9年ぶりの自転車のメンテ
- 2024/08/08 14:13
- カテゴリー:散財
私の自転車,プジョーのCOM70M。2001年4月に二子玉川の東急ハンズで購入して以来,幾度の引っ越しにも耐え今も私の自転車であり続けています。そっかー,勝ってから23年か,短いようで長いなあ。
修理の履歴をたどってみたのですが,2004年の正月に劣化したタイヤを交換しています。当時のCOM70Mのカタログに700X35Cとあったようで,おそらく私のものもこれを履いていたと思われるのですが,この時の交換ではお店の在庫の関係で38Cという少し太めの物にチューブも含めて交換してありました。
35C標準の自転車に38Cですから,見た目にもごっつくなり,明らかに転がり抵抗が増した感じはしたのですが,やはり乗り心地は向上していて,これはこれで楽ちんな自転車でした。
2011年の5月に32C(パナレーサーのPASELA)にチューブ含めて交換。ここで標準よりも細いタイヤになっていました。さらにブレーキシューも交換したのですが,間違って買った先端にネジを切ってある物を,危険なことにそのまま無理矢理取り付けて使っていました。
2015年に泥よけ,スタンド,リアディレイラーとシフトレバーを交換しています。タイヤとチューブ,ブレーキシューはこの時は交換していないみたいです。
ですが,この時すでにうちの主力マシンは電動アシスト自転車であるBikke2eで,私のCOM70Mはもうほとんど粗大ゴミ状態,放置されたままでまさに朽ちていました。
ですが,先日娘が入院し,出来れば毎日見舞いに行く必要性が生じました。病院までは距離にして3.5km。自転車なら15分ほどの距離なので,自転車で最適な距離です。
電動アシスト自転車は確かに楽ですが,20km/hを越えたあたりでアシストがなくなりますし,重量があって加速も減速も今ひとつなので,やはりCOM70Mに乗ってみようと考えました。
しかしCOM70Mはもう朽ちる寸前です。タイヤはひび割れて危険ですし,ブレーキシューにもひびが入っています。全体的に錆びてしまってボロボロな感じが漂いますが,フレームとリムはしっかりしています。
スタンドも使い勝手が悪くて困っていましたから,ここは一発奮起して,ちゃんとメンテして乗りましょう。どういう訳だか,私が自転車の作業をするときは真夏の炎天下になるんですよねー。
早速部品の手配です。が,ここで私はまたもミスをやらかします。そういえば太いタイヤを履いていたよなあとおぼろげな記憶で1つ小さいタイヤにして標準に戻そうと,28Cを買ってしまいました。パナレーサーのComfyという安い奴です。
ところがですよ,35C->38C->32Cと,すでに1つ細い物になっていたのに,さらに細い物にしてしまいました。乗り心地もそうですが,このリムに使えるのか?
調べてみると,リムの内側は20mmでした。というか,リムの外側が実測で25mm,それでリムにP20と書かれていたので,まず内側は20mmで間違いないでしょう。
20mmなら,28Cから48Cまで履けるそうですので,詳しいことはさておき,安全性には問題ないでしょう。
スタンドは購入時についていたブリジストンのスタンドと同じ物を選びました。何だかんだでこれが一番使い心地が良かったです。ブレーキシューは以前買ってあった物が残っていますので,これをそのまま使いましょう。
そうそう,グリップとサドルです。グリップは当時あまりいいものがなく,太めの物を使っていましたが,これもシンプルなゴム製のものに買えます。サドルはボロボロですので交換必須ですが,これもいつか交換しようと,1000円ほどの安い物を買ってありましたので,これをとりあえず使います。
リアディレイラーはこのまま使えそうですのでこのままいきます。シフトレバーも機能的には問題ないですが,風防のプラスチックが黄色くなってしまっていますので,もったいないですが交換しましょう。
あと,尾灯も自発光の物にしましょう。ブリジストンのものをBikke2eに使っていますが,長持ちしますし機能的にも申し分ないのでこれと同じ物にしましょう。
ということで,9年ぶりのメンテです。
まずタイヤとチューブ。これはささっと済ませることができました。特別書くこともないのですが,ここで知った事として,2020年に規格が変わっていたんですね。私の場合リムが旧規格,タイヤとチューブが新規格になるので,注意が必要かもしれません。
次にスタンド。これもさっと交換です。ここまでは実にスムーズ。
はまったのはなんとグリップです。古い物をカッターナイフで切って外し,薄く油を塗って新しいグリップを差し込みますが,途中から入りません。ハンマーでお尻を叩いても全く動かず,途方に暮れてしまいました。
反対側のグリップを先に試すかと,今度はたっぷり油を塗ってみたところ,スルスルと入ってしまいます。ならばとやり直そうと抜きにかかるのですが,微動だにしません。万事休す。真夏の炎天下でグリップと格闘すること45分,意識が薄くなってきたころ,ようやく抜く事ができました。
油をしっかり塗って差し込むとウソのようにするすると入っていきます。この段階で私は熱中症の一歩手前でした。アホな話です。
次はサドル。これも苦労しました。買ってあった物が元のサドルと土地付けの部品が異なるのです。さっと交換というわけにはいかず,流用出来る部品を組み合わせてどうにか目途を立てますが,元のサドルを外そうにもちょうどいい大きさのアレンキーがありません。そういえば前回もここで挫折したんだよなと思い出し,今回は6.35mmのラチェットと付属のアレンキーでなんとか外すことに成功しました。
部品をあれこれと組あわせて取り付け完了。しかし,安物のサドルですのでスプリングもクッションもなく,これはお尻が痛そうです。
試しのりで分かった事は,強烈にお尻が痛いと言うこと。それから,路面のデコボコがダイレクトに体に入ってくること。長距離はもちろん,街乗りにも不適切だと判断せざるを得ません。
そこで,スプリングのあるサドルを探してみたところ,購入時についていたのと同じじゃないかと思ったほどそっくりなものを見つけました。実は,ブラウンに鋲のついたサドルはこの自転車には似合っていると思っていたので,今の黒い実用一点張りのサドルは見た目にもうれしくありません。
そこで早速取り付けてみたところ,見た目も満足。乗り心地も思っていた通りで,ソフトになりました。
尾灯はまたも買い間違いをしました。バックステー取り付け型と思って買ったら,なんと泥よけ取り付け型でした。しかし,サドルの下に取り付けられていたもとの反射板のアームにぴったりフィットしたので,無事に交換できました。
太陽電池がサドルの陰に入ってしまうことが気がかりなのと,見た目に格好悪いのはしっくりきませんが,尾灯が高い位置に取り付けられてより視認性が上がったことと,買い直すのももったいないので,これでいきましょう。
ブレーキシューの交換は,そんなに難しくないはずでしたが,なにせ前後とも今や旧式のカンチレバーブレーキです。調整が面倒で,またも太陽にあぶられて気を失いそうになりました。前輪のブレーキの右側のシューが斜めに当たってしまうことが発覚したのですが,どうも上手く修正出来ず,仕方がないのでこのままにしました。
ところで,カンチレバーブレーキってもう絶滅寸前で,カンチレバーブレーキ用のブレーキシューも貴重品なんだそうですね。今のうちに確保しておく必要があるかも知れません。
続けてサイクルコンピュータです。といってもGPS内蔵とかスマホと連携とか,各種センサー対応でナビまでついてるようなまさにコンピュータとは違って,単なる速度計です。速度とトリップメータはないと困る物なので,安物でも着けることにしています。
これまでは小さいという理由でCAT EYEのVELO5という古い物を使っていましたが,ちぎれた結束バンドを付け直しても時々センサーが動作しなくなってしまうので,この際だから買い換えることにしました。有線式は確実だろうと思っていましたが,どうもブラケットの端子と本体の端子の接触が悪くなっているみたいです。(ちなみにBikke2eのVELO9は全く動かなくなっています)
どうせこのVELO5はタイヤサイズの設定に700Xがありませんから,ちょっと気持ち悪かったんですよね。最近のモデルだとタイヤの円周が入力出来るのでこの問題も解決しそうです。
早速amazonで見てみますが,数万円の高級機か,安物の中華製しかありません。別に中華製でもいいのですが,どうも壊れやすいとか速度センサの誤動作があるようなので,日本製がいいですね。
安い物で日本製というと,結局CAT EYEになります。この会社のラインナップを見てみると,主力はセンサと本体が無線で繋がるタイプみたいで,取り付けも楽そうです。
価格は以前の倍になるのでもったいない気もしますが,無線式にこだわると4000円以上はやむなしです。バックライトも欲しいところで,結局選んだのがMICRO WIRELESS(CC-MC200)です。VELO9のワイヤレスタイプとほぼ同じだったので,こっちにしました。時刻が常時表示されているというのもうれしいところです。
取付は簡単そうに見えて,やっぱり夏の暑さにやられて手こずりました。ハンドルバーへの取り付けは簡単で,配線の取り回しもありませんので楽ちんなはずですが,問題はセンサーです。
センサーはワイヤレスなので大型化しており,本体との距離を50cm程度,スポークに取り付けた磁石との距離を5mmに出来るような場所に確実に取り付ける必要があります。
しかし5mmってのはかなり難しいところで,内側に倒してなんとか5mmにしました。取付の際の結束バンドを,スポークごと通してしまってうなだれたことは秘密です。
取付は問題なく完了,従来のVELO5からの進化点は結局バックライトと取付位置の自由度アップで見やすくなったくらいで大した変化はありませんが,信頼性や精度の向上は期待していいと思います。
さて,最後の大物,シフトレバーです。
前回のシフトレバーはSL-M310だったのですが,今回用意したのは後継機種のSL-M315です。違いはよく分かりませんが,互換性があるならなんでもいいです。ただ,正直なところSL-M310を使ってみて,指二本で操作するのがちょっと面倒だなと思いました。以前のシフトレバーはママチャリ用の簡単なものだったのですが,これが以外に使いやすくて,気に入っていました。
交換はリアディレイラーの調整も必要になるので気軽という訳にはいかず,後日仕切り直すことにしたのですが,これが間違い。当たり前の事ですがグリップを外さないと交換出来ないことに気が付きました。
そういえば前回も同じような事ではまった気がします。情けない。
ということで,油を塗って差し込んだグリップをもう一度外す羽目になりましたが,これがなかなか外れません。というかピクリとも動きません。
分解して一部古い部品を残して新しいシフトレバーを組み付けることも考えましたが,適合する星形のトルクスドライバがないため諦めました。
また死ぬ思いをして,炎天下でグリップを外しました。いったい私はグリップでごれだけ体力を消耗しているんだろう・・・
古いシフトレバーを外して,新しい物を固定すればもう話は簡単です。さっさとケーブルをまわして,リアディレイラーに繋いで,ケーブルを調整します。この作業は案外スムーズにいき,気持ちよく変速できるようになりました。
これで全メンテメニューが終了です。COM70Mらしさを残しつつ,部品を新しくしたので信頼性や安全性も確保出来たでしょう。まだまだしばらく乗る事が出来そうです。