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2021年11月02日の記事は以下のとおりです。

電気ポットが学習機能を持った

  • 2021/11/02 14:12
  • カテゴリー:散財

 これは,朝5時頃,たまたまトイレに起きた嫁さんの話です。

 生理現象に抗うことが出来なかった彼女は,寝室から出た時に異臭を感じました。

 ストレスなく生きるには感度を下げるのが合理的であるという持論の彼女をもってして,その異臭はぼーっとした頭をフル回転させるに相応しいものだったと言います。

 異臭とは,なにかが燃える臭いです。

 命の危険があるその臭いに,さすがに目が覚めた嫁さんは,ガスコンロ周辺を捜索しました。しかし,それまで炎を出していなかった機器が,突然炎を出すように動作する事はなかなか難しい事です。

 しばらくあたりを見回した彼女は,異臭と共にシューシューという異音を感じました。

 そして,背後にその原因を見るのです。

 原因は,電気ポットでした。

 この電気ポットはタイガー魔法瓶のPVQ-Hという製品で,容量3.0Lのモデルです。の2011年に購入したもので,もう10年になります。購入してかなり時間が経過したモデルですが,毎日使用しており,危険を感じたことは今までありません。

 恐ろしいことに,電気ポットがひたすら沸騰を続けており,あわてて電源をカットしたその時,ポットの水はほとんど残っていませんでした。僅かな水が沸騰する音と,普段燃えないものが燃えているときの,あの不快な臭いは,この異常事態が引き起こしたものでした。

 私が目覚めてから顛末を聞いたのですが,さすがに私も青ざめました。寝ている間にヒーターをカットするため,タイマーを仕掛けて9時間後に指定された温度になるように運用していたのですが,ヒーターがONになったあと,切る仕組みが動作せず空だきになってなる寸前になっていたようです。

この電気ポットで,家族の命と自宅を失いかねなかったと。そしてその可能性は,これまで経験した中で最も高い,危機的なものであったと。

 重大な事故が未然に防げたことは,もう嫁さんのおかげとしか言いようがありません。命の恩人といってもよいでしょう。今回の事故は,それくらい私を恐怖させました。

 幸いなにもなかったこと,購入して10年経過していることから,これ以上のアクションを起こすことはしませんが,二度のこのメーカーの製品は買いませんし,お奨めもしません。というより,このメーカーが最初から存在しなかったことにすると思いますが,そうなると次の電気ポットをどうするかが問題になります。

 この電気ポットは恐ろしいので通電せず,もうそのまま粗大ゴミに出しましたが,いつでもお湯があるという生活を捨てがたく,後継品の選定に入りました。

 しかし,私のような家電大好きの人にとっても,電気ポットというのは難易度の高い商品です。まず,製品の写真を見てもどれも同じ。メーカーの違いは全くわかりませんし,デザインも3つぐらいに分類すれば,どれかに含まれてしまいます。

 その割には値段はバラバラで,安いものは5000円くらいから,高いものは3万円近くもします。なんだこりゃ?

 細かいスペックを見ていきますが,はっきりいってどれも同じ。値段の違いがどこにあるのか,さっぱりわかりません。

 しかし,24時間通電するものであり,電気を熱に変える製品であることから,ちょっとしたことが1年分の電気代の違いとなって大きくなるはずです。安易な決め方をすると大損するのは,すでに経験済みです。

 しかし,決め手に欠きます。どれを勝っても一緒ならむしろ話は早いのですが,値段がこれだけ違ってくると,どうもしっくりこないのです。目立った機能差がない以上,価格差を認めるわけにはいきません。

 象印とタイガーという2大メーカーがそんな状態ななか,きらっと光るメーカーの製品が見つかりました。パナソニックです。

 気になったのは,学習機能。そう,ユーザーの使い方を自ら学習し,温度を維持すべき時を自分で判断して,節電をします。とうとう電気ポットに学習機能です。

 これまで,私は夕食後に9時間のタイマーを毎日セットしていました。夜のうちに60℃付近まで下がった温度は,朝6時頃には指定した85度に加熱されます。しかし,うっかり忘れることもしばしばありますし,夕食後にお湯が欲しい時もあり,不便な思いをしていました。

 これが自動化されるというなら,まさに正常進化でしょう。沸騰から保温を電気で行うポットが誕生し,真空保温で保温に必要なエネルギーを削減したものが第二世代なら,学習機能で積極的な節電は第三世代です。

 今回選んだのは2014年に登場したNC-SU224という2.2Lモデルなのですが,お値段は少し高めで,2.2Lモデルが18000円ほど。9月頃ならもう2000円ほどやすかったようなのですが,仕方がありません。

 デザインは電気ポットの様式をそのまま継承していますが,エルゴノミクスではないただ適当に丸いだけの電気ポットとは違い,合理的な平面をうまく持たせたところがパナソニックらしく,色も家電メーカーが選んだ色として好感触です。

 LCDの見やすさもさすが家電メーカーですし,ボタンも押しやすいので,この段階ですでにこの製品で正解だったように思えてきました。

 この製品は,水道水を使うことを考えて必ず100℃に沸騰する従来の機能に加えて,浄水やミネラルウォーターを使う場合に目的の保温温度まで加熱して維持する機能を持ち合わせています。100℃まで沸騰させなくてもいいので,かなりの節電になります。

 私が欲しかった機能にはこれがあったので,ここも○です。

 給湯の量をボタンの押し具合の強弱で制御出来ることも素晴らしいです。また,充電池を内蔵しているのでAC電源を外しても給湯が出来ます。沸騰後テーブルに置いておき,いつでもお茶が飲めるようにするという習慣がある家庭(私の実家がそうでした)では重宝するでしょうが,そうでない場合でも設定や学習内容が維持されるというのがうれしいです。

 最近はやりの蒸気レスは謳っていませんが,浄水を使う場合の設定では蒸気はそんなに出てきませんで,実質蒸気レスです。もちろん真空保温も持ってます。

 そしてなにより学習機能です。過去1週間の給湯のタイミングを記憶し,毎日その時間帯には指定した温度を維持するように制御するという便利機能です。

 いや,本当の所をいえば,最初は懐疑的だったのです。だってそうでしょう,RTCを持たないのに,ユーザーの行動パターンを学習して湯温を維持するタイミングを自分で判断するなんて,難しいでしょう。

 平日と休日で違うのはもちろん,夜中に給湯したものは例外とか,朝6時には確実に80℃になっていないといけないとか,時刻で制御しないと上手くいきそうにないですよね。

 もちろん,24時間のタイマーを持っていさえすれば,RTCでなくても大丈夫なんですけど,私ならRTCを内蔵し,学習プラス設定時刻でヒーターを管理するような設計をしたと思います。

 今どきのキッチン家電がRTCを持ち,最初に時刻合わせを必要とすることなど当たり前で,ユーザーも慣れています。せっかくここまでやったなら,ぜひRTCを持つ電気ポットに育ってほしいものです。

 まあ,それはさておき,早速試してみましょう。

 この電気ポットの学習機能は,長く使用されていない時間が続くと保温用ヒーターを切り,真空保温だけで温度を維持します。60℃以下にならないように,60℃になったら設定した温度まで加熱し,またしばらく使われない状態になったら保温を切るという仕組みです。

 そして使われた時間を記憶しておき,毎日その時刻の前に加熱を行って設定温度になるようにしてくれます。学習は1週間単位で行われ,最初の1週間は使われた時刻すべてで,それ以後は前の週のすべての使われた時間で,設定温度のお湯が準備されるのです。

 実際,朝65℃まで下がった状態で給湯すると,翌日の同じ時刻には指定してあった80℃を維持するよう,保温用のヒーターがONになってくれていました。

 これで1週間使い続ければ,我々家族の生活パターンを記憶し,80℃の温度を必要なタイミングで用意しておいてもらえそうです。これが自動化されるのは,本当に楽だと思います。

 しかし,1つ問題がありました。100℃に沸騰しないで,指定した温度までの加熱を行うモードで加熱後,学習省エネを設定してあるとき,水が減ってきたので水を追加すると,100℃まで沸騰してしまいました。

 沸騰と加熱を完全にモードで分けてくれていれば良かったのですが,そういうことでもないようで,現在どのモードにいるのか,どういう設定になっているのかがわからないのも困りました。

 いろいろ試してみましたが,60℃以下になると雑菌が増えてしまうので,60℃以下になったら加熱しないといけないわけですが,追加された水が水道水なのか浄水なのかはわからないので,水道水として扱い100℃まで沸騰するという動作になるようです。

 これを防いで,目的の温度に加熱するには,沸騰ボタンの二度押しという操作が必要になるようで,せっかく学習機能があるのに,完全自動にはなってくれませんでした。

 ということで,基本機能はもう当たり前なのでいちいち評価はしませんが,問題なく動作していますし,ボタンの配置も大きさも好ましく,LCDも見やすいですし,電源が抜けても停電してもしばらく設定や学習内容が維持されるというのもうれしいです。

 そして学習機能もわかりやすいアルゴリズムになっていますし,これで今のところ十分ですので,これから楽が出来そうです。

 ただ,消費電力が大きく異なってくる100℃までの沸騰が必要かそうでないかは,最初に設定し,グローバルな有効範囲を持つようになっていたら,もっとよいのになあと思いました。通常は指定した温度を維持するだけで,100℃にしたいときだけは手動で行うというとはっきりしていれば,勝手に100℃になることがないという安心感があって,よいと思いました。

 欲しい時にいちいちお湯を沸かすことなくさっと利用出来る電気ポットは,もう25年以上も使い続けている便利家電の1つです。電気代がかかるというのは事実ですが,その分便利になるのもまた確かなことで,当分使い続けることになると思います。

 

 私は,温かいものは幸せの条件の1つだと思っています。電気ポットは地味ですが,これがないと寒々しいものになると思っており,これがインテリジェント化することへの期待は大きいです。AIを搭載する必要があるかどうかは別にしても,もう少し賢く出来るだろうという伸びしろも感じるので,さらなる進化を期待したいと思います。

 

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