまったのでした。

 もう一度同じHDDに「アーカイブしてインストール」を行いますが改善されず。もう一度試みますが,今度はHDDの容量不足でインストールも出来なくなってしまいました。

 いやはや,この状態では手も足も出ません。某巨大掲示板でも同じ症状の人がいて,解決策は出ていないようです。他にも多種多様なトラブルが発生しているようで,やはり早まったかなあと反省。

 DVDから起動しても結局なにも出来ませんし,HDDを取り出してバックアップを取るのもiBookだけに難しいです。

 こうなったら,もうクリーンインストールしかありません。

 しかし,データを失うわけにはいきません。そこで,外付けHDDにインストールしてここから起動し,データを待避することにしたのですが,どういう分けだか外付けHDDにインストールしようとすると「出来ません」と言われてしまいます。

 万事休す。

 しかし,HDDがクラッシュしたわけではなく,中にデータが残っているのですから,わざわざ消すことはありません。それに,消えてしまうととっても困ってしまう書類やメールがたくさんあるので,なんとしても救わねばなりません。

 そういえば,かつてUSBドライバをぐちゃぐちゃいじっていた時に,キーボードもトラックパッドも動かなくなって困り果てたとき,外付けのHDDから起動させた経験がありました。

 その時のHDDはIEEE1394接続だったのですが,まだそれが残っているはずという記憶を頼りに,探してつないでみます。

 無事10.4が起動。

 とりあえずデータを失うことはなさそうです。

 80GBの外付けHDDをつなぎ,内臓HDDをバックアップし,その日は力尽きて寝ることにしました。

 翌朝,普段よりも早起きして作業を続行です。

 クリーンインストールの用意にかかります。まあ,私のOSは,10.3から10.4にアップグレードしているものですので,少々汚れています。それに,HDDは最初の30GBから100GB,そして現在の120GBと2回入れ替えを行っていて,その度にCarbonCopyClonerの古いバージョンでクローンを作ったものなので,気持ち悪いのは確かです。

 もう意味もない古いアプリケーションやドライバも入ったままですし,Classic環境が全敗になった10.5でクリーンインストールをするのは,実はよい機会なのではないかと,気を取り直して作業にかかります。

 MacOSのファイルシステムであるHFS+は,基本的には大文字と小文字を区別しない仕様です。最近になって区別できるようになったのですが,そのためにはファイルシステムを更新しないといけないので,フォーマットからやり直さなければなりません。

 私はこの機会に,大文字と小文字を区別させるようにしました。せっかくのクリーンインストールですから,これくらいの新しさがないといけません。

 インストールはサクサク進み,無事に起動しました。新しいOSを使うという感動を味わうこともせず,あわてて環境の移行です。

 メールはメールボックスの取り込み,アプリケーションは原則ベタコピーですませます。設定類は出来るだけApplicationSupportかPrefernceからコピーして,問題が出たアプリだけ設定し直します。

 おおむね環境の移行が済んだところで,PhotoshopCS3です。さすがにコピーだけでは起動できなかったので再インストールをしますが,インストール出来ないといわれます。

 アップグレード版だからかなあと思い,PhotoshopCSをインストールして,もう一度CS3をインストールします。しかし結果は同じ。

 調べてみると,なんとCS3は大文字と小文字を区別するファイルシステムではインストールできないんだそうです。CSは出来たのに・・・

 せっかく環境を移行しましたが,フォーマットからまたやり直しです。くそー,時間を返せ。

 しかし,これだけの回数をインストールすると,もう慣れた物です。プリンタドライバをインストールしないでおくとインストール時間が大幅に短縮されるので,チェックを全部外します。ほとんど使わないドライバのインストールに,時間を容量をかけるのは無駄もいいところです。

 1時間弱でインストールは終了。今度はアプリケーションを立ち上げる前に書類を先にコピーしておきます。メールなどは,この方法で初回起動時に自動的に書式の変更などを行ってくれて,何食わぬ顔でそれまで通り使えるようになりました。

 Safariも同様で,ほとんどのアプリケーションがこの方法で問題なく動いています。これでだいぶ時間の短縮になりました。

 PhotoshopCS3も問題なくインストールできて,普段よく使うアプリケーションは一通り揃えることが出来ました。空き容量を見てみると,なんと20GBも節約出来ています。

 いかにこれまで無駄が多かったか,です。建て増しを繰り返して使うより,やはり綺麗にクリーンインストールした方が気分もいいし,安全です。無駄も省けていいことずくめと言いたいところですが,しばらくはバックアップを消せないですね。

 さて,ようやく使ってみた感想です。

 まず,結構バグが多いです。リスト表示もしくはCoverFlowでファイル名を書き換えると,Finderが落ちます。これは再現性があります。あと,カーネルパニックも一度経験しました。

 それと,これまでのアプリがちゃんと動かなくなっているケースがあります。PixelCatという画像ビューワを使っているのですが,フォルダをドラッグしても開かなくなりました。

 全体的な速度はあまり変わりません。Dockは3Dになったことで少々もたつき気味ですが,それほど気になるレベルではありませんが,最近乗り換えたエディタで,CotEditorは非常に重たくなってしまいました。

 フォルダのアイコンもちょっと慣れないせいか違和感がありますね。昔の方がよかったように思います。

 新しいウィンドウを開くと,その表示がアイコンだったりリストだったりするので,なんで覚えてくれないのかなあと思っていたら,ウィンドウごとに「いつもリストで表示する」というチェックを入れておかないと,最後に変更した表示方法が引き継がれてしまうんですね。

 私はウィンドウごとに自動で記憶してくれるのが正しいと思うのですが,今回の10.5では,それをユーザーが明示しないといけなくなりました。ウィンドウごとに記憶されないという考え方は,それはそれで正しいのかもしれませんが,次に開くウィンドウがどういう表示になるかを知らず知らずに覚えているものなので,開いた瞬間に次の作業に移ることもできず,ひっかっかってしまうのが嫌です。

 考えてみると,毎回新しいウィンドウを開くという使い方は,いつの間にやら少数派になっているようです。WEBブラウザのように,ウィンドウはそのままに表示内容だけ変わっていくのが当たり前だと,ウィンドウ単位で記憶されてもあまり意味がないのかも知れません。いやー,私もすっかり旧人種です。

 期待していたソニーのGPS-CS1Kのマウントは,やっぱり出来ませんでした。Intel版では,10.4.9(だったかな)あたりでUSBドライバが更新され,マウントできるようになっているのですが,PPC版は更新されていません。そこで10.5に期待したのですが,やっぱり駄目でした。

 TimeMachineは,まだ試せていません。ただ,バックアップ中もそんなに重くはないですし,操作ミスで消えたはずのファイルが戻せることの安心感は大きなものがあります。このために外付けHDDを買うのももったいないように思いますが,TimeMachineを使えるなら意味があるんではないかと思います。

 多くの人が絶賛している辞書もすばらしいですね。市販の電子辞書端末に入っているような本格的な辞書がきちんと入っているので,使い物になりそうです。これまでこれらを数千円なり数万円で購入してきたことを考えると,15000円という価格はお買い得だなあと思います。しかし,あの渋い辞書屋さんが,よくもバンドルを許したなあと思います。

 あとは,これまでのOSと同じですね。見た目もこれまでとあまり変わらないものに出来ますし,使い心地はMacOSXそのものです。もう少しバグが取れて,安定してくれば他の人にもお勧めできるようになると思います。

 そうそう,ことえり,随分使いやすくなってるようですね。予測変換も出来るようになってるみたいで,もうATOKを買う必要はないんではないかと思います。

 POBOXの作者の増井さんがAppleに移られて,iPodTouchにも関わられたと公言されていますが,ひょっとするとことえりも彼の手が入っている可能性があるんじゃないかと思いました。本当のところはよくわかりませんが・・・

 これから本格的な運用に入りますが,かなり私自身は期待しています。マシンの買い換えはもう少し先になりそうですが,OSを新しくすることはマシンの買い換えに匹敵します。楽しんでいこうと思います。

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