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palmTXを買いました

  • 2009/02/16 19:37
  • カテゴリー:散財

 palmTXを買いました。

 きっかけは,死に体と言われたpalmがpalm preを発表したことです。というより,これと同時にpalmTXやZireといったハンドヘルドのラインナップがホームページから削除されてしまったこと,というのが正確でしょうか。

 palm preは,ACCESSが買収してから仕込んでいたLinux版palmの成果です。WEBとの連携でその力を発揮するpalm preには期待十分なところがありますが,それはそれとしてpalmTXとZire22が発売になってから3年半。部品の手配なども考えるともう手に入らなくなってしまっていてもおかしくはありません。

 私は自分のスケジュールや住所録を10年以上前からPDAに任せています。電子手帳からザウルス,そしてpalmと移行してきましたが,本命であるはずのスマートフォンは日本ではまだまだマイナーな存在ですし,携帯電話はそもそも消耗品であり,ここに自分の記憶の一部を任せるなど,恐ろしくてできません。

 結局palmから逃げられず,私は2004年7月に手に入れたクリエPCG-TH55を4年半も使い続けていました。どこも壊れそうな感じはしないのですが,ハンドヘルドとしてはやや大きく重く,次第に持ち歩くことはなくなったということと,TH55はCPUのクロックが低いため,パフォーマンスは低いため,300MHzを越えるようなpalm用のソフトは重くてかないません。

 そこで以前からずっと英語版のpalmを買おうと思っていましたが,なかなか機会がなくてずるずる来ていたところに,ホームページからの削除がありました。円高という事もありますし,ここは1つ海外から輸入してみるか,ということにしたのです。

 今回お世話になったのは,expansysという業者です。ぱっと見て通信販売業者っぽいのですが,実は個人輸入代行です。

 1月初旬にお願いして,届いたのは約1ヶ月後でした。expansysに在庫がないので,もしかすると入手不可能という話になるかと覚悟していましたが,今でも取り寄せ可能というのが,うれしくもあり悲しくもあり,です。

 価格は送料なしで26000円ちょっと,送料までいれると3万円をちょっと切るくらいです。国内の輸入品を買うと4万円,中古を買うと2万円弱ですし,妥当な価格と思います。ただ根本的に,3年以上前の古いPDAに3万円の価値があるのかどうか,と言われれば私も反論は試みません。

 さて,一番心配したのは初期不良です。届いて試したところ何も問題はなしです。まずは一安心。

 しかしまあ,質感のなさというか,作りのちゃちさというか,これが3万円というのは果たしてどうなのよ,という感じがします。デザインは良くできていますし,色使いもとても格好いいので満足ではあるのですが,所有欲を満たすかどうかと言われれば疑問です。

 とかく最悪なのは,カバーでしょうか。あまりに見た目が悪く,触った感じも気持ち悪いくらいの出来の悪さで,閉じれば本体から浮くし,開けば邪魔で持ちにくい,と,いいとこなしです。しかし持ち歩きでは液晶の破損と誤動作を防ぐのに必要なものですので,今はやむなく使っています。

 TH55に比べて,やはり持ちやすいというのはいいことです。重くもなく,大きすぎなく,薄さもあって手にフィットします。ただし,スタイラスの外側が露出していますので,ここに触っているとスタイラスが取り出せません。TH55に慣れてしまうとイライラする点でしょうか。もう慣れましたが。

 液晶画面も大変に綺麗です。私のTH55だけかも知れませんが,かなり青色に転んでいるので,両方並べてみるとpalmTXの良さが分かります。

 電源をいれて少し使ってみると,期待以上のサクサク感です。クロックで3倍近く高速なCPUですので当たり前なのですが,この軽快感ことpalmの真骨頂です。

 また,フォントやアイコン,シルクのデザインもとてもよい感じのもので,TH55とは世代が違う,と言うことを実感します。

 SDカードはSDHCには未対応ですから,原則的には2GBまでとなっています。まあPIMで2GBなどというのは海より広い大きさですので,私は500円ほどで買ってきた2GBを使っています。

 私のpalmTXだけかもしれませんが,HotSyncのケーブルが抜けにくいのです。かなりこじらないと外れません。

 操作系は変わっていないようで,結構変わっています。シルクエリアのボタンは変更可能ですが,デフォルトは過去の機種とは違うものになっているので最初に変更しましたし,ハードボタンも割り当てが違います。左端がホーム画面になっているのですが,昔のゲームなどでは期待した動作をしないかもしれないです。

 また,ステータスバーのアイコンも使いやすいとは言えません。TH55ならホームボタンの場所に,なぜ検索ボタンがあるのか?これは世界的に不便らしく,ホームボタンにするパッチが出回っています。

 あと,LEDのたぐいが一切ありません。カードのアクセスはもちろん,充電中に光るLEDもないので,LCDだけがユーザーとの接点です。これは慣れるまで不安でした。

 ということで,いろいろ不便も目に付きましたが,使っていて「いいなあ」と思わせるのはさすがにpalmの伝統です。日本語化の段階で妙に日本人くさくなったクリエに対し,あちらで育ったpalmは,かつての洗練さを失ってはいません。

 さてさて,私がこのpalmTXを手にしたのが2月7日,一通りの環境整備が終わったのが2月12日で,とてもとても手を焼いたのですが,その話はまた後ほど。いやー,今回ばかりは本当にくじけてしまいそうになりました。

F100は今が買い時

  • 2009/01/28 16:36
  • カテゴリー:散財

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 突然ですが,Nikon F100を買いました。

 もちろん中古です。

 結論から先に言うと,もっと早く買っとけばよかったです・・・

 少し前にフジヤカメラに行ったときも,近所の中古カメラ店に行ったときも,とにかく感じたのは現役バリバリなAFフィルムカメラの暴落です。F5といったその時々の出来事を記録してきたカメラが4万円以下,F100は2万円台,中級機に至っては1万円以下がざらにあるという状況です。

 中古カメラ市場は素直に需要と供給に反応する,まさに自由主義経済を地でいく世界ですから,実用機として完成の域にあるF5やF100が投げ売りされ,逆にF3やF2がいい値段で売られているという状況は,フィルムはもう使わない,フィルムカメラは飾り物,ということをはっきり示していると思います。

 私は,D2Hを買うまで,オートフォーカス(以下AF)の一眼レフをまともに使ったことがない人でしたから,デジタル=完全自動化,フィルム=手動,というのはごく自然でした。だからAFのフィルムカメラを欲しいと思ったことはなかったのです。

 しかし,冷静に考えてみると,F5が登場した1996年,私は「うんうんやっぱニコンは技術で負けたらあかんよな」と,F5の圧倒的な性能に震えが止まらなかったことがあったわけです。

 そしてそのF5のフォーマット(ここでいいうフォーマットは形や操作系,握った感じなどをあえて指します)は,13年経った今でもニコンのカメラの共通するものとして使われ続けています。良くできていたんですね。

 もし,慣れたD2Hと同じ感覚で,フィルムが使えたら・・・普通とは逆の流れで,私はF100を使ってみたいと思っていました。いや本当はF5が欲しかったのですが,F5が気に入らない最大の点は単三電池です。あんな重くて容量の小さい電池,詰め込んで持ち歩くなんて許せません。

 余談ですが,その点でF70Dというカメラはいいですよ。軽くて静かで(本当に静かで上品ですよ),その割に基本性能はばっちり,マニュアルフォーカスのレンズでも絞り優先AEがちゃんと動作し,内蔵ストロボの調光はほとんど外さない,という私が唯一認める中級機なのですが,いかんせん操作系は当時酷評されたF70D独自のものですし,質感もD2Hのような筋肉質なカメラとは違います。

 高速連写を売りとする,フィルムをいたずらに浪費するようなF5のようなカメラが,本当に今のフィルム撮影に必要なのか甚だ疑問ではありますが,私はD2Hで新しいカメラの便利さや,その便利さから撮影に集中できる面白さを知りましたので,これは1つフィルムでも同じ環境を整えてみようかと,そんな風に考えていたのです。

 F6は高すぎてダメ,F5は重くてダメ,F80はマニュアルレンズが使えないからダメ,となると消去法でF100です。F100は手頃な大きさ,F5より後に生まれただけにより現代的ですし,実用機としての性能の高さは折り紙付きです。

 そのF100,先日中古カメラ店主催の某オークションに出品されており,なかなか程度の良さそうなものが,15000円スタートでした。最終的な価格はぎりぎり1万円台だったのですが,元箱,説明書までそろったF100は,果たして私の手元にやってきたのでした。2万円でF100が買える時代になった・・・悲しいことです。

 掲載写真よりも程度が悪いですね,擦り傷などはほとんどないですが,裏蓋のボタンなどは削れてしまっています。ゴムも若干ネバネバしていて,それなりに使われていたんだと思いますが,丁寧に扱われていたのは感じます。

 うちのフィルムを使うカメラで,1/8000秒という高速が切れる初めてのカメラです。早速空シャッターを切ってみます。

 なんか,べべーんという頼りない音がします。音も大きく,キーンという甲高い金属音も混じっており,少なくとも心地よい音とは言えそうにないです。

 ただ,妙なスピード感はあります。AF性能も基本性能に関しては現行機種とそれほど変わらないような印象ですし,グリップ感やシャッターボタンのストロークなどもD2Hと似ているので,握った瞬間,ファインダーを覗いた瞬間に「写真撮るぞ」という脳内麻薬の生成がドパドパと起こるのは,すでに私がパブロフの犬になっているからかも知れません。

 なにせこのF100は落札品です。1週間しか返品期間がありません。そこであわててニコンのサービスセンターに出向いて,点検をお願いしました。ついでにベトベトになりつつあるラバーと,安ければ裏蓋の交換もすることにしました。

 新宿のサービスセンターに着いた私はまず点検をお願いしました。30分ほどして全く異常なしということでしたので,左右のラバーと,裏蓋の交換をお願いしました。裏蓋のスイッチ部に引きずったような傷があったことがどうも気に入らなかったからなのですが,仮に高価であっても顔に当たる部分ですので,少なくともラバーだけは交換してもらおうと思っていました。

 話を聞くと,裏蓋はラバーだけの交換は出来ない,裏蓋ごとの交換になるが,圧板だけは流用するので,外した方はそのままでは使えない,ということでした。気になるお値段は,裏蓋の部品代が5000円ちょっと。結構高いです。

 すべての作業にかかった費用は全部で8000円ほどで,時間は1時間ほどでした。2万円のF100に8000円ですから,トータル28000円になります。うーん,ちょっと反省。

 しかし,ラバーが新品に変わったF100は実に気持ちいいです。ぱっと見ると交換前とそんなに違わない感じがする(それだけ状態が良かったということでしょう)のですが,触ると全然違います。裏蓋は元々汚れもあったので,顔の近くに持ってくるのに抵抗がなくなりました。

 帰りに周辺の中古カメラ店をウロウロし,F100の値段を見て来ましたが,いやー,2万円なんて最高額ですね。17000円くらいが普通の価格で,それでも十分な程度の良さです。確かに今後もっと下がるでしょうが,程度の良いものから売れていくことを考えていくと,今こそ程度の良いF100を手に入れる最後のチャンスなんではないかと思います。

 早速試写をしようとフィルムを1本詰め込んで,シャッターを切ってみました。不思議なことに,余り気に入らなかったはずの音が心地よく,あっという間にフィルム3本を使い切っていました。別にD2Hでもいいはずなのに,空シャッターでもいいはずなのに,実際にフィルムを入れて撮ると何が違うんでしょうね。

 ところで,帰宅後,ずっと考えていた改造を行う事にしました。これはなかなか意欲的な改造なので,次号にまとめます。

G-SHOESのさっと一品

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 圧力鍋は,先日お伝えしたように,WMFというドイツの名門メーカーの,PerfectPlusを買うことにしました。容量はものすごく悩んだ(悩む人が多いらしい)結果,3.0Lのものを買うことにしました。

 家族がいるわけではなく,せいぜい二人分が出来ればよいですし,あまり大きいと取り回しや洗うのにも億劫になり,使用頻度が下がると考えたからです。むしろ2.5Lでもいいかなと思ったくらいですが,蒸し物などをするときに直径が18cmとやや小振りであることを懸念し,22cmの3Lを買ったというわけです。

 届いてみると,予想通りの作りの良さ,重さです。ドイツらしく機能的で,かつどことなくかわいらしい外観を見ていると,そりゃー嫁入り道具になるわな,と妙に納得です。

 ピカピカ光るステンレスにはキズ一つなく,鍋底の見た目もプロの厨房で見るそれと同じ。安い鍋のペコペコした感じは全くありません。というか,これで殴られたらおそらく死にますね。

 料理中に確認してみたのですが,やはりワンダーシェフのものは不良品だったと考えるのが妥当なようで,今回の圧力鍋では,火を止めてから10分は圧力が維持されています。3分くらいで圧が抜けてしまうようでは,およそ圧力鍋と言ってはいけないでしょう。

 18-10ステンレスとアルミの三層構造はIHと非常に相性が良く,さっと沸騰してくれます。大きさもちょうど扱いやすいサイズで,個人的には圧力鍋に特徴的なあの深さが面倒だったこともあり,この3Lは本当に取り回しも楽です。あまり大きい鍋だと圧力が上がるまで時間がかかるので,短時間調理のメリットが薄れてしまいます。

 つくづく思ったのですが,調理中,鍋の真上に顔を持っていくと,ガスコンロでは熱くてたまらないでしょう。IHでは全然そんなことはなく,ほのかに温度を感じるという程度です。ここにIHの熱効率の良さを感じることが出来るわけですが,圧力鍋との組み合わせは,実に可能性を感じさせてくれます。

 てことで,「G-SHOESのさっと一品」のコーナーです。PerfectPlusを手に入れた週末,土日の二日間で作ってみた「男の料理」を紹介しましょう。思い出しながら書いているので,時間や分量が間違っていたらすみません。


・牛すね肉の赤ワイン煮(二人分)

[用意するもの]
 牛すね肉・・・450g
 タマネギ・・・大なら2個,小なら3個
 赤ワイン・・・400cc
 サラダ油・・・少々
 こしょう・・・少々
 小麦粉・・・少々
 塩・・・少々
 あさつき・・・少々(万能ネギでもよい)

[作り方]
 1.タマネギを適当に刻み,適量の油で飴色になるまで炒める。ここが一番面倒。
 2.すね肉は塩とこしょうを振りかけ,表面に小麦粉を塗りたくる。
 3.フライパンを強火で熱し,肉を投入。出来れば油は引かない。
 4.さっと焦げ目が付いたら,タマネギの入った圧力鍋に投入。
 5.赤ワイン400ccを躊躇なく投入。フタをして強火で圧が上がるまで待つ。
 6.圧力が「強」になったら弱火にして圧力を維持,30分煮込む。
 7.30分経ったら火を止めて自然冷却。約10分で圧が下がる。
 8.鍋から取り出し,盛りつける。塩味は薄めなのでお好みで調整。
 9.あさつき,粗挽きこしょうを振りかけ,しっかり食べる。この際だから余ったワインも一緒に飲んでしまうこと。

[注意]
 要するにワインの味が料理の味を決めるので,ワインは慎重に選ぶこと。


・梅しそおこわ(三人分)
[用意するもの]
 もち米・・・2合
 うるち米・・・0.5合
 梅干し・・・4個
 青じそ・・・10枚
 白ごま・・・少々

[作り方]
 1.もち米とうるち米を混合し,洗う。
 2.水につけるが,30分以上つけてはいけない。(むしろつけないほうがいいかも)
 3.圧力鍋に米,カップ2杯の水,梅干しを投入し,フタをして強火にかける。
 4.圧が「強」になったらそこから3分間弱火で圧力を維持。
 5.3分経ったら自然冷却。
 6.ふたを開け,梅干しを潰して種を取る。
 7.あらかじめみじん切りにした青じそと白ごまを投入し,混ぜる。
 8.おこわは少々冷えてからがおいしい。しっかり食べる。

[注意]
 水の量は実にシビアなので気をつけること。あと混ぜすぎは餅になるのでほどほどに。


・ごぼうの煮物(一人分)
[用意するもの]
 ごぼう・・・1本
 しょうゆ・・・大さじ4
 ほんだし・・・小さじ2
 みりん・・・大さじ3
 白ごま・・・少々

[作り方]
 1.ごぼうは包丁の背で皮を軽くむき,5cm位に切って水にさらす。太いままがよい。
 2.圧力鍋にごぼうと水400ccを投入。
 3.順番など気にせず,ほんだしとしょうゆ,みりんを投入。
 4.フタをして強火にかける。
 5.圧が「強」になったらそこから3分間弱火で圧力を維持。
 6.3分経ったら自然冷却。
 7.ふたを開け,小鉢に盛りつける。
 8.ごまを振ってしっかり食べる。

[注意]
 ごぼうはしっかり煮た方がおいしいと思う。


・ぶり大根(二人分)
[用意するもの]
 ぶりの切り身・・・2きれ(いいものをえらぼう!)
 大根・・・0.5本
 料理酒・・・200cc
 しょうゆ・・・大さじ4
 みりん・・・大さじ3
 しょうが・・・1かけら
 粉山椒・・・少々

[作り方]
 1.大根を3cm位の厚さに切る。圧力鍋なので火は通る。心配するな。
 (もし大きいようなら縦に半分に切り,厚さは死守せよ)
 2.大根とぶりを圧力鍋に投入。
 3.続けて料理酒,しょうゆ,みりんを投入。塩や砂糖は反則なので入れない。
 4.フタをして強火にかける。
 5.圧が「強」になったら,そこから3分間弱火で圧力を維持。
 6.3分経ったら自然冷却。この10分がミソ。
 7.この間に,しょうがをすり下ろし,絞り汁を作る。
 8.フタを開け,しょうがの絞り汁を回し入れる。
 9.強火にかけて煮汁が濃くなるまで煮詰める。
10.鍋から取りだし,盛りつける。大根に粉山椒を少し振りかけ,しっかり食べる。

[注意]
 煮詰める時間で塩味の調整が出来る。はっきりいって激ウマ。


 というわけで,一気に4品です。私はIHが1つしかなく,手際も悪いので時間もかかってしまうのですが,下ごしらえもいりませんし,調味料もほとんど使いませんから,珍しい調味料をわざわざ買うこともありません。材料も少ないですし,それでいて十分おいしいので,まさにさっと一品という感じです。

 圧力鍋でなければ出来ない料理はないわけですが,圧力鍋だからおいしいとか,圧力鍋だから短い時間で済むとか,そういうメリットは大いにあります。特に,お酒で煮込む料理は,フタで密封するからおいしいく出来るし,調理中の匂いもしないわけで,まさに圧力鍋の真骨頂ではないかなあと,勝手に思っています。

 気をつけたいのは,やはり圧力鍋ですので,使い方を誤ると怪我をします。「強」から一気に圧を抜いたのですが,ものすごい蒸気でタオルがびしょびしょになりました。100度以上の蒸気ですので,まともに浴びると命に関わるかも知れません。

 さらにいうと,お酒で煮込む料理はもっと注意ですね。アルコールの沸点は水よりも低い約78度です。これが圧力鍋に充満しているわけですから,当然その蒸気もアルコールのものです。もしこれに引火したら・・・恐ろしいですね。

 私の場合,おこわとぶり大根で結局1時間半ほどかかってしまったのですが,つくづく思ったのは,居酒屋ってのはすごいよなあということです。ぶり大根頼んで,1時間半待たされたら切れますよ。

 開店前の下ごしらえをしっかりしてあるからうまくいくのですが,それにしてもあれだけの種類の料理をさっと持ってくるんですから,本当に大したものです。下手なりに自分でやってみると,その凄さがわかる,という事でしょうか。

 それはそうと,男も歳を重ねると,生活力が強化されてしまいます。料理も自分の食べたいものを自分で作れて,掃除も洗濯もそつなくこなし,アイロンがけも楽しくできるようになってしまうと,これは非常にまずい。とりわけ,ここ最近の便利家電は本当にまずい。

 男女平等とか言いますが,直感的なことだけで話をすれば,もし男が女と同じだけ生活力を持ってしまうと,独身者の比率が今以上に上がってしまうこと,間違いなしです。

 よって,少子化対策には,男から生活力を奪うこと。具体的には,30歳以下の男性が圧力鍋を買う事を禁止すべきです。

 いや,うそです・・・

FA77mmF1.8Limitedを買う

  • 2008/12/11 15:09
  • カテゴリー:散財

 私は正直,ペンタックスのリミテッドレンズを「三姉妹」と呼び,FA77mmを次女と言ったりFA43mmを長女と言ったりするセンスには嫌悪感がありますし,FA77mmに「トロトロ」などという気持ち悪い愛称を付けることにも激しい抵抗があるので,リミテッドレンズの評判を額面通りに受け取ることはしないでおこうと思っていました。

#そういえばコシナの廉価版広角レンズを「三姉妹」と呼ぶ人もいましたね。私は三女の20mmF3.5を持ってますが・・・

 ただ,ペンタックスは昔からレンズの良さにボディが付いてきていないと言われることがあったくらいのメーカーで,単純な良し悪しを越えて,他には代わりがいない個性の豊かなレンズを継続的にリリースし,レンズのペンタックスという評判を不動のものにしてきました。

 多層マルチコーティングの先駆者であったり,後の世にパンケーキレンズと呼ばれることになる薄型レンズがプレミアがついて高値で取引されたり,放射能レンズと言えばスーパータクマーかズミクロン,あげくFA☆85mmF1.4はあまりの性能の良さにニコンがパクったとかホントかウソかわからん話まで出てくる始末です。

 一般的にはカメラそのものの良さが評判になりやすく,レンズの良さを高い評価に繋げるのはある程度のマニアから上だと思うのですが,何十年もレンズの良さを訴求し続ける,目立たないしわかりにくいけど真面目なスタンスは,もっと評価されてしかるべきと思います。

 そのペンタックスも残念ながら往時の勢いはすでになく,多くのレンズが他社のOEMだったりする現実に,過去を知るファンは涙したことかと思いますが,良いように解釈すればどこが作っても同じような安い(けど性能はいいんですよこれが)ズームレンズはあえて他社から調達し,ペンタックスしか出来ないような個性のあるレンズに資源を集中したと考えれば,ファンも(勝手に)納得するんじゃないかと思います。

 そんな中でFA77mmF1.8Limitedです。

 リミテッドレンズの素晴らしさは,数値だけで追い込まず設計者の感性と撮影結果からチューニングを重ねた光学系に,往年のタクマーレンズを彷彿とさせるアルミ削りだしの鏡筒,そしてAFレンズながらマニュアルレンズとしての使い勝手を全く犠牲にしない「撮影する楽しみ」を満喫できるところにあります。

 おそらく,この手のレンズのなかでは最も支持され,成功したレンズだろうと思うのですが,銀塩時代に生まれたフルサイズのFAリミテッドレンズには31mm,43mm,77mmの3つがあります。どれもすばらしい個性を持つレンズで,高い評価を得ています。

 また,国産の単焦点レンズとしてはそれなりに高価であり,憧れのレンズでもあります。

 私も,このレンズの素晴らしさには随分昔から憧れていて,ニコンをやめてペンタックスに鞍替えするかと何度も思ったものです。結局ニコンとペンタックスを使い分けるという方針で「両方」のユーザーになってしまうわけですが,特に欲しかったFA43mmはまともなボディが揃った時点で手に入れて,期待以上に感性に訴えるその写りに大変満足をしていました。

 FA77mmについては,むしろFA43mmよりも欲しかったといってもいいと思います。しかしやっぱり高価です。ちゃんとした使い道がはっきりしているならともかく,とりあえず押さえておくか,では手が出せない価格です。

 しかし,あの吸い込まれそうな前玉,たまりません。

 そうこうしているうちに,来年2月に値上げになることが発表されました。実に2万円以上の値上げです。ますますあの魅惑の前玉が遠のいてしまいます。

 しかもこれからボーナスシーズン。工場が国内から海外に移転されることも決まっているので,特にFAリミテッドレンズには駆け込み需要が集中することが予想されます。すでに現時点でシルバーは在庫が切れている店が多く,ブラックも安売り店から順に消えているような感じです。

 ええい,悩んでいる場合ではない,と買うことにしました。FA77mmF1.8Limited-Blackをとうとう買ってしまいました。

 なお,FA31mmについては,不思議と全然欲しいと思わないんですよね。高価であることもそうですし,広角を得意としない私にとっては完全に持て余し気味です。しかもこれをAPS-Cのデジタル一眼に付けると46mm相当ですから,全然うれしくありません。

 さて,昨日の夜,荻窪のさくらやさんにお願いしたFA77mmが届きました。銀塩時代のレンズだけに,箱は小さく,昔ながらのグレーの箱です。10万円クラスの大口径中望遠レンズが収まっている箱とはちょっと思えません。

 取り出してみると,これは50mmレンズかと思うようなコンパクトなレンズです。Planar50mmF1.4/ZFよりも小さいでしょう。

 しかし,その密度感というか,凝縮感には感動的なものがあり,アルミ削りだしの鏡筒の質感の良さと剛性感に,まず最初にノックアウトされてしまいます。すばらしい。

 そしてレンズキャップを外して,前玉をのぞき込みます。いやー,吸い込まれそうです。幸い傷やホコリもなく,とても綺麗です。77mmでF1.8という大口径レンズですが,フィルター径は49mmです。

 この49mmというのは結構重要なことで,タクマーレンズの時代は広角から中望遠まで,とにかく49mmに収まっていました。ニッコールもそうだったのですが,出来るだけフィルター径を変えないようにしよう,と頑張っていたようです。

 加えて,昔のレンズは前玉も小さく(これはむしろ直径の大きなレンズを量産する技術が未熟で,とても高価な特殊レンズになっていたことが理由でしょう),レンズ全体もコンパクトでした。

 Aiニッコールの105mmF2.5もそうですが,前玉が鏡筒の直径ギリギリまで大きいレンズはとても格好がいいものです。同じ直径の前玉でも,もしフィルター径が72mmだったらきっと不細工に見えることと思います。目が大きい方が美しく見えるというのは,人間も同じかも知れません。

 K10Dに取り付けて見ます。ファインダーをのぞき込むと,明るい視野と案外自然な画角に気が付きます。115mm相当になるというので一瞬の非日常を感じるかと覚悟をしていたのですが,それもありません。私は案外,凝視をするタイプの人間なのでしょう。

 絞りを開放し,とりあえず室内でそこら辺の写真を撮ってみてみます。

 写したものは何でもないものですが,非常にびっくりしました。線は繊細でありたおやかで,深い色調と豊かな階調をたたえています。今自分が見ている実物をも越えるような気さえします。勝手なイメージですが,この写りが男性的か女性的かと問われれば,それはやはり女性的と言うほかありません。

 ボケもとても綺麗で,うるさすぎることはありません。ただ,銘玉と呼ばれる数々の85mmレンズのような,混じりけのない無垢なボケということはないです。そこはやはり傾向というか,クセというか,このレンズの個性があります。

 それと,色収差が大きいですね。銀塩時代に作られたレンズで,しかもスペックで追い込まないというコンセプトのレンズだったわけで,収差の修正には慎重だったと思うのですが,そういう事情も考えてこの色収差をきちんと理解している人でなければ,現代の10万円のレンズとしてはクレームの嵐となったのではないでしょうか。

 銀塩時代には問題にならなかった収差も,デジタルになってピクセル等倍が当たり前になると,かなり目立つものです。特に1000万画素を越えると実害はないけども目立つ存在です。

 個人的には,色収差を補正するのに他の特性が引っ張られることも好きではなく,個性としてある程度は許容した方が面白いと思っています。どうしてもというなら現像ソフトで修正も可能ですし。

 このレンズも,F2.8からF5.6位が最も特性がよくなるとされていますが,F1.8でも全然大丈夫です。この手のレンズは絞りを開放するとわざとらしい写真になったり,ボケの不自然さや汚さが目立ってしうものですが,FA77mmについてはそれはなく,絞り開放も積極的に使っていけるという実感を持ちました。

 続けて,銀塩でも試してみましょう。MEsuperを引っ張り出し,FA77mmを装着します。そして期限切れになったコニカミノルタのセンチュリア200をつめます。久々のフィルム装填です。

 ファインダーをのぞき込むと,新たな感動がありました。35mmフルサイズの視野の広さ,そしてマニュアルフォーカス全盛のカメラが持つファインダーの見やすさは,FA77mmの素晴らしさを一瞬で理解させる力があります。

 最近のレンズはAFが前提ですのでピントリングの回転角は小さいものなのですが,FA77mmはマニュアル操作もちゃんと考えてから,昔のレンズ並みに回転角が大きく,AFレンズのクセにしっとりした高いトルクと相まって,完全にMFのレンズとして通用します。早速10枚ほどシャッターを切りましたが,実に楽しいです。

 レンズは本来ガラスで出来ているもの。ガラスの持つ密度感に我々人間は憧れがあり,グラスでも工芸品でも,ガラスで出来た品物に惹かれます。最近のカメラのレンズは軽く,プラスティックも使われて,それでも非常に良く写るようになりました。しかし,ガラスの塊であって欲しいという願いも一方で強く,ペンタックスのリミテッドレンズには,この欲望を満たすものがきちんと備わっています。

 以前も書きましたが,写真というのは,カメラやレンズの性能だけで撮るものではありません。カメラを持った感触,ファインダーを覗いたときの感覚,そしてシャッターを切ったときの振動や音が,もっと写真を撮りたい,という気持ちにさせてくれるのです。

 今回のFA77mmとFA43mmは,私の期待を裏切らないものでした。完全な趣味の世界として,この2つは私の常用レンズになると思います。高い買い物ではありましたが,価値ある買い物だったと思います。デジタルにも銀塩にも,どちらにもどんどんいきましょう。

 ところで,このFA77mm,シリアルナンバーが9000番台なんです。ちょっと調べて見ると,2007年の段階ですでに10000番台になっているそうですから,私のFA77mmは今から2年は経過したものということになりそうです。

 それで,実はFA77mmの話,これで終わりではありません。ちょっと厄介なことになってしまったのですが,それはこの続きで。

K10Dも買いました

  • 2008/12/05 18:16
  • カテゴリー:散財

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 K10Dを買いました。

 あちこちで処分価格が出ていますね。PENTAXのデジカメは,発売当時どれだけ評判が良くても最終的には投げ売りが起こる事が多くて,悩ましいです。K10Dも46000円程度が出ています。

 私は昨年の5月に,同じように特価が出ていた*istDLを3万円で購入した,PENTAXにしてみると誠にありがたくないユーザーなわけですが,今回のK10Dも46780円で買いました。送料も代引き手数料も含まれているので,実質45000円台だったことになるかも知れません。

 K10Dはご存じのように,PENTAXがその迷走に終止符を打った渾身のモデルで,高い完成度とてんこ盛りの機能,カメラ・オブ・ザ・イヤーなどの価値ある賞を受賞するなど,「PENTAXはやればできる子」であることをファン以外にも広く知らしめた一台です。

 1000万画素,手ぶれ補正,ゴミ除去,ガラス製ペンタプリズム,多点測距AFと,ハイアマチュア向けに意欲的な仕様を盛り込み,しかし一方でM42レンズまで面倒を見る,ユーザー思いの真面目な作り込みも忘れていません。

 そのK10Dがこの値段なら,買いだと考えてポチりました。そもそも,今使っている*istDLは,不満だらけなのです。(気に入った点が不満を越えているので問題はないんですけど)

 *istDSや*istDLなども,確かに基本的な能力は十分ですし,機能的にも行き届いたものがあって,PENTAXのユーザー視点にはつくづく頭が下がりましたが,いかんせんボディがあらゆる面でちゃちで,*istDLを箱から出したとき,まず最初に「おもちゃみたいだなあ」と余り良くない印象を持ったものです。

 それに,MZ-10を修理した時に感じた,内部機構のコスト最優先,耐久性に対する割り切りが後押しし,基本的に末永く使う事を考えていませんでしたから,自然と愛着もわいてこない状態でした。シャッターは緩慢でだるく,タイムラグの大きさには閉口しましたし,その音は脳内のドーパミンが一斉に引いていくのが分かるほどです。

 ホールド感もいまいちで,手ぶれを連発して落ち込むこともしばしばです。

 K10Dもそうかなあ,と届いた箱を開けてみましたが,質感はなるほど中期機種のそれです。私は質感とは密度感とほぼ同義かなあと思っていまして,K10Dは見た目と重さのイメージがほぼ一致,手にとって「よしよし」と思えるカメラになっています。

 そもそも,*istDLを買ったのも,FA43mmF1.9という本当に素晴らしいレンズをデジタルで常用するという目的のためでした。だから多少の欠点や問題は目をつぶることもできたのですが,これがK10Dになると不満の大半が解消する,と期待して,今回購入したわけです。

 この機種から採用になったリチウムイオン電池を付属の充電器で充電し,FA43mmF1.9を取り付けて電源を入れてみます。「お,おおお」という,いい印象と,「こんなものかな」というそこそこの印象が交錯する,そんな感じでした。まとめてみます。


・AF
 AFは力強く,合焦までの速度も向上しています。電池をリチウムイオンにしたことでAFモータの駆動電圧も上がって,それでキビキビ動くようになったのでしょう。幸い私のK10Dについては精度も良く,測距点がスーパーインポーズされることも手伝って,格段に使い心地が向上しました。

・多点測距
 多点測距が可能になりましたが,AFのモードを切り替えられないので,あんまりうれしくありません。AUTOはどういうアルゴリズムで測距点が選択されるのか不明ですから任せられないですし,SELでは矢印キーで測距点を動かすことが可能でも,不意に動かないようにロックできないのでこれまた信用できません。結局私は中央1点のみでの測距がデフォルトになりました。
 つくづく思うのですが,AFの測距点が増えることが高級機の証のような印象があるなかで,結局それら測距点は同時刻に1つしか動けないわけですから,いかにしてその多数の測距点を切り替えるか,が勝負なわけです。
 複数の自動選択アルゴリズムを搭載するのも手ですし,ユーザーにダイアルやカーソルキーで選択させるのも手ではありますが,個人的には自動選択が撮影者をアシストできるなら,それこそが多点測距の本当の価値であると思います。

・ファインダー
 倍率0.95,視野率95%のガラス製ペンタプリズムは評判通り明るく見やすく,情報表示も良く整理されており本当に良くできていると思います。前述の通り測距点がスーパーインポーズすることもありがたく,これは測距点の位置を知ること以上に,撮影のテンポを作り出すカメラの「相づち」として,大きな意味があると思います。
 AFが優秀になれば,ファインダーなどは構図を確認する役割くらいしか持たないわけで,その見やすさにコストをかけることが難しくなります。しかし,PENTAXはM42レンズを使ったときの見やすさやフォーカスの合わせやすさを犠牲にしないという理由で,伝統的にファインダーの明るさや見やすさにはこだわっています。M42レンズが使えます,ではなく,M42レンズを使って遊んで下さい,というメッセージでもあるわけで,こういうところがPENTAXの良さだと思います。

・シャッター
 シャッターの基本構造は,おそらくですが*istDLなどと同じだと思います。電池が変わったことでモータやソレノイドの駆動電圧が上がり,動きが素早く,力強くなったことと,バネにチャージするエネルギーを増やせたことで,動作がキビキビして好印象です。エネルギー密度が高まったという感じでしょうか。こういうところも質感を向上させるものなんだなあと知りました。また,タイムラグもだいぶ改善されたようです。
 ただし,音は相変わらずで,改善されたとはいえ切れ味は良くないです。ブラックアウトの時間も長いという印象で,こういうところの積み重ねが最終的な写真の良し悪しを決めるのかも知れませんね。

・設定
 設定項目は相変わらず多いです。基本的な機能の選択,ユーザーの好みに合わせる操作性の選択,利便性か趣味性かの選択など,いくつかの種類があるように思うのですが,それぞれがそこそこ上手に整理されていることと,階層が深くないので設定を探すのは比較的楽です。
 また,その設定で何が変わるのかがちゃんとガイドされるので,いちいち説明書を開く必要もありません。これは見習うべきカメラが多いでしょう。
 それにしても,なんとまあ行き届いた設定項目でしょうか。デバッグ担当者は死ぬ思いをしたんではないかと思います。

・画質
 今時1000万画素は珍しくもありませんが,私にとっては初めての10Mピクセル体験です。撮影して分かったのは,レンズの性能がもろに出るなということ,ぶれが目立つなということ,そしてやはり高精細な画質にはその情報量に圧倒的なものがあるなということです。
 D2Hを使っていると,最終的な情報量は画素数によらない,ということを確信出来るのですが,良くできた1000万画素には圧倒的な情報がすり込まれているという当たり前の事を思い出させてくれます。
 それにしても,D2Hに比べて2.5倍もの情報を,これだけの時間で処理してメモリカードに書き込むんですから,大したものです。

・手ぶれ補正
 個人的には,これが一番納得がいきません。PENTAXの手ぶれ補正はボディ内部でイメージセンサを動かす補正方法ですから,どんなレンズにも有効になることが利点ですし,最大で4段もの補正能力があるという強力なものですが,私はあまり実感できずにいます。
 FA43mmで,様々なシャッター速度で撮影をしてみましたが,1/2秒くらいまでだと手ぶれ補正をONにしてもOFFにしても,どちらもほとんど手ぶれがなく,差があまりないのです。
 1秒にすると,どちらも同じくらいにぶれています。故障かもしれないなあといろいろ試してみましたが,K10Dを左右にぶんぶんわざと振って撮影すると,OFFでは派手に流れた画がONではぴたっと止まっています。うーん・・・
 効果は絶大とは言えるかも知れませんが,こんな激しいぶれを,人間が起こすなど普通は考えられませんから,シャッターボタンを押すときの小さなぶれをびしっと押さえてくれるようでなければ,実用的な意味はありません。
 ボディ側での手ぶれ補正の性能を「こんなもんだ」とする意見もあるようですが,もう少し試して,PENTAXの手ぶれ補正のクセを見極める必要があると思います。
 ちなみに,ニコンのVRレンズは,非常に劇的でした。手ぶれをびしっと押さえてくれますし,レンズ内で補正するのでファインダーでその効果が確認出来ます。ファインダーで像が止まって見えることのメリットを強く感じた瞬間でした。
 どっちにしても,PENTAXの手ぶれ補正に過信は禁物です。

・ほこり除去機能
 手ぶれ補正機能を利用して,イメージセンサを意図的にぶつけて付着したほこりをふるい落とすという乱暴な方式のほこり除去機能が搭載されています。
 どういうわけだか,これだけレンズを交換して使っているにもかかわらず,私はイメージセンサにほこりが付着して困ったという経験がほとんどありません。ゆえにあまり必要性を感じてはいないのですが,せっかくですから使ってみようと,電源ONで必ず動作するように設定をしてみました。
 しかし,電源を入れる度に「コトン」と結構な衝撃があり,不安になったので機能をOFFにしました。こういうのは,必要になったときだけやればいいわけで,常用するのはやめた方がいいというのが藁死の結論です。

・操作感
 操作感も悪くはありませんが,やはりボタンの質感などは今一歩なところがあります。ただ,シャッターボタンは良くなりました。軽いタッチでレリーズできると,それだけぶれが軽減されます。動作も軽く,もう*istDLには戻れません。
 ところで,サブLCDのバックライトの点灯ボタンが独立していないのは納得がいきません。露出補正ボタンでバックライトがONするのですが,ユーザーは露出補正がしたいのであり,バックライトが点灯することは予期していません。露出補正をしようとしてサブLCDがいきなり緑色に光ると一瞬思考が飛んでいき,撮影の邪魔になりました。
 また,周囲の邪魔にならないよう,バックライトを直ちに消す必要があるケースも多いにもかかわらず,消灯は時間が経過して勝手に消えるのを待つしかありません。誤ってもう一度露出補正ボタンを押すと,そこからさらに点灯時間が延長されて,なかなか消えてくれないのです。
 それで,設定からバックライトをOFFにするようにしたのですが,これだとバックライトを点灯させる方法が奪われてしまいます。暗いところで確認するのにバックライトがあると助かる場合もあるのですが,こういう形で封印されてしまうのは甚だ疑問です。
 バックライトですからね,暗いところで使うものなわけですよ。暗い場所でもさっと操作できることが大事なのですから,実は露出補正ボタンへのアサイン自体が問題なんじゃないかと思います。ニコンと比較するのは問題ですが,電源ボタンをON位置よりさらにひねる(PENTAXでいうプレビューです)と点灯という操作は,暗闇での操作も確実で,ここまでしてようやくバックライトは,ありがたい機能になってくれるのです。

・大きさなど
 *istDLは左右の幅が小さく,きゅっと圧縮されたような張り出し感もあって,個人的には好印象だったのですが,K10Dは左右が妙に間延びした感じがして,見た目はあまり良くないなあと思いました。
 しかし手に取ってみると,やはりK10Dはしっくりきます。*istDLは小さすぎて手ぶれを連発しましたが,K10Dは手にスポッとおさまり,自然にシャッターが切れ,おかげで手ぶれ補正OFFでも手ぶれ限界が相当上がりました。
 防塵防滴というのもとてもいいです。防塵防滴が実際に役に立つことはもちろんですが,密閉構造にした事による剛性感や密度感,音の出方が中級機にふさわしいものになっていると思います。

・雑感
 さすが中級機,ハイアマチュア向け,と思わせるものは当然ながらあり,PENTAXはいい仕事をしたなあとうれしくなりました。しかし,一方で今のPENTAXにとっては,これが限界なのかも知れないなとも思いました。
 以前はP30のようなカメラがある一方で,LXや645,67などの高級機がその質感や音で多くのプロやマニアを夢中にさせたわけですけども,今のPENTAXにそこまで望むことはできません。
 むしろ,そうした身の丈を越えた商品展開が昨今のPENTAXの状況を生んでいるといえなくはありませんが,LXはそれまで手がけてこなかった「究極の一眼レフ」を60周年記念で作ろうと奮起した結果ですし,中判の一眼レフも創始者が熱望して商品化されたという経緯もある,良き伝統でもあるのです。
 HOYAというシビアな会社の一部になったことがマイナス要因だとすれば,断片的に漏れ伝わってくる「MF時代のプロ用一眼レフで当たり前に出来た事を実現する」というプロ用デジタル一眼や,来年夏までに登場するK20Dの後継,そして中判の開発凍結の解除などの噂は,あくまで噂ではありますがプラス要因です。
 ただ,すべて膨大な予算と,高い技術力が必要な商品ばかりです。個人的にはこのすべてが実現するのは,かなり難しいだろうなあと思います。(プロ用一眼レフや中判が売れまくって儲かる,なんていう話はあまりないと思います。)

 ところで,「MF時代のプロ用一眼レフで当たり前に出来た事」って,なんでしょうね。

交換式ファインダー(これかなあ)
ミラーアップで撮影(これもあると便利)
機械式のバルブ(撮影に電池がいるんだから意味なし)
戦場でおそわれたとき武器になる(これは欲しい人がいるかも)
電池がなくなっても動く(これは無理)
多重露光(これは実現してます)
交換式フォーカシングスクリーン(これも実現してます)
交換式撮像素子(MF時代にあったかそんな機能)
南極,宇宙でも確実に撮影可能(MF時代でも当たり前じゃない)
フィルム巻き上げ,巻戻し(単なる儀式じゃないか!)
モータードライブ(いらん!)
交換式データバック(いらんっ!)
ねじ込み式レリーズが使える(いらんだろ・・・)
FP接点(FPが必要なフラッシュの入手が不可能だろう)
横走りシャッター装備,しかもゴム引き絹製(個人的にはうれしいが意味あんのか)


 ・・・というわけで,これから寒くなり,外に出るのがますますもって億劫になるわけですが,冬は空気の澄んだ季節でもあります。寒さという緊張感の中でシャッターを切るのもまた楽しいことなので,せっかくですから年末年始をK10Dで切り取ってみようと思います。

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