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ユーザー「gshoes」の検索結果は以下のとおりです。

AVRtiny13Aでつくるシリーズ1 電圧計

  • 2016/03/29 07:05
  • カテゴリー:make:

 AVRtiny13Aを使った工作,第一弾は電圧計です。


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 この工作のテーマですが,複雑に入り組んだ現代社会に鋭いメスを入れ,さまざまな謎や疑問を徹底的に究明するようなものではなく,たった50円で手に入る一番安いマイコン,AVRtiny13Aを使って,いろいろなものを作ってみようという物です。

 改めてAVRtiny13Aを眺めてみると,

・最大20MHzで動作,内蔵クロックを使う場合は最大9.6MHz
・1kバイトのプログラムROM
・64バイトのRAM
・64バイトのEEPROM
・10ビットA-Dコンバータ
・8ビットタイマ/カウンタ
・コンパレータ
・最大6本のGPIO
・ちゃんとCで書ける
・安い。秋月価格で1個50円

 てな8ピンのマイコンです。なにせ8ピンですからね,配線数が少なくて,作るのがとっても楽ちんなのですよ。ピン数が少ないマイコンってこんなに楽だとは思いませんでした。

 ワシの若い頃はな,CPUが40ピンもあってな,GPIOも外付けで40ピン,カウンタ/タイマも28ピン・・・そもそもメモリも32kByteで28ピンじゃからな・・・配線だけで頭がおかしくなりそうじゃった・・・

 ・・・その時作ったZ80ボードは捨てられずにまだとってあります。

 それでも,CPUもTTLで自作していた時代から考えると随分楽になったんだろうとは思いますが,細いリード線を切り,両端を剥いてはんだめっきをして,ハンダ付けをしていくという単純作業をしていると,まるで写経をしているかのように,心が澄み渡り,世の中の煩わしい物がすべて後ろに流れていくような感覚に陥ります。ええ,単純作業大好きですよ。

 本題に戻ると,こんな小さなマイコンでどこまで出来るかという話です。GPIOについても,1つはRESET端子と排他ですから,これを使うと安いライタでのプログラミング(ISP)も出来なくなります。

 それ以外でも,GPIOは必ずなにか他の機能と兼用になっています。でも,この数本というGPIOの数と1kバイトのプログラムというのは,やってみると案外バランスが良くて,特にCで書いた大雑把なプログラムだと,1kバイトくらいでちょうどGPIOを数本動かす程度で一杯になります。

 そうなると64バイトのRAMなんてのはユーザーが意識するRAMというより,スタックや変数といった,いわばコンパイラが使うスクラッチパッド,と言う感じです。これは悪い意味ではなく,むしろCでプログラムを書くことが出来る,ギリギリのマイコンに仕上がっているという話です。堂々とCで書きましょう。

 これが,ちょっと上位のtiny2313だったり,あるいはmegaシリーズだったりすると,ペリフェラルも豊富ですから,やりたいことは大体できます。でも,すべての機能を試し,いつでも使えるように鍛えておくには少々骨が折れます。使い切った感じがしないというのは,懐の深さでもありますが,底なし沼の深さでもあるのです。

 てことでtiny13Aです。

 手始めに10ビットのA-Dコンバータで遊んでみましょう。

 13Aの前世代品にはなかったものだそうで,こんなちっこいマイコンにマルチプレクサ付きの10bitA-Dコンバータなんかいるんかいなと思うのですが,なかなかどうして,これがあるといろいろつぶしが利きます。

 もちろん,単純に電圧を測ることにも使えますが,ボリュームを使ってデータのエントリーに使うことも出来ますし,抵抗分割でスイッチを8個くらいぶら下げる事もできます。GPIOが不足するtiny13Aでも,結構便利に使えそうです。

 まず,LCDはデジットで売っていたポケベル用と思われる200円の8桁14セグメントのもの,A-Dの基準電圧は内蔵の1.1Vで,1chだけ使います。

 14セグメントLCD,なかなかいいですよね。

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見せてもらおうか高級炊飯器の実力というものを

  • 2016/03/28 14:29
  • カテゴリー:散財

 これまで少しずつ家電品を入れ替えてきましたが,最後に残った家電品が,炊飯器でした。

 いやはや,電気炊飯器は今や白物家電を代表する調理家電となって久しく,日本人のこだわりが詰まった日本人のために作られたものとしてきちんと成立している,数少ない製品です。作る側も買う側も「日本人」のことしか考えていない時代が長く,もはやそれは,作る側と買う側の真剣勝負といっていいかも知れません。

 近年,そのこだわりから生み出されるご飯があまりにおいしいため,特にアジア圏の人達からも高い評価を受けているそうですが,これもただただ美味しいだけではなく,日本人が日本人のためだけに,たかがご飯を炊くという行為のために本気を出しているという職人芸が,心に響くからではないかと思います。

 私もご飯は美味しく食べたいし,せっかくのお米ですから大事に使いたい,日本のエンジニアが日々試食を重ねて練り上げた炊飯の自動化の恩恵をぜひ私も享受したいと,そんな風に思っていたわけですが,しかしここ数年炊飯器を使う事はありませんでした。そう,鍋で炊くのです。

 まことに日本人らしいと思うのですが,目的のために邁進し,他の面倒な事には目を瞑るというバランスを欠いたこだわりが,美味しい代わりにいろいろなものを犠牲にしているように思えるのです。

 それは大きさだったり価格だったり消費電力だったりするのですが,私が結局鍋で炊くことになってしまった決定的な理由は,後片付けの面倒さでした。

 嫁さんが15年ほど前に購入した高級炊飯器を結婚当初は使っていたのですが,方だけがとても大変で,使わなくなってしまったのです。

 作る時は楽です。米を洗って水を入れて,スイッチを押すだけです。これで1時間後にはご飯が出来上がっています。しかし,食べた後の片付けが大変で,釜は大きく重く洗いにくいし,内蓋は小さな部品も隙間も大きく,デコボコしていて綺麗に洗えません。

 しかも小さな部品を一々取り外して洗う必要があり,なくしたらもうおしまいです。

 そんなある時,ふと鍋でご飯を炊いたところ,実に美味しく,作る時の手間もそれほど変わらず,しかも後片付けが普通の鍋を洗うくらいの手間しかかからずとても簡単ということがわかり,以後ずっと鍋です。

 30分の吸水をし,5分ほど強火で加熱し,沸騰したら軽くかき混ぜ,15分弱火で加熱。あとは15分ほど蒸らして完成です。これでもう十分,粒の立った美味しいご飯が炊けます。保温機能などいりません。1時間くらいなら美味しく食べられますし,その後は急速冷凍で保存しますので。

 唯一の問題は,3合までだったことです。これも飽くなき挑戦により,4合,4.5合,そしてとうとう5合と,混ぜ方や時間と火力の調整によって,十分対応可能になりました。もう炊飯器は買わない,そう宣言したのは,この技術の完成をみてです。

 一方で,10万円を超える高級炊飯器が売れています。炭から削り出した内釜やら,内釜の周囲に飛び出た耳が美味しいご飯の秘密だったとか,もうよく分からない事になっています。

 ダブル踊り炊きなんて,作る方も買う方もダブルで踊らされてるだけやん,と私は冷ややかでした。

 そして我が家では,私が完成させたた鍋でご飯を炊く技術が嫁さんにも伝授され,安定した美味しいご飯が食べられるようになったのでした。

 しかし,嫁さんはあまり口に出しませんが,どうも炊飯器が欲しいようです。鍋で炊けるようになったとはいえ,付きっ切りで番をしないといけませんし,保温もなければ予約もない。それに銘柄や精米時期,季節や気温によって水の量を調整せねばならず,炊きあがったご飯の味にも属人的なムラがあって,今ひとつ納得出来ない様子でした。

 私も鬼ではありません。そんなに言うなら(言ってませんが),炊飯器を買わないわけでもないわけではありません。

 ということで,1年くらい前から炊飯器をチェックしていました。メーカーと新製品の情報はもとより,新製品投入時期と新旧入れ替え時期,価格の変動,人気と評判,新製品で搭載されたものと搭載されなかったものを,気にするようにしていました。

 分かった事は,買うなら最上位機種だということです。最上位機種が下位機種よりも味で劣っていることは,まずないでしょう。それこそ採算度外視でおいしくなっていないといけないはずです。これ以上美味しいものはない,という状態でなければ,あのクソ面倒な後片付けの壁を乗り越えられません。

 しかし,最上位機種は10万円を超えます。そんなに投資をして大丈夫か?心配性の私は常に自らに問いかけます。

 いつなら安いのか・・・そう,今です。

 先日パナから新製品が登場しました。これをうけ,昨年のモデルは急激に値下がりし,最も安い物だと6万円くらいになっています。例年の価格変動からみると,だいたいこの時期に底値になるらしく,ここを過ぎて4月になると新製品に入れ替わって価格が戻るようです。

 そんなおり,ある家電店から,極秘連絡を受けました。

 「いいのがでてますぜ,だんな」

 それは,最上位機種SR-SPX105の,街の電気屋さん向けバージョンであるSR-WSX105です。炊飯機能は同等で,一部の機能を省き,「ごはんからおかゆ」モードを追加したものだそうです。

 なるほど,そういえばうちのプラズマテレビWoooも,日立ショップ向けのバージョンでした。最後に特価で出てくるのは,案外こういう商品なのかも知れません。

 で,このSR-WSX105,お値段は6万円です。スマホ連階機能がなくなり,音声ガイドがつきました。また前述のように「ごはんからおかゆ」モードが搭載され,内釜の水位ゲージが見やすくなっているそうです。

 スマホ連携など私には無関係です。炊飯器くらい,スタンドアロンで使いたいものです。音声ガイドもいりませんが,ご飯からおかゆは,実は決め手になった機能でした。食べたい時があるんですよ,おいしいおかゆを。

 なんでも,パナソニックの炊飯器は,買収した三洋の技術を取り込んでいるとのこと。Wおどり炊きというのは,パナと三洋それぞれが編み出したおどり炊きを併用するからだそうです。私は三洋が大好きでした。

 なになに?加圧と減圧を繰り返すことと,IHの電流を細かく切り替えて米を踊らせるのがWおどり炊きですか。

 220度に加熱した水蒸気でふっくら,保温もしっとりですか。

 内蓋にもIHを装備し,6面全面加熱。

 感心して笑ってしまったのは圧力解放の方式で,従来はここにソレノイドとボールを使っていたのですが,パナはこの機種でモーター駆動の圧力弁を開発して搭載したそうです。なにが笑ったって,このモータ-,ステッピングモーターなんですって。

 これにより減圧時間が短縮され,しかも減圧時のソレノイド動作音がなくなって,とても静かになったそうです。

 ・・・炊飯器ですよ,これ。

 色は赤にしました。白がなかったからですが,私はある時期から,手に入る色が自分に縁のある色と考えるようになり,自分の好き嫌いで色を選ぶことがなくなりました。自分では選ばない色が縁あって手元にくれば,それは楽しい事だと思いませんか?

 極秘の家電店ですのでカードは使えず,銀行振り込みで支払い,翌営業日には出荷されて,スムーズにパナソニックの高級炊飯器が,我が家にやってきました。

 ・・・さて,届いた炊飯器は,案外大きく,スクエアな感じです。内釜は軽く持ちやすく,これで大丈夫なんかいな,と少々不安です。

 ん?見慣れない金属製のカップが内釜の横にはまっています。

 嫁さんに「これなによ」と聞かれ,まともに答える気がなかった私は実に適当に「湯気を水にしてためるものだ」と言い切ったわけですが,5分後に「ここに水をいれるんだってさ」としっかり訂正されました。そうなのか!

 第一印象はこんな感じですが,取説を見て,私は失敗フラグがスパッと立った音を聞きました。

 洗い物が相変わらず面倒くさいのです。炊飯器の中だけではなく,外側の部品も外して分解し毎回洗う必要がありますし,内蓋もデコボコして隙間だらけで洗いにくいです。

 その上で悲しかったのが,食洗機禁止です。しゃもじでさえも禁止ですって。

 あのな,君とこは食洗機も作ってるんとちゃうのか?自分とこの製品を「使うな」て,よーそんな話が通るもんやな。

 最上位機種で,しかも最新の炊飯器で,食洗機禁止なんて・・・私の期待は裏切られました。

 ただ,唯一いいなと思ったのは,内釜で米をといでもいいと書いてあったことです。昔は禁止でしたからね。

 しかも,内釜だけは3年保証。よほどコーディングに自信があるようです。ちなみに先日発表になった後継機種は5年保証になったそうです。

 炊飯時間は,銀シャリモードで約50分。吸水時間も含んでいますので,鍋で炊くのとあまり変わりません。

 しかしまあ,文句ばっかり言っていても仕方がありません。

 何はともあれ,ご飯を炊いてみることにします。お米は,唯一4歳の娘が自らの手で食べようとする福井県産のコシヒカリです。

 失敗するといやなので,とりあえず3合です。取説を見ながら銀シャリモードで,銘柄指定をコシヒカリにします。硬さを選べるそうですが,まずは「ふつう」で炊いてみます。

 最初ですので部品を外し洗って,また組み立てます。なんか拳銃を分解して組み立てる作業をしている気がしてきましたよ。

 釜にお米を入れてざぶざぶ研ぎます。さっと釜の外側の水を拭いて蓋を閉めて,炊飯スイッチをONします。

 吸水時間込みで48分と出ていますが,想像していたよりもずっと早くに沸騰し,蒸気が出てきました。Wおどり炊きは蒸気を抜いて加圧と減圧を繰り返して沸点を短時間で変えることで,お米をかき回すわけですが,減圧の際に大量の蒸気が出ます。

 出る出るとは聞いてましたが,なんと天井に届くほどの勢いです。思わず「おおっ」と声を出してしまいました。

 このあと数回,1m程の高さの蒸気が噴き出し,静かになりました。そして炊きあがりです。

 炊きあがったらかき混ぜておきます。これが美味しいご飯の秘訣です。

 さて,食べてみます。

 ・・・鍋の勝ち。

 米粒が立っていませんし,色がくすんでいる(これは圧力をかけるので避けられません),米の周りにネバネバした物が過剰にくっついていて気持ち悪いです。

 甘みもあるし,もちもちしていますが,ちょっと甘すぎるような気がしますし,もう少し水気が飛んでいる方が美味しいように思います。

 決してまずいわけではないし,十分美味しいですが,びっくりするほど美味しいとか,皆が言うように絶賛という程ではなく,公平に見て鍋の方が美味しいと思いました。

 食べ終わったあとの片付けのモチベーションが低かったことは言うまでもありません。

 おーっと,炊飯器側から勝負のやり直しが申し入れられました。

 なになに,3合では炊飯器は不利だ,5合で勝負したい?

 ということで,5合で勝負です。おーっと,もう炊けました。

 ・・・炊飯器の勝ち。

 見た目も艶やかで,硬さも適度で,水分もちょうどよくネバネバも気になりません。かみ応えもあるし,甘みも上品です。初回に感じたおかしな臭いもなくて,とてもおいしいです。

 鍋は3合がベストで,5合炊くと味が落ちることは分かっていました。ですからこの結果は想像していたことではありますが,炊飯器で5合炊くとこんなにおいしいとは思わなかったです。やはり炊飯器は少量炊くのは苦手なようです。

 3合と5合で,準備も片付けも変わりません。なら,これからは5合炊くことにしましょう。

 ところで後片付けですが,3度ほど洗ってみたところ,案外慣れてしまう物だと感じました。蒸気からうまみ成分を回収する箱のようなものが不衛生で,綺麗に洗えないしイライラさせられますが,内蓋もそんなにデコボコしておらず,水の拭き取りも楽ちんでした。


 てなわけで,私個人の感想としては,

・鍋は3合までならいい勝負が出来る
・5合になると炊飯器にはかなわない
・片付けの手間は慣れてくる
・量や季節に関係なく50分で食べられる
・誰がやっても失敗しない,味にさえムラがない
・でもこれに10万円を越えるお金は出せないなあ

 という感じです。耐久性とか,お米の銘柄による違いとか,炊き込みご飯や赤飯などの仕上がりや,密かに楽しみにしているおかゆなど,これから確かめていく必要があるとは思います。

 特に5合炊くときの炊きあがりには満足でしたが,一方で3合以下を炊くことはしないと思います。3合以下でも5合並みにおいしく炊けるようになるには,まだまだ技術開発が必要だということなのでしょうね。

 さて,これで何年,ご飯を炊くことになりますか。頑張ってもらいましょう。

Si5351Aを応用する その3 TCXO時計

  • 2016/03/24 12:37
  • カテゴリー:make:

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 TCXOを時計に使うという話については,以前ここにも書いたとおり,aitendoの時計キットのクロックである12MHzを,デジットで売っている12MHzのTCXOにすることで,ほぼずれることがなくなりました。

 これで私はTCXOの威力を思い知ったわけですが,TCXOは高価ですし,使い勝手のいい周波数があるわけではないのです。これこそSi5351Aを使う動機になります。

 Si5351Aの設定に2ピン,あとはボタンの最低2つ,Si5351からの正確なクロックの入力に1つと,これで5本の端子が必要です。これに一番数の必要なディスプレイを考えると,tiny13Aでは作れそうにありません。

 いやいや,まてまて。手元に100円で買ったaitendoのI2CセグメントLCDがあるじゃないか。

 無駄に大きなLCDで,数字が出るのは下側の1/3ほど。後のセグメントは簡体字だったりするので,怪しさがもうビリビリきてしまいます。

 I2Cなら,SI5351Aと共用できますから,tiny13Aでも足ります。よし,これでいくか。

 まず,tiny13Aはタイマ/カウンタが8ビットです。しかもカウンタへの外部からの入力はプリスケーラも挟めないので,分周は最大でも1/256です。

 CPUクロックをタイマにも入れる場合であればプリスケーラを通せますのですっきりまとまりそうな気もしますが,Si5351Aからクロックが出るのは,Si5351Aの設定が済んでからです。CPUの動作クロックが入ってこないのに,どうやってSi5351Aを設定するのか・・・

 なので,RC発振の内部クロックでCPUを動作させ,Si5351Aで生成したクロックをタイマに突っ込むことにします。精度はタイマへのクロックで決まりますし,CPUのクロックは処理が間に合えば精度はあまり関係ありません。今回はCPUクロックに1.2MHzを選びます。


 SI5351Aで生成するクロックは,当初4.194304MHzにするつもりだったのですが,前述の理由で分周が足りず,ここは素直に32.768kHzにします。Si5351は3kHzから生成出来ますので,これでいきましょう。

 これをタイマーの標準動作で1/256ごとに割り込みを発生させ,用意した他の変数で128個数えます。128になったら1秒ですので,あとは普通に時計を作るだけです。

 また,aitendoのLCDですが,先人達の苦労のおかげで,割に簡単に動かす事が出来ました。数字だけ表示に限定し,表示桁と数字を指定すればそこに表示される関数を作って,おしまい。


 割り込み処理のルーチンは,次に発生する割り込みに間に合わないという最悪の事態を避けるために出来るだけ軽く作るのがセオリーなのですが,秒や分の桁のリセットがちょっとずれてしまい,60と表示が出てしまうことがあるので,時分秒のカウンタの更新とリセットまで,割り込み処理でやってしまいます。

 メインでは,表示だけです。本当は,表示も1秒に1回だけにすべきなんでしょうけど,割り込み内で表示までやってしまうのは時間的に無理そうなので,やめました。

 ボタンは2つだけ,これも簡単に書いて,時計が出来上がりました。TCXOですので,ズレはほとんどないと思います。長期試験で様子を見ようと思います。

 これでプログラムは95%ほど使いました。EEPROMは100%ですし,13Aを結構ギリギリまで使った感じです。Si5351Aの設定に60%ほど使っているのが,痛いです。

 

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 これはLCDの裏側に配置した基板の写真です。左から3.3VのLDO,tiny13,Si5351とその裏側に26MHzのTCXO,スイッチが2つならんでいます。


 ・・・あれ,まてよ。TCXOが欲しいだけなら,Si5351Aを使う事なんかないんじゃないのか?

 外部クロックにTCXOの10MHzを突っ込み,これをプリスケーラで1/64,さらにタイマで1/250して割り込みを書かけ,625カウントで1秒とすれば,Si5351Aなんかなくても正確な時計が出来るじゃないか?

 ちょっとやってみたら,出来ました。なんだかバカバカしい結果ですが,これは32.768kHzを作る実験と,32.768kHzで時計を動かす実験だと思うことにします。

 ・・・と思ったら,なんとTCXOを内蔵したリアルタイムクロックICが売られていることに気が付きました。2ppmとか3ppmらしいです。しかもカレンダーも内蔵,低消費電力とくれば,もう電池駆動も夢じゃありません。

 うーん,今回の工作は,そもそもの存在意義を問われる結果となりました。

 さてさて,SI5351Aを使うために久々にAVRをいじり,tiny13Aという小粒のマイコンで案外いろいろ出来そうだと,その面白さに目覚めてしまった私は,もうSI5351Aに関係なくtiny13Aであれこれ作ってみることにしました。

 次回から数回,tiny13Aの作例を紹介します。

Pebble Time Roundが動き出した


 さて,昨日はPebble Time Roundが届いた話と,最終的に動いてからのインプレッションを書きました。しかし実際には,先の連休を潰してしまうくらい,苦労しています。

 今後のこともあるので,その苦労をまとめておきます。

(1)まずはAndroidで

 使っていないXperia(ST21i)で初期設定をしましたので,とにかくこれで動かしてしまうことにしました。Googleカレンダーはちゃんと飛んできていますし,天気も位置情報も届いています。

 Watch Faceもインストール出来ていますし,一通り動いているような感じです。しかし,Notificationが飛んでくるかどうかは確認出来ないままです。twitterも入れているのですが飛んできません。

 これは,なにか設定を誤っているのか,トラブルで動かないのか,判断が出来ません。ですが,古いXperiaは遅く,メモリもいっぱいで,確認作業がスムーズにいきません。ちょっと不安ですが,Androidでの動作確認はここで中断です。


(2)Talk2Watchを使ってみる

 Blackberry10でPebbleを使う人が必ず試してそのまま常用するであろう,非公式ながらBlackberryネィティブアプリであるTalk2Watchを,私も試して見ることにしました。

 Talk2Watchには無償版と5ドルの有償であるTalk2WatchProの2つがあるのですが,有償版を手に入れても大丈夫かどうかを確かめるためにも,無償版での動作を確認しておきたいところです。

 BlackberryWorldからダウンロード,インストールを行います。早速動作させますが,BBMに接続していますというダイアログがでて,先に進みません。キャンセルをしてもゾンビのように同じダイアログがすぐに出てきて,立ちふさがります。

 何度かやっていると出てこなくなったのですが,それも偶然だったようで,この後再インストールを何度かやる羽目になるのですが,結局一度も前に進めないまま削除することになったりしました。

 これ,解決策としては,BBMへの接続を許可しないという設定をすると,出てこなくなります。

 先に進めても接続が不安定で,その上繋がっても全然データが飛んできません。

 Googleカレンダーも全然,Notificationも全く,とにかくなにも飛んでこないのです。

 PINGというのがあったので試して見ましたが,これは問題なし。Pebbleの画面にPINGという画面が出てきますので,繋がっているのは確かです。

 天気も位置情報も,とにかくなにも飛んでこないのでいろいろ調べてみましたが,他の人はそんなに苦労をしていません。有償版が繋がらないという話は出てきましたが,無償版が駄目という話は見つかりませんから,なにか設定が足りないんじゃないかと思うのですが,散々いじっても全く飛んできません。


(3)公式アプリを使ってみる

 それならと,Blackberryに公式アプリである「Pebble Time」を入れてみます。一部の機能でも動いてくれないと,2万円がゴミになります。

 ちゃんと繋がるし,一応動いているように見えるのですが,GoogleカレンダーもNotificationも,なにも飛んできません。それもそのはず,BlackberryでAndroidのアプリを動かしても,こうしたデータをアプリが取得することは許されていません。

 Watch Facceの入れ替えやアプリのインストールは出来るのですが,それだけではちょっと寂しいです。やっぱり予定表とTwitter,そして私の中では比較的緊急度の高いGoogleTalkが飛んできて欲しいところです。

 ということで,このアプリは使えそうにありません。バックグラウンドで勝手に繋ぎに言ってしまうので,削除しておきます。

 ちょっと脱線するのですが,このアプリを一度削除し,再度インストールしようとした際に,Playストアで「インストール済み」となっていることに気が付きました。本体のアイコンは消えているし,Playストアからインストール出来ないという話だと,一度消したら,二度とインストールできないことになります。

 ESファイルエクスプローラで見れば,apkファイルは残っているのでこれでインストールをしました。

 しかし,やはり気持ちが悪い。

 一方でPebbleが我が家に届くまでのトラッキングを行う為にインストールしたSingPostの公式アプリも,必要がなくなったので削除したのですが,同様にPlayストアではインストール済みになっています。

 Mobile Settingでアプリの情報を見てみると,どうも消えずに残っているようです。

 それでGoogle先生に聞いてみると,どうもBlackberryOSに含まれるAndroidの互換ライブラリに仮分があるらしく,Androidアプリがアンインストール出来なくなっているようです。

 Pebbleの問題に加えて,Blackberryの問題も露呈し,その上設定をあちこち変更しているので,Blackberryの動作も怪しくなっています。かなり混乱してきました。

 翌日のお昼にもうちょっと調べて見ると,これはパッチが出ており,これを当てれば解決するということでした。BlackberryWorldからダウンロードするんですが,普通に検索するとひっかかりません。直接のリンクでようやくダウンロードして,パッチをあてました。

 最後は黙り込んでしまったので,心配だったのですがそのままOSを再起動。結果はうまくいき,ちゃんとアプリが消せるようになりました。その後ですが,CPU負荷も急に重くなることがなくなり,電池の持ちも改善,安定するようにもなりました。


(3)他のアプリを探す

 Talk2Watchもだめ,公式アプリもだめ,ですから,他を探してみましょう。BlackberryWorldで探してみると,pbblというソフトが見つかりました。一縷の望みを託して,起動します。

 接続は安定して出来ています。しかしこのソフト,どうもテスト用くらいの機能しかないようで,他のアプリとの連携も出来そうにないし,自分で情報を取ってくる力もなさそうです。PINGと時計の同期は確実に出来るのですが,それ以上のことはそもそも出来ないようです。残念ながら,これは使えません。


(4)万策尽きた・・・のか

 ここで万策尽き途方に暮れた私は,クククと笑う嫁さんに「こんなもん使い物になるかい」と悪態をついていました。2万円出して,こんなに設定で苦労して,出来る事はTwitterが飛んでくるだけやんけ,と自嘲気味に話していたのですが,それはまあその通りの話です。

 負け惜しみも兼ねて「そもそもスマートウォッチが便利な人は,スマホ中毒の人の末期症状の人だけやん,私はスマホをほとんど使ってないから,関係ないのよ,:などと苦し紛れにいっては見ますが,嫁さんの目は相変わらずスケベな笑いを湛えています。

 そうです。3万円で産業廃棄物を買った私がいうのです。あれは頑張って修理して,まるでパズルを解くかのように動かす事が出来ましたし,その上動いてからは実用品として活躍してくれています。

 しかし,これはなんだ。2万円出して,全く動かない。手の出しようもない。これこそ人生最大の無駄金だと。

 とはいったものの,本当にこのままあきらめてしまっては,悔しいです。この際Blackberryをあきらめ,最新のAndroid端末を買うことも考えたくらいですが,それはもう本末転倒です。

 なんとかしよう・・・そう考えて,私は深い眠りにつきました。この日,貴重な数時間を投入し,全く成果がないという状況に絶望しました。


(4)仕方がない,有償版にかけるか

 夢うつつで考えていたのですが,事ここに至って,もはや有償版を試す以外に道はないんじゃないかと。

 しかし,無償版が全く動かないのに有償版が動く可能性は普通は低いでしょう。ダメモトで試すには5ドルという価格はちょっと惜しいし,しかもBlackberry Worldで決済が出来るように,カード番号かPaypalを登録しないといけません。これは危険すぎます。

 有償版をとりあえずお試しでダウンロード出来るとよかったのですが,購入するまでダウンロードさえ出来ない仕組みになっているので,まさに一か八かです。

 ここであきらめて引き返し,2万円をゴミにするか,それとも大きなリスクを払って決済手段の登録をし,ダメモトでこのアプリを試して「もう試すことはなにもない」と納得して撤退するか。

 PayPalなら決済できると分かって,これを登録しようと試みましたが,どうもエラーで出来ません。PCのWEBブラウザから登録する方法が紹介されていましたが,すでにその方法は使えなくなっており,ひょっとすると決済手段としてPayPalは廃止されたのかも知れません。

 この検討ですでに1時間が経過しています。だーーーー。

 残るはカードです。怖いです。怖いですが,悔いが残るのも嫌です。

 そこでm決済し,すぐにカード情報を削除することにしました。気休めですが,ずっと登録しておくよりは随分ましでしょう。

 ドキドキしながら,カードを登録,ダウンロードを試みます。カードを登録しても,ダウンロードでエラーが出るかも知れません。しかし無事ダウンロードも完了。決済完了の知らせもメールで届き,インストールも問題なく出来ました。

 すぐにカード情報を削除します。これも問題なし。よかった。消えなかったらサポートに連絡しないといけないところでした。


(5)有償版はどうか?

 さっきからずっとドキドキしっぱなしですが,緊張しながら有償版であるTalk2WatchProを起動します。ちゃんと起動し,Pebbleに繋がりました。

 お,Pebbleに繋がったというメッセージが出ています。

 そして設定をいろいろいじります。そのうち,PebbleにGoogleカレンダーが転送されているのがわかりました。おお,やりました。

 天気も位置情報も飛んできています。お,Twitterも飛んできましたよ。

 思わずガッツポーズです。心の中では胴上げをしています。

 しかし,ぜひ通知して欲しかったGoogleTalkについては,飛んできません。いろいろ試して見ましたが,有償版の設定項目は非常に少なくなっており,いじるところもそんなにないのです。

 一応,GoogleTalkから通知を上げる設定があるのですが,これが機能しません。メールの設定の一部に存在する項目なので,Gmailを受け取るようにしていないとダメなのかも知れません。

 HUBには通知が上がるのに,それが飛んでこない。もうこれはあきらめました。

 冷静に考えてみると,Talk2Watchの通知の上げ方は,OSには依存していないようなのです。BlackberryOSは,OSの機能としてTwitterを取ってくる力がありますので,専用クライアントがなくても,HUBに通知は上がってきます。

 で,Talk2Watchはどうかというと,初回設定時にTwitterにアプリの登録と認証を求められることから,OSや専用クライアントとは別に,Talk2Watchが自分でTwitterに取りに行っているようです。

 同じ理屈で,GoogleTalkもそうだとすれば,どっかで認証が必要でしょう。それを求められなかったということは,OSが持っているGoogleのアカウントを共用しているか,別の方法で求められるはずの認証をすっ飛ばしているか,どっちかです。

 前者のアカウントに統合については,Gmailと共通のはずですから,やっぱりGmailを受け取るようになっていないと,ダメなのかも知れません。

 私は,Gmailはすぐにプライベートのアドレスに転送するので,これを見に行くことはしていません。そこを変更するのは設定云々というより,もう運用の問題になってしまいますから,このあたりが潮時なんじゃないかと思います。

 幸いなことに,BlackberryでもGoogleTalkの新着でLEDも点灯し,HUBにも出てきますから,本当にGoogleTalkを使う時には気にしていればいいだけです。そんなに使う物でもありませんし(でも使う時は緊急です),今回はあきらめます。

 1つの方法としては,BBMを使うというのも手です。GoogleTalkの相手は限られていますので,その人にBBMを入れてもらえばいいんですが,PCやMacのクライアントはないし,WEBベースで使えるかどうかもわかりません。

 それに名前もすんなり読めないような知らない外国人にいきなり「ヘイ,一緒に会話しようぜ」なんて招待されるのも嫌ですし(しばしばこういうことがあります),インスタントメッセンジャーの問題は,おいおい解決していきましょう。


(6)ということで

 やはりというか,それでいいのかというか,有償版の方がアップデートは頻繁なようで,こうして最新のPebbleでも動作しました。無償版は本来有償版が動くかどうかを確かめるものだと思うのですが,無償版が有償版よりも後回しにされるのって,私はどうかと思います。

 しかし,動いてしまえば,もう済んだ話です。

 検討中に便利さに気が付いた,Googleカレンダーも,天気の情報も飛んできますし,twitterも新着を知らせてくれます。

 アプリもWatch Faceもダウンロードしてインストールが出来るようになりましたし,これでももうAndroidと公式アプリは片付けてしまっても大丈夫でしょう。

 丸々24時間かかった検討ですが,どうにかこうにか,動きました。あくまで面白いという枠を越えていませんし,手間をかけてやらねば動いてくれない面倒臭さはこの辺のガジェットの例に漏れないわけですが,実は電車遅延なんかがtwitterで飛んでくるのをPebbleで見られるようになると安心出来るという事がわかりましたし,予定表も手元にあるのは便利です。

 ただ,無償版には設定があった,予定の少し前に知らせてくれる機能はなくなっていますし,どういうわけだか音楽プライヤーのリモコン機能はまともに動かなくなっていました。この辺は妥協できます。

 それと,やっぱりWatch2TalkProを動かしてPebbleと繋いでいると,Blackberryの電池の消耗が激しくなります。通信しているのですから当然ですが,それでも一晩持たないというのは悲しいです。(22時に100%だった電池が,翌朝7時には30%になっていた)

 このあたり,なにか対応策を考えないと,スマートフォンを巻き込んで共倒れになってしまいます。正直面倒な話です。


(7)ベルトの件

 20mmのベルトならなんでもいいだろうと,ヨドバシでナイロン製のNATOベルトを買ったことは昨日書いたのですが,安い品だったのでピンが付属しておらず,すぐには取り付けできませんでした。純正のベルトからピンを外そうと考えましたが,ピンは外れないようになっていたのでこれも断念。

 仕方がないので,セイコーの同じ20mmの時計についてきたピンを探しだし,これにあてがうことにします。そしてベルトを装着しますが,長すぎるようです。純正のベルトと同じくらいの長さにカット,断面をハンダゴテで溶かして仕上げました。

 安物っぽく,ぺらぺらで不満ではありますが,もったいないのでしばらく使いましょう。おさまりはそんなに悪くないですし。

 しかし,1つ問題が。NATOタイプのベルトって,上下で分割されておらず,時計の背面をそのまま通すのです。別にそれでも構わないのですが,Pebbleでは大問題です。充電端子が隠れてしまいます。

 いろいろ考えて見たのですが,これはこれでありかもと。

 端子が隠れるとはいえ,固定しているわけではないので,ベルトを少し緩めると端子はちゃんと出てきます。充電には一手間余計にかかりますが,大した事はありません。

 メリットもあります。頑丈なナイロンで端子が覆われるので,安心です。汗や水で劣化するのは,まずこういう端子類からなわけですが,直接表面に出ておらず,少しであれば付着も防げると思うので,むしろ望ましいです。

 ということで,当面これで行くことにします。


(8)余談ですが

 実はこれまで,Blackberry Protectが全く動作しなかったのです。WEBから端末が見えませんでしたし,見えないから場所も確認出来ません。使い物にならなかったのですが,今回の検討で偶然Blackberry Protectにアクセスすると,私の端末がWEBから見えていることがわかりました。

 場所も性格に出ているので,なくしたときには役に立ちそうですが・・・いやいや,なくさないように心がけましょう。


Pebble Time Roundをがやってきた

  • 2016/03/22 15:30
  • カテゴリー:散財

 Apple Watchの登場によって,それまで鳴かず飛ばずだったスマートウォッチが一気に普及すると言われていたのですが,結果は残念ながらそうはならず,やっぱり一部の人が盛り上がっただけのブームで済んでしまいそうです。

 個人的には,それまでのスマートウォッチ,もっといえば1980年代から続く腕時計型コンピュータが「好きな人だけが知っていて好きな人だけが買っている」というであったのに対してApple Watchは,こうしたガジェットに興味がなかったような一般の人たちが注目して,実際に購入に至っている点で大きく異なり,また大きな変化だったと思うのです。

 ただ,非常に惜しいことに,登場前に大きな注目を集め,高価であったにもかかわらず多くの人が手にとったApple Watchは,短い期間で失速しました。当時「結局なにができるの」「iPhoneがなければなんにも出来ない」と,ガジェット好きなら噴飯物であるこれらの苦情が,「普通」の人から出ていた事でわかるように,こうした人々の期待を裏切らなければ,Apple Watchは「知ってるけど自分には関係のないもの」と思われる事はなかったのではないでしょうか。

 確かに,スマートフォンの画面の一部を切り取って腕の取り付けられる様になればとても便利かも知れませんし,そうした使い方でワクワクする人がいるのも事実ですが,ポケットからさっとスマートフォンを取り出せば済んでいるのに,わざわざもう1つ画面を持ち歩く理由は,なかなか見つかりません。

 おもちゃにしては高すぎますし,宝飾品としては値打ちが低すぎます。時計をしない人には全く新しい習慣を身につけてもらうことなり,時計をしている人には,お気に入りの時計の定位置を明け渡してもらう必要があったのですから,そりゃ大変なことです。

 私は,このままスマートウォッチは失速すると思います。しばらくすると「そういうこともあったなあ」と,飲み会の席で話題になることでしょう。

 そう考えた時に,このままスマートウォッチのブームを傍観者としてやり過ごしていいのかと,かつてFossil Wrist PDAを常用していた私は,焦りを感じました。この時代をリアルタイムで経験せねば。

 しかし,私が使っているスマートフォンは,Blackberry Q10です。Androidでも,iPhoneでもありません。

 そんなおり,一部のマニアの間で有名なPebbleの値下げがありました。見てみると,普通の腕時計並みに薄くて小さい,丸いモデルもあるじゃありませんか。

 おお,これは欲しい。普通の時計としても欲しい。

 腕からはみ出すような大きな時計,しかも四角く分厚く,高価なスマートウォッチは,私は欲しくありません。まず時計として機能すること,遊び心があって面白い事,そしてちょっとだけ便利になってくれるようなら,それで十分。

 Pebbleがe-paperを使っていることも興味を惹きました。タッチパネルも持たず,ボタンでの操作です。これもいい。

 そして,いろいろ調べるとBlackberry10なら非純正のアプリによってPebbleが使える事もわかりました。これはもういくしか!

 せっかく買うのですから,ここでけちって気に入らない物を買っても仕方がありません。身につけるものですから,妥協は禁物です。

 そこで,とにかく一目惚れしたPebble Time Roundを品定めです。電池は2日しか持たないと言うことですが,この大きさなら仕方がありません。199ドルに値下げされ,これなら買ってみようと背中をぐいっと押されます。。

 せっかくですので,公式サイトから購入しましょう。選んだのは20mmのヌバックのベルトのものです。20ドルのディスカウントも適用され,送料も無料で手続き完了です。

 送料無料は時間のかかる国際郵便(書留です)で届くのですが,私の場合3月5日に購入手続き,到着は3月20日になりました。10日くらいで届くという人が多い中,15日は長かったといえるでしょう。

 しかし,2週間も旅をして,よくもまあ私の手元にはるばるやってきたものです。

 気になったのは実は関税の事です。1000円くらいの関税を払う覚悟があったのですが,なぜか請求されませんでした。こういうケースもあるようですが,もし後日請求されたら,ちゃんと払おうと思います。

 ということで,衝動買いした割には15日もお預けを食ってしまったPebble Time Roundですが,軽くインプレッションです。

・大きさ,軽さ
 私が普段使っている腕時計よりも小さいくらいで,大きさもそうですが薄いし軽いです。腕時計って重かったんだなあとつくづく思いました。

・質感
 2万円程度の時計と考えれば,まあそんなもんかなと思います。特別いいわけでも,悪いわけでもありません。

 以前,腕時計メーカーの人と話をしたことがあるのですが,とにかく腕時計というのは普通の民生品とは違って,質感とか精度とか,そういうものの要求が特別に高いそうです。ちょっとした傷やへこみ,ムラに対するクレームが強くて,こんなもんですよがなかなか通用しない世界なんだそうです。

 そういう基準で見れば,まあ値段相応のものだろうと思いますが,いかにもスマートウォッチですよというデザインのPebble Timeに比べても主張が少なく,私のように時計を目立たせたくない人にとってもうれしいところです。

 そうそう,ベルトはなかなか良かったです。日本の時計にはちょっと見ないヌバックのベルトですが,さわり心地も分厚さも適度で,柔らかいので腕にもフィットし,快適でした。ただ,後述のように汗で痛むのは目に見えているので,交換することにします。



・画面

 MOTO360のように,画面一杯に丸いディスプレイがあるといいんですが,Pebble Time Roundは5mmほど白い枠が1周していて,その内側の僅かなエリアにだけディスプレイがあります。

  丸いディスプレイを作るのは手間もお金もかかりますが,もともと四角いディスプレイを丸い部分だけ表に出すという方法なんでしょう。低コストで丸いディスプレイを搭載できる作戦は評価しますが,ちょっともったいないですね。

 表示品質はさすがはe-paper,視野角は抜群に広くて,とりわけ明るいところでの見やすさが抜群です。特に青色の発色は気持ちよいです。バックライトはいまいちですが,まあこれは緊急用と割り切ればいいでしょう。


・日本語化

 Pebbleは日本語に対応していませんので,日本語化が必要です。いくつかの方法がありますが,私は面倒な事をしなくてもすんでしまう,Pebble CJK日本語化パックを使わせて頂きました。

 届いたPebble Time Roundを開封し充電してから,使っていないXperiaに公式アプリ(Pebble Time)を入れて,Bluetoothでペアリングしから接続をします。その後アプリを起動するのですが,アカウントの作成とかいろいろ初期設定をやって,いきなり本体のOSのアップデートが始まりました。

 終わったら日本語化パックを入れます。あらかじめ落としたファイルをESファイルエクスプローラで開くだけでおしまいです。

 と,ここまでは何の問題なく完了。まあスマートウォッチとはいえ,小さいコンピュータですからね,Androidを使ってやっていますし,ここで躓いたら金返せって話です。


・とりあえず

 なにせ初めてのスマートウォッチ,初めてのスマートフォンコンパニオンです。何が出来るか,どういう表示になるか,どういう操作をするのか,どういう挙動を示すのか,全くわかりません。今起きている事が正しいのか正しくないのかもわからないなかでの設定作業ですので,暗闇を歩くような状態です。

 実際,動いて使えるようになるまで,相当暗闇を歩かされる事になるわけですが,それは長くなるので次回に。

 今こうして動いているのを見ると,なかなか面白いです。絶賛という程のことはありませんし,結局出来る事って予定表の確認とtwitterの新着を知らせることくらい,後は画面を変えられる腕時計ですので,過度な期待は禁物です。

 実用性という点で見れば,スマートフォンを見ていれば問題ないし,わざわざ腕時計で知らせてもらわなくてはいけないほど緊急のものは私にはありません。

 それより,画面を変えられる腕時計というのが楽しくて,ただただこれだけの機能でもいいかと思っています。

 そうはいっても,時計だけで毎日充電というのは手間がかかり過ぎるのですが,スマートフォンと時刻が同期できているので狂いませんし(実際には狂います),腕時計のバリエーションの1つとして手元に持っていても,私は許せます。

 その点でいえば,丸いから許せるわけで,四角いPebble TImeなどは腕時計としてはかなり使う側に譲歩を求めるものになりますね。丸いのを買って良かったです。

 そうそう,もう1つ面白い事がありました。歩数計がついているのですが,これは案外面白いです。自分がどれだけ歩くのかなど興味もなかったのですが,Pebbleが勝手に計っていてくれるので,もうちょっと長期レンジで値を見ていくと面白い傾向が出てくるかも知れません。


 ヌバックのベルトは安いナイロンのベルトに交換です。ケースが梨地ですので,NATOタイプのベルトは,どれもよく似合うと思うのですが,迷ったあげくに黒とグレーとオリーブドラブの3色を買ってしまいました。

 一番似合うのはオリーブドラブだと思うのですが,安いだけあってペランペランです。これは失敗かも。

 スマートフォンの電池消費の問題など,実際に使ってみて分かることも多いでしょう。しばらくPebble Time Roundを日常的に使ってみようと思います。



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