Z 24-120mm f/4Sは想像以上に素晴らしい
- 2024/04/09 15:23
- カテゴリー:散財
品薄だったZfもぼちぼち店頭に並び始めたみたいです。
私は昨年初回の予約で入手して,ニコンの最新のカメラになんとな食いついているわけですが,D850とは違った点も多くて,レンズにもどういう方向性を持たせればいいか試行錯誤が続いていました。
しかしそれもおしまい。Z 24-120mm f/4Sでもう決まりです。
D850との相違点を考えると,D850は高画素機ですので最悪トリミングで逃げることも出来るのですが,Zfは2400万画素ですので,トリミングをあてには出来ません。撮影時にそれなりの画角と構図を考えておかないと随分と画素数の少ない写真の出来上がりです。
だから,D850で欲しいレンズの性能はトリミングに耐えられるだけの高解像度です。ということは自ずと大三元になります。
一方のZfはトリミングで逃げられないことと,そもそも画素数が少ないので極端な高解像度が求められるレンズでなくてもよいことになります。
ということは,Zfで必要なのは倍率の高いズームレンズが実用的ということになりそうです。
ただ,私はどうも高倍率ズームには悪いイメージを持っていて,かつてのタムロンの28-200mmには余りのひどさに泣きましたし,その後のAF-S28-200mmもコントラストの低さに閉口しました。画質に定評があったAF-S24-120mmも私は気に入りませんでしたから,最終的に24-70mm,70-200mmと刻んで持つ事にしたわけです。
Zでも同じようになると考えていたのですが,F2,8通しを使うようになるとF4通しの表現力の範囲の狭さが窮屈になりますし,画質も想像以上に下がってきます。それでもSラインだからとZ 24-70mmf/4sを中古で買ったわけですが,これがハズレでした。
確かに良く写るのですが,開放絞りがf4というのはやっぱりつまらないです。もともと開放から十分な画質のレンズですから,絞りを開けても閉めても出てくる画にそれ程違いがあるわけではありません。これならスマホで撮っても全然いいんじゃないかと。
ついでにいうとこのZ 24-70mmは,美品と書かれた中古だったのに届いて見ると傷だらけで汚れベトベト,フードなしでレンズキャップは旧純正が付属,ちょっとこれはいくらなんでもなあと思うようなものでした。
あげく,後玉にはなにやら消えない拭きムラのようなものが・・・
気分の悪さもあり,ここは当時迷ったZ 24-120mmに買い換えようと思った次第です。
レビューなどを見ていると,24-70と24-120の違いは,画質の違いよりも望遠側に50mm長いかどうかだけだ,とのこと。どちらも高画質なので差はそれくらいしかないということなんですが,70mmというのは案外中途半端な画角で,そこからもう少し,105mmくらいまでがあると随分使い勝手が変わってくるものです。
そういう便利さにZマウントを求めるのも悪くないと,買ってみたのです。
買っていたところ,これが想像以上のよさでした。
Zマウントだからかも知れませんが,画質は申し分なし。開放からキレキレですし,色も良く乗っています。周辺光量の低下は結構ありますが,一段絞れば問題なしですし,ビネットコントロールで補正も出来ます。それに,周辺光量が適度に落ちるのは表現として面白いものです。
どの画角も破綻なく安心して使えるんですが,それは24-70も同じです。24-120が面白いのは70mmから120mmまでの望遠側に拡張された50mmで,これがまさにこのレンズの真骨頂です。
あたりまえのことを言いますが,望遠になるほど同じ絞りでもボケが大きくなります。そう,70mmまでならそんなにボケなかったF4という開放絞りも,120mmまで伸ばせば十分にボケてくれるのです。
開放でボケてくれればあとは絞りでボケをコントロールして背景処理を楽しめます。中望遠として知られるこの領域でF4なら,それなりの背景処理が出来ることを私はすっかり忘れていました。
ということでこのレンズ,24mmの広角から標準域,そして中望遠の120mmまでを固い水準でカバーするレンズで,そこらへんの便利ズームでも小三元でもありませんでした。
色も乗り高解像度,寄れる,ボケる,逆光にも強く,しかも小型軽量でファンクションボタンまで装備していて,Sラインのくせに13万円台と,もう買わない理由がないほどの素晴らしいレンズでした。
当分Zfの付けっぱなしレンズに決定です。