GPiCASEは良く出来た本気のジョーク
- 2020/08/26 08:45
- カテゴリー:散財, マニアックなおはなし
さて,先日Lakkaを使ってRaspberryPi4をゲームマシンにする話を書きましたが,今回はGPiCASEのお話です。
GPiCASEはぱっと見るともうゲームボーイそっくりです。私がゲームボーイは持っていなかったのでなんともなのですが,比較した人によれば,同一サイズらしいです。
そんなGPiCASEは名前の通りRaspberriPI Zeroのケースに過ぎません。ただ,単三電池3本による電源と3.2インチのカラーLCD,そしてスピーカを内蔵しており,加えてジョイパッドも装備しています。
主役のRaspberryPi Zeroかカートリッジの部分におさめ,これを本体に差し込んで使うことになります。組み立てはハンダ付けも必要なく,ドライバだけで解決します。
これを勝手なにをするかと言えば,そりゃもう,手作り携帯ゲームマシンです。
HDMIではなく特殊なLCDで動かしますし,電源を切る前に終了処理をしないといけないということもあるので仕込みが必要になるわけですが,そのあたりは話題になったGPiCASEになっただけに,いくらでも情報があります。
幸いにして私が使っているLakkaには,GPiCASE向けのディストリビューションが用意されており,これのダウンロードしてmicroSDに書き込むだけで,即GPiCASEが稼働状態になります。いやー楽ちん楽ちん。
RaspberryPi ZeroWは有線LANがありませんので,WiFiの設定をWiFiでやらないといけないという,なにやらこんがらがりそうな話が一番難しいわけですが,それもまあ大した事はありません。あっという間にセットアップが終了です。
気が付いたのは,このディストリビューションでは,CoreがRaspberryPi4のものとは違っているんですね。MAMEもRaspberryPi4向けならMAME2010かMAME2003+,しかしGPiCASE向けはMAME2000一択です。
RaspberryPI Zeroはシングルコアですしメモリも512MBしかありませんから,重たいMAMEは外して実用的なものに入れ換えてるのだと思います。
そうなるとFBAが同じというのはありがたく,LCDがQVGAであることも考えると,これはこれで結構遊べるマシンに仕上がるような気がします。
結果,やっぱり動いたり動かなかったりという感じなのですが,私が遊びたいと思っていた1990年頃までのゲームはアーケード/家庭用を問わず,実用的に遊べる物がほとんどです。
手のひらサイズでMAMEなんて,10年前にはちょっと想像していませんでした。
一連のことで,随分エミュレータの世界も進歩しているんだなあと知りました。以前は基板ごとに回路とROMを組み合わせてエミュレーションする環境としてMAMEが生まれ,PCなどのエミュレーションを取りこんでMESSになりました。これが発展し,共通部分と機種依存部分をきちんと切り分けてインターフェースを標準化,後者をCoreとして整備しています。
Coreが動作するプラットフォームも複数あるし,もちろんCoreを入れ換えれば様々なエミュレータを統合的に管理出来るようになります。プラットフォームもWindowsなりLinuxなりmacなりで動けばもうホストマシンにも依存しなくなりますし,Coreだって過去のスタンドアロンのエミュレータをリファインしてライブラリ化にしてしまえば,一気に動作する環境が増えるので万々歳です。
それだけハードウェアの性能が上がり,オーバーヘッドを問題にすることもなくなったと言うことでしょうし,例えば表示周りやコントローラ周りなどと言う共通に使われる割には実装も設定もクソ面倒なものを共通に出来れば,映像周りの違いなども勝手に吸収してくれるのでありがたいわけです。
そうしてどんどん綺麗に整理され,広がって行きます。いや,素晴らしい。
こういうシステム全体のデザインって,一体誰がやるんだろう,オープンソースはよってたかってみんなで磨き上げることには向くけども,トップダウンで決めるべきアーキテクチャ設計は,みんなでやると大変だよなあと,思ったりしました。
それにつけても,この情熱たるや。世界中の人が熱い想いでレトロゲームに向き合っています。節度守り,プライドを持ち,持てる技術で貢献し,皆が楽しむという世界観を,少しだけ見させて頂きました。素晴らしいなあと思います。