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自転車のメンテに必要なものがamazonで買えた

 先日,自分の自転車のタイヤとチューブをamazonで調達しました。700x32Cのタイヤとチューブを前後2つ買ったのですが,アウトドアとスポーツのカテゴリから買い物をすることなど死んでもないだろうと思っていたのに,まさかこういう形でお世話になるとは思いませんでした。

 タイヤは,信頼のパナソニックでPANARACERのPASELAシリーズです。色はアメクロという知らない言葉だったので調べてみると,飴色と黒色のツートンという意味らしく,私の自転車にはよく似合うはずです。

 実はミシュランのものも見つけたのですが,やや高かったということと,amazonではない違う業者の取り扱いで,しかも取り寄せということでしたので,やめました。フレームがプジョーですので,ミシュランを選べば面白かったのでしょうが,別に走りに影響するわけでもないでしょうから,信頼の日本製で行くことにします。

 チューブは32Cという細いタイヤの場合にはどのみち今装着している38C用を流用するわけにはいきませんので買い直しです。といいますか,チューブはそんなに高いものではないし,基本的に消耗品ですので,交換のチャンスがあったら壊れる前に交換するのがおすすめです。

 今回は,チューブもパナソニックのものを選びました。ただ,パナソニックではバルブを,英式と仏式しか選べず,米式は選べないのですね。米式はなにかと便利で,私はこれを好んで使っていましたが,選べないなら仕方がありません。仏式は使った事がないので,今回試しに買ってみることにします。

 タイヤは金属のワイヤで形を保っていますので,折り曲げることができません。送料無料のamazonがどんな梱包で配送するのか楽しみにしていましたが,結果はタイヤがすっぽり入る大きな箱1つに1本のタイヤが梱包されて2箱,チューブは2つ小さな箱で届きました。結局この買い物では,1辺が70cmくらいの大きな箱が2つと,小さな箱が1つの合計3つが届いたわけです。

 amazonを長く使っていますが,これは過去最大の荷物ですね。

 届いた土曜日の午後,ちょっと体がだるくてなにもする気にならなかったのですが,この大きな箱をそのままにしておくとひんしゅくを買いますので,意を決して交換作業を開始します。

 私の自転車は分解が楽になっています。ブレーキをゆるめ,前輪のハブのナットを緩めれば,前輪が外れます。

 空気を抜いて,専用の工具でタイヤをリムから外し,チューブも外します。タイヤはひび割れがひどいですが,内部はチューブも含めてとても綺麗で,チューブくらいは再利用してもいいかなと思うくらいでした。

 新しいチューブに少しだけ空気を入れ,リムに仮止めします。新しいタイヤをチューブが噛み込まないように,またねじれないように注意して,リムにはめ込んでいきます。作業そのものは10分もかかりません。

 空気を少しずつ入れ,ポンポンとタイヤを叩きながら,ねじれたり偏ったりしないようにしていきます。終わったらフレームに取り付けます。簡単簡単。

 後輪も同様に作業をしますが,新しいタイヤとチューブを装着してから,ハブの回転がとても渋いことに気が付きました。これは相当抵抗になるはずです。油をさしましたが改善せず,これはちゃんと調整しないといけないと,横着せず調整をしました。

 この過程で大抵は手が油まみれになるのですが,今回も型がなく,かつ軽く回るようにと微妙な調整を繰り返したので,結構時間がかかりました。

 結局,全ての作業が終わったのは2時間ほど経過してからでしょうか。早速試運転をします。

 サイクルコンピュータは27インチ設定でぴったりのはず(700X32Cだと27インチ設定で想定される円周と一致するのです)ですから,このままでOKです。

 タイヤを細いものに変えたのでペダルが軽くなったことを期待しましたが,あまり大きく変わった感じはありません。ちょっと軽快になったかなという感じです。ハブの調整を行ったことでも軽くなったことを実感できると思いましたが,これもそれほどではありません。

 タイヤの重さも,安いもののなかでは軽いものを選んだのですが,これもあまり影響は無し。やはりこのくらいの自転車では,部品を交換した事による差というのは気が付きにくいものです。

 不思議なのは空気圧です。6.5PSIと書かれているのですが,これが標準圧力とは思えません。最大圧力だと思うのですが,5PSIくらい入れても,指でタイヤをつまめばまだまだ入りそうな感触です。ただ,圧力計が5PSIまでなので少し高めに入れておきました。

 ということで,ハンドルやクランクなど,あちこち錆びて汚くなってはいますが,自転車としての基本機能には全然不満もなく,フレームもしっかりしていますので,まだまだ乗りたいと思います。

 私は,自転車は乗れればいいという程度に軽く見ることには反対ですが,一方でがっついて一生懸命乗るようなものでもないと思っています。あくまで実用的に,しかし乗るからには快適に,が自転車に求めるもので,それくらい肩肘張らずにつきあえるととてもいいなあと思っています。

サイクルコンピュータのタイヤサイズ設定

 先日のサイクルコンピュータの話ですが,訂正があります。

 まず,サイクルコンピュータのタイヤサイズの設定が27インチまでで,私の自転車には適合しないと書きました。私の自転車は直径700mmのリムですので,インチに直すと27.5インチとなり,27インチの設定では少し小さいため,14インチ設定にしてマグネットを2つにして1周で2回のパルスが出るようにすれば,28インチ相当になるという作戦を立てたわけです。

 しかしこれは誤りでした。

 このサイクルコンピュータの会社の資料に,タイヤのサイズ一覧というのがあります。これによると,27インチで設定した場合の外周サイズは2155mm,ざっと216cmだそうです。

 一方で私の自転車,700x38Cは2180mmとあります。あれ,わずか25mmの差ですか?

 1000周での差は25mです。約2km走行して表示が25m少なめに出るということですので,誤差としては1.25%・・・(もっとも45mの差が出るとした全体の日誌においても2%ちょっとですので全然大したことではありません)

 ということで,27インチの設定で問題なしとしました。

 この,タイヤサイズ一覧を見ているとなかなか興味深いことがわかります。私の自転車は当初,700x35Cを履いていました。この外周サイズは2168mmと書かれています。なんと27インチに対して13mmしか違いません。

 リムのサイズ,あるいはタイヤのサイズが大きいと乗りやすいという印象があった私は,一般のママチャリよりも大きめのサイズを履いたこの自転車の乗りやすさを感じていたわけですが,実際の所はそんなに変わらなかったということです。いやー,だまされました。

 さらに今度は,このサイクルコンピュータの27インチ設定(なお,タイヤサイズとしては27 1-1/8を想定した設定のようで,これは非常に一般的なママチャリで使われるものですね)と同じ外周サイズになるタイヤを探してみると,700X32Cというやや細いタイヤがぴったしの2155mmです。

 むむー,実は私は,タイヤが太いのは嫌いなのです。荒れた道を走るわけではなく,舗装した道を気持ちよく走るには,転がり抵抗が小さいものが有利なわけで,以前在庫がなくて700X38Cにした後のフィーリングの違いが,どうもしっくり来なかったことを思い出すと,ここは700X32Cに交換するのがよいのではないかと思います。ここは思案のしどころです。

 ところでこのサイクルコンピュータですが,CAT EYEという大阪の会社の製品で,VELO 5というものでした。正式名はCC-VL110というらしいですが,タイヤのサイズが決められたサイズでしか設定出来ないのは,この機種くらいのものだとわかりました。

 他の機種では700ミリというサイズの設定も可能ですし,外周のサイズを実測して入力することも可能なようです。これくらいのこだわりは必要だと思うのですが,私の購入した機種はダメ。

 まあそれも,最も安い機種ということならまだわかるのですが,私の機種よりずっと安い機種でも可能になっていますし,さらに腹が立つのは,それら安い機種の方が機能が豊富だったりするんですね。いったい私の買った機種は,なぜ2310円もするんだろう。

 VELO5でもUSエディションとやらは安い上にタイヤサイズも実測値が入力できるようですし,その上のVELO8のUSエディションでも私の機種より数百円安いんです。よくわかりません。なんかしっくりこないなあ。

 まあ,とりあえず,タイヤについてはひび割れが深刻な状況ですし,近いうちに交換しないといけないと思っていましたから,サイクルコンピュータはこのまま使用することとし,タイヤを32Cサイズで検討してみることにしましょう。

この連休~自転車篇

 カメラ関係の問題が解決したので,次は自転車です。

 昨年4月に今のところに引っ越しをしてから,自転車には一度も乗っていないし,触ってもいないという状況です。私の自転車も嫁さんの自転車も,最初に置いた場所から全く動かしていません。

 タイヤの空気は抜けて,チェーンも赤さびが浮いています。フレームもサビが浮き,まるで盗難された自転車が数年後にどっかの河原で見つかったかのようです。

 これではいかん,いざというとき役に立たないと危機感を持った私は,この2台の自転車を復活させることにしました。


・嫁さんの自転車

 まずは,嫁さんが持ち込んだママチャリです。ママチャリと侮るなかれ,ブリジストン製で,ちゃんとした自転車屋さんで組み立ててもらった,それなりの値段を支払った(らしい)しっかりとしたママチャリです。

 本人も気に入って乗っていた赤い自転車なのですが,以前住んでいたマンションの自転車置き場がもう戦場並みのひどさで,とても手では曲がらないようなステンレス製のカゴがひしゃげていたり,アルミ製の泥よけが凹んでタイヤを擦っていたり,スタンドが明後日の方向を向いてしまい自立しないなど,人間ではない何かがやったとしか思えない有様でした。

 かわいそうに,ようやく戦場から脱出しても1年も放置されていた自転車は,果たしてそのまま乗っても安全かどうかさえ分からぬほど,朽ちていました。

 とりあえずタイヤに空気を入れてみますと,予想に反してパンクはしていません。しかしチェーンは固くなったグリスでガビガビになっています。

 幸いなことに,特に取り柄のない近所のスーパーが,なぜか自転車コーナーだけはそこそこ充実しており,交換部品を調達しました。

 27インチのタイヤを2つ,チューブも2つ,スタンド,鍵,LEDライト,自転車カバーを買いました。バカにならないものですね,これでも1万円近くかかってしまいました。帰りに自転車屋さんで新品の自転車が12800円で売られているのを見て,ちょっと悲しくなりました。

 家に戻ってから,まずは後輪のチューブとタイヤを交換です。と,早速難関が。後輪をとめているボルトが錆びて回りません。これではタイヤの交換はおろか,スタンドの交換も出来ません。

 5-56を吹き付けて,反対側のボルトを固定しながら少しずつ回して行くと,ギギギギと嫌な音を出しながら緩んでいきます。しかし,ボルトが折れる直前という感じもして,摩擦熱で5-56が煙になって立ち上ります。怖いです。

 ようやく両側のボルトとチェーンを外し,ブレーキワイヤも外してようやく後輪を取り外しました。ここから先は慣れたもので,ささっとチューブとタイヤを交換します。

 元のように組み立てて自らの手際の良さに悦に入っていたところ,後輪がほとんど回転しないことに気が付きました。ブレーキがかかってしまったからかもと思いましたがそんなこともなく,錆による固着かもしれないと5-56を吹き付けましたが,少し緩くなっただけです。

 これは危険だと再度分解しましたが,どうもボルトを緩めたときに,反対側のボルトが回って,締まったようです。そのせいでハブが締め付けられてしまったような感じです。これを調整するには,ブレーキドラムを外す必要もあります。

 いろいろ考えましたが,やはり安全性に関わる部分ですので,手抜きはダメです。ブレーキドラムも外し,軽く回り,かつガタのないように調整をし,ダブルナットを締めて固定します。

 ちょっと不安でしたが,なんとかなりそうです。

 ブレーキを固定するボルトは折れてしまったのでこれは交換するとし,元のように組み立ててようやく上手く回るようになりました。

 前輪も同じようにチューブとタイヤを交換しますが,こちらもやはりスムーズに回りません。ただこちらは単純な固着だったようで,5-56を吹いてその後ミシン油をさしてやると,綺麗に回り始めました。

 ブレーキの調整を行い,チェーンの固まったグリスを拭い,ミシン油を塗りたくって,スタンドを交換したところで日が暮れたので作業は翌日に持ち越しました。

 翌朝,鍵を交換し,全体をコンパウンドで磨いて完成。ただし,試運転は行っていません。

 
・私の自転車

 私の自転車はプジョー製で,これもそこそこの値段がしたものです。とても軽くて軽快に走り,28インチという大きなタイヤサイズもあって,走るのが楽しい自転車です。

 前日までに一応空気を入れておき,パンクしていないことは確認しましたが,タイヤはひび割れがひどく,再利用はかなり危険です。しかし28インチのタイヤやチューブというのは,なかなか入手が難しいのです。今回は再利用します。

 先日,スーパーでシマノのブレーキシューを4つ買っておきました。ひび割れがあったのでこれは交換するしかないと思ったのですが,ついうっかり固定用シャフトの先端部分にネジが切ってあるものを買ってしまいました。

 とりあえず使うしかないと無理矢理取り付けましたが,案外うまくいくものです。3軸で調整可能なブレーキですが,上手く調整も済ませてブレーキのフィーリングは上々です。

 錆びたチェーンを拭い,ミシン油を塗りたくった後に変速機の調整です。これもほとんど無調整で大丈夫です。

 次にペダルが回らなくなっているので,これはもう5-56とミシン油をたっぷり流し込み,軽く回るようにしました。

 あとはコンパウンドで磨いて完成,といきたいところですが,なぜか赤い錆があちこちに飛び散っています。よく見ると,フレームから真っ赤な錆びた水がしたたっているではありませんか。

 この自転車のフレームには,水抜きと思われる穴が開けられているのですが,残念な事にここから水が入り込み,溜まって,内部をサビさせているようです。こうなったら仕方がありませんが,自転車を立てると穴から激しく水が出てきます。

 水を出し尽くしたと思われた後,タイヤに空気を追加します。前回はパンクの確認用に入れただけなので,全然圧力が足りません。

 フットポンプを再度繋ぐと,プシューという嫌な音がして空気が抜けました。ポンプを見ると,シリンダの付け根と,ホースの付け根の部分が折れています。怖いです。

 ここから空気が抜けてしまうのですが,プジョーのバルブは米式と呼ばれるもので,自動車のバルブと同じ構造のものです。空気入れを接続するとバルブが開くのですが,そのせいで空気が抜けてしまった訳です。

 あと少しで試運転と思っていたら,空気入れの故障でタイヤがぺしゃんこ。

 嫁さんが心配して,amazonで探してくれたのですが,1000円程度の安物のレビューを見ると3回使ったら壊れたとか,心配な事が書かれています。

 どうしようか考えたのですが,一か八か,米式バルブに対応する空気入れを,スーパーに買いに行くことにしました。虫ゴムを使うバルブは英式というのですが,これにしか対応しないよくある空気入れではダメですから,もし手に入らなかったらあきらめる必要があります。

 嫁さんのママチャリの試運転を兼ねて,いざスーパーに向かいます。

 嫁さんの自転車は,ブレーキのききが悪く,随分早くからブレーキをかけなければ怖いです。しかもカゴがボロボロで,ちょっと恥ずかしいくらいです。

 スーパーに到着し,自転車用品売り場を見渡すと,ありますあります,パナソニックの黄色いやつが。定番商品ですけど,空気入れに2500円もするものを2つも在庫して,どういう覚悟のスーパーだろうかと私は首をかしげました。まあ,狙っていた品物が手に入って何よりです。
 
 そして余りの利きの悪さに命の危険も感じた嫁さんのブレーキシューを交換し,カゴも新しいものを買いそろえました。

 喜び勇んで帰宅し,空気を入れました。いや,さすがに高級品はちがいます。

 先に嫁さんの自転車の,ブレーキシューとカゴの交換を行って試運転をしますが,ブレーキの利きは相変わらずです。少しはマシになりましたが,特に後輪の悪さが目立ちます。油が付着したのかも知れません。

 
・スピードメータの取り付け

 実は,少し前に,そのスーパーにふらっと立ち寄った際に「サイクルコンピュータ」なるものを衝動買いしたのです。コンピュータとはなんと大げさですが,何のことはない,ただの速度計です。

 トリップメータと速度計に,消費カロリーの計算をしてくれる機能を付け足してコンピュータとは,電子回路設計者をなめてるなと思ったのですが,それでも2480円で速度計が買えるのですから良い時代になったものです。

 これをようやく走れるようになった我が自転車に取り付けて見ます。取り付けは大変に簡単で,全然手がかかりません。結束バンドできゅっと留めるだけですので,楽ちんです。

 しかし悲劇はここからです。このサイクルコンピュータは,タイヤサイズを設定する必要があります。しかし設定出来るサイズが27インチまでだったのです。私の自転車のタイヤサイズは700mmということですので,計算すると27.5インチですから,まあいいかと考えたのですが,0.5インチ違うと1回転で約40mmの差が出ます。

 直径700mmのタイヤは1周で2.198m。1000周で2198mです。これを27インチの設定で計測すると,1000周で2153mとなり,その差はなんと45mです。むむー。

 一方,27インチの設定で時速30km/hと表示されている時,実際には700mmのタイヤで走行する私の自転車の速度は30.6km/hと,まあこれくらいなら誤差のようなものです。

 試運転をするのに,軽く2km程走って来ましたが,体感より表示が遅いという印象がありました。しかし0.6km/h程度の差ならそんなに違うはずもなく,これは気のせいだということになります。

 しかしトリップメータについては,ぐるっと2km走って来て,50m近くも足りないというのはさすがにちょっとどうかなと言う感じです。

 しかし,自分の走っている速度が分かるというのは楽しいことですし,走行距離を確認出来ることや,あてにならないとはいえ消費カロリーも表示されるということなら,サイクリングにもう1つモチベーションが追加されたかのような面白さです。

 そもそも,時計が付いているだけでも便利なわけで,2500円が妥当かどうか,あるいはもっと高価でも高機能な本物のサイクルコンピュータを買うべきかどうかはちょっと別にしても,面白い買い物だったとは思います。

 残念な事はもう1つあり,昔の自転車用のスピードメータは,速度が遅くてもちゃんと表示されたものですが,今回のサイクルコンピュータはスポークの1箇所に磁石を取り付けて,1回転したときのパルスを検出する方式です。車輪の回転がゆっくりになる,つまり速度が遅いときは,パルスがなかなかやってこないので速度の更新が行われませんし,パルスとパルスの間の速度変化は検出出来ず,平均速度が次のパルスで表示されるだけになります。速度が速い時は気にならないのですが,歩く速度くらいになると速度計は実質役に立たないです。

 ところで,28インチの設定が出来ないことについてですが,なんとか対策を考えました。マグネットをもう1つ追加して1回転で2つのパルスが出るようにし,設定は14インチで行うのです。こうすると28インチと同じ扱いになりますし,しかも1回転で2パルス出ますから速度の更新周期も半分に短縮,低速度時には効果てきめんでしょう。

 問題は,それほど強力な磁石を安全に,確実にスポークに固定する方法があるかどうかです。磁石はiPod付属のヘッドフォンをばらして取り出した磁石を使いますが,これを固定するのが難しい所です。

交換になったGreenFan2

 GreenFan2は,無事に先日の土曜日に,新品が届きました。モーター部のフタが外れてしまったものは,わずか1週間で私の手元から去っていきました。不用意に擬人化することは無駄なこととは思いつつ,縁あって我が家にやってきた個体が入れ替わってしまうことには,いつも抵抗を感じるものです。

 交換されたGreenFan2は,わずか1週間のことですのでなにも変わることなく,全く同じように組み立てを行いました。動作チェックも問題ありません。風の質の良さは相変わらずです。

 気になるモーター部のフタの部分を注目して見たのですが,外れてしまうことはなくとも,やはり接着剤でくっついているだけ,という頼りなさは健在で,ちょっとぐらぐらしています。このあたりの質感は,やはり大手メーカー製のしっかりした設計にはかなわないようです。ちょっと引っ張れば外れてしまうのではないかと思います。

 そんなわけで,とりあえずこれで様子を見ることにしますが,私の目にはおよそ個体不良には見えません。いずれ外れてしまうと思いますが,その時は両面テープなりベルクロなりで固定することにしましょう。

 ところで,このGreenFan2の特徴の1つに,DCモーターを使っていることがあります。DCモーターのおかげで,低速で回転させることが可能になり,かつ3Wという低消費電力が実現しています。扇風機に使われている誘導電動機では,速度の可変幅が小さく,低速での回転が不可能なのです。

 私が知るところ,DCモーターを使った扇風機というのは昨年にGreenFanが登場するまで存在せず,ようやくこの春に東芝から登場するまで,大手メーカーからは発売されていなかったはずですが,これはコストの問題もあるだろうし,もしかすると安全性や耐久性の問題が,大手メーカーのような保守的な会社からは出しにくい,なにか事情があるのかも知れません。

 東芝のDCモーター搭載機についても,最小の消費電力が3Wと,それらしい値になっています。私個人は,扇風機の本命はDCモーターをマイコンで制御するというのがゴールなのではないかと思っていて,これから時間を経るごとに,安く手に入るようになるのではないかと期待をしています。

 しかし,いざGreenFan2を置いてみると,部屋が非常に狭く感じるものですね。この煩わしさが私の扇風機を好ましく思わない理由なのですが,今年の夏は仕方がありませんね。

[追伸]前回,福島にある標準電波の送信再開について書いたのですが,昨日落雷によって,また停波してしまったそうです。今朝,受信マークが消えていたのでおかしいなあと思っていたのですが,まさかこんな早くに停波するとは。

 はやくリモートで送信の制御が出来るようになるとよいのですが,これから夏になり雷や台風の季節になると,停波がしょっちゅう起こるんではないかと,そんな風に思います。電波が届いても感動しますが,電波が届かないと心配になるのは,それがかの地福島から届くと思うから,かも知れません。

福島からのメッセージ

 少し遅く帰宅した昨夜,ふと洗面台の脇に置いてある電波時計に目をやると,電波の受信に成功し時刻の修正が行われたことを示すサインが表示されていた。

 それまで全く受信が出来ずにいたこの時計の突然の変わりように,私はちょっと戸惑った。ご存じの通り,先の地震と原子力発電所の影響で,福島にある送信所が避難対象地域となり,電波も停止したままになっていたからだ。

 地震から2週間ほどたったある日,別の部屋にある電波時計が受信に成功したサインを出していたのを見て,私は心躍る気がした。福島が復活したと信じたからだが残念ながらそうではなく,日本にもう1つある,九州のからの電波を受信していたというのが真実であった。

 「停波中です」という公式なアナウンスを当局のホームページで確認し,福島からの電波であることを否定せざるをえなくなると,「まぁあたりまえの事だ」という冷静な諦めの気持ちが私を支配した。 

 と同時に,福島からの電波だと喜んだ自分に,被災地の復活がわずかずつでも進むことへの渇望と,日常が少しずつ戻ってくることへの待望とが,驚くほど強く内在していることを思い知らされたのである。

 どうせまた九州の電波が届いたのだろう,純粋な心をくじかれてしまい,斜に構えた私はそう思って,電波時計が出すサインを強く警戒した。

 しかし,よくよく考えてみると洗面台の脇にある時計は,まだ日本に1つしか送信所がなく,それも試験送信中だった時分に購入したもので,周波数の異なる九州からの電波を受信する能力はない。

 誇らしげに胸を張ってアンテナのマークを表示している,その古参の電波時計をもう一度眺めて,私はもう一度だまされてもいいかなと,覚悟を決めた。

 早速他の部屋の電波時計を確認すると,家中の時計が皆一様に強い電波を受信し,時刻の修正が行われたことを示している。期待は膨らむばかりである。

 そしてインターネットにあふれる有象無象のニュースから,福島からの送信が暫定的に復活したという情報を釣り上げて,私はようやく警戒を解き,古参の電波時計に詫びた。

 正確な日本標準時を40kHzという長波の電波に乗せて送信し,これを受信した時計が自らの時刻を修正するという電波時計のシステムは,日本中の時計が一斉に同じ時を正確に刻むという夢を実現したものだが,我々は普段これを意識をすることはない。

 まさに空気のような存在の電波が停止するに至り,数秒から数分の単位で時計が狂い始めると,私はそれが規律と秩序を尊ぶ日本人の自制心が緩み,勝手気ままに行動して内側から崩壊していくさまに重なって,背筋の凍る思いをしていたのだった。

 あるいは,強力で正確なリーダーを失った集団の,個々の能力のみで生きていくことの危うさを,それぞれ異なった時刻を表示した時計を眺めては思い至り,今の日本の状態との類似性に,また寒気を催していた。

 リーダー不在の期間はいつまで続くのか。いつまで我々は画一的な正しさを維持して生活できるのか。

 もしかすると,時計の表示がわずかにずれることくらい,その時計の「個性」だと言えるかも知れない。個性に良し悪しはなく,それぞれが尊いから,画一化されることに賛成しかねる要素があることまで否定しない。では電波時計が没個性の象徴であるかといえば,これはまた違う話だろう。

 福島の送信所は,前述の通り避難地域になっている。原子力発電所の状態を考えると,短期間で復活するとは考えにくく,恒久対策として「福島を放棄」し,別の場所に送信所を作ることもありうると私は考えていた。しかしこれはとても悲しい結論である。

 この送信所のスタッフは,防護服を着て送信所に向かい,電源を入れて送信できるようにして改めて避難をしたそうである。現在無人で電波を出しているのだが,東京から監視を行う事は現在も可能で,遠隔操作も検討しているという。

 大切な事は無人かどうかではなく,被災地にある施設が動き始めたことであり,私は福島から届いた電波に「俺は生きてるぜ」というメッセージを見た。

 まるで荒れ野に,ぽっと小さな,けど力強く咲いた野花を見つけた時のように,私は福島からのメッセージに激励されたのである。
 

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