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2020年10月14日の記事は以下のとおりです。

我が家がひかりで繋がった

 我が家に,光ファイバが繋がりました。

 私がまだ小学生だったころ,電話は電気から光になり,銅で出来た電線に変わって光ファイバなる物に置き換わると聞かされていました。ひかり・・・なんと未来的な響きである事よ。

 思うに,ひかりという言葉に未来性を感じるのも昭和生まれの性でしょう。今は無線が通信においては最もホットな技術ですが,もともと電気とは別物である(実は同じ電磁波であるわけですが)あの身近な光が通信に使われるなんてのも,なかなか興味深い話だと個人的には思います。

 バックボーンは早くから光に移行して我々の生活を支えているわけですが,一昔前にFTTHと呼ばれ,光ファイバ普及の最大の関門であった個人宅への光ファイバの引込も今や普通に行われる時代です。

 我が家はずっとADSLでした。個々に引っ越してからは安定して下り10Mbps出ていますし,なにより安価でした。プロバイダ料金まで込みで2000円ちょっとというのは,とても負担が軽くて助かっていました。

 しかし,ADSLはアナログ電話の設備をそのまま使ったサービス故に安価だったわけで,それらを新しい物に更新して維持し続ける事を前提にしないからこそ,この値段だったわけです。

 だから,NTTがアナログ電話をやめるつもりである以上,ADSLはいずれ廃止される運命にあります。残念ながら,とても気に入っていた我が家のADSLも,来年4月にハイされるという案内が届きました。

 夫婦がテレワークを使う状況にあることで,ADSLではちょっと物足りなくなっているのも事実です。ギリギリまで粘ることも考えましたが,これを機会に光に移行することにしました。

 私はhi-hoをダイアルアップの時代から使っており,最安ではないにせよダイアルアップとモバイルのダイアルアップ,そしてADSLまで全部基本料金だけでOKというつぶしの利くサービスに満足していました。

 メールアドレスも変えたくないですし,ワンストップで手続きが出来るhi-hoひかりというサービスをさっさとお願いすることにします。

 これ,確かに最安ではないのかもしれませんし,速度も速くないと評判ですが,下回りはNTTの1GbpsでIPoEも無料でOK,ADSLからの移行で工事費用なども無償になるので,トータルで考えるとそんなに悪くない選択肢です。他のプロバイダに乗り換えると解約に新規手続きと面倒な上,移行の間にネットと電話が使えなくなる時間が長く発生するかも知れません。それは,在宅勤務の我々には致命的な問題です。

 ADSL廃止の連絡が来たのが9月30日,以前から案内が来たらすぐに光への移行をしようと考えていたことから10月1日は移行の手続き,10月13日に工事完了と開通という手順を経て,現在光ファイバでネットワークに繋がっています。

 工事は本当は午後予約で,13時から17時までのどこかで,という話だったのですが,当日午前中にキャンセルが発生し,ここで工事をしてもらえたことで午後には開通していました。助かりました。

 感慨も深く,光で繋がったネットワークを使ってみても,そんなに高速だという印象もありません。常時10Mbpsほど出ていれば普段の生活に問題はなく,時々我慢すればそれで平和に暮らせていたわけですので,まだ高速だという恩恵を受けているという感じはしていません。

 速度を測ってみれば,お昼すぎだと下りで300Mbps程度,上りで100Mbps弱です。上りの遅さは気のせいのレベルではないと思うのですが,これが夜になると1/10くらいまで悪化しますので,体感としても依然とそんなに変わりません。

 ということで,毎月の費用も上がる上に,2時間以上かかった工事を経て,実際に変わったことはほとんどなく,なんだか物足りない気持ちです。

 今回の移行は,速度などのサービスに不満があったわけでも,新しい事がやりたかったわけでもなく,ただ相手の都合に合わせて行っただけのものです。確かに高速にはなったのかも知れませんが,遅いことに不満がなかった以上,高速であることを意識するシーンは少なく,これが手応えのなさに繋がっているのだと思います。

 ADSLに移行したとき,何よりうれしかったのは常に繋がっていることでした。ダイアルアップから常時接続というのは,もう劇的なユーザービリティの進化だったのです。

 光ファイバによるユーザビリティの進化は,速度だけです。私自身がADSLの速度に合わせて生きてきた以上,急に10倍速くなったと言われても,そりゃ持て余しますわね。

 OSのアップデートとか,大容量のデータのダウンロードとか,動作配信などがあれば実感するでしょう。高速であることを活かしたサービスの利用も自然に進むと思いますし,私がと言うより周囲が光ファイバを前提にサービスを組み立てるでしょうから,今のうちに移行する事は損だとも思いません。

 さて,本命のIPoEへの移行は,開通後1週間ほどかかってようやく申し込みが出来るとの話です。最初からIPoEで開通すれば済む話だと思うのですが,それはダメなんだそうです。

 聞けば600Mbpsも夢ではないとの話。それだけ出れば体感速度も変わるでしょうし,家の中と外を区別しないと言う,全く新しい概念でコンピュータと向き合う事になります。これはとてもワクワクすることです。

 PPPoEなどという30年も前の仕組みからはさっさと足を洗い,本来のシンプルな接続方法であるIPoEに移行する事で,気分的にも次世代通信環境の整備が終わる感じがしています。

 IPoEは,いわば屋外にイーサネットを這わせて,NTTにあるルータに直接つなぐようなものです。家にあるマシンのすべてがそれぞれ直接繋がるようなイメージですから,銅線,無線,そして光と,3種類の物理層で家の外と中を,文字通り区別することがなくなります。

 IPv6,IPoE,そして500Mbpsオーバーの通信速度という3つが揃えば,確かにネットワーク環境は完全に世代が変わったと思えます。すべてのコンピュータがユニークなアドレスを持ち区別なく繋がって行く世界は,すぐそこまで来ています。

 1987年に1200bpsで始まった通信は,1991年に14.4kbps,1998年には56kbpsになりました。

 2001年には1.5MbpsでADSLで常時接続,2006年に12Mbpsになって,2020年にようやく1Gbpsの光ファイバです。

 インターネットが民間に開放されるまで,パソコンが繋がることのメリットはフリーソフトが手に入るということくらいで,そもそもの用途が限られていました。しかし,今やインターネットに参加しないことは考えられず,それはコンピュータとしての価値を左右するほどの問題です。

 ようやく常時接続の必要性が生まれ,あとは速度向上が応用範囲を広げてきました。

 あらゆる情報が数値化され,数値化されればネットワークで時間と距離を超えて共有出来る,もちろん誰かが最初にネットワークを敷設してくれるから可能になることなのですが,最終的に大多数の人達が大きな利益を享受出来ます。

 我々の体は物理的な存在ですから,これをなくすことは出来ません。しかし,その制約を最初に一度だけ越えておけば,後は体を意識しなくて済むと言う話はとても面白く,私にとっては歓迎すべき世界だなと,今回つくづく思いました。

 問題は,その最初に一度だけ越えねばならない壁を,誰がどうやって越えるのかです。私の工事でさえも,人一人が2時間の間,電柱に登って降りてを繰り返していました。これでようやく私は自分の体の制約を超えることが出来たわけです。

 その「誰か」が公平な方法で選ばれる必要があるでしょう。勝手に独りでにインフラは整備されません。誰かが人知れず物理的な作業を行って整備されるものであることを忘れないようにしたいと思います。

 

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