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キュウリの種を蒔いてみる

 今年は原子力発電所が止まっている関係で,電気が足りません。毎日毎日「電気予報」なる笑えないダジャレに辟易しながら,我々は否応なしに電気が足りるか足りないかを日々意識して生活することを強いられています。

 無駄使いをしないことはとても大事な事です。我慢できる暑さをエアコンで快適にすることと,雨が続いて洗濯物が乾かず乾燥機を使うこととは,どちらも贅沢なことではありますが,どちらが切実かは説明の必要などないでしょう。

 私は夏ばてがひどい人で,寒いことには耐えられても,夏の暑さ,とりわけ汗が蒸発せず体温を下げてくれないような湿度の高い夏は,体温調整が下手くそな分だけすぐにぐったりして動けなくなります。

 さりとて冷房をすると,それはそれでまた体調を崩すので,暑い日はぴくりとも動かず,じっとしておくのが一番よいと知っています。

 こんなですから,私の場合,エアコンを使わないようにするという目的ではなく,少しでも涼しく過ごすという目的のために,今年はツル草を育ててみようと考えました。

 昨年の猛暑は電気が不足するという話がなかったにもかかわらず,軒先のゴーヤなどをよく見ました。ツル草は,私は視界が遮られて鬱陶しいし,見た目も気持ち悪いので基本的には嫌いなのですが,よしずやカーテンといった直射日光を遮る機能だけではなく,水が循環していること,その水が空気中に蒸発していること(蒸散といいますね)から,これを窓際に茂らせると本当に涼しいのだそうです。

 ツル草ですから,多年草で抜いても抜いても生えてくる,私の天敵「ヤブカラシ」なんかでもいいんでしょうが,さすがにこれは却下。

 お隣のおうちが植物好きで,ゴーヤを育てると伺ってから,うちもそういうたぐいのものを育ててみようと考えていました。しかし私は農家の出身の割にはまともに収穫できる野菜を作ったことはなく,嫁さんに至ってはサボテンさえも枯らしてしまう猛者ときています。

 実際,昨年はフルーツトマトとバジルの鉢植えキットをもらって育てましたが,フルーツトマトは花がほとんど咲かず,実もならずに枯れてしまいました。バジルも虫にやられ,気が付くと花が咲いて葉っぱが固くて風味もなくなり,そのまま放置していたら木枯らしが吹き始める頃に茶色くなって朽ち果てました。
 
 こんな我々に,夏の暑さをしのぎ,あわよくば食べる事の出来るものを育てることが出来るのでしょうか。

 会社を早く上がった日,近所のスーパーの園芸売り場をウロウロして,我々は壮大な計画を立てつつ,資材調達を行いました。

 育てるツル草は,キュウリです。

 嫁さんの情報によると,葉の茂りはヘチマ->キュウリ->ゴーヤなんだそうです。ヘチマもゴーヤも乾燥に強く,ほっといても育つと聞いていますが,キュウリはさすがにそんなインスタントな植物ではないでしょう。

 しかし,ヘチマなどは大きな実がなっても処理に困るだけ,ゴーヤは二人とも苦手な食べ物なので捨てるしかありません。食べられないものを捨てるのは心が痛まないけども,ゴーヤのように食べ物を捨てる(しかもそれが好き嫌いを理由にしている時はなおのこと)のは,さすがに良心が痛みます。

 そこで,二人とも大好きなキュウリです。

 計画としては,家にいっぱいある2lのペットボトルくりぬき,ここに腐葉土を入れます。ペットボトル1本につき2箇所ほど種をまき,これを3本作ります(結局4本作った)。

 めでたく芽が出てきたら,1階の窓硝子の前にネットを張り,ここに茂らせようというわけです。

 我々は植物を育てることを趣味にしてはいません。プランターなどを買い込んでしまうと,置き場所にも困りますし,捨てるのも大変です。気軽に用意出来て,簡単に捨てられる大きなペットボトルは好都合です。

 ちょっと小さい気もしますが,まあいいでしょう。キュウリにはかわいそうですが,やむを得ません。

 ペットボトルを横に倒し,上面をカッターで切り抜きます。底面には穴を開け,中に腐葉土を詰め込みます。指で1cm程の深さの穴を開けて種を数粒入れて,土を被せます。水をやって終わりです。

 作業は30分ほど。庭に出しておきました。

 しかし,ちょっと思い出してみると,昨年のフルーツトマトやバジルの時には,庭に置いた植木鉢に野良猫が毎日おしっこを引っかけるので,結局2階のベランダに引き上げたことがありました。2階のベランダは灼熱地獄。かわいそうなことをしたものです。

 すっかり忘れていましたが,キュウリとはいえ,一人前に育つには山あり谷あり,のようです。

 ふと思いついて窓をガラガラと開け,良さそうなキュウリを1本もぎ,さっと塩もみしてビールのつまみにするという夢は,果たしてかなうのでしょうか。

Bob Pease逝く

 ある日,ふと目にした記事に私は驚きました。

 米National SemiconductorのBob Pease氏が6月18日に亡くなったというのです。享年70歳。自動車事故だそうです。

 Bob Peaseは日本にも多くのファンがいる,アナログIC設計の大家の一人です。LM337をはじめ,多くのアナログICを手がけました。アナログICを作る事のみならず,使う事についても心を砕き,,彼がNational Semiconductorのホームページで主催していたアナログ回路の講座には,多くのファンがいました。

 世界を引っ張る技術力,独特の語り口に,個性的な風貌で,世界中の電子回路設計者の尊敬を集めた人でした。

 モノリシックOP-AMPの父と呼ばれ,バンドギャップリファレンスの発明者としても有名なBob Widlerは彼の数年先輩にあたり,その死が54歳という若さで突然訪れたとき,同じ仕事に取り組んだ同僚として,悲しみに暮れたといいます。Bob Peaseのページには,モノリシックICに革命をもたらしたBob Widlerを偲ぶ文章が掲載されています。

 日本にも何度か訪れ,熱心なファンがその一目見ようと駆けつけたと聞きますが,私は残念ながらご本人にお会いしたことはありません。

 誰にでも死は訪れます。しかし,今回の自動車事故はまさに驚きと言うほかありません。

 6月10日,伝説的なアナログIC設計者であるLinear TechnoligyのJim Williamsが亡くなりました。これだけでも大きなニュースなのですが,Bob Peaseは6月18日に行われたお葬式に参列した帰り,自ら事故を起こし帰らぬ人となったのです。

 わずか1週間の間に,我々は偉大な設計者を二人も失いました。特にBob Peaseは,多くのエンジニアに慕われ,また現在進行形で彼から学んでいましたから,特にその損失は大きいです。

 偉大な人が亡くなると,その度に時代の節目を意識しますが,NationalSemiconductorがTexasInstrumentに買収された後に続くBob Peaseの死去は,確実に1つの幕が下りたことを感じざるを得ません。

 ご冥福をお祈りするとともに,心から感謝したいと思います。

またもPM-G850のインク不良

 先日,数年前に購入したPM-G850というエプソンのプリンタを久々に使おうとしたのですが,あいにくインクが切れているというエラーが出ました。

 よく知られているように,インクジェットプリンタは本体を安くばらまき,その代わり高価な交換用インクで利益を上げるという仕組みになっています。使用頻度によりますが,インクを交換するより本体を買い換えた方がお得というのは事実で,そうしてより高画質なプリンタがわずかな間に普及したわけです。

 PM-G850には画質の不満もなく,今時のプリンタはスキャナ付きの複合機ばかりですので,プリンタだけで十分という私のニーズにはぴったりのプリンタです。使用頻度は非常に少ないのですが,買い換えようという気は起きません。

 そんなわけで,6本セットで6000円もするインクカートリッジを,何かの機会に安く買っておき,切れたインクから順番に交換していくようにしていました。

 6色のうち,未交換がライトマゼンタとライトシアンの2色だったところで,いよいよライトマゼンタがインク切れになったのでした。

 このプリンタは,どれか1つでもインクが切れてしまうと,印刷ができません。この時は黒1色のPDFファイルを印刷したかったのですが,ライトマゼンタなんて関係ないのに,動いてくれないのです。

 面倒なのでさっさと交換したわけですが,やっぱり動きません。おかしいなあと調べてみると,なんとこのインクを認識していません。おかげで他のインクカートリッジの情報も読む事が出来ていないようです。

 ものは試しにと空っぽになったインクに戻してみると,全てのカートリッジの情報が読めるようになりました。

 これは交換を行ったライトマゼンタのインクカートリッジの不良だと,私は結論しました。

 気になるのは,このインクが買ってからすでに長い時間が経過していることです。これには私なりの言い分があって,1本ずつバラで買うよりお得なセットを,いずれ交換するわけだしと購入したのであって,まさか最後の1本(実は同時にライトシアンも交換したのでこの時買ったインクは全部交換に使いました)で不良品が出てくるとは思ってもいなかったのです。

 早いうちに開封したなら私が壊した可能性もあるのですが,このカートリッジは未開封で,真空パックになっています。こんな風に密封されているものを,わざわざ認識出来なくなるように壊すことはできません。

 もちろん,初期不良は購入後1週間から2週間が限度です。それ以降は保証期間内で修理対応です。しかし,インクカートリッジに保証期間があるわけではありません。

 ただ,インクカートリッジには使用期限があります。使用期限が過ぎると未開封品でも性能保証はなくなるのか,といえば,これはYESです。インクが変質し,エプソンの思う画質が保証されないことは確かです。

 しかし,空っぽになったインクだけ交換出来るようにとバラバラにカートリッジを交換出来る仕組みを用意しておきながら,使ってみるまで分からない不良品が6本セット品の中に混じっていて,その結果他の5本も使用できなくなるというのは,ちょっともったいないと思いませんか。

 インクカートリッジが200円とか300円くらいなら,もう面倒なので黙って買い換えますが,1000円以上するのですから,やっぱり惜しいですよね。それによく思いだしてみると,私が6本セットをわざわざ買ったのは,バラで買うより安いからであって,6本のうち1本が不良品だったら全然安くならないじゃないですか。

 惜しいので,ダメモトでエプソンのサポートにWEBから問い合わせてみました。

 互換品じゃないのかと疑われてみたり,きっちり差し込めだの,エラーの画面をキャプチャして送れだのと,なかなか信用してもらえなかったのですが,よくやく代わりのインクを送るので試してくれという返事が何度かのやりとりのあとに届き,果たして数日後には私の手元に新しいライトマゼンタのカートリッジが届いたのでした。

 しかしまあ,私に言わせれば,インクで儲けるモデルを勝手に構築しておいて,高価なインクを嫌う消費者の声に応えた互換品を締め出すためにわざわざROMまで搭載し,徹底的に互換品を排除するわけですから,それが消費者の正常な使用に支障が出るようでは本末転倒です。(そのROM代だってユーザー負担ですしね)

 ROMが壊れたことで認識不良を起こしているのですから,非純正品対策などなければ私は問題なくその文書を印刷できたはずなのですが,こういうことが嫌で純正品を使っている私のようなユーザーの足まで引っ張るような仕組みは,やっぱやり過ぎだと思いますし,正規品を使用する人を巻き添えにするほどの強いプロテクトは,もう破綻しているといって差し支えないでしょう。

 まあ,もし使用期限のことをいわれたら,潔く引き下がってプリンタを別のメーカーに買い換えようと冷静に思っていたのですが,幸か不幸か届いたインクを差し込めば問題なく動作しました。

 やはりインクの問題だったようです。

 さて,この不良のインクを返却せよと,エプソンは返信用の箱と袋と伝票を同封してきました。

 ヤマトのメール便の着払いの伝票で,荷物を出す人の住所氏名を書く欄がありません。しかもメール便なので,コンビニか営業所に持ち込めと書いてあります。

 ヤマトは,かつてローソンとケンカをして取り扱いがなくなっているのですが,悪いことに私の通勤ルートにはローソンがほとんど。ヤマトを扱うコンビニなんか,わざわざ出向かないといけません。さりとて営業所の場所もわかりませんし,これじゃ着払いの意味がないと思うくらい,面倒です。

 そこで,別の荷物がヤマトで届いたついでに,持っていってもらえないか聞いてみました。無料だし,営業所に戻るんだから,聞いてみるだけ聞いてみようという魂胆です。

 来たドライバーは「よくわからない」と,営業所の社員に電話をしたら,現物を見ないとよくわからんので,うちまで来てくれるということになりました。

 しばらくして来てくれたのですが,彼も「こんなの初めて見た」といっていました。
メール便を集荷してもらう形に結果としてなったことを詫びると,いえいえ勉強になりました,とニコニコして持って帰ってくれました。

 翌日にはエプソンから私に解析結果がメールで届いたので,荷物は無事に到着したのだと思いますが,ユーザーに手間をかけさせることでコスト削減を狙ったエプソンの作戦は,私のような人のせいで,ヤマトへのしわ寄せとして決着したわけです。ヤマトは100円かそこらの運賃で,私の家まで取りに来たわけですので,割が合わないことでしょう。気の毒です。

 で,エプソンからの解析メールでは,やはりインクの不良でした,ご迷惑をおかけましたということでした。本当に迷惑したわけですが,ほとんど使わないライトマゼンタのせいで黒の文書が印刷できず,あげく今時解決に10日もかかり,しかもヤマトに負担を強いて問題を解決して,それでサポート完了というわけですから,まーなんというか,エプソンには怒りと言うより,ずるいよなあというイメージが渦巻いています。

 実はこのPM-G850,初期不良品だったのですが,その原因も同梱のインクカートリッジの不良でした。この時はライトシアンが不良だったのですが,なにせ一度も正常に動いていない初期不良ですので,それがインクの不良のせいとわかるはずもなく,私は相当困ったのです。

 とりあえずエプソンのサポートに電話をして,買ってすぐの話だし,一度も正常に動いていないのだから,私にあれこれ試させるのではなく,新しいものに交換するのが正しいのではと私が言えば,初期不良交換は販売店の仕事,動かない物を動くようにするのがエプソンの仕事なので,交換して欲しかったら販売店にいってください,と誠に正論を通されて,結局インクの交換で決着したのでした。納得しない人もいるだろうなあと思いました。

 それでも,この時の交換では,インクカートリッジの返却はもっと簡単だったように思います。

 ということで,私の結論は,もう次はエプソンのプリンタは買いません。

 同梱品を含む新品のインク12本のうち2本が不良という不良率の圧倒的な高さ,そして1本のインクが認識出来ないだけでプリンタ全体が全く動いてくれないという機会損失への誤った考え方,そして必ず一度は「非純正品じゃないか」とユーザーを疑い,自らのために不良品を返品させるのに,その返送コスト削減に罪のないユーザーの労力を平然とあてがう意識と,どうも私にはしっくりこないのです。

 いや,対応が悪いとか,そういうことではないですよ。丁寧だし,正論だし,メールのレスポンスも早いし,何も悪いことは彼らはしていません。ただ,やってることそのものというか,姿勢というか,非純正品の対策は彼らの都合で作ったビジネスモデルで,それを維持するためにユーザーを疑ったり,ユーザーに負担を強いるような話が,以前にも増して強くなっていることに,私はモヤモヤとしたものを感じているのです。

 まあ,そんなことをエプソンに言っても仕方がないし,エプソンも困るだろうから,私はどうもエプソンに共感出来ないので,違うメーカーにしますということで,よいのではないかと思います。

 やっぱあれですね,次はHPですかね・・・

Nintendo3DSのアップデート

 Nintendo3DSのアップグレードが6月7日に行われました。これによってソフトのダウンロード販売が可能になり,DSiウェアを購入することも出来るようになりました。

 私にしてみれば,この段階まで出荷すべきじゃなかったよなぁと思うのですが,発売から3ヶ月経過してようやく「使える」状態になったことを,素直に喜びたいと思います。

 任天堂は遊びの会社です。遊びを真面目に探求する姿勢は随一のものがあり,操作の1つ1つ,レスポンスの1つ1つに工夫の跡が見られます。これは本当に手間のかかる,すごいことだと思います。

 そんな会社が自前でインフラを持ち,ダウンロード販売をやっているわけですから,初代DSから買い換えをせずにきた私としては,3DSでどんなものか是非体験したいと思っていました。

 幸いにして,ダウンロード販売で買いたいものは決まっていました。プチコンです。

 レガシーなBASIC言語のインタプリタなのですが,現在活躍中の多くのソフト屋さんを育てた「マイコンBASICマガジン」への回帰を狙って,ショートプログラム,ゲーム作りに向けた設計が行われています。

 それは,

・構造化を意識していないプログラミングスタイル
・80年代丸出しのフォントに半角カタカナ
・256x192ドットというPC-6001やMSXでおなじみのグラフィック解像度
・カセットテープ時代を肯定するかのようなファイル操作命令の乏しさ
・業務用アプリ開発に必要なデバッグ命令やエラー処理関数を持たない潔さ
・プログラムの配布はメディアによらず,基本は手で打ち込む
・やたらと豪華なスプライトとBG

 というあたりに垣間見ることができます。ま,わざとですね。

 これに,MON,CONSOLE,DEFINT,OUT,EXECなどがあればさらに懐かしさ爆発です。雰囲気としてはMSXとM5のBASIC-Gのいいとこ取り,という感じもして,M5大好きな私としては好印象です。

 人間がプログラムを組むというのは,自動化したい処理があるからですが,自動化の究極に知性を持ち自律することを投影する人間の本質があります。自律した個体を作る事,それはつまり子孫を残すということであり,人間と言うより生物としての生存理由にまで昇華します。

 私は,これがプログラム作りが楽しい根本的な理由だろうと思っています。プログラムに限りません。メカでも電子回路でもいいのですが,勝手に動いてくれるものを見るのは,子供も大人も大好きなのです。

 1980年代に存在したパソコンには,例外なくBASICインタプリタが用意されていいました。100万円の高級機から2万円弱のオモチャの延長まで,BASICを覚えれば一通り「自動化」が行えた時代がありました。

 思うに,当時,一部の専門家を除いてコンピュータを扱える人は少なく,それが大人だろうと子供だろうと,等しく全くの初心者であったことが,初心者をターゲットにしたBASICインタプリタの普及した理由なのでしょう。

 10年もすると,プログラミング言語としては汎用性の高いC言語が一般化しますが,一方でC言語は別売になり,低価格機においては用意さえされない状況になりました。自動化は高度なものを専門的に作る階層と,作られたものの「実行」で十分な階層に,分かれてしまったのです。

 作る階層は,その高度な能力で使う階層のニーズを実現して,対価を求めます。そしていつしか,作る階層の目的はお金儲けになり,使う階層の目的は消費することになっていきます。

 初心者向きの言語がこうして衰退したことは,大変に不幸なことです。複雑なことは出来ず,高速動作して信頼性の高いプログラムを作ることは出来なくても,簡単に手を出す事の出来るBASIC言語には,「勝手に動く物」をとにかく作ってその楽しさをとにかく知ることへの,手軽さがありました。

 ネットがなかった時代,自動化を体験した初心者達が自分のプログラムを共有し,互いに高め合う場として,雑誌がその機能を担っていました。ベーマガはその最初の場であり,ある意味では最大の場であったと思います。

 プチコンには,こういう環境で育ち,やがてプログラム開発を生業とする人々の,感謝と尊敬を感じますし,さらに言えばかつての自分達に用意してもらった環境に対するお礼を,次の世代にも用意することで果たそうとしているのかも知れません。


 プチコンを触っていると,そういう優しい眼差しを意識するのですが,やっぱりとても楽しいのです。タッチパネルを使った入力はもどかしく,できればフルキーボードで使いたいのですが,行番号を打ち込むこともないですし,編集と実行をモードで分けるという概念はシャープのポケコンで一般的な方法で,私にはとてもしっくりきます。

 実際にこれでなにかを作ってみたいのですが,ゲーム&ショートプログラムをねらったものだけに,アイデアと工夫が試されます。私は昔からゲームではなく実用プログラムを作っていた人だったので,プチコンを前にしてなお,実用プログラムのアイデアばかりが出てきます。しかし,メモリやファイル操作の限界から,実用にならない実用プログラムになってしまうので,結局取りかかれません。

 ところで,3DS専用のゲームもダウンロード出来るようになっています。エキサイトバイクとゼビウスは,3Dでリメイクされています。どちらも3D化するのに特別な説明のいらないわかりやすさを持ち,かつ誰もが知っている名作ということで,私もダウンロードして遊んでみましたが,これがなかなか面白いです。

 ROMカートリッジのゲームを買うよりも,数百円でダウンロード出来るこの手のゲームの方が私には向いているように思います。

 ということで,3DS,いよいよ本格的に動き出しました。

自転車のメンテに必要なものがamazonで買えた

 先日,自分の自転車のタイヤとチューブをamazonで調達しました。700x32Cのタイヤとチューブを前後2つ買ったのですが,アウトドアとスポーツのカテゴリから買い物をすることなど死んでもないだろうと思っていたのに,まさかこういう形でお世話になるとは思いませんでした。

 タイヤは,信頼のパナソニックでPANARACERのPASELAシリーズです。色はアメクロという知らない言葉だったので調べてみると,飴色と黒色のツートンという意味らしく,私の自転車にはよく似合うはずです。

 実はミシュランのものも見つけたのですが,やや高かったということと,amazonではない違う業者の取り扱いで,しかも取り寄せということでしたので,やめました。フレームがプジョーですので,ミシュランを選べば面白かったのでしょうが,別に走りに影響するわけでもないでしょうから,信頼の日本製で行くことにします。

 チューブは32Cという細いタイヤの場合にはどのみち今装着している38C用を流用するわけにはいきませんので買い直しです。といいますか,チューブはそんなに高いものではないし,基本的に消耗品ですので,交換のチャンスがあったら壊れる前に交換するのがおすすめです。

 今回は,チューブもパナソニックのものを選びました。ただ,パナソニックではバルブを,英式と仏式しか選べず,米式は選べないのですね。米式はなにかと便利で,私はこれを好んで使っていましたが,選べないなら仕方がありません。仏式は使った事がないので,今回試しに買ってみることにします。

 タイヤは金属のワイヤで形を保っていますので,折り曲げることができません。送料無料のamazonがどんな梱包で配送するのか楽しみにしていましたが,結果はタイヤがすっぽり入る大きな箱1つに1本のタイヤが梱包されて2箱,チューブは2つ小さな箱で届きました。結局この買い物では,1辺が70cmくらいの大きな箱が2つと,小さな箱が1つの合計3つが届いたわけです。

 amazonを長く使っていますが,これは過去最大の荷物ですね。

 届いた土曜日の午後,ちょっと体がだるくてなにもする気にならなかったのですが,この大きな箱をそのままにしておくとひんしゅくを買いますので,意を決して交換作業を開始します。

 私の自転車は分解が楽になっています。ブレーキをゆるめ,前輪のハブのナットを緩めれば,前輪が外れます。

 空気を抜いて,専用の工具でタイヤをリムから外し,チューブも外します。タイヤはひび割れがひどいですが,内部はチューブも含めてとても綺麗で,チューブくらいは再利用してもいいかなと思うくらいでした。

 新しいチューブに少しだけ空気を入れ,リムに仮止めします。新しいタイヤをチューブが噛み込まないように,またねじれないように注意して,リムにはめ込んでいきます。作業そのものは10分もかかりません。

 空気を少しずつ入れ,ポンポンとタイヤを叩きながら,ねじれたり偏ったりしないようにしていきます。終わったらフレームに取り付けます。簡単簡単。

 後輪も同様に作業をしますが,新しいタイヤとチューブを装着してから,ハブの回転がとても渋いことに気が付きました。これは相当抵抗になるはずです。油をさしましたが改善せず,これはちゃんと調整しないといけないと,横着せず調整をしました。

 この過程で大抵は手が油まみれになるのですが,今回も型がなく,かつ軽く回るようにと微妙な調整を繰り返したので,結構時間がかかりました。

 結局,全ての作業が終わったのは2時間ほど経過してからでしょうか。早速試運転をします。

 サイクルコンピュータは27インチ設定でぴったりのはず(700X32Cだと27インチ設定で想定される円周と一致するのです)ですから,このままでOKです。

 タイヤを細いものに変えたのでペダルが軽くなったことを期待しましたが,あまり大きく変わった感じはありません。ちょっと軽快になったかなという感じです。ハブの調整を行ったことでも軽くなったことを実感できると思いましたが,これもそれほどではありません。

 タイヤの重さも,安いもののなかでは軽いものを選んだのですが,これもあまり影響は無し。やはりこのくらいの自転車では,部品を交換した事による差というのは気が付きにくいものです。

 不思議なのは空気圧です。6.5PSIと書かれているのですが,これが標準圧力とは思えません。最大圧力だと思うのですが,5PSIくらい入れても,指でタイヤをつまめばまだまだ入りそうな感触です。ただ,圧力計が5PSIまでなので少し高めに入れておきました。

 ということで,ハンドルやクランクなど,あちこち錆びて汚くなってはいますが,自転車としての基本機能には全然不満もなく,フレームもしっかりしていますので,まだまだ乗りたいと思います。

 私は,自転車は乗れればいいという程度に軽く見ることには反対ですが,一方でがっついて一生懸命乗るようなものでもないと思っています。あくまで実用的に,しかし乗るからには快適に,が自転車に求めるもので,それくらい肩肘張らずにつきあえるととてもいいなあと思っています。

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