HighSierraへのアップデートとクリーンインストール
- 2017/10/12 10:58
- カテゴリー:マニアックなおはなし
毎年秋の祭りといえば,そう,macOSのメジャーアップデート祭りですね。
今年も,最新の「macOS 10.13 HighSierra」が予定通りリリースされ,皆さん悲喜こもごものご様子です。かくいう私も,そんな一人です。
うちには,対象となるMacが3台あります。
まず生活マシンのMacBookAir(Late2010),SSDは240GBに換装済みです。CPUが遅いこともそうですが,メモリも4GBと小さく,I/O関連の足腰も弱い遅いマシンで,しぶとく使うのもバカらしいほどなのですが,11インチはすでにラインナップから外れていますし,長年連れ添っていろいろなことを一緒に経験した親友でもあるので,まだまだ手放すつもりはありません。
生活マシンという事もあり,周辺機器も繋がず,Apple純正のソフトしか使いません。その意味では最も標準的な状態ですから,毎年まず真っ先にアップグレードされる運命にあります。
今回のアップデートは見た目の変化は少ないけども中身は大幅に変わっているというものなので,見た目に大きな変化は本当にありません。やや速度が軽くなったかなと思う程度です。
しかし,数ある大きな変化でも最大のものは,なんといってもファイルシステムの一新でしょう。これまでのHFS+からAPFSという,SSDを前提とした新しいファイルシステムが導入されます。それも「使えます」程度の話ではなく,問答無用で移行が行われ,気が付かないままAPFSになっているという恐ろしさです。
個人的には,HFS+でも20年,その前身たるHFSに至っては30年も前のレガシーなファイルシステムであり,信頼性もそうですし,効率や速度,セキュリティや文字コードの扱いといった面まで含めて,やはり今ある物理メディアに最適化されたものになって欲しいなあと思ってはいました。
この20年で,ファイルとストレージに関係するテクノロジーは,大きな世代交代を進めてきました。HDDからSSDへの移行では,単なる速度の問題というよりも,磁気から半導体に変わったことによる寿命の問題や読み書きの性格の違いから,最適なデータのアクセス方法が変わっています。
文字コードはJISやShiftJISなどの16bitコードからUnicodeに変わっていますし,検索に関係するメタデータやインデックスの持ち方も変わっています。アクセス速度も桁違いになっていますし,データの大きさも爆発的に増えました。
信頼性は高いものが求められていますし,セキュリティも必須となるシーンが増えていて,データの暗号化との親和性は,ファイルシステムの設計時点で暗号を前提としているかどうかで大きな差が生まれます。
要するに,今どきのファイルシステムではないものを,無理につぎはぎしていても,もうメリットがなくなってきていますという話です。
一方で,ファイルシステムのトラブルはすなわちデータの全滅を意味していて,その上復旧が極めて難しい(つまり本当にデータをぐちゃぐちゃに壊す)ものですので,今安定しているものを無理に変えて欲しくないなあとも思う訳です。
しかし,そろそろメリットがデメリットを上回ってきているように思います。
ちょっとずるいのですが,APFSはすでにiOS11で導入され,世界中のiPhoneで動作しています。目立った問題も出ていないようですので,APFSそのものに対する不安はあまりないのですが,なにせPCという複雑で自由度の高いコンピュータの根幹を成す部分ゆえ,APFSの導入にはそれなりに勇気がいります。
ですが,そこは人柱になることを好む性格の私の事。バックアップも取れているわけですし,恐れるものはないもない,とばかりにさっさとHighSIerraにしてみました。
今年はインストーラのダウンロードも速度が落ちず,スムーズに作業が進みました。動いてからもトラブルはほとんどなく,すぐに実戦投入が可能な状態でした。メールが若干軽くなっているので助かりましたが,それ以外は本当になにも変わっていないように見えて,拍子抜けです。
それはいいとして,問題はコンテンツ作成マシンである,MacBookPro15inch(Late2016)です。そうか・・・購入してすでに1年ですか・・・
このマシンは,さすがに周辺機器も多く,動かしているソフトもサードパーティーのものが多いですから,ぱっと移行するわけにはいきません。特にLightroomとScanSnapは生命線といえて,この2つが動かないマシンは存在意義さえ問われます。
いつも年明けくらいまで様子を見るのですが,今年はちょっと事情が違って,ScanSnapは今のところ問題なし,Lightroomも動作そのものは問題なしで,D850への対応を待っている状態です。
しかし,やっぱり後になって作成したデータが不完全でしたとかいわれても困りますから,いつもしばらく様子を見ています。
そんなおり,D850のXQDが満杯になってしまったことから,MacBookProの内蔵SSDの空き具合が気になってきました。
というのも,私はRAWデータをすべて内蔵SSDにコピーして処理をしているからであり,64GBのCFを入れていたD800の頃は70GBほどあけておけば問題なかったのに,D850のXQDは128GBで,ファイルのサイズも巨大です。最低でも140GBほどあけておかないと,現像作業に支障が出そうです。
で,MacBookProのSSDを確かめてみると,なんと60GBほどしか空きがありません。これはまずいと整理をして,ようやく110GBほど空き容量を確保しました。(それでも,一度に全部のデータを処理できないです)
これでLightoroomのアップデートを待つだけと思っていたところ,もう10GBほどあるといいなあと思い至り,OSのメジャーアップデートを行うとそれくらい増える事を思い出しました。
幸い,非互換のアプリはないようですし,どうせやるなら先にやっちゃうかと,先日のお休みにHighSierraへのアップデートを始めたのです。
作業そのものは簡単におわり,無事にHighSierraになってくれました。心配していたAPFSの問題も出ていません。
画面のロックでバックライトがすぐに消えないとか,これまでならTouchIDに指が触れればすぐにロックが外れてデスクトップが出てくるのに,今回は一度スリープの解除を行ってからでないとデスクトップが出てこないなど,大きな仕様変更があるのですが,それ以上に空き容量が大幅に減っていることに,私はがっかりしました。
アップデート前には110GBもあったのに,アップデート後には60GBほどになっています。
んん,50GBもどこにいったのよ?
これはあてが外れました。毎回,おおむね空き容量は増えるものなのですが,今回は大幅に減っています。それこそ,えいやで捨てたファイルやアプリによって稼ぎ出した空き容量が,すっかり食い潰されています。これでは,D850のRAWデータを扱えません。なにより,断腸の思いで消したり待避したデータやアプリ達が浮かばれません。
そこで,2つの作戦を決行することにしました。まずは空き容量を増やすこと,それとD850用の作業スペースを別にきちんと確保することです。
(1)空き容量を増やす
これは実はなかなか難しい問題で,減らしたはずの容量がなぜ食い潰されたか理由がわかりません。Google先生に聞いてみても私のような状況の人は少ないようで,むしろ空き容量が増えたという人の方が多いです。
唯一気になるのは,ローカルスナップをとるようになったことではないかということですが,冷静に考えてみると以前のSierraのころから,この機能はSSD内蔵のMacBookには実装されていました。
そうなるともうわかりません。突如90GBくらいに空き容量が増えたかと思うと数秒後には60GBになっていたりと,どうも落ち着きません。やっぱAPFSのせいですかね・・・
悩んでいても仕方がないし,すっきりしたい気持ちもあり,初めてクリーンインストールを行うことにしました。しかし私は軟弱者で怠惰ですので,設定もアプリも全部手動で復旧させるほどの根性はなく,TimeMachineからの設定の書き戻しで済ませます。
バックアップはNASにいつも作ってありますが,今回ネットワーク越しにNASにアクセス出来るとは限りません。失敗すると致命傷ですので,ここは面倒でも外付けHDDで行います。
バックアップ作成にざっと3時間。まずTimeMachine設定からこれまでのバックアップ先を一度削除し,新たにバックアップ先として用意したHDDを登録して,バックアップを開始します。バックアップされたデータは約200GBになりました。
バックアップは深夜に実行して済ませておき,翌日帰宅後にHighSierraの新規インストールを始めます。
CMD+Rで再起動して,まずはディスクユーティリティを起動,内蔵SSDをAPFSで消去してディスクユーティリティを終了します。
その後,macOSを再インストールです。指示通りに進めて行けば,1時間半ほどでインストールが完了します。
インストールが終わると自動的に再起動して,設定を促す画面になっていますから,これも指示通りに進めます。すると環境を移行するかどうかを聞かれますので,TimeMachineから移行するように選択します。
バックアップしたHDDを接続して,これを選んで先に進むと,どのデータを移行するかを選ぶ事ができます。私の場合すべてを選ぶ事にして先に進めます。実はこの段階で,移行対象となるデータ類の容量が非常に小さいことに気付いていました。
やがて移行作業がスタートします。1時間以上かかると踏んでいましたが,わずか20分ほどで終了しました。
再起動後,ログイン画面に私の名前が出るようになっており,ここからログイン。アカウントの変更が必要と言われたのでOK,その後設定を進めたりiCloudの認証があったりといくつかのステップを経ましたが,無事に終了。
見慣れたいつものデスクトップと再会です。めでたしめでたし。
めでたいのはこれだけではありません。気になる空き容量を確認すると・・・209GB。
え,なにそれ,無茶苦茶あいてるやん。
システムなどのデータは40GB強で,あとは削りに削ったデータとアプリで数GBほど。そうすると空き領域は200GBほどになるわけですが,なら今まで140GBほど埋めていた「システム」といっていたデータは,どこにいったのよ?何に使っていたのよ?
ここまで容量が減ると,本当に書き戻せているのか不安になります。特に自分で作ったデータなどがすっかり消えていることに後で気が付いても,泣くに泣けません。
思いつくものを手当たり次第に確認しますが,ロストしたデータはないようです。そもそもですが,かなりデータとアプリを整理したので,内蔵SSDに残したものはそんなになかったりするわけです。
これが5年使ったMacならば,さもありなん,というところなんですが,このMacは昨年秋に買ったもので,保証期間内ですらあります。OSのアップデートも初めての事ですし,なんでこんなことになっているのか,さっぱりわかりません。
さらにいうと,キビキビとした動きも戻ってきています。いやはや,快適です。クリーンインストールをやるといいという話は,Windowsでは常識でしたが,まさかMacでも同じ事になっているとは思いませんでした。
改めて空き容量を追いかけると,
60GB(SIerra) -> 110GB(データを整理し削除)->60GB(HighSierra) -> 209GB(クリーンインストール)
・・・素直に喜んでいいのやら悪いのやら。
ところで,この209GBは,しばらくしてなぜか203GBになり,やがて206GBになりました。10GB程度の変動は,まあシステムが勝手になんかやってるんだろうから気にしませんが,それにしても200GBもあいてしまうなんてねえ。
ということはですね,長年使い続けてクリーンインストールなぞついぞしたことがない生活マシンのMacBookAirも同様の手順で,容量が増えたりキビキビした動きが戻ってくるんじゃないですかね。
こういうスケベな考えをしていると足下をすくわれて「余計な事をせんとけばよかった」などと後悔することになるわけですが,これまでもそうやって楽しんできた人生を肯定することにして,現在作業中です。結果は後日書きます。
さて,もう1つの施策である「RAW現像の作業スペースを作る」については,長くなったので後日にします。
先に書いておくと,今回のクリーンインストールをしている最中に,どうせ容量なんてそんなに増えないだろう,増えたとしてもせいぜい100GB程度だろうと思っていたので,この際写真の現像用に,外付けSSDを手配したのです。
SanDiskのExtreme500というやつなのですが,内蔵SSDが200GBもあいてしまい,なんと届く前に「いらない子」になってしまいました。悲しい。
嫁さんにこんな話をすると,
嫁さん:いらない子なんていわず,うまく使ってあげてよ。なんか可愛そうで人ごととは思えない。
私:なにいうてんねん,あんたExtremeですらないやろ。
なんていう軽快なやりとりがありましたが,内蔵SSDには超高速でTimeMachineによる自動バックアップというメリットが,外付けSSDには本体が死んでもデータは無事でかつ大容量というメリットがあります。
外付けSSDは安い買い物ではなかったのですが,それでも買った以上は使いこなしてD850を快適に使いこなしていくことにします。