DiskII インターフェースカードの修理
- 2022/08/18 13:39
- カテゴリー:マニアックなおはなし
さて,前回のDiskIIの話に入る前に,実は私はもう1つ宿題を抱えていました。
おそらく飛鳥に付属してきたものと思うのですが,日本製のコンパチのインターフェースカードがある時を境に動かなくなってしまったのを,なんとかしないとと思っていました。
私は純正のインターフェースカードも持っているので,ずっとこっちで使っていましたが,いつ壊れるかわかりませんし,ドライブが増えたらこのインターフェースカードも使わないといけなくなりますので,動くようにしておけるならその方が好都合です。
コネクタの接触不良で動かなくなったように思っていたのですぐに修理出来ると思って居たのですが,何度やってもシークも起こらなければ,リードも出来ていません。
こういう場合はPROMが怪しいです。このインターフェースからPROMの6番(P6A)をはずし,純正のインターフェースのP6Aと交換してみたら,同じ現象が発生しました。P6Aについて回っているようです。
P6Aって,MMIの型名で言うと6309というTTLのヒューズROMなんですよ。こんなもの,手に入るはずありません。書き込み済みの6309を喜んで買って,書けないと嘆くものが後を絶たず,新品を手に入れても書き込む手段がなくて涙を流すという悲劇が,今でも世界中で起きています。
幸い,DiskIIのインターフェースカードは数がたくさんあるので,PROMが壊れても安く買い直すことが出来るわけですが,私はこれをなんとか修理したいと思うようになりました。
PROMですからね,ROMならいいはず。容量は256バイトですので今どきのROMに比べればゴミみたいなもんなんですが,たった1つEPROMが6309にかなわないのが,アクセスタイムです。
通常のEPROMは,アドレスの確定からデータが出てくるまで150nsとか200nsかかります。しかし6309はたった70nsです。CSからだと35nsですよ。めちゃめちゃ速い!さすがバイポーラ!
しかし部品箱を漁っていると,これをしのぐものが見つかりました。WinbondのW27C512です。これ,私は512MbitのEPROMと勘違いして注文し,届いたものに紫外線を当てる窓がないプラスチックDIPであることに絶望し,ワンタイムを買ったと後悔し放置していたものです。
よく見ると中古品なので,もしやと思って調べると,27C512互換のEEPROMでした。で,このW27C512,なんとアクセスタイムが45nsと爆速なのです。これなら十分に6309の代わりが務まります。
さっとブレッドボードで配線をして確かめて見ると,なんとまあ一発で動くじゃありませんか。これはもう,突き進むしかありません。
しかし,こんな大容量品を使うのももったいない。そこで普通のEPROMを使うことを考えたのですが,やはりアクセスタイムが問題です。
そこで,回路図と解析をしたWEBサイトを見ていたのですが,P6Aはステートマシンとして動作していて,そのアクセスのサイクルは500nsとわかりました。
非同期で流れてくる信号を2MHzのクロックで叩いているので,出来れば10倍,悪くとも5倍くらいの余裕が欲しいところです。ならアクセスタイムは100nsですね。
悪いことに100nsの手持ちがなく,見つかったのは日立製の27C256で120nsのものでした。
まあなんとかなるだろうと早速作ったのが以下の写真です。
これでちゃんと動いています。いやー,PROMの不良まで手持ちの部品で対応したのですから,もうAppleIIもなんとか維持出来るでしょう。(いや,キーボードのエンコーダが壊れたらアウトか)
手をかけて修理したものが可愛いのは親心かも知れません。リスクはありながらも,私の常用インターフェースに昇格したコンパチカードは,DiskIIと飛鳥を今日も動かしています。