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カテゴリー「散財」の検索結果は以下のとおりです。

Pogoplugを買いました,が

  • 2011/10/03 18:59
  • カテゴリー:散財

 今年の初め頃から少しずつ話題になっていたPogoplugを買いました。

 事の始まりは,嫁さんがiPad2をいたく気に入り,寝ているときとご飯を食べているときと風呂に言っているとき以外はずっとiPad2を使っている状況を見て,NASを導入しないといけないなあと思ったことです。

 うちには一人一台以上のコンピュータが稼働しています。ローカルストレージ以外は信じないという唯我独尊の古い人間である私は,NASもクラウドも設定が面倒な割には使い物にならないと信じていたので,ファイルの移動はUSBメモリを使っています。

 しかし,嫁さんと私との間でデータを共有したり,親に写真を渡すなど外部とのやりとりをする必要が出てきた事,そしてiPad2(と私のIDEOSとMacBookAir)のストレージを拡大する事を考えたいと思うようになりました。

 これらの要件を全て満たすには単純なNASではダメで,DropBoxなどを使う必要が出てきます。しかし,あれば便利だという程度の話で費用の発生も惜しいし,最終的な物理メディアは手元に置いて管理したいという希望もあって,Pogoplugを思いついたのです。

 Pogoplugは,Linuxの動作するスタンドアロンの小型コンピュータです。プロセッサはARMで,内部には必要最小限のRAMとフラッシュしか持ちません。USBを4つ持ち,ストレージはこのUSBに繋いで使います。

 Pogoplugは,メーカーであるクラウドエンジン社のサーバに繋がって,基本的には他とは繋がりません。PCなどのクライアントとはこのサーバを介して,認証とデータの転送が行われます。

 例外はローカルネットワーク内の話で,認証だけはサーバで行われますが,実際の転送は直接接続されて行われます。

 自分の家にあるストレージを外からアクセス出来るようにすると,セキュリティの問題が発生します。外から安全に自分のファイルにアクセスするには,クラウドサービスを利用するのが確実ですが,これには相応の費用もかかるし,容量に制限があります。

 Pogoplugは,認証とストレージを分離したものと考えて良くて,ストレージは手元に置き,認証と転送をサーバで行うようにしたものだと言えます。

 なかなか画期的で面白そうだなと思ったのですが,うちはADSLで遅いですし,ファイルの転送時間が遅すぎて使い物にならないだろうと思っていました。

 ですが,前述の通りローカルネットワーク内ならば,認証だけがサーバで行われるわけで,転送についてはそこそこの速度を期待できるのではないかと思ったのです。外からのアクセスはむしろおまけと割り切り,使う事にすればいいのでは?

 値段を調べると,随分値下がりしています。ヨドバシ.comでもポイントを差し引くと7600円ほどです。即納という事でポチりました。

 届くまでの間に,いろいろ調べてみると,Openpogoなるキーワードが目に付きます。Openpogoというのは,PogoplugにUSBメモリを追加し,ここにいろいろなプログラムを追加してLinuxベースの汎用サーバを作る仕組みです。sambaもFTPもHTTPもDDNSもNTPも追加できます。

 これはうまくすると,私が今立ち上げているノートPCによるLinuxサーバを置き換えることが出来るかも知れないと思ったわけです。Openpogoを入れてもPogoplugとしての機能は全く損なわれませんので,運用に入る前にOpenpogp化しておこうと思いました。

(1)まずはアクティベーション

 とはいえ,初期不良があっても困りますので,まずはアクティベーションまではやっておきましょう。

 Pogoplugは60秒で設定完了を豪語する簡単さです。ほんまかいなと思いますが,やってみるとあまりに簡単に出来てしまい,驚きました。

 Pogoplugをネットワークに繋ぎ,電源に繋いで,ランプが緑に点灯になったら正常動作完了です。Pogoplugはサーバに届いています。この状態でホームページにアクセスすると,このPogoplugをアクティベーションすることができます。

 話はこれだけです。

 例えばIPアドレスやDNSの設定,ルータの設定,NATやポートの設定など,全然必要ありません。そのかわり,IPアドレスはDHCPのみです。

 そしてホームページからアクティベーションを行うのもメールアドレスを設定するだけです。あとはPogoplugの状態がちゃんと見えるようになります。

 私の場合,基本的に固定IPで運用しており,それら手動設定が出来ないと困ってしまいます。ですが,冷静に考えてみるとDHCPのリソースを1つだけ予約し,これしか割り当てられないようにした上でDHCPをONにすればいいだけのことだとわかって,ルータの設定をちょこっといじって,事なきを得ました。

 ここまではあっけないほど簡単でした。

 本来のPogoplugとして使うなら,これほど簡単なものもありません。


(2)Openpogo化

 前述のように,Pogoplugに1GB程度のUSBメモリを差し込み,ここにLinuxのコマンドなどをおくことで,Pogoplugの機能を温存したまま,Linuxの環境を構築出来ます。これを利用して,各種サーバの機能をpogoplugに追加することが出来ます。

 Openpogoは非常にスタンダードなHackであり,多少のLinuxの知識があれば大丈夫と思って,取りかかりました。が,これがもう大変で,結果的には断念しました。


(3)USBメモリの初期化

 Openpogo化の最初のステップは,USBメモリをext2/ext3にフォーマットすることです。その方法もすぐに見つかり,手順通りにやったのですが,うまくいきません。

 1GBのUSBメモリをPogoplugに差し込むと,Pogoplugでマウントします。これをWEBからアンマウントし,ターミナルでログインしてでfdiskで初期化します。SSHでログインまではなんでもなかったのですが,fdiskでこけるのです。

 どうも,USBメモリをアンマウントすると,/dev/sdaも見えなくなってしまうようなのです。ならばマウントしたままでいこうとしたのですが,hbwdというデーモンを殺すとUSBメモリが外された状態になり,/dev/sdaも見えなくなるのです。

 ならばと,hbwdを殺さずにfdiskです。そうするとパーティション情報を書き込む時にwarningが出ます。しかし無視してあらかじめダウンロードしておいたmke2fsでフォーマットです。

 これは問題なく出来たので,次に進みます。なお,USBメモリの不良かと思ったのですがそういう訳ではなく,他のUSBメモリでもやっぱり同じでした。


(3)Openpogoのインストール

 再起動し,先程のUSBメモリを差し込んで,正常にマウントすることを確認します。SSHで炉群印紙,dfで確認するとちゃんとext2/ext3のUSBメモリがマウントしています。

 WEB経由であらかじめ用意して置いたopt.tar.gzをUSBメモリに転送,tarをほどきます。そして解凍したディレクトリを/optにリンクします。これで本来,/optでUSBメモリを参照できるはずです。

 終わったら,起動時に自動マウントするように/etc/init.d/rcSを書き換えます。手順に従って,profileやらmount用のスクリプトやらを揃えて行きます。

 そして再起動。残念ながら,上手く動きません。

 起動の様子を見ていると,どうやら一度緑にランプが変わってから,もう一度ランプが消え,点滅から再度点灯に変わるときに,USBメモリがアンマウントされてしまうようなのです。

 起動中の画面が出ていないので詳しいことは分かりませんが,自動マウントをせずにスクリプトを手動で起動してしてやれば問題なく/optでUSBメモリがアクセス出来ます。スクリプトの記述ミスなどはなさそうです。


(4)失敗その1

 /etc/init.d/rcSをviでいじれるようになったので,固定IPに出来ないかとスケベ心をだしてしまいました。元々のIPをコメントアウトし,私の家のローカルアドレスを割り当てて,DHCPをOFFにしました。

 再起動すると,オレンジのランプが点灯します。失敗です。

 慌ててSSHでログインしようとしますが,繋がりません。ターミナルを遡ると,コメントアウトしたアドレスは,私のローカルアドレスの方で,デフォルトのアドレスが有効になっていました。

 このアドレスでSSHを試みますが,当然弾かれます。やばい。

 慌てず,別のマシンを持ってきて,デフォルトのアドレスと1番違いのアドレスを設定し,これと直結しました。すると無事ログインでき,胸をなで下ろします。

 なお,正しい方のIPアドレスに設定しましたが,DHCPをOFFにすると上手く動いてくれないようで,SSHではログイン出来てもWEBでアクセス出来なくなりました。

 やむなく,DHCPで運用することに決定です。


(5)失敗その2

 これが地獄でした。

 どうも,hbwdが起動するときに,USBメモリがアンマウントされてしまうように思ったので,このデーモンを起動しないよう,/etc/init.d/rcSのこの行をコメントアウトしました。

 そして再起動。

 LEDは緑で点滅から点灯,その後あるはずの消灯から点滅,点灯がなくなりました。USBメモリはアンマウントされないはずと思いましたが,SSHでログイン出来なくなりました。

 えーと,SSHのデーモンが上がっているわけではなかったのですね。hbwdというPogoplugの各種サービスを提供するデーモンの中に,SSHまで含まれていたようです。

 pingでPogoplugの生死を確認すれば,当然反応はあります。しかし,telnetもSSHも弾かれてしまえば,もうrcSを元に戻す方法はありません。

 やってしまいました。もうゴミです。


(6)死の淵から復活

 この手のマシンには,デバッグシリアルが用意されています。ネットワークで繋がるまでの開発はデバッグシリアル主体で行いますし,起動メッセージもデバッグシリアルからしか見えないですから,必ずあるはずです。もしデバッグシリアルがあれば,ここからログインしてrcSを元に戻せるでしょう。

 しかし,デバッグシリアルはあくまで開発用の端子です。量産時には削除してしまうこともあります。しかも最近の半導体はBGAですので,LSIの足から直接デバッグシリアルを取り出すことは絶望的です。

 もう怖い物のなくなった私は,バリバリとカニをばらすかのように,Pogoplugを分解していきます。そして,それらしい端子を見つけました。

 ここでgoogle先生に聞いてみると,やはり先人達がチャレンジしているようで,4つの端子のアサインを公開してくれています。

 レベルは3.3Vですので,USBに繋ぐ場合にはUSB-シリアルコンバータが必要ですし,シリアルポートに繋ぐならレベルコンバータを使わねばなりません。

 オシロで信号を見ると,なにやら波形が出ているので,Pogoplugは声にならない叫びを上げています。なんとかせねば。

 しかし,私はマイコンいじりが趣味な割に,USB-シリアル変換器を持っていないことに気が付きました。

 そこで,AVRライタに付いているFT232RLを使う事を考えました。が,このFT232RLはライタとして認識するようになっているので,残念ながらCOMポートには見えてくれません。

 万事休すか,と思ったところで,MAX238という古いICを使ったレベルコンバータ基板が出てきました。調べてみると5Vでしか動きません。ダメモトで試しますが,やっぱりダメでした。

 これでもう本当に終わったのか,と思ったのですが,もしかすると・・・とトランジスタ技術の付録基板を探してみると,なんと3.3Vで動くレベルコンバータICを搭載した基板が出てきました。2005年4月号の付録だったと思います。

 パターンを切り,Pogoplugに繋ぎます。

 なにやらゴミがターミナルに出てきますが,まともな文字ではありません。ボーレートがあっていないのかと思いますが,それだけではなく,このレベルコンバータICをEnableにする端子がオープンになっていました。

 ここをきちんと処理すると,ちゃんと動くようになりました。

 あとは,ここから/etc/init.d/rcSを元に戻すだけです。


(7)復活,そしてあきらめ

 この段階で,なんとか正常に起動するようになり,SSHでも繋がるようになりました。このトラブルのせいで休日のほとんどを費やした私は,もうこれ以上深追いするのはやめようと,rcSを元に戻し,追加したファイルも削除し,純粋なPogoplugとして使う決心をしました。Openpogoにして,なにかをしようと思ったわけではありませんし。

 調べていて分かったことですが,私と同じようにfdiskで/dev/sdaがないと怒られて先に進めない人は,何人もいるようなのです。しかし解決策は出ていません。Openpogo化出来ないという書き込みに対して複数の人が試行錯誤を行っているスレッドも見つかりましたが,そこでも結局解決してなかったようです。

 結局,hbwdに左右されているような感じがあって,もし双だとするともう手出しできません。ここであきらめるのは正しい判断だと思いました。


(8)Pogoplugの使い心地

 標準状態のPogoplugですが,私はもうこれで十分です。かなり面白いです。

 まず,HDDは2TBのWDのやつ。これに2000円のケースをあてがい,Pogoplug専用にします。HFS+でフォーマットし,MacでPDFやら音楽やらを一気にコピーします。

 そしてPogoplugにマウント。MacやIDEOSに入れたアプリから,このHDDが見えるようになっています。

 嫁さんのiPad2とどうやって共有するかも考えましたが,xxxな写真やビデオを入れないようにして,私のアカウントをそのまま使ってもらうことにしました。これで2TBのストレージを持つiPad2の誕生です。

 Pogoplugの音楽ファイルから,MacBookAirで再生をすることも全然問題なし。嫁さんのiPad2からPDFを選び,iBooksから開いて読む事も可能。ちょっと待たされますが,一度表示が出てくればあとはそんなにストレスなく読み進めることが出来ます。

 これで私の蔵書は,世界中どこに行ってもアクセス可能。私と嫁さんで念願の本棚共有です。

 そしてまだ1.3TBも空きスペースがあります。ここにドンドンファイルを入れていきましょう。


(9)そして

 ということで,Pogoplugは普通の使い方になりましたが,その普通の使い方というのが,とても面白いわけです。

 うちのADSLが遅いせいで,外からの接続は今ひとつですし,家の中でもWiFi経由だと全然速度が出ないので大きなファイルのコピーは出来ませんが,すでにコピーされたデータの共有であるとか,200MB位までのファイルのやりとりなら,全然問題はありません。60GBになる音楽ファイルもローカルに持たず全て参照可能,CDDAをロスレスでバックアップしたファイルも置いておきましたので,手軽にPCオーディオの世界にも手を出せそうです。

 こんな速度では,動画はちょっと厳しそうです。しかし,そもそも動画を見る必要性も低いので,それ程問題とは思えません。

 写真などのファイルを第三者と受け渡しする時にも便利です。

 とにかく,大きなストレージがどこからでもアクセス可能というのは,夢のある話です。具体的な使い方はこれから研究していきますが,いろいろ遊べるというのは確かでしょう。

 楽しみなことです。

実は我が家にはiPad2があるのです

  • 2011/09/29 16:15
  • カテゴリー:散財

 一部のガジェット好きかAppleに心酔する人々だけが買うのだろうと思われたiPhoneが,これほど普及して一般的になると私は思っていませんでした。

 確かにスマートフォンは便利なのですが,その便利さを実感するにはいくつもの壁を越える必要があり,壁を乗り越えるスキルと時間(場合によってはお金も)がなければおよそ到達出来ない高みであると,そう思っていたからです。

 これだけ普及した理由はいろいろあるでしょうが,私の美学で言うと,大衆化したガジェットほど無様な物はありません。むしろ,マイノリティーであるガラケーの方が,今の私には魅力的ですらあります。

 そんな話を普段からしているものですから,私はiOSマシンが嫌いなのだと,誤解されることもあったようです。

 嫁さんは,iPad2が発売になったその日,珍しく近所の電気屋に見に行きたいと言い出しました。どうせ在庫もなく,買うことも出来ないとわかっていたのですが,展示機を少し触って,なにやら複雑な表情をしておりました。

 そしてここしばらく,自分が使っているMacBookの調子が悪いだの,レスポンスが悪いだの,(重量が)重くて家の中を持って移動するのが苦痛だの,電池が持たないだの,ACアダプタが邪魔だのと,文句をやたらというようになりました。

 だけど,iPadが欲しいとは自分からは絶対に言わないんですね。私も面白いので,ほっといたのです。

 そんなある日,私がふと「iPadってほしいか」とダイレクトに聞いてみたら,迷い中という返事です。すぐ欲しいすごく欲しいと言わないところが,どうも意地になっているみたいです。

 嫁さんは産休中ということもあり,確かに2kgもあるMacBookを持ってうろうろするのは面倒だろうと思いますし,産後はもっと大変になることでしょう。

 私も鬼ではありません。先週の木曜日,会社の帰りにiPadを買って帰って,ごくろうさんの意味も込めて,いきなりプレゼントすることにしました。

 すると,なんと涙を流して喜ぶではありませんか。

 泣くほどiPadが欲しかったのか・・・

 今にして思えば,中華製の偽iPadとか,激安のAndroidタブレットとかをすっとぼけて渡して,偽物のガンプラを得意げな顔の父親に渡されて「これじゃない」と枕をぬらした,我々の世代に共通した体験を味わってもらっても面白かったかも知れません。

 以後,彼女はMacBookをほとんど開いていません。なにをするにもiPadのようです。それだけ喜んで使ってくれるなら私もうれしいのですが,私はといいますと,これがちっともうらやましいと思わないのです。

 いつもはなんだかんだで,他の人の使っているものを見て欲しいと思うものなのですが,今回に限っては不思議と興味もわかず,嬉々として触っているのをちらっと見ては,お気に入りのMacBookAirに視線を落とす,そんな毎日です。

 知的な生産を支援する機械としてのコンピュータは,キーボードによってその存在をアピールします。私たちは子供の頃,他の何とも違うコンピュータという存在への恐れと憧れを,ボタンがずらーっとならんだそのキーボードによって,増幅させていたのです。

 そして今,つくづく考えてみるに,iOSマシンというのはコンテンツを消費するマシンであり,MacOSXマシンというのは,コンテンツを作るマシンなわけですね。

 もちろんMacOSXでもコンテンツの消費は可能なのですが,ただ消費するだけならもっとシンプルで使いやすいマシンが作れるはずで,それがiOSマシンだったのだと思うのです。

 私は,コンテンツの消費だけではなく,コンテンツの生成もコンピュータに期待していますから,この2つを同時に同じ操作でこなすコンピュータとしてのMacOSXマシンは,手放せません。iPadやiPhoneをなんとなく物足りなく感じるのは,そういうことなのだと思います。

 iPadやiPhoneはコンテンツを消費するマシン,言い換えればそれは再生専用機です。

 それは,かつてカセットテープが自分で録音と再生を行うメディアとして当たり前だった時代に,録音機能を持たない再生専用機として発売され,大多数の関係者の予想を裏切って,以後それが文化となったWalkmanと,同じ事のように思えるのです。

ベンチ型マルチメーターを買いました

  • 2011/07/22 21:41
  • カテゴリー:散財

ファイル 493-1.jpg

 自宅用にベンチ型のマルチメーターがずっと前から欲しかったのですが,ようやく念願かなって買うことができました。ケンウッドのDL2050です。

 中古ですが,5・1/2桁でΔΣ型,2003年製という比較的新しいもので3万円ですから,私としては満足な買い物でした。

 いろいろ調べてみると,アジレントのU3402Aという現行のマルチメーターとうり二つです。自社製と思われるシリーズと,廉価版のU3401AとU3402Aは入力端子が左右逆で,これはどっかからのOEMであると考えるのが普通でしょう。

 U3402Aとスペックやキーの配列,機能も調べてみましたが,ぴったり一致。

 U3402Aは新品でも7万円弱で買えますけども,中古では4万円中程。3万円で買うチャンスというのはなかなかないですから,これが良品ならお買い得です。

 ずっと欲しかったマルチメーターを買うのに,他の中古も見ていたのですが,やたらと古かったり,あまり安くなかったりと,満足なものを見つけられずにいました。そんなとき,計測器ランドのWEBに掲載されているDL2050を見つけたのです。

 私はアマチュアの時に,リーズナブルで性能は十分なケンウッドの計測器にある種の憧れがありましたので,DL2050はむしろ好都合。中古の計測器ですから現物を見たいという事で,WEBから予約した後電話をして,お店で買うので取り置きしてもらいました。

 そして先週の金曜日,仕事をさっさと切り上げてアキバに向かい,閉店間近の計測器ランドに滑り込みます。現物を見ると想像以上の良品です。傷もなく,ディスプレイも曇っていません。これで精度が出ていれば万々歳ですが,それはこの場ではわかりません。ただ,一応1ヶ月の保証がありますので,そんなにおかしな事にはなっていないでしょう。

 うきうきしながら持ち帰り,まずは電源投入です。簡単なチェックを行って問題がないことがわかると,早速分解して中性洗剤で洗えるところは洗います。中を見ると大変綺麗で,ホコリも煤も付いていません。まるで新品のようです。

 しかも,GP-IB付きであることも判明。私は使いませんが,ちょっと得した気分です。

 汚れていたバンパーもすっかり綺麗になり,パネルはアクリル用の研磨材で磨いて細かい傷を消しました。筐体の傷はエナメルペイントでタッチアップし,これで気持ちよく使う事が出来ます。

 早速オシロの上に置いて,小型アンプの製作に使いました。表示の更新周期が高速なこと,5・1/2桁という高精度,2画面表示,そして電流計がちゃんとあてになる,というところで,これまでのテスターとは大違いの気持ちよさです。

 そもそも,マルチメーターの必要性は,結局一番出番の多い秋月のP-10という安価なテスターをどこまで信用してよいのかという疑問と,P-10やP-16,テクトロのSTA55Gなど複数のテスターで,測定値がばらつくという精神衛生上誠に厳しい現実を打破したいと思ったからです。

 何か1つ基準を持つこと,それを信じて先に進むことは,工作に限らずとても大事なことですが,私は,電圧と電流という電子回路の基本中の基本を,これまでずっとおろそかにし続けたことを,今更ながらに悔いています。

 ハンディタイプのテスターでは,たかがしれています。50000カウントのテスターを3万円で買っても,大した意味はありません。6000カウントのテスターを,ブランドで選んで2万円以上で買っても,それもあまり意味はありません。サンワの1万円ちょっとのテスターで十分です。

 本当は,今回のマルチメーターも新品校正済みで買うべきではあります。しかし,今回の予算は35000円まで。その枠の中では,最もよい買い物をしたと思います。

 繰り返しますが,電圧と電流は基本です。波形も歪み率も大事ですが,電圧と電流の測定値に信頼を置けないというのは,絶対にあってはなりません。

 えらそうにいう私は,実は仕事でもマルチメーターなど使ったことがなく,サンワのテスターだけでここまでやってきたんですけどね・・・アマチュアとしての私でも,やっぱり欲しい物は欲しいのです。

「ステレオ」付録スピーカー用エンクロージャが届きました

  • 2011/07/11 15:21
  • カテゴリー:散財

 「ステレオ」の付録だったスピーカーのキット「P800」を不細工ながらも無事に組み立て終わった事と,これに使うためのエンクロージャを手配した話を先日書きました。

 これが出来上がったスピーカーです。先日書いたように,ボイスコイルの引き出し方向を上下間違えたために,ターミナルを移設するはめになって,結局マグネットの印刷が上下ひっくり返っております。

ファイル 492-1.jpg

 気が付くともう7月中旬,アキバのコイズミ無線にお願いした「P800-E」というエンクロージャが,私の手元に届きました。案外早かったなあという印象です。

 私が注文した翌日あたりにはすでに納期が7月下旬となり,現在は予約完売納期未定で予約を受け付けていないそうです。1つ1400円という値段では,確かに数を限定しないと面倒でしょう。

 届いたエンクロージャは,いつものフォステクスの段ボール箱に収まっており,私はこの段階でワクワクしています。

 箱を開けると,予想外に小ぶりで,でも奥行きがあるエンクロージャが出てきました。

ファイル 492-2.jpg

 作りは結構雑ですし,材料もそんなに良いものではないような感じです。密度の低そうなパーティクルボードは,叩けば「コツコツ」と結構響きます。表面に貼られた木目のシート(まさか突き板ってことはないでしょう)は表面がデコボコしていて,端っこは接着剤がはみ出し,盛り上がっています。ターミナルもいかにも安い感じです。

 しかし,私が感心したのは,組み立ての良さでしょう。ぱっと手に取ると軽いのですが,華奢な感じはありません。びくともしない剛性感は十分にあります。吸音材については右側の側面には貼られていません。左右非対象というところに,とりあえずつめとけ,という投げやりさはなく,ちゃんと音質を考えて貼る所と貼らないところを調整したんだろうと思います。

 そしてそのデザインと寸法は,P800を狙って作られたものだけに,そのたたずまいはさすがだと思います。正面から見ると細身で,奥行きの長さは頼もしさを感じます。

 それに,当たり前の事かも知れませんが,正確な加工が剛性感を値打ちのある物にしています。スピーカーは人の目に触れるものですから,平行が出ない,底面が4点で床に接することがないという不細工さがあると,がっかりです。

 後述しますが,私は工作を何十年もやっているのに,ちっともうまくならないし,下手くそで鈍くさいままです。こんなに手先が不器用でいいのかと思うくらいですが,私がこれまでまともに一度もエンクロージャを自作しないのは,木工がとにかく下手で,嫌になるくらいだからです。

 木の箱を見てニヤニヤしていても始まりません。P800のボイスコイルをターミナルにハンダ付けをしてから(キットの説明書にはターミナルに巻き付けるとあるのですが,これではちょっと心配なのでハンダ付けします)),取り付けてみましょう。

 梅雨の明けた土曜日の昼下がり,私はビールを飲みながら,心地よい酔いの中にいました。これがまずかった。

 スピーカーの位置がずれないように,しっかり固定して付属の木ねじを締めていきます。3本目の木ねじを締めるときに,横にいた嫁さんに「ドライバーの先が滑って,スピーカーに突き刺さるんだよなあ」といった瞬間,

 ズボッ

 と,ドライバーの先端は無情にスピーカーを射貫いておりました。

 いゃああああぁぁぁあ

 そばで見ていた嫁さんの血の気が引いています。私の機嫌が最悪の状態になることを予期してのことでしょう。

 よく見ると,エッジ(コーンとフレームを繋ぐ柔らかいゴム)が破れています。コーンに突き刺さっていないのは幸いかも知れません。ただ,この穴をふさがないと空気が漏れてしまいますので,これは付属していたゴム接着剤の残りで補修です。

 その前に全ての木ねじを取り付けないと,と慌てて作業を続行しますが,あろうことかもう一度同じ場所を突き刺す羽目に。

 もうかなり嫌になりつつ,やはり下穴を開けるべきだったと反省です。先の尖ったもので下穴を先に開け,全ての木ねじを締め終わりましたが,私の後悔に終わりはありません。

 とにかくゴム接着剤を使って穴をふさぎます。あまり塗りすぎるとそこだけゴムが固くなるので,音響的にも無視できない影響があるでしょう。しかし,鈍くさい私のことです。案の定接着剤を塗りすぎてしまいました。

 肩を落としつつ,冷静に考えるとスピーカーをエンクロージャから一度取り外し,裏側から接着剤で穴をふさげば綺麗に仕上がったことに気が付き,もう落とす肩がないほどがっかりしました。さらに本当に好き破ったのがエッジだけだったのか,ダンパーを突き破ったり,ボイスコイルをちぎったりしていないか,確認することもやっていません。

 これはもう,やり直すしかありません。

 しかし,すっかり悪酔いした私は,浜に打ち上げられたクラゲのように床の上で干上がってしまい,作業の続行を断念し,最後の力を振り絞って,元の箱にしまいました。

 実は,スピーカーをネジ止めするとき,エンクロージャを上向きにするんですね。その時当然床にはターミナルが接するわけですが,ターミナルは当然出っ張っていますから,エンクロージャはグラグラとして安定しません。

 ここに力を加えて木ねじを締めるわけです。エンクロージャがグラっと動けば,そのままスピーカーを直撃するのはもう当たり前のことです。子供がこういう鈍くさいことをしますよね,私はあれを大人になってもやってしまったわけです。

 男は,いつまでも,少年のままだ。

 結局音を出すこともなく,そのまま休日が過ぎてしまいました。アンプも作らないといけないし,やることはたくさんあるのですけど,己の鈍くささと成長のしなさ加減に辟易し,少し興味を失いつつあります。

 大人になって上手になったこと・・・工作技術ではなく,失敗したときのあきらめ方。

 大人になるというのは,本当に嫌なことですね。

 そうはいっても,やいのやいのと集めたスピーカーですので,一応完成させないことには示しが付きません。まずはユニットを取り外してエッジを破ったスピーカーの被害を確認,場合によっては修理を行う必要があります。もし修理不可能な壊れ方をしていたら,いつかエンクロージャを作ってならそうと思って買っておいたSa80/AMGを取り付けることにしましょう。

 音が出るようになったら,どんな音か確かめる必要があります。ニアフィールドで使った方が楽しめそうならPCスピーカーにでもするし,そこそこしっかり低音がでて,中域のエネルギーもあるなら,不満のあるテレビスピーカーにしてもよいですね。

 どっちにしても小型のアンプは必要です。プロの電気屋さんとしては,ここはちゃんとこだわりたいところですが,はっきりいって面倒くさいのでHT82V739でも使ってさっさと小型アンプを作って背面に取り付け,パワードスピーカーにでもして使う事にしましょうか。

 まあ,ちょっと考えましょう。夏は工作の季節。そしてその夏は始まったばかりです。

「ステレオ」の付録のスピーカーP800

  • 2011/06/29 13:23
  • カテゴリー:散財

 音楽之友社の「ステレオ」という雑誌の付録に,スピーカーのキットが付きました。ステレオだけに,2本セットです。価格は2800円だったと思います。フォステクスの8cmフルレンジで,その名もP800といいます。

 この日誌には書いていませんでしたが,実は昨年にも,同じような付録が付いたことがありました。昨年は6.5cmのフルレンジで,P650といいました。

 いずれも特に予約もせず,発売後に知って行きつけの本屋さんで購入という,特に何の苦労もなく入手しました。

 思い出す方もいらっしゃると思いますが,実は2005年7月に,学研から「大人の科学」の増刊号に,スピーカーユニットのキットが付録に付いたことがあります。6.5cmのフルレンジで,フォステクス製でした。

 この時は1本分しか付いてこないので,ステレオにしたいなら2使う必要がありました。お値段は2940円と,ちょっとお高めです。

 当時,バラバラになった部品からスピーカーを作るなんて出来るのか,と思い,興味津々で2つ買った記憶があります。

 この時は特に失敗もなく組み立てられたのですが,昨年のステレオの付録は,あまりうまくいかなかったのです。2つ作るわけですが,1つだけどこかにこすれているようで,ビビリがでます。スピーカーとしてはこれはもう致命的で,やってしまったなあととても残念だったのですが,なんとフレームを少しゆがめて,こすれないようにするというリカバー案でなんとか回避しました。

 接着剤も盛大にはみ出しており,およそ美しさとは無縁の出来映えに,自分の不器用さを嘆きました。

 本棚にのっけてあったのですが,先の大地震で落下し,またもフレームがゆがんでしまったようで,今はきちんと箱にしまってあります。

 そのP650もまだ手を付けられていない状況で,今年の8cmです。昨年は慌てて作った事も失敗の原因だったので,今年は寝る前のひとときに,ゆとりを持って取り組む事にします。

 昨年は,マグネットの印刷が上下逆になってしまうという鈍くさいミスをしたので,今年は慎重に確認をして取り付けます。

 ボイスコイルからの引き出し線の向きを良く確認し,ダンパーを接着,ここまではばっちり,と思いきや,引き出し線の向きが逆であったことに気が付きました。

 これはもはや致命的。昨年よりも鈍くさいミスで撃沈orz

 そこで,ターミナルを固定してあるハトメを外し,フレームの反対側に改めてターミナルを取り付け直します。これで引き出し線の向きが逆にできます。

 しかし,マグネットの印刷が完全に逆・・・嫁さんはこの事態をみて,カラカラと笑っていました。

 気を取り直して,コーンの接着です。昨年もそうだったのですが,組み立て説明に「接着剤はたっぷり」と書いてあるので,ついついたっぷり出すのですが,結局これが接着剤のはみ出しを誘発し,とても汚い仕上がりになるのです
 
 音響的には問題はないでしょうが,見た目が重要な世界でもあるので,このあたりは素人臭さ爆発です。

 昨年は,このコーンの接着で油断し,センターがずれてしまったようで,どこかが擦ってしまっていたわけですね。今年はそこは慎重に進めます。おかげでボイスコイルとコーンの接着は綺麗にできました。

 ここで接着剤が乾くのを待たねばならないので,寝ることにして,翌日作業を再開することにします。

 さて一夜明けた翌日,接着剤の乾いた状態を確認します。ダンパーとコーンの位置決めに使ったスペーサーを抜き取ってみましたが,今回はどこにもこすれず,全く問題なしです。良かった良かった。

 あとはセンターキャップの接着という最後の作業が残っていますので,さっそくとりかかります。

 しかし,接着剤を塗る場所がいまいちはっきりせず,少し多めに付けたのですが,これが良くなかったようで,随分接着剤が盛り上がっています。これだけ接着剤がはみ出ていると,影響のある重さになるのではないかと思います。よって左右のスピーカーで音が違うということが起こるのではないかと心配です。

 見た目もいまいち良くないのですが,まあそれは不器用な私がえっちらおっちら作ったものですので,まあよいとしましょう。

 私はもともと不器用ですので,練習とか訓練とか慣れとか,そういうもので頑張るしかありません。最初は必ず失敗しますので,1回限りで取り返しが付かない状況はどうも苦手です。

 やり直しが出来る,あるいは少しずつ修正が出来るという作業は楽しいので苦になりませんが,今回のような作業はやっぱりあまり楽しくありませんでした・・・

 ところで,昨年作って,震災による落下でフレームがゆがんだP650ですが,改めて確認すると取り付けが出来ないくらいにゆがんでいるのがわかりました。

 これはあんまりなので,ペンチで少しずつ伸ばして,まっすぐにしていきますが,そうするとフレームのゆがみが大きくなって,ストロークさせると擦る音がします。

 こうなると奥の手で,フレームの支柱を少しずつ曲げて,擦る音がなくなるようにしていきます。最初は手探りですが,どこをどれくらい曲げると良いかが分かってくるので,今はなんとかこすれないようになりました。

 しかし,P650は今のところ使い道がなく,死蔵した状態です。P800はP650よりも優秀なユニットですし,実用に供すれば相応の結果が得られると思うので,フォステクスが6月中旬に発売した格安のエンクロージャP800-Eを手配しました。

 「ステレオ」の別冊ムックで,エンクロージャの組み立てキットが付録について5000円で7月中旬に発売されるそうですが,私は組み立ては下手くそですし,価格も高いので,完成品を買うことにしました。

 スピーカーといえばコイズミ無線。ここで予約をしました。7月中旬の納期という事ですが,1つ1400円というお値段で,実物を見てはいませんが,話を聞く限りかなりお買い得な感じです。

 8cmクラスのフルレンジに汎用的に使えるもののようですし,定番になってくれれば面白いのになあと思います。

 スピーカーユニットは完成し,エンクロージャの手配は終わりました。あとはアンプが必要ですが・・・実は案外これが面倒なんですよね。小型のスピーカーですし,音質に不満のあるテレビのスピーカーに使ってみようかと考えていますが,果たしてどうなる事やら。

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