注意!BDレコを買う人へ
- 2026/03/11 15:41
- カテゴリー:散財, マニアックなおはなし
BDレコのソフト単体売りに手を出し,BDドライブの故障が発覚,結局BDドライブを新たに買い直す羽目になった顛末は先日書きましたが,その後いろいろ試して分かった事がありました。
先に結論を書きますが,BDレコに過度な期待は禁物です。素直にパナソニックかシャープのBDレコーダーを買った方がよいと思います。でも,テレビ番組の保存にそこまでのお金を用意出来るかどうかは,もはや熱意の問題かなとも思います。
では,実際に触って困った事を書いていきます。
(1)書き込み失敗時の問題
一番困ったのはこれです。テスト運用ということもあって私は主にBD-REを使っていますが,BD-REのDLは2回に1回は失敗します。無事に書き込めたと思っても再生出来なかったりすることもあるので,それも含めると私はBD-REのDLへは一度も書き込みに成功していません。
で,問題はここからです。DRMの関係から仕方がないのですが,書き込んだ番組はPCから削除されます。この場合,書き込みエラーで中止された場合でも,書き込みが出来た番組はPCから消えるのです。
これ,例えば書き込みの最後でエラーが出た場合,転送した番組のほとんどが失われます。私はディスク全体の書き込みが成功した場合のみ削除されると思っていましたから,番組単位で削除が行われると知って愕然としました。
テレビからPCへ転送が完了した段階でダビング回数が一つ減ります。そして,PCからBDへの書き込みの段階でPCの番組が消えてしまいますから,書き込みに失敗して手元に番組が残らない場合でも,ダビングの回数は一つ減ってしまうというわけです。
もともと10回ダビングが許された経緯に,こうしたダビングの失敗をカバーするというのがあったように思いますが,希にダビングではなくムーブしか許可されないケースもあるわけで,この場合は特に深刻でしょう。
こうした致命的な機会損失やユーザーの権利の喪失について,専用のレコーダーは真摯に検討を重ねていると思うのですが,BDレコは後述する要因と相まって,このあたりの意識が低いと言わざるを得ません。
とにかく,失敗した時の損失が大きいです。失敗がないように信頼性をあげること,さらに失敗を回避するための工夫を行うことなど,失敗を回避するような工夫がなく,その結果簡単に失敗し,当たり前のように権利が失われていきます。
PCベースということでもともと信頼性確保には不利なシステムありますが,だからこそ失敗した場合の「ユーザー保護」を第一に考えて欲しかったです。
(2)書き込む番組は順番も含め転送前に決める必要がある
これも驚きました。PCに転送された番組は,BDに書き込む時に選択出来ません。言い換えると,転送された番組は書き込み時にすべて書き込むことになります。
だから,先にまとめて転送しておき,書き込み時に選んで書き込むという事が出来ません。私はこれで,400番組ほどのダビング回数を1つまとめて失いました。
例えば,DRモードで1枚におさまると思って転送したところ,実際に書き込もうとすると数分オーバーしたせいで2枚必要と言われたとします。そこで数分短い番組を選んで組み合わせて1枚に収めようとするわけですが,書き込む番組を番組単位で選べないのでどうすることも出来ません。
書き込む番組を選べないだけではなく,番組単位で削除も出来ない(追加は出来る)ので,もし1枚をオーバーしてしまった場合には,他のモードで書き込むか,一度全部削除して転送からやり直すしか手がありません。
他のモードについては後述のとおり非現実で,全削除から再転送になるのですが,当然ダビング回数が減ります。何を書き込むかを選ぶ作業に権利が一つ必要だなんて,おかしいと思います。
こだわる人もいると思いますが,書き込む順番も指定出来ません。PCへの転送順で決まります。つまり,連続再生される順番も指定出来ないわけで,そこまで考えてテレビから転送しないといけないのです。
でも,テレビ側でも順番を指定出来るわけではないので,結局番組1つ1つを順番に転送することになります。まさに付きっ切りです。バカバカしい。
(3)実用になるのはDRモードだけ
BDレコでは,トランスコードを行わない最高画質(DRモード),トランスコードを行う高画質,標準画質,長時間画質の4つの画質モードが選べます。
このうち,DRモード以外のトランスコードが行われるモードでは,膨大な時間がかかります。マシンの性能が効いているわけですが,非力なうちのマシンの場合,高画質モードで4時間の番組を書き込むのに24時間以上の時間がかかりました。
DVDの場合はディスクイメージを作って書き込むのでエラーも起きにくいのですが,BDの場合はオンザフライなので,24時間書き込みっぱなし状態です。この場合ほぼエラーで書き込みに失敗します。
長時間の記録を行う標準画質や長時間画質のモードではさらに時間がかかると予想されるのでほぼ確実に書き込み失敗となり,待てば済むと言う状況ではなくなってしまうため,実質使えるモードはDRモードのみという事になります。
DRモードでは1層で2.5時間,DLで5時間ですので,30分の番組12話では3枚のディスクが必要になります。ここで私は自問することになります。そこまでして残したい番組か,それは?
(4)どれくらい書き込めるかは容量ではなく時間だった
そしてこれもまた嫌になる仕様で,1枚に書き込める制限は容量ではなく,時間でした。地上デジタルでは30分で2GBちょっと,BSでは4GBちょっとと言うところですが,どちらも30分として扱われ,半分の容量しかない地上デジタルはディスクの半分しか使えません。
DRモードでは1層で2.5時間という制限になっていますから,22.5GB/5 = 4.5GBと,BSデジタルをカバーします。もし30分で2.5GBの地デジが容量一杯に書き込めたら4.5時間も記録出来るはずなわけで,時間で縛ってしまうのは明らかに無駄が多すぎます。
当初,2.5時間を越え3時間ほどの地上デジタルの番組を転送して書き込みを行おうとしたのですが,DRモードでは2枚必要と言われました。高画質モードなら1枚でOKだったわけですが,高画質モードの方がトランスコードを経ることで容量そのものは増加するのと同じ事が起こるというわけです,しかし画質は変わらず。(とマニュアルのも記載があります)
バカバカしい。
(5)ソフトの不安定さ
加えて,ソフトそのものも不安定なところがあります。例えば一時フォルダーを見失ってしまうことが頻繁に起こります。転送した番組を見つけられない,転送を始める事ができない,書き込みが始められない,最悪なのは書き込み中にフォルダを見失い,書き込みが中止することが頻発します。
起動ドライブが十分に空いていればここに一時フォルダーを用意するのが最も確実だと思いますが,私のようにSDカードスロットやUSB経由の外部ドライブの場合,突然フォルダーが見つからないと言われることがあり,PCを再起動する,もしくは設定を初期化するまで解決しません。
他の細かいバグはともかく,この一時フォルダーが見つからない問題は致命的なので,なんとかしてもらわないと話になりません。
(6)CMカットなどの編集は不可能
当然のことですが,PCでの編集は全く出来ません。カット,マージはもちろんですが,前述のように削除もできなければ順番の入れ換えすら出来ません。さらにいうと番組名の修正も出来ません。とにかく転送した物をそのまま書き込むことしか出来ないのです。
ということで,BDレコアプリの機能があまりに貧弱過ぎて,機会損失が避けられません。とにかくユーザーのミスはどんなルートを選んでもリカバー出来ず,権利を1回失うことで解決を図る仕組みになっています。
ディスクの書き込みに失敗した -> 新たに焼き直しをするためには転送からやりなおし -> 権利-1
転送した番組がDRモードで入らないことがわかった -> 全部削除してからDRで入る分だけ再転送 -> 権利-1
DRモードで1枚に入らないことが分かったので最高画質で書き込む -> トランスコードしながらなので書き込みに時間がかかって結局エラー -> 転送からやりなおし -> 権利-1
と言う具合に,最終的に権利-1に落ち着きます。これでは10回のダビング回数など人鉛もありません。(ついでに時間もどんどん溶けていきます)
唯一救われるのは書き込み前なら転送済みの番組は残るという事でしょうか。転送を終わったあと,アプリを終了しても番組は消えません。ここから転送を新たに行った場合でも,これまでも転送した番組は消えることなく,追加されていきます。
しかし,書き込み時の選択が出来ませんから,目標とする時間を越えてしまうと全削除です。まるでトランプゲームのブラックジャックです。
ということで,BDレコでは,
・1層のDRモードしか現実的に使えない
・低ビットレートの地デジでも1枚あたり2.5時間まで
・テレビからの転送前に書き込む番組を選び順番を決める必要がある
・ムーブになるような番組は番組そのものを失う危険があるあるので避ける
・高スペックのPCを使うこと,ストレージは内蔵ドライブに
・それでも失敗する覚悟が必要
ということになると思います。
確かにソフトは3000円ちょっとです。この値段なら文句も言えません。しかし,ドライブ込みで22000円出そうと思っている人は,今一度考え直した方がよいです。
もし番組のアーカイブを重視するなら,なくなる前にBDレコーダーを買いましょう。
もし,気分で残しておこうと思っているだけなら,HDDに入れっぱなしで十分でしょう。
間違っても,BDレコでテレビのHDDにある番組を待避出来ると考えてはなりません。運が良ければ出来る場合がある,程度に考えておく必要があるでしょう。
BDレコを買うことが許されるのは,アプリだけを3000円ほどで買って済む人だけです。間違ってもドライブまで買わなければならない人が,このBDレコに手を出すべきではありません。