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DCCデコーダを手作りする

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 安価な製品の入手が現実的に難しい中,実質的に倍近い値段になってしまったDCCデコーダをなんとかしないといけないと,意を決してDCCデコーダの自作をやってみることにしました。

 かつて,海外のサイトで自作デコーダの回路とファームウェアが掲載されていて,私もこれを作ってみたことがありました。PIC16F84Aという懐かしのマイコンにディスクリートのフルブリッジを組み合わせてあります。

 PICは面実装品が手に入ったのですが,三端子レギュレータはTO-92の78L05でしたし,Hブリッジは配線ミスで火を噴いてしまい,面倒になってパワーオペアンプを使うことにしたせいで小型化できませんでした。

 動いたとはいえ,PWMの周波数が低かったらしく滑らかさな動作が出来ませんでしたし,結局高く付いたこともあって,1つ作っておしまいにしました。

 あれから15年,えらいもんですね,日本の方が実用になる小型のデコーダをちゃんと継続的に作ってらっしゃいます。多くのフォロワーがいて,実績もたくさんありそうです。

 私もこの回路とファームウェアを,そのまま利用させて頂く事にしました。

 こういう場合問題になるのは基板で,この方は親切に専用の基板を頒布なさっています。それでも部品代の合計が500円程度に収まるというのですから素晴らしいのですが,私の場合万能基板で手配線することが楽しく,それこそ電子工作の醍醐味と思っている変わり者なので,秋月電子で面実装用の万能基板も合わせて購入しました。

 20セットくらい作る事が出来ればと思ったので,ざっと10000円ほどの部品代を支払って待つこと数日,届いた部品を早速確認して,組み立てを始めます。

 基板を細長く切り出し,ここに4つの主要ICを並べていきます。ブリッジダイオードと三端子レギュレータが上手く配置できずに悩んだのですが,ブリッジダイオードを裏返してハンダ付けという禁じ手でしのぎました。

 基板を起こさず,万能基板で作るというのは手間がかかって大変ですし,ミスもしがちです。ですが,好きな大きさと形で作ることが出来るので,いわば車両ごとにカスタムメイドできます。

 ということで,部品を一列に並べた細長いものをまず1枚。少し小さく作って7枚,基板の切れ端を使って両面貼り合わせで超小型を2つ,正方形に近いものを3つ,合計13個を作ってみました。

 万能基板を使うと,パターンの面積を考えずに済みますので,場合によってはかなり小さく作る事も出来ます。写真にある超小型のものは電源で1枚,マイコンとHブリッジで1枚の基板を貼り合わせて作ったもので,これってDZ123よりも小さいです。

 長細いものでも片面ですので,DZ123の半分以下の分厚さです。Nゲージはスペースが厳しいのですが,特に隙間がないので,小さい事も大事ですが薄いことも大事です。

 注意しないといけないのは,ランドを一部剥がしておかないといけないことです。三端子レギュレータは背面のフィンと2番ピンが繋がっているので,背面にハンダが回ると予期しないところが繋がってしまいます。

 同じ事はHブリッジにも当てはまります。Hブリッジの底面には放熱のために金属が露出しています。ここはどの端子にも繋がっていないので放熱も考えてそのままにしていたのですが,2,3,6,7番ピンのランドにかかってしまい,ショートするという問題が発生して困ったことがありました。

 こういうICは放熱しないと性能を発揮しませんので悩んだのですが,上手くショートの方が深刻だと考えてランドを剥がすことにしました。

 で,電気的な性能ですが,Hブリッジにしっかりした保護回路があるので,ミスによって焼損することが今まで起きていません。これは助かります。

 小さいですが駆動能力も大きく,発熱も小さいです。LEDなら直接駆動出来るファンクション機能もあるそうです(私は使っていません)

 欠点は,まず加速率と減速率が設定出来ないこと。DZ123を含む多くのデコーダは,加速率と減速率を設定出来ます。私もこれをすべての車両で設定しているのですが,この自作デコーダは設定出来ないです。

 あと,BEMFが使えません。これはDZ123にもないので仕方がないのですが,EM13には搭載されている機能で,しかも効果絶大ですので,ぜひ欲しい機能です。

 そうそう,ちょっと気になる事があります。グリーンマックスの旧型の動力ユニットなんですが,どうもガクガク動いてしまうのです。3つある同じ製品のうち,1つは問題なし,1つは注油で改善,しかしもう1つはどうしても改善出来ませんでした。

 集電不良かと思って何度も磨いたりしたのですが,デコーダに直接電源を入れてもギクシャクします。

 モーターを直流電源に繋いでみればスムーズに回転するのでモーターの問題ではないでしょうし,DZ123にすれば綺麗に動くのできっとデコーダの性能なんだろうと思っていました。

 しかし,スムーズに動く動力ユニットもあるので,これはおかしいと考えて調べたところ,直流では上手く回るモーターも,PWMではギクシャクするものがあるとわかりました。

 試しにユニクリーンオイルをブラシに注油すると,ウソのようにスムーズに回り出します。モーターが汚れていて,高速回転では上手くPWMについて行けないのかも知れません。

 しかし,トミックスの旧製品のモーターで試すと,今度はユニクリーンオイルでもダメ。正常に回転する回転数がどんどん低下しています。

 そこで,パーツクリーナでモーターを洗浄してみたところ,かなり改善されました。PWMでは上手く回らないこともあるんですね・・・

 それと,やっぱりモーターに注油は御法度みたいです。綺麗に洗浄した方がずっと上手く回ります。モーターといえばミニ四駆で,あちらの世界では注油は普通に行われているようなのですが,おそらく数年もすると上手く回らなくなるんじゃないのかなあと思います。

 まあ,文句があるなら自分で設計せんかい,という話で,加速率も自分でソースをいじって書き換えようかと思ったのですが,ROMサイズに収めるのが大変そうでしたし,面倒だったのでやめました。

 ということで,DCCデコーダが500円で出来ました。DZ123である必要も,EM13である必要もない車両はこれに置き換えていこうと思います。これでデコーダの入手と価格の問題は,とりあえず解決です。

 

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