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Q.スマホの通話音声が聞こえないときは?

A.内部のレシーバーの接点を掃除してください

 先日,とても大切な問い合わせを電話で某所に行った際,つっけんどんな言葉の割にはとても親切な相手が,詳しいことを調べて折り返してくれると言ってくれました。

 かけた電話は家電話ですが,折り返しの電話は先方に登録された私の携帯電話に折り返すとのこと。

 とてもありがたいと,その電話を待っていたのですが,いざかかってくると相手の声が全く聞こえません。通話の時間のカウントは進んでいますし,どうも私の声は聞こえている様子。咄嗟にスピーカーに切り替えると相手の声が聞こえました。

 大切な電話でしたが,これでなんとか事なきを得ました。しかし,相手の声が聞こえないというのは電話にとって致命的で,見過ごすわけにはいきません。

 気のせいかと嫁さんに電話をかけてもらいましたがやはり聞こえず,設定の問題かと調べてみましたがそうでもなく,有線のヘッドフォンなら聞こえますし,Bluetoothのワイヤレスイヤホンでも問題なく聞こえます。

 うーん,これはもう,私の愛機であるF(X)tec Pro1xの故障でしょう。

 もう一度言いますが,スマートフォンも電話ですから,通話できないというのは致命的です。嫁さんは気楽に「電話がかかってきたらさっとヘッドフォンを出して繋げばいいんじゃない?」とクスクス笑いながら言うのですが,緊急時にこういうことがあったら命にかかわるかも知れません。

 もはや買い換えなのか,OSを入れ換えてもうちょっと使いたかったなあ,などと思っていたのですが,こういう場合はgoogle先生にとりあえず相談です。しかし今回の案件にはさすがのgoogle先生もお手上げのようで,なにも有益な情報を私に与えてはくれませんでした。

 どうせダメなら,とりあえず分解してみようというのが私の生き様です。ヘッドフォンやイヤホンなら相手の声が聞こえるのですから,深いところで起きている問題ではなさそうです。

 可能性が高いのはレシーバのボイスコイルの断線。その次はレシーバ駆動アンプの故障です。後者なら気軽に手を出せませんが,前者ならまだ望みはあります。

 早速分解。パネル裏の5本のビスを外せば,簡単にパネルが外れます。レシーバはここにくっついていて,ピンで向かい合った基板に圧接して導通しているという,ごく普通の構造です。

 レシーバの断線かどうかは,レシーバのピンの導通をみればすぐにわかります。調べてみると,直流抵抗で27Ωほどです。これなら断線していないでしょう。

 一応このレシーバから音が出るかどうかを別のアンプに繋いで確かめましたが,問題なく音は出ています。ということは接点の不良かアンプでしょう。

 ただ,アンプはそんなに簡単に壊れるものではないので,ここは接点の問題と考えて,金メッキされた端子やピンをアルコールで綺麗にしておきます。それから,レシーバのピンを少し起こしておき,接触圧を強めにしておきます。

 Pro1xはちょっと不思議な構造になっていて,パネル側の基板から一度本体側の基板にピンで導通させ,その基板からパネルにあるレシーバのピンにもう一度導通させるという面倒な仕組みをとっています。

 それならわざわざ接点を増やさず,パネル側でレシーバに繋いでしまえば完結するだろうとおもったのですが,きっと厚みの関係で基板のレイアウトに制限があり,一度本体側に回して再度繋ぐという方法をとったのでしょう。

 このことで,都合2つピンと基板との接点が発生してしまうわけで,これが信頼性を下げてしまうことは自明なのですが,ぶつぶつ文句を言っても仕方がないのでどちらの接点も綺麗にして,仮組みします。

 この状態で通話音量を調整すると,確認の音がちゃんとレシーバから出てきます。早速嫁さんに電話をかけてもらいましたが,無事に声が聞こえました。(今回ほどあなたの声が愛おしいと思った事はないよ,というと,失礼な!と速攻で切られました)

 そう,昔から携帯電話のレシーバはピンの接触不良で音が出なくなることがしばしばあり,清掃せずとも一度分解して組み立て直すだけで治ったりするものです。今回もまさにそういう状況だったようです。

 ともあれ,唯一無二のF(X)tec Pro1xを諦めずに済みました。もう少し使うつもりですが,この手の問題は再発することが確実なので,またいざというときに相手の声が聞こえないという問題でオロオロしそうな感じです。これが災害時だったりすると本当に怖いのですが・・・

 まあ,仮に故障がなくても,こんな変態スマホをメインに使って,しかも音声通話をあてにしているような変人は世界中で私だけでしょう。

 すでに満身創痍なPro1xですが,気に入ったマシンなので仕方がありません。セキュリティの不安とかありますが,その辺も含めて,考えながら使っていこうと思います。

 最後に,通話の音声が聞こえなくなったら,とりあえず分解してレシーバの接点を綺麗にして組み直すこと。

 あ,危険ですし法的にもどうなのよという感じがしますから,あくまで自己責任でお願いしますね。

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