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VCオリジナルeSATAカードは放棄する

 さて,MacBookProにeSATAで外付けHDDを繋ぐ大作戦,ですが,VintageCompterさんが初期不良の可能性があるので返送せよ,ということで送り返したところまでここに書きました。

 その後,のお話です。

 まず,返送後1週間ほどして,突然発送連絡がメールで届きました。ただ単にVCオリジナルeSATAカードを送りました,という内容のもので,結局初期不良だったのかどうか,そして送られてくる品物がどういう素性のものなのか,全く触れていません。

 困ったなあ,結構いい加減な会社なのかなあ,と思いつつ,こちらからメールで問い合わせをしてみると,連絡が漏れていたみたいで,結論としては初期不良,新品を送りました,ということが,謝罪と一緒にメールされてきました。

 先方で初期不良が確認出来た,と言うことと,その初期不良が起きない新品を送ってくれた,と言うことは,かなり期待できそうです。

 そのうち,ちょうどこないだの日曜日に品物がはるばるアメリカから届きました。

 実は安定動作をしているかのように思っていたSil3132のカードも,2週間のうちに何度かカーネルパニックを引き起こしています。ケースを介さずeSATAカードとHDDを直結すると安定したように思えたので,そういう状態で現在使っています。

 あまり警戒することもなく,届いたカードをカードスロットに差し込んでみます。

 すると,メニューバーにカードのアイコンが出てきます。とりあえず認識はしているみたいです。ここまでは前回のカードを全く同じです。

 次にHDDの電源を入れておき,eSATAカードにケーブルを差し込みます。ここですぐにマウントされれば問題なし,と行きたいところなのですが,期待に反して何も起こりません。これはおかしい。

 仕方がないのでカードを抜き,eSATAケーブルを差し込んだ状態でカードをMacBookProに差し込んでみます。

 すると,あっさりカーネルパニックが発生。嫌な気分です。

 うなだれながら再起動し,何度かカードを先に差し込んでケーブルを挿す,あるいはさしてからHDDの電源を入れるなどやりましたが,マウントせず。カーネルパニックもなし。つまり何の反応もなし。

 以前より悪くなっています。

 HDのインターフェースは1.5Gbps設定にしてありますから,以前なら少しずつでもコピーが進み,カーネルパニックなどは起こさないはずだったのですが,今回はマウントしませんし,しても即座にカーネルパニックですから,全く使い物になりません。

 私としては,以前のような大がかりな検証を行うのはもう嫌ですし,カーネルパニックによって作業が止まり,HDDの検査に何十分もかかった上,ファイルが壊れる(実際にpalm関係のファイルが壊れました)という事態まで招き,その上またあの会社と不毛なやりとりをしないといけないかと思うともううんざりなので,この爆弾のようなカードは封印し,処分しようと思います。

 5000円ほど無駄にしますし,時間も1ヶ月ほどふいにしましたが,やむを得ません。


 ところで,Sil3132のカードも調子がいいとはとても言えません。いつも日曜日の夜に起こるのですが,今回も昨日の日曜の夜,HDDにデータをコピーしようとマウントしたらその瞬間にカーネルパニックです。

 先週は毎日のようにHDDを使ったので安心していたのですが,がっかりです。うまく動いていたときと,カーネルパニックを起こしたときの違いは,VCカードを一度差し込んだかどうか,と腕palmをHotSyncしたかどうか,の2つくらいです。

 前者はカーネルのキャッシュの関連があると思いますし,HotSyncのマネージャはPowerPCのコードで動作しているので,怪しいと言えば怪しく,とりあえずONYXというフリーウェアでカーネルキャッシュをクリアし,再起動。その後は問題は出ていません。

 こんな感じで,単純な初期不良ということではなく,やはり相性の問題というとてもすっきりしない着地をしなければならないような感じです。無保証自己責任の人柱なら笑って済ませるんですが,今回はMac用と銘打っている商品を選んで買っただけに,それでもダメだったということはなかなか認めたくない事実です。

 ハードウェアも複雑化していますし,MacOSXも以前のMacOS9に比べるとはるかに見えない部分があります。大昔のSCSIにも随分手を焼きましたが,それでも原因を1つ1つ潰していくと,最後には確実に動かすことが出来るようになっていました。

 そこへ行くと最近は,一件関係なさそうに見える原因が複数重なって起きている事も多く,1つ2つ原因を取り除いても問題の解決には至らないことが多いように思います。今回の問題も,おそらくそんな感じの,決して1つや2つのわかりやすい理由で起きているのではないのでしょうね。

 SCSIの時代からそうでしたが,理由が分からない人は,「相性」という言葉を使います。今目の前で起こっていることは事実なのに,その原因がわからない,いわば神様や幽霊のような存在と同じレベルで,相性という言葉を使っていたのですね。

 私は技術者ですから,相性という言葉は使わないように努力をしていました。原因を調べて,再現性を確実にすることがなにより大事なことだと思っていましたし,また工業製品である以上それは必ず可能に出来ると信じていました。

 当時の私のスキルはなんとか最前線に立てていたのでしょうが,早い話が私も「相性」という言葉を使い始めたという事は,もう今時の技術の先端にはいられなくなっているのだ,ということなのでしょうね。寂しいことですが・・・

 とりあえず,Sil3132のカードをこのまま使って様子を見ます。カーネルキャッシュのクリアは結構効き目がありそうなので,期待大です。

イタズラ電話で考えたこと

 昨夜22時半過ぎに突然電話が鳴り,何事かと思って電話に出ました。有り体に言えば,不動産屋のセールスの電話だったわけですが,

  要件はなんだ -> 聞いてくれればわかります
  もう寝るんだが -> 聞いてくれないと寝れませんよ
  私には話を聞く理由がないんだが -> こちらにはあるんです
  なんであなたの事情を考えないといかんのだ -> 電話しているからです

てな,まるでちょっと賢い小学生と話をしてるような,かみ合わない会話でした。
しまいには,相当頭に来ていた私の口調を,おどけてオウム返しするような子供っぽいことを彼はやってましたが,それでも彼はこれまできちんと周りに話を聞いてもらってきたのでしょうから,随分恵まれた境遇だったんだなと,うらやましくなります。

 言葉遣いは非常にきっちりしてたので,さすが不動産屋とは思いましたが,言葉遣いとやってることのギャップがあまりに大きく,正直に言うと何度か思わず笑ってしまいました。

 今考えて見ると,腹が立つと言うより,真面目に応対したことが失敗だったなと。一種のイタズラ電話だったと考えれば,まあ水に流してあげられます。

 終止私を「ご主人は」と名前で呼ばず,どっかの名簿を買ってかけてきたんでしょう。ググってみると,それらしい不動産屋が近隣にありました。要注意ですね。

 不動産業界は今とても大変らしく同情もしますが,こんなことをやっても逆効果ですよ。景気が悪いときこそ効率を追求しないと,私に費やす時間で3人は電話できたでしょう。勧誘の電話は数ですよ数。ダメだと思ったら深い追いしないのがコツです。

 それはそうと,携帯電話のように相手の電話番号をブロックしようと考えたのですが,有線の電話は,相手の電話をブロックするどころか,相手の電話番号さえもわからないシステムになっていることに気が付きました。

 相手の電話番号を知る事は,毎月の追加料金と電話機の買い換えで対応できますし,迷惑電話おことわりサービスなる月々600円のサービスを申し込めば,一応遮断は可能ですが,外側からしたい放題の無防備な状態がデフォルトで,結構な金額の別料金で少しだけまともな状態になる,というのも,携帯電話やPC,ネットの世界に慣れていると,よくもこんな仕組みが成り立っていたもんだと,あきれてしまいます。

 悪いことをする人を占めだし,割に合わないことだと悪いことそのものをなくしていくことで全体を良くするという思想ではなく,悪い目にあった人を単独で保護すればそれでよい,というその場限りの発想も,いささか古い考え方のように思えます。

 つまるところ,有線の電話は,進化が完全に止まっているということです。セキュリティ意識も低いし,顧客を守るという思想も希薄で,ますます有線電話の商品価値は低下していくし,それに気が付かない人が増えることでしょう。

 昨日,私は電話を切った後にもしつこくかけてくる相手に対抗するため,電話線を抜いて寝ることになったのですが,このことで私の電話機はノードから外れてしまいました。

 電話は1台では何の意味もなく,2台以上あって初めて価値が生まれます。電話は台数が増えるほど価値が増大するものですから,私の電話機が外れれば,それだけ価値が低下するということになります。(初期のskypeを思い出して下さい。かけたい相手にskype入れてくれとわざわざお願いした経験はありませんか?)

 わかりやすい話で,私に電話をして勧誘すれば,私が引っかかるようなサービスだってあったかも知れないわけですし。でも,その可能性は電話線を外した瞬間にゼロになりました。

 当のNTTはなにをやっているかと言えば,有線電話の価値を上げるようなことは最近なにもやってません。Dモードも中止になりましたし,逆に携帯電話料金に維持費用の一部を負担してもらっている体たらくです。

 信頼性と確実性の維持をNTTは自慢し,それが売りだといっていますが,いってみればインフラですから当たり前の話で,ずっと以前からそれが売りであったことを考えると,維持されて当然の商品でです。現状の維持だけで先に進もうとしない,進化が止まったというのはこういうことです。

 今すぐにイタズラ電話を遮断する仕組みがない,このことに気が付いた昨夜の私は,改めてイタズラ電話で嫌な思いや怖い思いをしてきた人を気の毒だと思うようになりました。人生何事も経験ですね。

 私が高校生だったときの師は「電話は暴力だ,こちらの都合を考えない」と私に説きましたが,その究極の事態がイタズラ電話なんだなと思った次第です。

速さは力

 会社では辛抱をしながら,WindowsVistaを使っている私ですが,マシンもそれ程強力というわけではなく,平均的なダルな重さに加えて突発的に発生する引っかかりにイライラし,WindowsVistaって作ってる人は実はVistaを使っていないんじゃないか,と疑い始めたところです。

 少しでも使いやすくなるように工夫をするのが,これ人類進化の原動力です。

 ある日,そういえばVistaってフラッシュメモリを使って高速化するワザがあったよなと思い出して,ReadyBoostなる名前を強く意識しました。いわく,いわゆるキャッシュをフラッシュメモリに置いて,HDDへのアクセスを減らそうということらしいです。

 うーん,しかしHDDの遅さでイライラする主要因はスワップの発生だよな,それがフラッシュメモリに置かれるのはフラッシュメモリに酷な話だし,だからといってアプリケーションのキャッシュを置いても,そんなに高速化されるとは思わないなあ,などと想像を巡らします。

 とりあえずやってみるか,と3年ほど前に購入したグリーンハウスのPicoTurboというUSBメモリを差し込んで,試したところ,アプリケーションの起動に待つ時間が体感上随分短縮されました。

 これは蜜の味ですね。もうReadyBoostを使わないという選択肢はこの段階でなくなりました。

 普段余り使わないカードスロットを有効活用したい(むしろ私はUSBは足りない)ので,余っていた4GBのSDHCカードをReadyBoostに使おうとしたのですが,どうも速度が遅いようで使えないらしく, SDHCもHCとかclass6とか随分偉そうな称号を名乗る割には口ほどにもないな,と思ったりしていました。

 ご承知の通りNANDフラッシュメモリは,何の工夫もしないと随分と遅いメモリです。メモリチップそのものの構造の違いに始まり,エラー訂正やウェアレベリングといった使いこなしのための技の優劣に至るまで,速度差を生む要因は,我々がアイコンをダブルクリックしてからその実態に届くまでの間に,何層にも重なって最後に大きな差となります。

 自ずと高速のものは高価になり,安いか大容量か高速か,の3つのジャンルがフラッシュメモリには存在しますReadyBoostというのは実は3つがバランスしないと成り立たない世界ですので,あまりメジャーになれていないんだろうなと思いました。

 それに,マイナーなVistaのマイナー機能であるReadyBoostを使うのに,速度によって使えるフラッシュメモリと使えないフラッシュメモリがあり,基本的には試して見るまでわからない,というバクチ要素がつきまといます。こんなの,普通の人がちょっとやってみるかとは,およそ思えないでしょう。

 そんなこんなで先日,友人がchumbyを買う際,一緒に高速版のUSBメモリを買ったのですが,確か4GBでも1300円ほどだったよなと思いだし,1000円ちょっとで高速化できるなら安いしなんといっても面白そうだ,と判断,昨日会社の帰りに量販店でUSBメモリを買うことにしました。

 で,会社の帰り道にある量販店に足を運びますが,まあわかりにくいったらありません。どのUSBメモリがReadyBoostに対応しているのか,よくよく見ないとわからないのです。どうやら,ReadyBoostに対応と,はっきり書いた品種は実はあまり多くないようです。

 それもそのはず,速度の遅い売れ筋商品比べ,同じ価格なら容量は半分ですので,その速度的な価値が分かる人しか手を出さない,マニア向けのジャンルですから当然です。しかし,ReadyBoostは別にして,使うあてもない8GBを買うより,十分な大きさの4GBで高速なものを買った方が,普通は幸せになれるだろうと思います。

 いろいろ迷って,結局SanDiskのcruzer color+の4GBを買いました。価格は1480円で,4GBでReadyBoost対応の中では最も安いものだったのですが,実はamazonにさえ価格で負けていることを後で知ることになります。

 さて,私は2GBのPicoTurboを長く愛用しています。当時最速の評価を欲しいままにしたUSBメモリ界のスーパースターで,全く不満なく使っていたのですが,もし今回買った4GBが同等の速度であるならば,メモリセルの信頼性の観点からも置き換えをした方がいいと考えて,ベンチマークを取ってみることにしました。

 実はベンチマークをきちんと取ることもなく,体感速度でPicoTurboの圧勝であることはなんとなく分かっていたのですが,それはそれ,やはり数字で議論です。

 以下はフラッシュメモリのベンチマークで標準的に使われているソフト「CrystalDiskMark」による結果です。マシンは私が普段使っているVAIOノートのtypeGです。遅いマシンなのでこの数字は他の掲示板などで見る数字よりもかなり悪くなっていることは割り引いてやってください。

 まず,私の愛機,グリーンハウスのPicoTurbo,GH-UFD2GTBです。GTBってのがいいですね,スパルタンな感じがして。

GreenHouse PicoTurbo2GB GH-UFD2GTB

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22世紀にも持続可能な世界

 先日読んだ,ある技術雑誌に面白いコラムがありましたので,紹介します。

 雑誌は「電源回路設計2009」で,P.77からの「太陽光発電を活かして22世紀を迎えるために」という記事です。著者の松本吉彦さんはずっと昔からトランジスタ技術誌などを舞台に高い専門性と的確な内容で活躍された大ベテランで,私も学生の頃から,この方の記事にお世話になった記憶があります。


 要点をかいつまんでいくと,

・数億年かけてストックされた化石燃料を燃やして成り立つ生活は,使い始めて200年,大量に使い始めて50年という短さの,異常行動である。

・化石燃料は増えない。従って省エネで10%使用量を減らしても,30年の寿命が33年になるだけである。省エネへの努力は間違いではないのか。

・そんなことより,無限のエネルギーである太陽光を利用するべきだ。

・太陽電池は,それを作るのに必要だったエネルギーが,それが寿命を迎えるまでに生み出すエネルギーを上回っていたが,現在,生み出すエネルギーが必要なエネルギーの10倍にまでなっている。

・コストも下がっていて,油田を掘り,原油をくみ上げ精製するコストを下回る可能性が遠からずある。

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 さて,この段階で非常に大事なことがわかります。1つは太陽電池は,すでに投じたエネルギーよりも大きなエネルギーを得られる「打ち出の小槌」になっているということです。これは人類史上初めてのことです。

 もう1つ,それが技術的にも経済的にも現実的であるということです。打ち出の小槌には高速増殖炉も期待されていましたが,太陽電池の根本的な違いは,まさにこの点にあるわけです。

 この数字は私は未検証です。正しいと仮定すると知らぬ間にえらいことが起こっていたのだと驚きます。


 著者は続けます。

・火力発電所など,機械的エネルギーを電気エネルギーに変換する装置を含むシステムは,大きいほど効率がよい。従ってエネルギーの発生箇所には局所性がある。

・局所性のあるエネルギーを消費地に回すには,電力の場合送電が必要で,「グリッド」と呼ばれるこの技術によって,現在のエネルギー供給は成り立っている。

・しかし太陽電池による発電は,規模と効率は無関係であり,太陽の光さえあればどこでも同じように発電が可能。よってエネルギーの局所性はない。

・もし現在の送電システムに,局所性のない太陽電池による発電を組み込もうとすると,非効率的,高コストで,合理的ではない。

・そこで,これに変わる新システムを構築する必要がある。その柱は太陽電池,電力貯蔵,そして電力制御を行うパワーエレクトロニクスである。

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 なるほどなるほど,なぜ発電所はあんなに大きいのか,なぜわざわざ遠方から高圧で送電しなくてはならないのか,太陽電池となにが根本的に違うのか,が明らかにされました。


 そして,

・技術の革新は,その時々の当事者以外から行われることが多い。トランジスタの発明は真空管屋ではなく,コンピュータは電子屋ではなく,マイクロプロセッサはコンピュータ屋ではなく,インターネットは通信屋ではなかった。

・電力についても,電力屋以外から革新される時代が来た。電子屋,IT屋は,電力分野に進出してでっかい仕事をぜひやろう!

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 と結びます。


 電子工学や情報工学のエンジニアに,電力やエネルギーの仕事をやろうと呼びかけていますが,もう1つ裏側に主張があるように思います。

 それは,エネルギーとか電力とか,そういうインフラを抱き込む巨大な産業には,どうしても既得権があって,自らが今やっているビジネスを根底から変えるような変革を,最終的にするはずがないということでしょう。

 昨日だったか,太陽光発電の割合を国の目標レベルに引き上げると,天候によって総発電量が大きく変動して停電するんじゃないか,という意見に対し,国が実証実験を行うことにしたというニュースが出ていました。

 こういう懸念はもっともでしょうが,先のコラムを読んだ我々は,すでにこの懸念の根源が,エネルギーの局所性と19世紀の偉大な発明「グリッド」を引きずった故に出てきたものであることに気が付きます。

 そこで,これら前提の否定から入ろう,それには彼らのようなしがらみのない,電子分野,情報分野のエンジニアが挑戦しないといけない,と鼓舞しているわけです。

 こういう,指数関数的に拡大する理論というのは,胸のすくよな爽快感がありますね。先日もシェルが「これはペイ出来ない」と風力発電への投資を中止しましたが,これなどもやはり既得権を持つ者の性でしょう。

 しかして,電子屋,IT屋がこれらに進出するのは時間の問題だと思われます。すでにこれらの技術者は,電気自動車の分野に進出し,パワーエレクトロニクスを自分の庭として認識し,その世界観を共有しつつあります。

 技術に永遠はなく,常にスクラップ&ビルドです。19世紀の送電システムは偉大な発明でしたが,これとて同じです。永遠はありません。

 ただし,このコラムには1つ視点が欠けています。太陽光発電は,太陽電池以外の方法や太陽電池の黎明期にかかった膨大なコストによって現在があります。

 化石エネルギーは,初期の開発投資がそれほど大きくなかったと想像できるわけですから,そもそもそこが前提として違います。太陽光発電が地球と人類の負担にならないといえるのは,それら初期のコストをきちんと精算してからになるでしょう。しかし,私はその精算は,どんなに頑張っても当分終わりそうにないと思います。

 つまり,人類は,やはり「打ち出の小槌」を手に出来なかった,ということです。

 もっとも,このまま化石燃料に頼ることは不可能です。生き残るために現時点の収支を見て,何に投資するのが得策かを考えねばなりません。

 化石燃料は,燃やしてエネルギーにする以外に,プラスチックや化学薬品の原料にもなります。こうした「化石燃料でしかできないこと」のために大事に使うのが本来の姿であり,考えて見るとこれをただ単に燃やして使うなどと言うのは,100年後200年後の子孫たちにとって,卒倒するようなことではないでしょうか。

販売店の責任とは

 さて,先日VintageComputerさんから購入した「VCオリジナル 2ポート eSATA ExpressCard」の件ですが,先日送り返しました。SmallPacketによる航空便で送り返しましたが,わずか150円。軽い梱包を心がけた結果です。

 まだ不良だったのかどうかはわかりませんが,いずれにせよ手元に使えないもの(そればかりかカーネルパニックを引き起こす危険なもの)があっても仕方がありませんので,送り返す以外の選択肢はありません。

 VintageComputerさんのレスポンスは速く,私からのメールに翌日返事が届きました。不良の可能性が高いので送り返せ,とのことで,その際の注意は「保証規定」を読むように,とありました。

 その保証規定によると,初期不良は返送料を一時立て替えてくれ,後で「ポイント」で返すから,とあります。

 ポイント?

 まず最初に,なぜ初期不良の返送料が販売店持ちなのかですが,これは購入者に落ち度がないから,です。もちろん販売店としても,メーカーの落ち度で発生した初期不良の責任を取るのはおかしいかも知れませんが,販売店はメーカーや卸業者の,購入者に対する一次窓口の機能も担っています。

 実際,多くの日本のお店は購入者に対し着払いで返送するよう指示を出すわけですが,この時の返送料はお店が負担することもあるし,メーカーに請求する場合もあるので,なんとも言えません。

 この段階で,販売店であるVingtageComputerさんが返送料を負担する必要性が明らかになったところで,それがなぜポイントなんだという疑問です。

 ポイントは,その店でしか使えないものですし,期限があるのが普通ですから,どんなものも買えて,しかも期限がない現金とは全く違うものという考え方が普通です。会計上の判断としても,購入者からの借入金という理屈と,あくまで販促費という理屈で意見が分かれています。

 立て替えたものが返送に必要となった現金であったわけですから,その立て替えたものを返してもらう際には,同じ現金で返してもらうべきでしょう。つまり私は,ポイントを購入したわけではありません。

 また,誤配の場合は振り込みやクレジットカードで返金するとありますから,返金することそものが制度上不可能ということではなさそうです。

 ということで,こちらの落ち度がない初期不良でポイントでの返却はおかしい,立て替えた現金で返してくれ,とお願いし,同時にポイントで返す理由の説明を求めました。

 数時間して返事が来たのですが,全文の掲載は許可を取っていないので抜粋すると,

・今回に限ってクレジットカードで返却する。
・初期不良は最終的にはメーカーの責任で,販売店に直接の落ち度はない。
・米国では初期不良品の返送料も購入者負担が普通。
・しかし日本では馴染みがないので,ポイントで返すことにしている。
・保証規定に明文化しており,納得した上で購入してもらっている。

 とぃうことでした。

 どう思われますか?

 一応クレジットカードで返金されるということですので,おかしな議論をふっかけるのは得策ではありませんが,初期不良については自分達は悪くない,というスタンスを崩していません。実際,謝罪の言葉は全くありませんでしたし。

 私も一時期販売店にいましたので,販売店の理屈も,メーカーの理屈も少しは分かっているつもりですが,単純な商習慣の違いを超えた疑問が消えません。

 まず,初期不良の責任は,彼らの主張通りメーカーに全責任があります。販売店もそのメーカーを信用して仕入れているわけで,それが不良品だったという,品質と信用の問題を出したのですから,メーカーが全面的に悪いことに疑いはありません。最終的に全責任を持つのは,VintageComputerさんの言うとおり,メーカーです。(しかし,それを客に言えば客が納得するという発想が,ちょっと思慮が足りないなあと思いますが)

 ただ,販売店の大切な機能には,購入者の窓口というのがあり,いざというときメーカーの代行を行う事もあります。これは,商習慣として慣例化しているケースもあるでしょうし,契約などで明文化されているケースもあると思います。

 いずれにせよ,メーカーのサポートに電話して「販売店にご相談下さい」と案内されるのは,こういう理由があるからです。

 とはいえ,販売店にもいろいろな業態があり,こうした販売以外の業務を一切行わないお店もあります。あえて行わずコストを削減し安売りの減資とするお店もあるし,正規品を扱っていないのでメーカーと話が出来ないと言うお店もあります。要するにお店の機能はお店自身が定義して運営していくものだ,ということです。

 その点で,VintageComputerさんが「自分達に落ち度はない」というのは,気分的にいささか抵抗がありますが,それでも納得出来ない話ではありません。ゆえに販売店にも購入者に落ち度がないから,双方痛み分けで返送料はポイントで返す,という理屈は一応筋が通っているように見えます。

 さて,今回の商品は「VCオリジナル」と銘打っています。ノーブランドではなく,またApple製でもsonnet製でもありません。VintageComputerさんのオリジナルの商品ですから,いわばプライベートブランドのマヨネーズなんかと同じで,VintageComputerさんは販売店としての責任は百歩譲ってゼロだとしても,製品そのものに対する責任は回避できないのではないかと,思うのです。

 もし,VintageCompterさんがそれでも責任はない,といいだしたら,この商品はもはやノーブランド,もしくはジャンク品でノーサポートの商品になります。そういう前提ならやむを得ませんが,この商品は違います。

 OEMを受ける側は,商品を他の会社に作ってもらっていますが,製品の品質に対しては一定の責任を持っています。実際に作っているOEM元の会社に一番責任があるのは事実ですが,それはあくまでOEMを受ける側に対しての責任です。

 今回の商品が本当に不良だったとして,その責任は製造メーカーにあるのは確かですが,それはVintageComputerさんとの話し合いの中だけの話で,購入者に見えないところにあるから,「VCオリジナル」なわけです。

 この段階で,私の主張は,少なくとも商品に対する責任をVintageComputerさんが持っているという結論に達します。よって双方痛み分け,という理屈は成り立ちません。


 次に,米国で返品にかかる費用の負担が購入者にあるかどうかですが,これは事実のようです。その代わり米国はもっと広範囲の消費者保護の制度が整っています。私は米国の消費者行政の専門家ではありませんからこれ以上の言及はしませんが,VintageCompuerさんの主張に,自分達に都合のいい所だけ「米国流」を適用しているのではないか,と思う人もいるかも知れません。


 最後に,どちらも悪くないからポイントで返す,と言う理屈ですが,先程から述べているように,この商品に限って言えば,販売の責任をゼロとしても,製品に対する責任は回避できません。よって双方痛み分けにはなりません。

 さらに,双方痛み分けがどうして「ポイント」なのか,だれがポイントをもらって痛み分けと納得したのか,が冷静に考えると不明です。良く買い物をする人は結構でしょうが,滅多に使わない人にとっては価値が薄く,期限が切れてしまって失効してしまえば,全く価値はゼロです。お店にとって,ポイントは借金ではなく販促費用として会計上扱われているケースが大半であることが,ポイントという「独自貨幣」の性質を如実に語っています。


 保証規定に納得してもらった上で,という話については,残念ながら最近はあまり効力を持ちません。基本的に双方の話し合いで決着した内容が優先されるのは今も昔も変わりませんし,司法上の判断でその保証規定に問題があれば,保証規定への応諾が無効になるケースは珍しくありません。ここらへんを杓子定規に考えるのは中学生までだと個人的には考えています。水掛け論をするのは不毛です。


 ということで,いろいろ迷ったあげくに,こんな感じで返事をしました。

>  私もかつてはMacや中古パソコンの販売店におりましたし,
> 今はメーカー勤めをしておりますので,頂いたご説明は確かに
> 販売店の本音として理解できます。
>
>  しかし,やはり販売店には何かあったときのメーカーの
> 代役として購入者の窓口を担うことも期待されていますし
> (そして実際に御社はきちんとその機能を果たされています),
> おっしゃるとおり最終的な責任はメーカーにあり,いわば販売店も
> 被害者であることは間違いなくとも,それはやはり販売店とメー
> カーとの間で決着すべきお話で,優先されるべきは購入者に全く
> 責任がないという事実であると思います。
>
>  加えて,こと今回の件については,商品が「VCオリジナル」と
> 銘打ってあることから,御社は単純な販売店としての責任に加え,
> 製品そのものについても責任があるというのが私の考えです。
>
>  御社のように,厳密にメーカー,販売店,購入者それぞれの
> 責任と負担をはっきりさせて対応を区別してらっしゃるなら,
> 今回の商品についても同様にそれぞれの責任の所在と負担費用を,
> 他のAppleやSonnetの製品とは区別しておくべきではな
> いでしょうか。


 これを「意見として」と前置きして返事としました。
 
 このメールに対して,返金についての簡単な案内と,意見として参考にする,という簡単な返事が届きました。

 わずか150円ですが金額の問題ではなく,私は彼らの販売店としての責任,あるいは今回の商品そのものに対する責任についてどう考えているのかをただしたかったのです。

 残念ながら,販売店には最終責任はない,という考えを結局最後まで曲げることはされませんでしたし,ここ数回のやりとりでただの一度も謝罪や感謝といった意味の言葉が使われることはなかったところに,自分達は悪くないという考えが徹底していることを強く感じました。顧客からの意見に対する感謝がないところにも,そもそも意見など求めてなどいないという気持ちがあるのでしょう。
 
 10年もややこしい商品の販売で生き残ってきたお店ですから,このくらいのことでいちいち頭を下げていたり,感謝をしたりしていたらやっていけないのでしょうね。面白い商品を扱っているお店ですから残念ですが,私の印象としてはそれを武器に結構彼らが有利になるような形で商売が出来ているケースだと思います。お客から見ると,ハイリスク・ハイリターンということになるでしょうか。

 今回の返送料は,小さなものだったから150円で済みましたが,これが大きいものだと何千円にもなるケースもあります。VintageComputerさんの売価が国内の店より2000円安いと言う理由で購入を決めても,その商品がたまたま運悪く初期不良だったりしたら,他の店で買った方が安かったと言う可能性が十分にあるということです。

 金銭面もそうですし,こういうやりとり一つとっても,不良品が出たら,なかなか気持ちよく終わらせてくれるお店ではないので,そのあたりも加味して,本当に特かどうかをよく考えてから,利用されることをおすすめしておきます。

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