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他人の散財

 あれほどMac(とMacを使っている人:いわゆるマカー)を毛嫌いしていた友人が,長年使ってきたVAIOノートFの次世代機としてMacBookの導入を決めたそうで,焚き付けた責任を取って引き籠もりがちな私も一緒に買いに行くことになりました。

 そのVAIOノートを買うときも私が付き添ったのですが,当時としてはなかなか質実剛健なモデルでした。もう5年も6年もなるんでしょうか,バックライトは赤くなり,交換したCD-ROMドライブもまた動かなくなり,キーボードも壊れてしまってHappyHackingKeyboardLite2がつながれているという見るも悲惨な状態でして,満身創痍というのはまさにこのことでしょう。

 順当にいけばWindowsVistaモデルを買うことになったのでしょうが,どうも友人にとってVistaの良さもわからん,それ以前の話として,そもそも日本のノートPCが今ひとつ琴線に触れなかったようです。

 余り事情をご存じない方も多いのですが,Macの価格競争力というのは,実は結構高いのだという事実があります。

 MacBookという名前で呼ばれている,それまでのiBookの後継にあたる最下位モデルでも,Core2Duoの2GHz,1GBのDDR2,80GBのSATAのHDD,コンボドライブに13インチのワイドLCDに802.11g,Bluetooth内蔵という構成で139800円。残念ながらSantaRosaではありません・・・

 14万円を切る値段なわけですが,もしこの値段でWindowsのノートPCを探してみると,かなり見劣りするものになります。ひどい物だとCPUがCeleronMだったりするので,これはもう論外。

 しかも,現行のMacBookは,最下位機種のCore2Duoでも2次キャッシュが4MBになっているので,上位機種との差はスペック上からも非常に小さくなりました。

 BootCampを使ってWindowsをインストールしても全然へこたれないスペックでこの価格というのは,円安の昨今でもよく頑張ってると思います。

 そのかわり,作りのちゃちさというか,プラスティッキーな感触というのは相当な物で,そこをデザインやコンセプトで十二分に補うことの出来るAppleだからこそ,可能になっているのかもしれません。もちろんOS代としてMicrosoft上納するお金も上乗せされませんし。

 友人はそんなMacBookの現物を見て,どうやらピピッときたらしく,買うことになったわけです。

 それで昨日の日曜日,量販店に買いに出かけました。一緒に買うべき物,あるいは用意しておく方がいいソフトなど考えてみましたが,結局結論は「なにもない」でした。いやー,MacBookってのは,販売店泣かせのマシンです。使い物にならないソフトがてんこ盛りのマシンが多い中,生活マシンとして十分なソフトが最初から揃っているというのは,サードパーティが育たないような気もして心配になります。

 で,私はiBookG4のユーザーなわけですが,それとの比較で簡単なインプレッションを。

・大きさ
 膝の上にのせてみると,大きいなあと言う印象ですね。2kgちょっとですし,薄くできていますが,底面積がiBookG4よりも大きくなっているし,キーボードの両側が随分余っているので,一瞬PowerBookG4のような印象を受けます。LCDがワイドになったことが大きいのでしょうが,ちょっとこれをモバイルにというのは,抵抗があるというところでしょう。

・パフォーマンス
 Core2Duoの2GHzですから相当期待したんですが,実はそれ程でもなかったです。私の期待の仕方が悪かったのですが,例えばPowerMacG5が出たときのあのビュンビュン走るような速さを味わえるかなとなんとなく思っていたのでしょう。
 けどそれは,グラフィック性能に依存する部分でもあるので,MacBookのようなチップセット内蔵のGPUに期待するのは間違ってます。体感では1GHzのiBookG4よりも少し速いかなという感じです。
 ただ,WEBブラウザのレンダリングの速度などはさすがに高速です。処理能力のゆとりも随分感じるので,性能限界に達して買い換える時期は随分先になるでしょう。
 そうそう,COre2Duoは64bitです。MacOSXは32bitと64bit両対応のOSですから,WindowsのようにOSが別になっていて入れ直し,ということが必要ありません。その点でも長生きするんじゃないでしょうか。
 それより,どうもHDDの遅さが足を引っ張っているように感じます。SATAのドライブですし,高速なHDDに交換するだけで,随分改善されるのではないでしょうか。

・キーボード
 ぱっと見るとサンヨーのパソコンPHC-25みたいな(って誰もそんなマシンのことは覚えてないだろう)MacBookのキーボードは,パネルに開けられた穴からキーが飛び出しているという構造になっていますが,これが案外使いやすいです。歴代のiBookはキーボードの質感が悪く,長い文章を書くのが苦痛だったのですが,MacBookのキーボードはしっかりとした剛性を持っており,ストロークもクリックも適当で,なかなか快適だと思います。
 しかし,USキーボードへの交換は,どうやるんでしょうね・・・

・建て付け
 こういうのって結構大事なんですよ。例えばフタを閉めたときに上下左右の4点が同時にぴたっと下と触れるか,しなったりしないか,ギシギシときしんだりしないか,とか。私のiBookG4でも悪くはないのですが,MacBookもこの点は悪くありません。
 iBookG4では,フタを開くとラッチが引っ込むような構造になっていて,このあたりにAppleのこだわりをみた気がしたのですが,MacBookはマグネットによるラッチレス構造なので,さらに美しいです。開きやすく閉じやすいこともよいです。
 
・LCD
 iBookG4のLCDはあまり良い物ではなかったのですが,MacBookのLCDは随分良くなっているように思います。特に発色については,それまでの青が強い傾向から比較的正確な白が出るようになっているようです。
 それと,グレアタイプのLCDになっている点ですが,これは好き嫌いが分かれるところで,私はわざわざアンチグレアでもグレアにするフィルムを貼って使うような人なので全然合格です。しかもMacBookはちゃんとARコートがなされており,映り込みもそれなりに対策されています。結構いい線いってるLCDだと思いますよ。

・ACアダプタ
 湯沸かしポットのようなマグネットで着脱するコネクタ「MagSafe」を搭載したMacBookですが,これは今ひとつ。知らないうちに外れてしまっていることが何度かありました。壊れるのを防ぐことには有効でしょうが,知らないうちに電源が外れてしまうという事故は増えているんではないかと思います。

・外箱
 箱は薄いです。ちょっと大きめのゼロハリのアタッシュケースみたいな感じで持ち帰ることができます。だいたいノートPCの梱包って厳重すぎです。このくらいがちょうどいいです。

・至れり尽くせり
 オーディオの入出力はSPDIFの光入出力にも対応していますし,USB2.0と6ピンのIEEE1394,DVIも持っています。これだけの入出力を持っていれば,普通の用途には困らないでしょう。カメラもひっそりとついていて,チャットには便利に使えるかも知れません。もちろん802.11gに対応したワイアレスLAN,EDRに対応するBluetooth,GigaBitEtherなど,ちょっと前なら考えられないインターフェースも標準搭載です。
 付属ソフトはスパム学習機能が結構優れもののMail,軽快なブラウザSafari,今やなんの説明も必要がないiTunes,音楽を切り貼りで作れるGarageBand,写真の管理や簡単なレタッチも出来るiPhotoなどが入っており,生活マシンとして特に買い足す必要のものはないでしょう。日本語入力も想像以上に良くなっていて,ATOKを買い足す必要性は普通はないのかも知れません。

・ファン
 普段は静かなんですが,ちょっと重いことをするとファンがブワァァーを回り始めます。どんどん回転数が上がるのでちょっと怖くなるくらいです。廃熱の問題はもう少しどうにかならんのかと思った数少ない点の1つです。

・まとめ
 これは買い,です。最廉価モデルがおすすめです。


 ということで,随所にコストダウンによる影響が見え隠れしながら,それをうまくデザインなどで処理して,この価格とこの性能を両立させていることは素晴らしいと思います。

 いわゆるモバイルマシンとしては絶望的だと思いますが,スタイリッシュで軽く,必要な物は最初から全部揃っていて,しかも数年先までゆとりのある高性能を持ち生活マシンとしては当分困らず,それで14万円以下というのは,大したものです。OSにかかる費用がゼロというのがWindowsマシンと違うところなのでこの価格が出せるというのもあるでしょうが,そのOSだって非常に良くできた堅牢で俊敏なOSです。

 そんなわけで,友人はそれまでのWindowsからスイッチすることになったわけですが,メールの移行,iPodとiTunesの移行など,とにかくいろいろなことをしなくていけません。

 私などはこういう環境移行をだらだらやるのが嫌なので,短時間で一気にやってしまうのですが,友人はそうでもないらしく,私のイライラの原因になっていたりします。

 個人的には,まだiBookG4を買い換えることは考えなくていいかなあと思いました。確かに写真やオーディオの処理などでマシンパワーが不足することを感じるようになっていますが,まだ辛抱できるレベルですし,もう少しマシンが進化してから考えることにしたいと思います。

 以前,PowerBookG5が噂されたとき,発表されるといわれたJobsのアメリカでのキーノートスピーチを生中継で見ていたんですが,なにもなくてがっかりしました。PowerBookG5が出たら,借金してでも買おうと思っていましたが,結局MacBookProがそれに変わる物だったのかと思うと,少々複雑な気分です。

 というわけでですね,10年前のMacの印象をお持ちの方々には特に,最近なかなか良くなってきたMacに対し,偏見を捨てて光を当ててみられても面白いんじゃないかと思います。私に言わせればWindowsやPC陣営のがんばりが全然足らんと一喝したいところですが,その間愚直にOSは改良されて良くなっていますし,かつては高価だといわれたMacが実は一番コストパフォーマンスが優れていたりするというのが,現実だったりするんです。

EUREKA!

 「魔法の薬」と一部の頭痛持ちに熱狂的に支持されるグランドールですが,すでに備蓄も底をつき,多くの難民が頭痛との闘いの中彷徨い続けています。

 かくいう私もあと数回分しかないグランドールをじっと見つめては,赤と青のキャンディーがいよいよあと1回分となってしまったときのメルモちゃんの心境を察してみたりするわけです。

 そんなことをしていても始まりません。突然私を襲う頭痛で気力と体力を奪われ,一気にダメ人間に墜ちてしまう,そんな理不尽なことに抗する手段を手にしなければこの格差社会を生き残れません。

 私の研究では,グランドールが魔法の薬たるゆえんは,その贅沢な成分にあります。おさらいしておきましょう。1回分です。

アスピリン・・・350mg
アセトアミノフェン・・・215mg
無水カフェイン・・・30mg
メタケイ酸アルミン酸マグネシウム・・・160mg
重質炭酸マグネシウム・・・160mg

 ミソはアスピリンとアセトアミノフェンの2つが同時に含まれており,かつこれだけの分量があるということで,これだけのものは他になかなか見つからないという話を今年の初めにここにも書きました。

 無論これだけではなく,実は無水カフェインが頭痛を軽くする力を持っていますし,メタケイ酸アルミン酸マグネシウムと重質炭酸マグネシウムは胃への負担を軽くする薬で,アスピリンのような胃に厳しい薬と組み合わせることで胃の負担を軽くしようという心遣いがまた素晴らしいです。まさに優しさでできていますね。

 それで,先日偶然ですが,これに代わるであろうと思われる頭痛薬を発見しました。「エキセドリンA錠」です。

 その成分はといいますと,

アスピリン・・・500mg
アセトアミノフェン・・・300mg
無水カフェイン・・・120mg

 いやー,強力です。しびれますね。

 アスピリンもアセトアミノフェンもグランドールの実に1.4倍,カフェインに至っては4倍も含まれています。見るからに効きそうです。本当にしびれるかも知れません。

 しかし一方で胃の負担を軽減する薬は一切入っていないという潔いストイックさはどうでしょう。ソレタコ4点フルバケコンロッドバランス取りにポート研磨LSD装備で内張完全撤去って感じのまさにレーシング仕様です(いいすぎです)。

 成分的には間違いなくグランドールを越える物であるとはっきりしましたが,効き目ばかりは試してみるまでわかりません。そこで何度か試してみたところ,私の場合は少なくともグランドールと同じかそれ以上の効き目を示してくれています。

 大体どんな頭痛でも30分以内に痛みが消えます。消え方もほぼ同じで,これは明らかにタイレノールなんかとは別の物。まさにグランドールのそれです。

 胃への負担が心配なところですが,私の場合幸いにも胃は丈夫な方ですので,これもほとんど問題になりませんでした。

 価格については標準的な小売価格が10回分で800円ほどですので,グランドールの12回分で同価格に比べ,2割ほど高いことになりますか。でも成分は1.4倍増しですから,これはもうどっちがお得とかそういう問題ではないです。それに,私がグランドールは私が調達していた薬局ではいつも半額で売られていたので,そもそもその段階で勝負になっていません。

 ここまでに約一箱(10回分ですね)ほど試した結果,そのいずれも期待を裏切ることはなく,ほぼ完全にグランドールを置き換えることが可能であったといってよいでしょう。本当に助かりました。

 ただ,そのエキセドリンも,置いていないお店が結構あるのです。グランドールが「なんですかその薬?」という反応だったのに対し,エキセドリンは「あーそれは置いてないねえ」という反応なので随分ましなのですが,手に入らないことには始まりません。

 どこにでもあるバファリンやイブとは違って,入手性の問題というのは相変わらずで,特にエキセドリンの大箱を見たことは一度もありません。

 とまあいうことで,グランドールでググってみても,グランドールが手に入らず困っている人はそれなりにいるようなので,そんな方にはエキセドリンを試して頂きたいなと思います。ただし,胃にはかなりきついと予想されますので,胃に自信がない方はやめといた方が無難です。胃に自信がある方でも,空腹時は避けて,なにかおなかに入れてから服用することはグランドール以上に考慮されるべきでしょう。

 あと,願わくは,私が死ぬまでエキセドリンが販売され続けてくれること,です。

まさかの復活の噂

 6月で廃業したニノミヤですが,売り尽くしセールも結局行われることはなく,日本橋の店舗のシャッターが開かれることはありませんでした。

 私は大阪に住んでいるわけではないのでこの目で見ているわけではないのですが,情報によると,模型などホビー分野は倒産品(大阪で言うところのバッタもん)としてとある業者に引き取られたようです。事業の継続というわけではなかったようですね。

 下馬評ではむしろ引き取り手が見つからないだろうと思われた電子パーツは,なんと奇跡の復活の噂が流れています。

 ソースがアレなのでどこまで信じていいのか分かりませんが,ニノミヤの電子パーツの小売りと法人営業を担当していた外商部の有志4人が新会社「パーツランド株式会社」を立ち上げたとのこと。

 業務範囲は旧ニノミヤの外商部と同じでパーツの小売り,通信販売,そして法人営業ということです。にわかに信じがたいのは法人営業で,一度倒産した会社の残党が立ち上げた先行きの分からない会社を出入り業者にするなんていうことが,実際にあり得るもんなのかと思ってしまいます。本当なら余程前任者の信用が厚かったか,あるいは逆に今回の立ち上げが取引先からのバックアップによるもの,という話だったりするかも知れないですね。

 ただ,これははっきりしているのですが,旧ニノミヤでもいわゆるこの外商部というのは黒字部門で,極めて堅実なビジネスをやっていました。規模は大きくありませんが安定度は抜群で,それはなにかと手間のかかるパーツ販売を最後まで残したということからもよく分かります。

 パーツランド株式会社はすでに発足しているという話もありますし,小売店舗も今月末に日本橋でオープンという情報も出てきています。

 ただ,無線機がどういう扱いになるかはわかりません。取り扱いはないという話が大勢を占めていますし,今さら積極的に無線機を扱う理由もありませんから,仮に関連商品を扱うことがあったとしても,特定小電力トランシーバとマルチバンドレシーバくらいのものではないでしょうか。

 この話が本当だとして,彼らにそこまでさせた物というのはなんだったのかなあと思います。他に再就職先が見つからなかったからですかね,それとも意地ですかね,あるいは好きだからですかね・・・好きだからであって欲しいですね。

 以前ここにも書きましたが,利用者として,ニノミヤにしかなかったものが結構ありましたし,今にして思えば部品も探しやすく買いやすかったことを覚えています。値段も安めだったこともよかったです。

 それが有志によって復活ということですから,私は個人的に応援したいです。

 彼らがパーツ店の復活を目指して立ち上げたということは,これで一儲けしようとか,大きなお店にしようとか,そういう野心はなかったのではないかと思います。こういう真面目な人たちがあえて苦労を背負い込むことが,報われる世の中になってくれればいいなあとそんな風に思います。

 ガセネタだったらどうしよう・・・

宝探し

 実家も建て直しをしてそれなりの時間が経過しました。以前の家から運び出した荷物のうち,一度も開けたことがない箱もいくつか残っており,そろそろ中身を確認しないと,そういう箱が存在することすら忘れてしまいそうになったので,宝物探しか遺跡の発掘調査の気分で開けてみることにしました。

 最初に言っておくと大したものはなにも出てきておらず,ただ面白かったということだけでした。

・ハンドヘルドコンピュータのたぐい
 PC-8201,HC-20,PC-1600K専用のプリンタとフロッピーディスクドライブが出てきました。電源は入れていませんが,PC-8201はかなり程度が悪くなっており,本当に動くかどうか怪しいところもあります。
 PC-8201はB5サイズ,大型液晶にフルスペックのBASIC言語を搭載したパソコンで,単3電池4本で動作します。当然CMOSで作る必要がありますが,当時はZ80のCMOSは存在せず,唯一沖電気製の8085があったのみで,PC-8201が8085を使っていたのはそのせいです。
 RS-232Cを標準で持っているので,大学時代はシリアル端末として使っていたこともあります。今でも使えるはずですが,日本語が全く駄目ですので使い道が限られますね。
 PC-1600Kのオプションは,A4サイズの80桁カラープロッタプリンタPC-1600Pがまずあり,これの左下にポケットドライブという小型フロッピーが備わっています。このポケットドライブ,一見するとクイックディスクのように見えるのですが,ランダムアクセスが可能なので,一応フロッピーディスクみたいです。予備のメディアも全くないので,ついてきた1枚だけが頼りですね。
 HC-20は説明の必要もないくらい有名なハンドヘルドです。一度内蔵バッテリを交換してあるのですが,またダメになっていることでしょう。

・A-450のメインベルト
 私のエアチェックを支え続けたカセットデッキ,TEACのA-450。友人から譲ってもらって使い始めたときには製造後既に15年が経過していたのですが,フライホイールとモータをつなぐゴムベストが伸びてしまい,滑るようになりました。交換しようとTEACに相談したところ,100円かそこらで売ってくれるというので2本購入,1本は修理にすぐ使ったのですが,もう1本が行方不明になっていました。それが発掘されたという話です。ぱっと見たところ劣化もないので,安心しました。

・メタルテープ
 すでに世界中どこを探しても生産がされていないと言われるメタルカセットテープ。3.8mmの幅でで4トラック,4.8cm/secという低いテープ速度でハイファイには無理と言われたカセットテープが,音質という観点で棲み分けできていたオープンリールやエルカセット(こちらは棲み分けできていたか疑問ですが)を完全に駆逐したのは,メタルテープの登場があったからだと言われます。
 80年代後半に技術的頂点を極めたカセットデッキとメタルテープの組み合わせは圧倒的な音をたたき出しますが,いかんせんメタルテープが手に入らず,マニアの手元で余生を送る多くのカセットデッキはその性能を持て余している状態です。
 いきおいメタルテープの取引価格は上昇を続けており,高値で取引されているSuperMetalMasterやMA-XGなどがまとまって出てきたら一財産作れると言われているほどです。そして田舎にある個人経営の電気店に眠るデッドストックを求め,マニア達は明日も彷徨うのです。
 私も大量にカセットテープをストックしていたのですが,ほとんど使うことがなくなって以降,どこに新品をしまい込んだか忘れていました。
 発掘されたメタルテープは全部で100本近く。TDKのMA,MA-X,AIXAのAU-IVx,PA-Metal,MaxellのMXやMetal-UDが出てきました。ソニーが全然ないのは品質が悪く信用してなかったから全く買わなかったためです。
 特にAU-IVxなど,10本入りカートンがそのまま未開封になっていました。60分未満の短いテープはあまりなく,ほとんどが74分や80分などのテープです。
 先日,今手元にあるA&DのGX-Z9100EVにMAの組み合わせで録音してみましたが,その音の良さにちょっと驚きました。CDそのままとは言いませんが,比べてようやく分かるレベルという感じでしょうか。

・山盛りの半導体
 焼き海苔の缶に山盛り入っていた半導体を見たときには,その重さもあって正直引きました。死屍累々とはまさにこのこと・・・思い出してみると,実家を壊すとき,多くのパソコンやゲームの基板を処分するのに,半導体だけ外して取っておこうと試みたことがありました。
 しかし,4層スルーホールの基板から多ピンパッケージのLSIを外すのは至難の業。そこで庭でカセットコンロであぶって根こそぎ外すという暴挙に出たわけです。
 ガラスエポキシに火が移り,毒ガスにまみれながら何千個ものLSIを外したことを覚えています。やけどもしましたが,今なら異臭騒ぎで事情聴取されたでしょう。
 ざっと見ると,68000-10MHz,uPD7261,uPD3301,uPD72065,68B09,68B50,uPD7220,DRAM各種,YM2151,YM2203,MB8877,uPD70116,i8087というあたりです。
 PC-98RL,FM-77,そしてセガのSystem24を生け贄に捧げた記憶が蘇ります。

・ソノシートとレコード
 雑誌の付録によくついていたソノシートの大半は,Beepの読者であった弟のものではあるのですが,管理を一括しようということから,レコードプレイヤーの近くのレコード置き場にまとめてありました。
 ここが引っ越しの際に私の担当箇所になっており,中身を見ずにまとめてしまってあったことをすっかり忘れており,なにやら分厚い紙袋の中身を見て,その保存状態の良さにびっくりしました。
 あったソノシートは,Beepの付録,PIOの付録,RAMの別冊でムーグシンセサイザで演奏されたオーケストラのソノシートです。Beepのソノシートも,復刊時にCDになりましたから今時珍しいものではありません。
 ただ,ドーナツ盤が1つ出てきました。
 私が最初に買った(買ってもらった)ビートルズは,このシングルでした。80年代初期に売られていたオリジナルとは全く異なるシングルで,A面がYesterday,B面がI should have known betterという,謎のカップリングです。
 入っているバージョンもアルバムのそれと同じですのでレア度はゼロでしょうが,私の音楽の歩みがこの1枚からスタートしたことは確かであり,「人に歴史あり」と唸ってしまいました。

・YMOのビデオ
 「YMO伝説」というタイトルのビデオです。こんなの買ったかなぁと首をかしげたのですが,あまりにも記憶がないので調べてみると,1993年に発売になったビデオで散解コンサートのビデオだそうです。そういや恥ずかしい格好の人たちが粋がって鍵盤弾いている映像をかすかに覚えていますが,おそらくはこれでしょうね。
 DVDになっていないということで期待しましたが,カスみたいな値打ちしかないとわかり,燃やしてしまおうかと考えましたが,何をするかわからんことで知られるYMOフリークに背中を刺されることを恐れてやめました。

・自作のパソコンパワーアップ基板
 私が愛したX1turboは基本的には弟の所有物であり,優先権は弟にありましたし,改造などもってのほかということで,X1Fを中古で買い,これを改造して自らの鍛錬を行っていたのですが,その時自作したパワーアップキットがいろいろ出てきました。
 まずMIDIボード。Z80SIOとZ80CTCという贅沢仕様でMIDI機器と繋がる基板です。拡張スロットに入れます。Z80CTCはturboのアドレスにあわせたと思うので,CTCを使ったタイマ割り込みの恩恵にあずかることが出来ます。しかし,MMLでMIDIを扱えてもそれ程うれしくないことを知り,ほとんど使わずに終わりました。
 次はZ80DMA基板。Z80CPUを外し,ここにDMAとCPUを搭載したドータボードを差し込みます。Z80DMAは拡張スロットには取り付けできないのでこうするしかなかったのですが,当然turboと同じ使い方が出来ますので,Z80DMAというCPUをも黙らせる強力なICを使うという,まさにノーマルX1ユーザーの夢を叶える逸品でした。
 しかし,2HDドライブやHDDをサポートしないX1でDMAを使ってうれしいシーンはなく,,結局私も爆速スクロールをやっただけでした。
 あと,弟が格安で手に入れてきたPC-9801VM2のオプションVRAMの自作互換基板も出てきました。いやはや,こんなものはもうゴミ以下ですね。41464が4つだかついていて,128kByteのボードです。これで4096色中16色が使えるようになったのですが・・・

・5インチフロッピーディスクドライブ
 真っ先に壊れるフロッピードライブも,捨ててしまうに忍びず,取ってありました。FD-55BV,FD-1157C,FD-1157Dといったあたりが10台近く出てきました。動くのかどうか分かりませんが,これだけあれば80年代のパソコンの修理は安泰です。ところで,さすがに500円で買ってきたフルハイトの2DドライブYD-274は捨ててしまってました。

・フロッピーディスク
 そしてフロッピーディスクも大量に発掘。なんと5インチ2Dのノーブランド10枚入り未開封が発掘されました。いやー,今時の若者はノーブランドなど聞いたことも見たこともないじゃろうな。白い箱にはいっておるのじゃぞ。当たり外れが大きくてな,ワシぐらいになると箱を見ただけでどんな中身かわかるのじゃ。
 書き込み済みのものもいろいろ出てきて,Apple][のProDOS,FM-7用のOS-9やBASIC09,PC-8801用のCP/MやMS-FORTRANなど,8ビット全開でした。もちろん2D。
 さらに日立が開発し,5インチ2Dとの論理的互換性を持っていた3インチコンパクトフロッピー版X1のシステムディスク(CZ-8FB01)が出てきたりしました。
 未だに謎なのですが,Verbatimのもので,堅いジャケットで保護されて,シャッターで窓が閉じられている,3.5インチのような5インチフロッピーが出てきました。容量は9,3MByteと書かれていたように思うのですが,こんなもの調べても全然ひっかかりません。何が書いてあるんだろう・・・ソ連のスパイが持ち出したFBIとかCIAの最重要国家機密だったりしたらどうしようとか心配になるところです。

・PC-PR405用JIS第二水準漢字ROMボード
 PC-PR405という24ドットのプリンタを格安(9800円)で手に入れて,とりあえずX1turboを日本語ワープロとして使えるようになったのですが,このPC-PR405,第二水準が入っていません。
 NECの24ドットプリンタは伝統的に160dpiであったため,24ドットといいつつ22ドットくらいで文字を構成していましたから本質が低く,一見してNECのそれと分かるものでした。そこへいくとEPSONのVPシリーズなどはちゃんと180dpiで,非常に美しい文字を印字できたのですが,このPC-PR405は異端で,180dpiの熱転写プリンタでした。文字も綺麗で,当時の標準的なワープロと比べても遜色なしです。
 まあ,アホな高校生だった私は第二水準など使うわけもなく困ってなかったのですが,ある時どうしても旧字体が欲しくなり,仕方がないので外字として登録することにしたところ,デザインが思った以上に難しく,あまりの不格好さに悔しい思いをしたのです。
 しばらくして,Oh!MZの巻末に毎号広告を載せていたアイビット電子さんで9800円で処分されているのを見つけ,購入したのがこれなのですが,さすがに自力でデザインしたフォントに比べて格段に美しい印字が得られたときには軽い感激を覚えました。

・AppleKeyboard
 Macintosh用のキーボードです。といっても星の数ほど種類がありますから特定していきますが,ADB,標準キーボード,MacintoshSEの時代のものといえば分かるでしょうか。これが新品で2つ,1つは元箱入りで出てきました。あとADBのExtendedKeyboardIIが1つ。これも新品だったはずです。元箱入り。
 今となってはゴミにもならないんじゃないかと思われますが,フロッグデザインによる美しいデザインとお金のかかったメカニカルスイッチは今なお輝きを放っていました。ADBでなければ使うんですけどね。そういえばHDDなしのSE/30も1つ発掘されました・・・

・自作ワンボードマイコン
 ワンボードマイコンといいつつ,アルミのケースに入っているのですが,プリント基板を作ることから始めて自作したマイコンが出てきました。とはいえ,初歩のラジオに出ていた記事をそのまま作ったもので,作ったときにはなにも分からず,ただコピーをしただけのものです。
 その名をSR-05。今も時々名前をお見かけする松本悟先生の設計によるもので,Z80-1MHz,2kByteのSRAM。これだけ。モニタはもちろんBootloaderなどありませんので,スタックポインタの初期化を忘れるとまず暴走します。
 パラレルI/Fには8255が使われ,メモリへのアクセスはずらっとならんだトグルスイッチによりDMAで直接SRAMに書き込んでいきます。おかげさまで2進-10進-16進数の変換が縦横無尽に出来るようになり,まさに「指が覚えた2進数」という感じでした。それでも,2kByteというメモリ空間の砂漠のようなとてつもない広さに愕然とした覚えがあります。
 私は少し大きめのケースに電源と8255からのパラレル信号,そしてZ80のバスをそのまま出したコネクタを2つ用意して,拡張性に留意しました。8x8のLED表示器やカセットインターフェースなどを作りましたが,ソフトウェアが全く入っていないコンピュータだけに,ユーザーの知らないところで設定されたり用意されたりしたものが一切ないものでしたから,少しずつ確実に動かしていく実感のわくものでした。
 作ったときには確かになにも分かっていなかった私も,作ってから学んだことがあまりに多く,マイコンとは何か,メモリのアクセスはどうするのか,など,非常に根源的な事項からきちんと理解して積み上げたことは,まさに今の私の原点となっています。
 そういえば,バッテリバックアップ用の単5電池を交換するのを忘れました。液漏れしてるだろうなあ・・・


 とまあ,いろんなもんが出てきました。これまで存在を忘れていても誰も何も困らなかったので,おそらくこのまま処分されても気が付かないだろうと思われるものばかりですが,一応どこに何があったかを再確認したので,これからは覚えておこうと思うわけです。

 改めて思うのは,20年前の物でも,ゴミはゴミ以下にしかならん,という事でしょうか。なにに値打ちがで来るのかわからん世の中ではありますが,少なくとも私の持っているものは,現在の基準でも「くだらないもの」であることだけははっきりしました。

鈴蘭堂が消えた

 シャシーやケースで知られた鈴蘭堂が,廃業したようです。

 2004年にオリジナルケースの製造から撤退し,法人向けとラジオデパートの店舗の営業に縮小して存続していましたが,それも限界に達したということでしょう。

 数年前には一部に限って生産を再開していたようですし,2005年には定番シャシーのSLシリーズがタカチとの提携で復活し,秋葉原では在庫を持っているお店もそこそこあるようです。(かくいう私も買いました)

 これでとりあえず一安心と思っていたところに,廃業です。ホームページには5月10日に廃業という話が書かれていますが,小売りの店舗は4月に既に閉店となっていたようです。

 私が買ったSLシリーズのシャシーはタカチの段ボール箱に入っていましたし,通販で購入する場合はメーカー直送になるので,タカチから送られてくると言う話を聞きました。提携といいつつ,実際には生産委託だったのは確かでしょう。少しうれしいのは,タカチでの型番が「SRDSLシーズ」となっていて,頭に鈴蘭堂がオリジナルであることをさりげなく付けてくれてあることでしょうか。

 とりあえず,買い逃した物があったり,今後困るなあというようなことはなさそうなのですが,ここでも何度か書いたように,一人前になったら鈴蘭堂のケースに入れるというのが私の夢でしたので,一抹の寂しさは拭いきれません。

 鈴蘭堂のトップページにもありますが,実に60年間も堅実に仕事を続けても,こういう結末がやってくるんですね。私のような「とりあえず困らない」という人が増えてしまったことも理由の1つでしょうし,ひょっとしたら経営者の体調や,後継者の問題なんかもあったりするかも知れません。

 電子パーツの入手ルートの淘汰が進み,これからどうなっちゃうんだろうなあと心配になるのですが,まずはご苦労様でしたと,労をねぎらいたい気分です。

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