秋月電子の八潮店に行ってきました
- 2017/05/29 14:45
- カテゴリー:make:
先日,友人に誘われて,秋月電子の八潮店に行ってきました。
関東では東京と神奈川しか行ったことがない大阪生まれの私にとって,つくばエキスプレスは銀河鉄道999ですし,八潮なる場所はアンドロメダ終着駅のようなものでした。
ですが,そこは機械の体ならぬ電子部品の宝島と伝え聞きます。そう,秋葉原の店頭でも,通販でも手に入れる事の出来ない,八潮店の店頭にしかない掘り出し物があるのです。
しかし,他に八潮に用事もなく,わざわざ通販でも十分ありがたい秋月電子に,片道500円の電車賃と時間と労力をかけるというのも気が進まず,ついぞ出向く機会に恵まれませんでした。
そんな話を友人にしたところ,んじゃいくかい,という話になったわけですが,彼も同じ気持ちだったらしく,私にいつ声をかけようかと考えあぐねていたところでした。なんというか,まるでラブコメですわね。
それはともかく,10時半過ぎにつくばエクスプレスの秋葉原駅を出発,八潮には約20分後に到着しました。当日は夏日となり,雲一つない快晴でしたが,八潮は太陽を遮るものがなく,ジリジリと照りつける太陽に,少々困惑して歩いていました。
友人も私も方向音痴で,結局たどり着けないという事態も覚悟したのですが,幸い道順がわかりやすく,また見通しもよかったので,迷うことはありませんでした。
なにやら既視感があるなあとおもっていたら,私の実家の周辺の雰囲気によく似ています。郊外の地方都市なんてのは,どこでもこんなもんなんでしょう。人口も似たような数ですし。
遠くから見えたお店がどんどん近づいていきます。写真でしか見たことがなかったお店に到着すると,おっさん二人のテンションは最高潮です。聖地巡礼というのはこういう感激があるものです。
そこからは,あまり覚えていないくらい,高揚した気分で買い物を楽しみました。気が付くと1時間半ほどお店の中をウロウロしたのですが,全然長く感じませんでしたし,疲れたという感じもなかったです。まさにワンダーランド。
すべてではありませんが,買ったものを書いてみます。
・ニッケル水素電池
単三2本を組にしたニッケル水素の電池パックが1つ50円でした。容量は2500mAと高容量です。組電池として使うもよし,ばらして使うもよし,1本あたり25円ですので,悔しくありません。
欲張って10個も買ってきました。全部ばらして使うつもりで,20本もどうしようかなムフフと思っていたところ,いざばらして充電すると,全く充電出来ないものが多数出てきました。
そう,電池の劣化の可能性をうっかり考えていなかったのです。
この手のジャンク電池で安いものは,概ね死んでいると思っているべきなのに,舞い上がってすっかり忘れていました。バカですねぇ。
結局,すべてばらして作った20本のうち,充電可能になったものはわずか11本でした。それでもまあ1本50円くらいですので悔しくはないのですが,これでどれだけの寿命があるのか,そもそも自己放電がどのくらいあるのものなのか,さっぱりわかりません。
使い方が限られるでしょうが,リモコンくらいなら使い物になりますかね。
・温度計
入り口の脇に置いてあったのですが,1つ100円で電子温度計が売っていました。3つ買ってきましたが,動くのかどうか,まだ試せていません。
電池の電極が腐食していたり,電池の蓋がなかったりするから100円なんだそうです。電池はAG9という電池らしく,おそらくLR1130のことでしょう。
家にLR1130がたくさんあると思っていたのですが全くなく,せっかく秋月にいったんだから買ってくれば良かったと後悔しました。
で,手元にあった電池を入れて見たのですが,どういう訳だか1つは壊れていて,値がパラパラとでたらめな数字を表示します。
分解すると,C2というコンデンサが割れていました。
他のものに電池をいれ,まともな数字が出るものを分解してC2の値を計ると,2200pFでした。同じ値のものに故障したものを交換しますが,やっぱり直りません。
これはもうあきらめようと,正常に動いていたものを元に戻しますが,組み立て終わって電池を入れると,動きません。おかしな値がパラパラでます。同じような壊れ方をしてしまいました。
あわててもう1つだけ残ったものに電池を入れて見たら,これはそれらしい数字が出てきます。
3個のうちちゃんと動くのは1個だけだったという,なんとも歩留まりの悪い結果になり,やっぱりこういうのはゴミだと思って買うべきだなあとつくづく思った次第です。
・ガラエポの基板
A5サイズのスルーホール万能基板が10枚で2000円でした。これは安い。仕様変更かなにかの処分品なんですが,10枚も多いなと思っていると,友人が「山分けしませんか」とありがたい申し出をくれました。
これで5枚を1000円で買うことが出来ます。電子部品の買い物などという,極めて個人的な作業においても,友人と一緒に来ることのメリットは,こうした山分けが出来る事があると思います。
厚みもあり,いい基板でした。
・超硬ドリルとルータービット
秋月と言えば,超硬ドリル。かつて10本300円で売られていた超定番品で,アマチュアの基板作りには欠かせないものでした。1mmのドリルは高価な上に折れやすく,作業中に折れてしまい,作業が止まってしまうことの悔しさといったらありません。
そこへ秋月のドリルです。チャックがくわえる部分は3.15mmでブレも出ず,切れ味も良く,万が一折れても安いので気にしない,という夢のような存在だったのですが,たしか2000年頃までに姿を消してしまいました。そういえば,日本の製造拠点がどんどん海外に出て行った時期でした。
私はその後も,10本で1500円ほどで似たようなドリルを買ってしのいでいたのですが,ありがたいことに八潮店で復活していました。値段は高くなっていましたが,それでも10本で1000円です。数がないから通販には出来ないんでしょう。
残念な事に1.0mmな売り切れていたので0.95mmを買ってきました。それと,いろいろなサイズが入って10本組みになったものも1200円で売られていたので,これも買ってきました。1.5mmとか2.15mmとか,便利なんですよ。
これらの超硬ドリルは再研磨品です。かつての300円のドリルは再研磨品ではなかったように思います。
もう1つ,ルータービットが10本400円で出ていました。これも超硬タイプで,1.0mmでもこの値段ですから安いと思って買いました。でも,ドリルじゃありませんし,先端の形状から再研磨できないので,400円は妥当な金額かも知れません。
・リレー
電子工作ではほとんど使わなくなった部品の1つに,リレーがあります。昔はなにかというとリレーを使ったものですが,最近は半導体がほとんどで,リレーを使うことは本当になくなりました。
欲しい時には欲しい部品であることに変わりはないのですが,以前ほど入手も簡単ではなくなってきましたし,高価であることは変わりません。ちょっとした用途で使えるようにストックを持っておこうとも思いますが,やっぱり値段がネックです。
八潮店の店頭限定で,標準的な大きさのものが40円,小型のものが50円で売られていたので,5個ほど買っておきました。まだきちんと確認をしていませんが,こういうのは欲しい時には急にいるものだったりするので一安心です。
・JF1033B
モトローラの高周波用JFETで,パッケージこそTO-92ですが,リードは金メッキで,背面にランクを示したカラーコードが手描きされているという,なにやらビンテージ色が濃いものです。
4個入って200円だったので買ってきたのですが,高周波用のJFETのようです。1984年のモトローラのデータブックを見ていると,今でも使われるベストセラーJ310の次のページに書かれています。
J310はUHF用とありますが,残念ながらJF1033Bは高周波用と書かれているだけで,NFの周波数は100MHzです。これはちょっと厳しいですね。そのNFも2.5dBですので,無理にこれを使わないといけないケースは少ないように思います。
もう少し詳細を見ていないとなんとも言えませんが,修理や保守に使えればと思って買いましたが,他でも代替可能で,しかも性能アップになっちゃいそうな,中途半端なFETという印象です。
・トグルスイッチ
サトーパーツの3Pトグルスイッチで,レバーが短いものですが,これが1つ80円。確かに安いのですが,別に大安売りというわけではありませんし,中国製で良ければこのくらいの値段で買えたりします。
ただ,そこはサトーパーツのスイッチだという事で,2使っておきました。
もう1つ,6Pのトグルスイッチなんですが,基板取り付け型で,パネル用のネジが付属していません。そのかわり1つ50円と大特価でした。
・ミゼットヒューズのホルダー
これもサトーパーツのものですが,私がよく使うミゼットヒューズのホルダーです。確か1つ50円じゃなかったかなあ。
お店にいたときはうろ覚えで,ミゼットヒューズのホルダーがディスコンになったことを思い出しました。一部の商品だけかも知れませんが,もし本当にディスコンになていたら悔しいので,6個ほど買っておきました。大きなヒューズは面倒だし,かといって付けないわけにはいきませんから,うちはミゼットヒューズで統一しています。
で,後日調べて見ると,別にディスコンになったわけではないようです。ただ,ラインナップがかなり整理されてしまったようなので,入手はちょっと難しくなるかも知れません。そういう点で言えば,買っておいて正解です。
・多回転ボリュームとバーニアダイアルのセット
5kΩのもので,ボリュームはバーンズのもの,ツマミはドイツ製のものでした。少々古いもののようでしたが,セットで1000円です。これ,今買うと1500円するので,確かに安いと言えば安いです。
こういう精度をメカに任せるような仕組みって,今どきではないなと思うのですが,個人的には好きですし,楽だったりするので,安いときに買っておくのは特だろうと思って買いました。それでも1000円ですからね,本当に使うのかこれ,という感じです。
・多回転半固定抵抗
もはや八潮店名物となった,多回転タイプの半固定抵抗です。いろいろな抵抗値が混ざっているので,どれでも1個20円と破格値です。
多回転型の半固定抵抗って,一度使うと調整が楽で,従来の半固定抵抗に戻れなくなってしまいます。温度特性もよく,経年変化もある程度考慮されているので,値段次第ではどんどん使いたいものです。
20円ですから,普通の半固定抵抗よりも安いくらいですが,もし本当に性能が出ていたらお得です。逆に水がかかったとか,変なガスにまみれたとか,そういう話になっていると20円でも価値はなくなります。
まあ,細かい事を気にしていたらダメですね,私も運試しで,ひとつかみ買ってきました。もっと値が偏るかと思いましたが,案外ばらけるもので,こんな事ならもうひとつかみ買ってくれば良かったです。
とまあ,ざっと思い出すものを書いてみたら,こんな感じです。2SA1015とか2SA970とか,通販でも買える物はわざわざ書いていませんし,結構楽しみにしていた「お楽しみ袋」も在庫はあったのですが,どうも中身が今ひとつで,結局買わずに帰りました。
秋月くらいのお店になると,使い物にならない物を高い値段で売るというような阿漕なことはしないので,まともなものは高い(といっても普通という意味ですが),層でないものは安いと,とても公平で正直です。
言い方を変えると,そんなにお買い得なものはないよ,ということです。先程のニッケル水素電池パックでも,10個買ってきて,もしもばらした1本だけしか生きた電池が出てこなかったら,1本500円になったわけで,これだと大損です。安いには安いなりの理由があり,秋月はそこは儲けもしないけど損もしない,というまっとうな商売をしているということだと思います。
とにかく,通販をしていない,店頭のみの特価品というのは本当に訳ありで,しかも激安のものも多くあります。こういうのは意味が分かる人しか使えないですし,通販で売ってしまうとクレームだらけになるんだろうと思います。
つまり,これって在りし日のジャンク屋さんの姿そのものなのですね。それで,店頭に1時間半もいて,とても楽しい時間を過ごせたのだろうと思います。