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AT-X 16-28 F2.8 今度は露出がおかしい

 昨年末にAF微調整をメーカーでお願いした,AT-X16-28mmF2.8PRO FX。逆光には弱いですが色も解像度も私好みで,とても気に入って使っていました。

 ところが先日,F4で絞って使うと1段ほどオーバーになっていることが分かりました。評価測光の結果だろうと思っていましたが,それでもこれだけ大きなズレが何度も出るのはおかしいと,気になって真面目に調べて見ました。

 28mmのテレ端では,F2.8がほぼ適正,F4やF5.6と言ったように絞ると0.7段ほどオーバーになります。16mmのワイド端では露出の差は小さく,ほとんどありません。

 以前からそうだったか思い出せませんが,今少なくとも1段ほど露出のズレが出ているのは事実ですから,これは潔く修理に出すことにします。

 電話をすると,実に丁寧に対応して頂き,前回同様の手続きで発送することになりました。

 1週間ほどして電話があり,現象を確認した,調整したので良くなっているはずと聞いて安心しました。

 届いて試したところ,確かに改善しているのですが,完全に治っていませんでした。

 開放だと0.3段ほどアンダーです。F4やF5.6にするとほぼ適正です。0.3段ほどですので大した差ではないとは思いますが,16mmでは相変わらず差がほとんどなく,28mmで出てくるというのは気持ちが悪いです。

 それに,せっかくF2.8通しのズームで,開放でも使ってみようと思えるレンズなのですから,やっぱり開放でアンダーというのは,どうも落ち着かないのです。

 ここから先,やりとりを続けてあわせ込むことも考えましたが,修理調整直後にこれですので,トキナーの基準としてはこれがOKなのでしょう。使えない期間が増えてしまうのも嫌ですし,修理中に他の調子が悪くなるのも心配です。

 今,このレンズの値段は私が買ったときよりも1万円以上値上がりしているようで,私はそれなりによい買い物をしたと思うのですが,0.3段もの露出のズレを許容出来るほど私は寛容ではないことに,気が付いてしまいました。

 どうしたものか・・・

 もう,このレンズはあきらめて買い換えようかと思っています。無駄なお金と時間を消費することになってしまいましたが,我慢して使うようなレンズでもありません。今どきのレンズですし,開放から躊躇なく使いたいじゃないですか。

 そう思って,かつて候補にあげていたタムロンの15-30mmF2.8,いまこれが随分値下がりしているんですね。これだったら最初からこっちを買ったかも知れません。

 ただ,私はタムロンとはどうも相性が悪く,これまで良い思い出がありません。評価はAT-X16-28mmF2.8PRO FXよりもずっと良く,憧れの純正14-24mmF2.8に比肩すると言うくらいですので,確かに期待は高いです。

 一方,純正の18-35mmF3.5-F4.5ですが,軽くて小さくて良く写るのは間違いないのですけど,18mmというのが今一歩なこと,やっぱりファインダーが暗い,それほどシャープではないなあという印象もあって,ほとんど出番がありません。わずか2mmですが,やっぱり18mmと16mmでは根本的に違います。

 この純正18-35mm,売ると37000近くにもなるんですね。さすが純正。これとAT-X16-28mmF2.8とで,ちょうどタムロンの15-30mmF2.8が買えるくらいになります。

 なんだかバカバカしいのですが,使わないものを持っていても仕方がないし,そのうち壊れてしまってゴミになるかもしれないと思うと,今回はこの2本でタムロンにリプレースすることにしたいと思います。

 え?純正の14-24mmにしないのかって?

 高すぎですよ,滅多に出番がないレンズなのに,値上がりしてさらに遠くなったあのレンズを買うのは無理です。それに,今の大三元のなかでは最古参で,いつリニューアルされてもおかしくないじゃないですか。

 そうそう,ニコンからこのレンズの後継と思われるレンズの特許が出てるそうです。見てみると,14-28mmになっています。おお,とうとうズーム倍率2倍にするんですね。28mmまでいけば繋がりも良くて,出番も増えますし,いいですよね。

 手ぶれ補正はもちろんあり。しかし値段は30万円コースでしょう。ますます買えないレンズになりそうな予感です。

 そんなわけで,トキナーの方には恨みはないし,今回もとても良くして頂いたのですが,やっぱり最後には私と縁がなかったということだと割り切って,今タムロンのレンズを予約中です。

 値段が下がって急激に売れたのか,メーカー在庫切れなんだそうです。まあ製造が難しいれんずでしょうし,しばらく待つことにします。

 

新しい電子レンジはグレードダウン

  • 2018/01/30 13:55
  • カテゴリー:散財

 インフルエンザが猛威をふるっています。

 不詳私も,この流行に乗り遅れまいと,一発大きなインフルエンザに罹患しました。先日東京に雪が積もった翌日の朝,出社してから突然鼻水が出てきたかと思ったら,その日の夕方には37.5℃の熱が出ていました。

 こんなことはよくあることだと油断をしていたところ,翌朝には39.5℃になり,まっすぐ歩けない状態になりました。ここまで高熱がでるなら間違いなくインフルエンザだろうとお医者さんにかかると,やっぱりそう。この時39.7℃まで上がっていました。

 イナビルなる馴染みのない薬を出され,朦朧とした意識の中でなんとか吸い込み,解熱剤で熱を下げつつ,寝ているのか起きているのかよくわからん夢うつつの数日間を過ごし,熱がようやく下がったのが3日目でした。

 同時に腰を痛めたりお腹を壊したり強烈な頭痛に苦しめられたりと,どれか1つでもヒーヒーいっている不調が一気にやってきてしまい,心も体もボロボロだった私に,自分も1日早くインフルエンザに罹患していた嫁さんが言うのです。

「そういえば電子レンジが動かないのよ」

 もうね,そんなことどうでもええという感じです。

 しかし,寝ているしかない私と違い,元気な子供はもちろん,嫁さんの生活も電子レンジがないと前に進みません。とりあえず電子レンジがない状態でもこなせるメニューを工夫してもらうことにしました。

 いや,この電子レンジは少し前からおかしかったのです。

 パナソニックのNE-S262というオーブンレンジなのですが。1年くらい前から時々エラーが出るようになり,暖まり方にもムラが出るようになりました。

 極めつけが今年の正月の出来事で,パンが焼けなくなりました。何度か試すと焼けるようになったのですが,心配になって中を見てみると,なんと上部のヒーターの端子がスパークでボロボロに砕けており,ブラブラしておりました。

 スパークはかなり大きかったようで,天板に張り付けたスポンジも黒焦げでした。状況からの推測ですが,どうも庫内の蒸気が入り込み,これが結露を作り,端子部を腐食させたのではないかと思います。

 さらに朽ちて外れた端子が周辺の金属部にも触れてショートしたり水を含んだスポンジを焦がしたりと,大事故にならなかったのが不思議なくらいでした。

 この時は腐食した端子を磨き,朽ちたコネクタを交換して修理をしたのですが,こういう危険な設計をするメーカーの製品は今後は避けようと思った次第です。

 今回の故障は電子レンジで,トーストは問題なく焼けますが,暖まりません。スタートを押しても庫内の照明は点灯せず,ブーンといううなり音も低いままです。取り消しを押しても取り消す事が出来ず,仕方がないのでコンセントを抜くことになります。

 これまでなんどか調子が悪かったこともあり,もう限界だろうと新しいものを買うことにしました。

 意識レベルが低下している中での緊急購入ですので,あまり比較検討は出来ません。決めた事は,26リットルの容量,ターンテーブルのない自動化された電子レンジであること,パナソニックを除くこと,トーストが早く焼けること,スチームによる調理はどうでもいいこと,です。

 NE-S262はビストロではありませんが,過熱水蒸気が利用出来る,中級機でした。ヘルシオが流行っていたころでもあり,私もちょっと期待したのですが,自動メニューでないと使い道がなく,水タンクの掃除に手間がかかり,水タンクと配管の衛生状態にも不安があって,しかもスチームが出るまでに時間がかかるという問題があり,全くメリットを感じませんでした。
 
 自動メニューもそんなに美味しいものではないですし,肉も魚も火が通らず,予定通りの時間に食事を始める事すら出来ない有様で,我が家ではすっかり信用をなくしていました。

 一方で,4分ほどで焼き上がるトーストはこの手のオーブンレンジとしては破格の速さでしたし,2本の上面ヒーターのおかげで,手作りピザは美味しく焼けて,うちの定番メニューの1つになっています。オーブンは別にして,グリルについては継承したい機能です。

 とまあ,こういう観点で調べて見ると,東芝のER-RD7という機種が良さそうです。基本スペックはこれまでの機種とほぼ同じですが,同じ26リットルなのに全体に小さくなっており,その上背面を壁にくっつけることも許されています。これはいい。

 過熱水蒸気がないので水タンクもありませんが,トレイの周りに水を溜めて乾燥防止に湯気を使うことは出来るようです。これをスチームなどと言っていますが,まあこれははったりですね。

 でも,準備も片付けも面倒だった水タンクなしで湯気を使えると言うも手軽でいい2かもしれません。

 値段は約3万円。以前機種が4万円弱でした(特価で24000円くらいで出ていた事もあるそうですけど・・・)からグレードダウンになりますが,使わない機能が綺麗に取れてこの値段になっていますから,むしろ好都合でしょう。

 グレードダウンはトーストが6分弱ほどかかるようになったことが1つ,もう1つは上面ヒーターが1本になってしまったことでしょうか。

 前者は,毎日パンを焼く嫁さんを見ていると,焼き上がりでピーピー鳴らされているのに数分放置しているのが常態化していて,早く焼き上がることが生かされていないどころか,むしろデメリットになってさえいます。

 後者は一応レシピブックには「出来る」とありますので,それを信じて購入です。

 ということで,中の下ランクの電子レンジ,ER-RD7のレビューです。


・大きさとデザインの印象

 大きさは確かに一回り小さく,窮屈だったうちの電子レンジスペースに余裕が生まれました。背面をくっつけることが出来るので,手前の張り出しもなくなり,すっきりまとまりました。

 ただ,同じ26リットルとはいっても,縦横斜めの寸法は随分違っていて,特に奥行きが小さいような印象です。以前の機種はトーストを4枚まで焼くことが出来ましたが,ER-RD7では2枚までしか焼けません。

 また,30cmのピザは入らないようです。少し小さめに作る必要があると思います。

 デザインは,高さが低いので今どきな印象を与えますが,白はいかにもな家電の白で,塗装はつやつやでちょっとがっかりですし,エッジも80年代風に立っているので,なんだか電子レンジだけ昔の製品を買ったような気分になりました。


・操作系

 下位機種ですので文句は言えませんが,ロータリーエンコーダを使わず,ボタンをたくさん並べて押す場所と押す回数で機能を決めていく煩わしいものです。

 とはいえ,以前の機種のジョグダイヤルも決して便利とは言えず,時間の設定は便利だったのですが,様々な選択をダイヤルでやらねばならないので,調理方法を一発で設定出来るボタン式があながちダメだとも言い切れません。

 私のように,使う機能がすでに絞り込まれている人は,それらが独立したボタンであればかえって便利なわけで,実際「お酒」ボタンがついたのはとてもありがたいです。


・性能

 赤外線センサが搭載されているので,ある程度あてになる自動加熱が可能なのですが,センサの性能そのものは以前の機種の方が上だったようです。しかし,実査に使ってみると全く問題なしで,ご飯もお酒もきちんとあたたまります。


・音

 静かです。以前の機種は温め中から強烈なファンの音がしていましたが,ER-RD7は加熱中は静かで,加熱が終わったらファンが強く回るようになります。


。から焼き

 塗装や油などが焦げて臭いがするので,初回は利用の前にから焼きをするのがこの手の家電の常識なのですが,よく考えると以前の機種ではやった記憶がありません。取説を見ると以前の機種は必要なかったそうです。

 ER-RD7では必要です。から焼き中は結構な臭いがします。


・お手入れ

 ターンテーブルもありませんし,庫内の拭き掃除は以前と同じくらいで大変ではありません。パンくずも水滴も手前のトレイに入り込み,そのトレイは簡単に外せますので,これも問題なし。なんでも,一世代前の機種はトレイがなく,ゴミは奥の方から掻き出さねばならなかったそうです。


・残念なこと

 あたため機能は,ボタンを押すごとに600W,500Wと出力が変わっていくのですが,温度を設定して暖めるとか,1000Wの最大パワーで暖めるという機能は最後の方に収まっているので,ボタンを何度も押さないと到達出来ません。

 特にせっかくの温度センサを使う設定温度であたため,という機能がこんな使いにくい場所にあるのは,積極的に使わないように仕向ける力が働いていて,この機能にあまり自信がないんだろうなあと思いました。

 あと,マニュアルです。

 コスト削減でレシピがモノクロなのは仕方がないとしても,PDF版もモノクロというのはいけません。


・まとめ

 値段相応です。基本機能はちゃんと作られているし,使い勝手も悪くなく,このクラスの電子レンジが売れ筋であるというのも頷ける話です。

 45000円を超えると,容量も30リットルになり,オーブンの温度も300℃が使えるようになってきます。こうなるともう別物なのでやっぱり予算次第かなあと思いますが,果たしてそんな機能をどれくらい使うのかを考えてみると,電子レンジという調理家電にお菓子作り機能を求めるのは筋違いなんじゃないかと思っています。

 その点で言えば,3万円以内で基本機能+基本機能が便利になる機能,を取捨選択して搭載したこのクラスの電子レンジは,なかなか良い買い物であったと思います。

 さて,何年持ちますか・・・そろそろ洗濯機もやばそうですし,なにかと大変です。

 

3Dプリンタで昔のラジオのフタを作る

 3Dプリンタの用途として,なくした部品,壊した部品を作るというのがあります。私はフィギュアを作る事はしませんし,模型も部品レベルから自作しようとは思っていませんから,自ずと修理や補修を主目的と考えています。

 もっとも,電子工作に必要なケースを作る事も目指していますが,こういうものは積層型の3Dプリンタでは綺麗に出来ないでしょう。

 で,先日まで取り組んでいたのが,古いポケットラジオの裏蓋です。

 このラジオ,私の父が若い頃に使っていたものらしく,推測するに1960年代前半から中頃のもので,当時の松下電器製です。

 006Pを使っている,2SB172や2SA101といったゲルマニウムトランジスタを使っているというあたりで新しいものではないと分かるのですが,なにせチューニングダイヤルに「周波数の単位」が書かれていないので,KcなのかKHzなのかで年代を推測するといういつもの手が使えません。

 とはいえ,私がまだ保育園に行っているときにはすでに私のオモチャになっていましたし,それ以前からあったことを考えると,1960年代というのは間違いないでしょう。

 ところがこのラジオ,電池フタのような気の利いたものはなく,電池を交換するときには裏蓋を全部ガバッと取り外すようになっていました。部品をむき出しにして電池の交換(それも交換頻度の高い006P)をするものですので,時代を感じます。

 小さい子供のことです,そうして外した裏蓋をそのままどこかになくしてしまい,長い間裏蓋がない状態で私のガラクタ箱に収まっていました。

 数年前,実家に戻った際にそのガラクタ箱から偶然発掘されたのがこのラジオでした。アンテナ個いるが断線していたので修理し,電解コンデンサをすべて交換して,調整をしてすませたので電気的には完動品なのですが,裏蓋がないので実用性はありません。

 大きさも厚みも形状も汎用のケースで間に合うようなものではないので,今もそのままむき出しなので,ここはその裏蓋を3Dプリンタで作って見ようと思ったわけです。

 ラジオの寸法をノギスで測りまくり,手描きの図面をまず作りました。そして解説本を見ながらFusion360を操作し,大枠出来上がったのが3日後です。

 難しいのは,ボリュームツマミやイヤホンジャックの切り欠きをどうするかで,これがなかなか位置と大きさが合わず,苦労しました。

 それと,上蓋の爪を引っかけるくぼみを設けるのも難しくて,ここも何度もやり直しました。

 何度か部分的な試し打ちをやってみて,これでいけるかなとおもって打ち出したところ,やっぱり一部寸法が合いません。追加工も出来なかったのであきらめて,作り直しをします。

 しかし,2回目は悪いことに反りが強烈に出てしまい,四隅がテーブルから剥がれて持ち上がったので,ケースの底面が丸くなってしまいました。

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 こりゃダメだなと思いつつ,切り欠き部分を少しヤスリで整えるとちっとうまく嵌合しました。電池もちゃんと入るし,この丸い背中も手に馴染むと言えば馴染むので,このままでいいことにしました。

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 綺麗に作ると言うよりも,中の回路を保護する事が最大の目的だったので,この際いいことにします。

 電池を入れて音を出してみると,ちゃんと裏蓋がある分音も良くなり,実用レベルにきたように思います。

 案外しっかりしているし,見た目もそんなに悪くはありません。それにクリア素材で作ったのでシースルーですし,なかなか面白いものが出来たように思います。

 3Dプリンタの面白さがちょっとずつ分かってきたと同時に,メカ設計をするエンジニアってすごいなあと思うようになりました。だって,私がやった一連の試行錯誤を,何千万円もする金型でやるわけでしょう,私には怖くて無理です。

 

中華製SU-800にご用心

 D850には,内蔵フラッシュがありません。もともとフラッシュ内臓に否定的だった私の考えが変わったのは,フラッシュを内蔵したD800を使っている中でのことです。

 内蔵フラッシュはガイドナンバーも小さく,レンズに極めて近い位置に固定されていて照射の自由度もなく,結局使い道がない割に,ペンタカバーが弱くなり,可動部も壊れやすい,必要な部品が大きくカメラ本体が大型になったりデザイン的に妥協が必要だったりと,メリットは皆無であるというのが,反対だった頃の私に考えでした。

 D800で考えが変わったのは,内蔵フラッシュをリモートフラッシュのコマンダーに使うという使い道があることでした。

 ニコンのスピードライトは精度も使い勝手も良く,スピードライトを使った撮影で失敗しない事が売りになっています。このことだけでニコンを選ぶ理由に挙げる人もいるくらいです。

 CLSと呼ばれるこのシステムは,スピードライトを複数並べる多灯撮影でも,難しい露出や発光量の調整は自動で行われますし,それぞれのスピードライトはワイヤレスで制御されますので,ポンと好きなところに置くだけでです。

 CLSでは最大3台のスピードライトを配置でき,それぞれの発行量も調整出来るようになっています。これによって,眼に光を入れる,あごの下の影を消す,髪をキラキラ輝かせるなどの高度なテクニックが簡単にできるようになります。

 しかしこのCLS,当然ですがCLSに対応したスピードライトを複数持っていないといけません。それなりに高級機でないと対応しませんし,発光量がある程度大きくないと配置の自由度が生かせません。そうすると当然高価になるわけで,部品の劣化から消耗品と言う人もいるくらいのスピードライトに1つ5万円以上の投資が必要になるのです。

 これが敷居の高さになると私は思うのですが,CLSは何も多灯撮影が重要なのではなく,好きなところにスピードライトを置くことができる,つまりカメラとスピードライトがバラバラに配置できることにもメリットがあります。横から当てたい,背後から発光させたい,といった要求は,スピードライトがカメラから外れてこそ実現出来ます。

 もちろん多灯撮影が真骨頂ではありますが,内蔵フラッシュが使い物にならないのでSB-700を買ってみたところ,内蔵フラッシュがコマンダーになることから,いきなりワイヤレスでリモートフラッシュも可能になってしまう,というとてもうれしいことが起きるので,CLSの入り口としてとても良い機会になるのです。

 そう,内蔵フラッシュは,ワイアレスストロボのコマンダーなのです。

 D850では内蔵フラッシュがなくなりましたので,コマンダーになることも出来なくなりました。これはとても残念な事で,D800からの移行で唯一私が継承できなかった撮影方法でした。

 かつてのSB-400くらいの,それこそ内蔵されていたものがそのまま外に出たくらいの小型スピードライトにコマンダー機能とIRフィルタを搭載したものが18000円くらいで出れば私はそれをD850と同時に購入したことでしょう。

 ところがある時,最近激安の中国製が幅を利かせているフラッシュをamazonで見ていると,SU-800というニコンの「コマンダー」の互換品さえも出ていることがわかりました。純正が3万円なのに互換品は9000円。激安とはいえないまでも,手が出せる値段であることは間違いありません。

 これを買い足せばD800相当になる,と意気込んでこのSU-800互換品を先週買いました。その顛末です。


 届いたSU-800はいかにも中国製という作りの悪さで,まずがっかりします。電池のフタは成型不良で微妙に変形していますし,電源スイッチもガタガタと動き,クリック感も乏しいものです。

 カメラから外れないようにするロック機構も動きが悪くてうんざりですし,これはすでに地雷の予感がします。

 極めつけが「装着できない」のです。ホットシューに差し込むのですが,ピンの先端が太く,しかも飛び出し量が大きいので,これがぶつかりホットシューに入っていきません。

 押し込もうとするとピンがホットシューにぶつかり,大きな傷を付けてしまいます。私のD850も傷物になってしまいました・・・

 それでも先の細いもので押し込んでホットシューに差し込んで機能確認をします。一応SB-700をスレーブとして発光させることは出来ているようです。AF補助光は全く光りませんが,それでも露出は失敗していない様子です。

 あ,そうそう,このSU-800互換品にはAF補助光が搭載されています。補助光とはいえ,なんと赤色のレーザーで縦横のパターンを投影するもので,なかなか面白いのでは,一方で被写体が顔だったりすると眼に入って危ないなと思います。

 どっちにしても,ピンが短くないと差し込めませんので,改造することにします。やることは簡単で,ピンに1mm程の長さのスリーブかなにかをはめ込んでかさ上げし,飛び出し量を制限するのです。

 早速分解してみます。電池ケースにある4つのビスを外して,電池バネを押し込みながら上ケースを引っ張るとパカッと外れます。大きなコンデンサが載った基板を固定するビスを2つ外すと,基板が外せるようになるので,裏側にあるコネクタを3つ外してやります。

 するとピンを固定した基板が奥の方に出てきますので,4つのビスを外してやればピンが取り外せます。私の場合,ここにピンとほぼ同じ内径のバネを差し込んで,かさ上げをしました。

 元のように組み立てて作業完了。

 さて,これをF100やD2Hに取り付けますが,発光しないばかりか本体がスピードライトを認識していません。ちょっとピンを引っ込めすぎたようです。

 ということで再度分解して,バネを短く切ることになるのですが問題は膨大なエネルギーがチャージされてコンデンサをどうするか,です。触ると確実に感電しますし,下手をするとやけどや怪我をするかも知れません。なにより怖いです。

 コンデンサの電圧を測定すると,余裕で500Vを越えています。これはあかんやろ。

 こういう時は,抵抗を使って放電させるのです。

 ぱっと目に付いた抵抗を拾い上げてコンデンサに涼しい顔でくっつけたところ,腹に響くような低音と,バスケットボールくらいの赤い閃光が私の目の前に飛び出しました。思わず「おおーっ」と叫んでしまったほどです。

 なにやら焦げ臭いし,まあよくも爆発事故にならなかったもんだと思いましたが,その抵抗を見ると黒く焦げています。カラーコードをみると・・・え,330Ω?

 このエネルギーの放電には,330Ωは小さすぎです。大きな電流が流れ,1/8W程度の小型抵抗が燃えてしまったのでしょう。あるいは放電したのかも知れません。

 あれほどの閃光でしたから壊れてしまったかも知れません。とりあえずバネの長さを短く調整し,組み立て直します。この時コンデンサの電圧は20V程度に下がっていました・・・

 D2HでもF100でも認識はするようになりましたが,実際の発光はしてくれません。D850でも同様です。まだピンが短いのでしょう。

 また分解して調整です。いい加減面倒ですが,なによりコンデンサが怖いです。もう抵抗で放電させるのも怖いし,とにかく触らないように作業することにします。

 何度か試みて発光するようになりました。SB-700を用意し,スレーブで動くかどうかをテストします。テスト発光では問題ないことは確認済みです。

 D850で撮影・・・しかし画像は真っ暗です。何度か試すと光っていない時もあります。これはおかしい。

 ピンの長さを元に戻して試してみますが,やはり状況は変わらずです。改造前には動いていたのですから,これは私が壊してしまったということでしょう。

 まあ,あれだけのスパークでしたから,壊れているかもしれないなと思ったので,案の定ということでしょうか。これを修理するのは大変ですし怖いので,もったいないですが廃棄することにします。あーもったいない。

 さて,コマンダーが準備出来ることをあてこんで,実はもう1つスピードライトを新たに買い増してありました。ニッシンのDi600です。

 選んだ理由はニッシンのストロボを使ってみたかったという事と,ヨドバシで最も安いCLS対応フラッシュだったということ,小型でありながらSB-700を越える発光量を持っていたことが,Di600を買った理由です。

 どうもニッシンは販売店を限定しており,現行送品のほとんどは直販です。しかもあまり安くなく,どうも純正でカバー出来ない部分で展開するという作戦を考えているようです。Di600はヨドバシでも買える数少ない商品の1つですが,それでも19000円に10%ポイントというなかなかのお値段です。

 しかもDi600は,D850には対応していません。D5もD500もそうです。なんだかニッシンという会社ののんびり具合が目に浮かびます。

 Di600はCLSのスレーブにも対応していますが,グループAのチャネル1に固定されます。そのせいもあってかLCDもなく,シンプルな操作はむしろ好ましいです。ただし,CLSのマスター機能はありません。

 で,このDi600とSB-700の2つをSU-800互換品でコントロールしようと思ったのですが,あてが外れてしまいました。SU-800の純正品を買いなおすかどうか・・・

 冷静に考えて見ると,SB-700をマスターにし,Di600をスレーブにすれば多灯撮影ができます。SB-700は本体から外せませんが,概ね正面から当てるので,これでも大丈夫です。

 試してみると,あっさり多灯撮影できました。SB-700とDi600って,微妙に光の色が違うんですね。これは盲点だったかも。

 それにしても,SU-800なんて,そもそもいらなかったんじゃないのか・・・


 ということで,結局絵に描いたような「安物買いの銭失い」をまたやらかしてしまったのですが,どうもamazonで買ったものにはハズレが多い印象です。amazonにはなんでもありますが,amazonの手が入っていないので,いいものも悪いものもそのまま出てきます。まあジャンク屋さんみたいなもんでしょう。

 個人的にはそういう「知っていれば得をする」ジャンク屋の世界は面白いし楽しいし好きではあるのですが,ジャンクも純正品も一緒に並んでいるのですから,それがジャンクである事を明記しておいてもらう必要はあると思います。

 それがお店の仕事なわけですが,amazonはそういう情報が少ないので,どうもひっかかるように思います。難しいですね。極端に安いものには注意するということにしないと,いけないように思います。

 ということで,SB-700とDi600の色温度の違いは今度のテーマとして,多灯撮影をもう少し真面目にやってみようと思います。

 カメラは自動化が進み,誰でもほとんど失敗のない写真が撮れるようになりました。しかしライティングはさすがに自動化できず,またそれを目指すという話も聞きません。

 写真というのは光と影を写し取るものですので,カメラやレンズの話だけでは全然足りず,究極的には光を読む事が必要だと思います。まだまだ勉強が必要ですね。

 

3Dプリンタで大失敗

  • 2018/01/15 14:06
  • カテゴリー:make:

 3DプリンタとFusion360に慣れるために,いろいろとテーマを決めては出力しているのですが,今回はBNCコネクタカバーを作ってみました。

 BNCコネクタはとても便利で性能の高いコネクタで,締め付けトルクの管理もいらないし,使わないときにも放置で良いので,気分的にも随分楽です。

 しかし,BNCコネクタのメスコネクタは案外錆びやすく,オスコネクタを付けないでいると,簡単に曇ってしまいます。

 これで測定結果に影響がでた経験はないのですが,よくないことは事実ですし,できるだけBNCカバーを取り付けるように私はしています。しかし,コネクタの数に対してカバーの数が圧倒的に足りません。

 買えば安く売っていることは分かっているのですが,ここは1つ3Dプリンタで作って見ることにしました。

 Fusion360でサクサクと図面を描き,3Dプリンタで出力したところ,若干寸法の調整が必要になりました。何度か修正を繰り返してうまく嵌合するようになったところで,量産開始です。

 全部で9個作る事にして,3行3列に並べて出力開始です。4時間以上かかるということでしたので寝る前に仕掛けておきました。

 果たして朝,ワクワクしてテーブルを見ると,なんとくしゃくしゃになった紐の塊が鎮座しているではありませんか。大失敗です。

 どうも,9つのうちまず最初に1つテーブルから剥がれてしまい,これがヘッドにくっついて他をなぎ倒したりひっかいたりして,すべてがテーブルからはがれてしまったようです。

 そして,ヘッドの先端のノズルには直径2cmくらいになった,溶けたフィラメントがコッテリくっついていました。

 フィラメントをアンロードしたのち,ノズルを加熱してこびりついたPLAを拭いとり,見た目は大丈夫そうです。テーブルにこびりついたカスや,周囲に飛び散った破片を掃除して,これで再スタートをしました。

 ところがやっぱりダメです。突然3mm程の塊が吐き出されたPLAの上に乗っかっています。そしてこれがノズルにくっつき,周囲を巻き込みながら,毛糸の玉のようなものが出来上がってきます。

 今回ロードしたフィラメントはクリアで,これまでのいろはクリアイエローだったのですが,失敗に終わった塊を見ていると,どうも黄色が混じっています。まだノズルに残っているのかもしれないなあと,気を取り直して掃除をし,再スタート。

 しかし結果は同じです。これはいよいよあやしいです。

 テーブルに糊を塗ったり,作る数を1つに減らしたりするのですが,それでもダメです。やっぱり黄色のPLAが出てきて,大きな塊を塗りつけていき,これをきっかけに全滅しています。

 テーブルに張り付けた3Mのシート(1枚600円以上する)を泣く泣く剥がしてテーブルから飛び出た取り付けねじを緩めて穴をねじ穴を丁寧に探り,再度慎重に締め直して新しいシートを貼り付けますが,やはり改善しません。

 こうなると,ヘッドがまずいとしか言いようがなく,やむを得ずヘッドと取り外してみます。

 すると,ノズルがヘッドの底面から飛び出している,そのノズルの周囲の1mm程の隙間に,ちらっと黄色い色が見えます。もしや・・・とあわててヘッドを分解して,私は血の気が引きました。

 なんと,ノズルとヒーターに,まとわりつくように溶けたPLAがこびりついています。大きさにしてくるみくらいの大きさになっています。

 どうやら,9つの出力中に塊になったPLAに熱せられたノズルが繰り返し行き来しているうちに,ノズルがPLAを掻き取るようにしてヘッドの中に隙間から入り込んで固まったようです。

 そして,出力中にヘッドの内部が熱せられると,この大量のPLAが溶けて隙間から流れ出して垂れてきます。これがある時出力中の造形物に落ちてくっついてしまうのです。だから途中までクリアで出力されていたのに,失敗する直前には米粒のような黄色い塊が出ているんですね。

 いやはや,これではどうにもなりません。数時間の出力をずっと監視する人などそんなにいないはずで,その途中でトラブルが発生することは珍しくもないのが3Dプリンタの世界だと思いますけど,そのトラブルの結果がこれほど甚大なものになるとは,寒気がします。

 仕方がないので,ヒーターとノズルの周囲に固着したPLAを剥がすため,ヘッドを完全に分解します。

 実は,先日から小児がんの本を読んでいたのですが,がんは「臓器を取り囲むようにぐるっと周囲を取り巻いていた」という描写が多く,私は人の内臓の実物を見たことなどありませんので,あくまで想像しては怯えておりました。

 その描写そのものの光景が目の前にあるので,さながら私は外科医の気分です。ヒーターや熱電対(温度センサです。ここからのケーブルは細い単芯のケーブルで切れやすいのですが,ここにもPLAが固着していました)を傷つけないように,慎重にPLAを剥がしていきます。

 どうにかPLAを除去できたノズルのユニットをヘッドに戻し,元のように組み立てます。本体にセットして試運転しますが,加熱エラーが発生。壊したのか!?

 原因は単純で,温度センサと空冷ファンのコネクタを入れ替えて差し込んでいました。ヒーターの温度が10℃と出ていたのでおかしいと睨んでいましたが,その通りでした。

 配線を入れ替えて無事に試運転は終了。これでうまくいくだろうと思っていたところ,なんとノズルのクリーニングをしろとメッセージが出てきました。

 面倒だけどもう一度フィラメントをアンロードし,指示に従ってノズルの掃除をします。そして改めてフィラメントをロードして出力しますが,今度はうまくいきました。

 さらに3個出力しますが,これも問題なし。ふう,ようやく問題が解決したようです。

 確かに,ノズルからPLAが飛び出る直前までは200℃ほどに加熱されていますが,外に出てテーブルに接触するまので温度変化は,当然外気温に大きく左右されます。気候で成否が分かれるあたりで「3Dプリンタは農業と同じ」と揶揄されるのも頷けます。

 とりあえず今回はトラブル発生の前の状態には戻せましたし,テーブルデコボコもほぼ修正できました。高価な3Mのシートも交換したので,しばらくはうまくいくはずです。


 今回のミスをまとめてみます。

・無人で失敗,大量の溶けたPLAがヘッドの隙間から入り込んで,少しずつ溶けて出てくる。

・シートを貼り付けない状態でテスト校正したが,シートを張り付けてから校正するのを忘れてしまい,シートの厚みの分だけテーブルとノズルの隙間が縮んでしまった。おかげで塗り重ねるというより削り取るような動作をしてしまい,結局ノズルが憧憬物をテーブルから剥がしてしまい,全滅。

・テーブルとノズルのクリアランスが小さかったこともあり,高温のPLAがシートに付着することになり,シートが溶けてしまった。もったいない。

・一度に複数の出力をまとめてしまえば楽だが,失敗した時の被害が大きく,プリンタ自身が使用不能になることもある。面倒でも少数を何度か繰り返した方が被害を小さく出来る。失敗しないという前提はしないようがいい。

 とまあ,こんな感じで苦労しました。おかげで日曜日ほぼ一日潰れてしまいました。

 先日も書きましたが,日本のメーカーが民生用3Dプリンタに参入しないのは,こういうところが日本のクオリティに届かないからでしょう。台湾や中国のメーカーなら,それでも売っちゃいますし,ユーザーもいちいち文句をいったり修理に出すことなく,自分でなんとかしてしまいます。

 日本では,いってみればこうした不完全な商品を受け入れる度量が失われてしまったといってもよくて,日本で買えるものは完璧なものであると安心出来る一方で,不完全だが面白いものは日本では買えないと言うことが起きてしまいます。

 
 モデリングから印刷まで2日間で作ったBNCカバーは全部で9個ほど。その倍は失敗を作ったわけですが,自分で考えて作ったものが実用になるのは面白いとしても,これだけの時間がかかってしまうことに疑問がわいていて,こういう標準サイズのものは作るより買うのが一番だと確信しました。

 なら,売っていないもの,自分作らないとどうにもならないものなら,価値があるんじゃないかという話です。

 ということで,今作っているのは,昔のポケットラジオのリアカバーです。

 父親が若いときに買ったであろう,ナショナル(今のパナソニック)のトランジスタラジオです。

 6石のトランジスタはすべてゲルマニウムで,電池は006Pです。電解コンデンサの容量は33uFではなく30uFの時代です。

 実家の,かつての私のガラクタ箱から出てきたので持ち帰ってレストアしたのですが,アンテナコイルが断線していたので巻き直し,SGで調整をして動くようになりました。

 このラジオは私が子供の頃でもすでにデザインが古くさく,006Pという電池も勝手が悪くてあまり使わなかったのですが,それでも感度は良く,いろいろあったラジオでも結局生き残っているのはこれだけになってしまいました。

 ところがこのラジオ,リアカバーがなくなっています。この頃のラジオは電池の交換の時にはリアカバーがまるごと外れるようになっています。そのリアカバーがなくなってしまうと,基板がむき出しになってしまうのです。

 これではせっかく電気的に修理出来ても,実用にはなりません。似たようなサイズのプラスチックケースを被せていましたが,サイズが合わず乗っかっているだけの状態です。

 3Dプリンタで樹脂成形品を自作出来ると喜んだとき,私はこのカバーを作る事を考えました。しかし,当時のようにCADを使っていない成形品でも,それなりに複雑な形状をしていますから, もう少し慣れてからと思っていました。

 先日から図面を描き始めていますが,難しい事はしないで,できるだけ簡単な形で済ませることにしています。簡単なこともなかなか出来ずにすったもんだしていますが,少しずつ形になっていくとさすがに面白く,時間が経つのを忘れてしまいます。

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