自転車のチェーンを交換してみた
- 2024/09/25 13:42
- カテゴリー:散財, マニアックなおはなし, make:
自転車のチェーンを自分で外したり取り付けたりすることが出来ることを,私は子どもの時から羨ましく思っていました。特殊な工具を使わないメンテナンスや調整は見よう見まねでやってきましたが,チェーンはプロだけが触ることを許される聖域だと思っていました。
自分でチェーンを付け外ししたいと思った事が何度もあったからそう思ったのでしょうが,自分でやった修理の代表がパンク修理やチューブの交換なわけで,その作業にチェーンを外す必要などなく,なんでそんなことを考えたのか良く思い出せません。
思い出すのは,1970年代や80年代の一般的な自転車というのは,なにかとメンテがしにくい構造だったなあということです。ママチャリはチェーンカバーがチェーンを完全に覆い隠していてアクセス不能,ブレーキもドラムブレーキなので後輪がさっと外せず,パンクの修理も大変です。
前輪にはダイナモがついていて,これも修理には(もちろん走行にも)邪魔でしたし,そういえば今や気休めにもならない鍵も前輪についていました。鍵を夜の草むらで落として泣いた覚えが何度もあります・・・
同じくらいメンテの障害だったものが,部品と工具の入手性です。自転車は街の自転車屋に持っていくのが普通だった時代,部品も工具もそこにしかありません。自分でやってみたいと思う人にも,やむなくプロの世話になっていた人が多かったんじゃないでしょうか。
そして現在,なんでも通販で買える時代です。工具も部品も自分で選んですぐ届く。しかも安いとくれば,もともと自分でやろうと思っていた人にとってこんなにうれしい話はありません。
私も自分の自転車(購入後23年)と,電動アシスト自転車(購入後9年)をこの夏にメンテして乗れるようにしたわけですが,部品の入手も簡単になり,メンテの手順もWEBで調べることが出来てと,本当に面白い時代になったと思います。
そして,ひととおりのメンテが終わったと思ったところに,ふとチェーンの交換を思いつきました。
チェーンは消耗品です。摩耗するので1000から2000kmごとに交換しないといけませんし,そうでなくても劣化が進むので10年くらいで交換する必要があるものです。とはいえ,交換しなくても乗れますのでいちいち自転車屋に持っていくこともなく,私もこれまで一度も交換したことなどありません。
しかし,ちょっと調べてみると実に簡単にできることがわかり,やってみようと思い立ったわけです。
まずは工具から。チェーンカッターが必要な事は分かっていましたが,分かっていなかったのはこの工具についてでした。私はてっきり,大きなハサミのようなものを想像していたのですが,それは「鎖」を断ち切るもので,自転車やバイクの駆動力を伝えるチェーンを切る物とは違いました。
amazonでチェーンカッターを調べてみると,1000円くらいで手のひらサイズのものがいくらでも見つかります。チェーンのピンを押し込んで抜いてしまうもののようです。
こんな簡単な工具でいいのか?,チェーンってそんなもんで切れてしまったらかえって危ないんじゃないのか?と思ったのですが,競技用のものでも同じ仕組みのようですので,これでいいんでしょう。ということで,PWTというブランドのBT-15Rというチェーンカッターを選びました。1280円。安い。
チェーンのピッチは今も昔も変わっておらず,種類も1つしかないみたいですが,変速機の多段化で,薄いものがあって,これは互換性がないと言うこともわかりました。
チェーンを繋ぐことも実は簡単で,変速する自転車の場合はピンを押し込む,変速なしか内装のものはミッシングリンクという専用のコマをCリングのようなクリップで固定するだけ,とわかりました。なーんだ,簡単やないけ。
ではプジョーのCOM70Mから交換してみましょう。チェーンはシマノの7段用の安い物を調達しました。CN-HG40というもので,リンク数は116。お値段1914円。一昔前は1000円ほどだったそうです。
届いた新しいチェーンはとても綺麗で,しなやかです。こんなものがamazonで買えて数日で手元に届くなんて,もうなんでもありだなと思いました。
作業は土曜日の昼前に始めました。まずチェーンカッターで古いチェーンを切ります。テンションが一番小さくなるようにディレイラーを一番重くなるところにセットしておきます。
次にどれでもいいので適当なピンを自転車の外側から押し込むと簡単に抜けます。チェーンを抜けばおしまいです。
抜いたチェーンと新しいチェーンのリンク数を同じにするため,新旧2本をリンクごとに並べていきます。長さで揃えてしまうと,古いチェーンが摩耗で伸びてしまっている可能性があるので禁止です。
同じリンク数のところでチェーンカッターでチェーンを切ります。これで交換の準備は済みました。
続けて自転車に取り付けます。ディレイラー周りがややこしいのですが,元のようにチェーンを取り回していきます。今回のチェーンには表と裏はありませんのでどちらでも大丈夫です。
1周したらチェーンクリップでチェーンを引っかけで,新しいチェーンに付属していたピンを差し込んでおきます。
最終確認を行ったら,そのピンをチェーンカッターで押し込んで完了。綺麗に変速が出来るかどうか確認して終了です。30分ほどで終わるはずです。とても簡単でした。
Bikke2eのものは,和泉チエンという会社のタフガードを選びました。130リンクのものですが,日本製(というより大阪製)で安く評判もいいので選びました。1808円。
余談ですが大阪は自転車産業の本場で,堺を中心に自転車やその関連の会社が大小問わずたくさんあります。
Bikke2eもママチャリですので,面倒なチェーンカバーがついています。これをさっさと外して,チェーンを切るのですが,この時チェーンカッターはいりません。ミッシングリンクを見つけて,ラジオペンチでCリングを外せば簡単に切ることができます。
忘れないようにチェーンの取り回しを覚えておいたら,先程と同じように新しいチェーンとリンク数をあわせてカットし,取り付けます。こちらも表と裏はありませんが,もともとミッシングリンクを裏から表に差し込んであったので,今回も同じように揃えておきました。
1周回したら,新しいチェーンに付属していたミッシングリンクで繋ぎます。Cリングもついていますので,これもをラジオペンチ使ってはめ込みます。
私の場合,ここで少し心配なことがあり,元のチェーンを同じリンク数にした(長さもほとんど同じだった)のに,短くて取り付けにとても苦労しました。それだけテンションがかかるようになっているんだろうと思いますが,最初はリンク数を間違えたか,取り回しを間違ったのかと焦りました。
どちらも間違いないことを確認したので,力業でチェーンを繋いだのですが,チェーンクリップが強く引っ張られてしまい,少し変形してしまうほどでした。
チェーンを繋いだ後,テンションをみてみましたが,元のテンションと同じ程度にかかっているし,テンショナーも伸びきっていません。まあこんなもんだろうということで試運転をして終了。こちらも40分ほどで終了しました。
驚いたのは,どちらの自転車もとても軽くこぐことが出来るようになったことです。COM70Mも軽快ですし,Bikke2eもアシストがなくなったときに大きな差がありました。
それもそのはず,古いチェーンをみてみると,古い油と錆で固まっていて,しなやかに曲がりません。Bikke2eのものは引っ張らないと関節が伸びてくれないほどです。これはダメだよなあ・・・
ということで,どちらもチェーン1つでこれほど快適になりました。長距離を乗る人でなければ,2,3年で交換前後の違いはわかりにくいと思いますが,10年も交換していないなら,もう劇的に変わります。まして20年を超えた物はすぐにでも交換したい所です。
気にしないといけないのは,9段以上の変速の場合にはチェーンが薄くなっていて,裏と表があるとういことと,リンク数を元のチェーンと同じにすることです。着るのも繋ぐのも簡単なのでそこは心配ないですが,取り回しにミスがあって,一度繋いだ物をやり直すことは出来ないので,慎重に,そして最終確認を怠らないことでしょうか。
自転車さんにお願いしたことはないのですが,2台で4000円ほどで交換が出来たわけで,それでこれほど快適になりました。チェーンの交換は日常的な作業であることを私も認識しておきたいと思います。
チェーンを交換出来るようになると,ギヤ比を変えることも出来るようになります。COM70Mについては全体に少し重くして速度が出るようにしたいのですが,フロントの歯数を増やすか,リアの歯数を減らせばよいことになります。どちらにしてもチェーンの長さが変わってくるので,今回の交換の経験が役に立つことでしょう。