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カテゴリー「マニアックなおはなし」の検索結果は以下のとおりです。

ペンタブレット訂正

 先日書いたペンタブレットに関してですが,2つ訂正があります。

(1)MacOSXでのバックライトの自動消灯に関して

 バックライトが自動的に消える設定にしてあっても,タブレットを接続してあると消えてくれないという問題ですが,先日消えていました。あれから何度か再起動を行っているので,それで直ってしまったのかも知れません。ということで,USBにつなぎっぱなしが出来るようになりました。

(2)マウスはいらないのではないか

 マウスに関して,せっかくだしとりあえず調整だけはやっておくことにしたのですが,そうやっていつでもマウスが使える状態にしてあると,いつの間にかマウスに手をかけて違和感なく使っていることが何度かありました。

 キーボードを中心に使っているときはトラックパッドが便利なのですが,そうでないときには真卯を使っていることもあるようです。

 まだまだ使用頻度は低いですが,必要なし,使い物にならん,というほど悪いものでもないということにしておこうと思います。

LPレコードを久々にならして思ったこと

 昨日,久々にLPレコードをかけてみようという気になりました。数年も使ってなかったのでちゃんと動くか心配になりましたが,幸いなことに,記憶にあるLPレコードの音と違っていません。

 一気に聴いたThe BeatlesのABBEY ROADですが,20年ほど前に購入した再販された国内版で,当時のもの(考えてみるとオリジナルの発売から40年近くが経過しているわけですね)とは違うのですが,実は先日から読んでいた「ある本」に看過され,やはりThe BeatlesはCDではなく,アナログレコードでなければならないかも知れないな,再販ものとはいえCDよりはエンジニアが込めた魂を感じることが出来るかもなあ,とそんな風に考えたのが,手間をかけてもLPレコードを聴いてみようと思ったきっかけです。

 ジャケットはすっかり黄色くなってしまいましたが,中のレコード盤は当時のまま。ターンテーブルの電源をいれ,レコード盤を置き,さっとクリーナーでホコリをぬぐって,針を落とします。

 真空管のパワーアンプと,自作のイコライザアンプはもう十分に暖まっています。

 自分の耳にさっぱり自信のない私ですが,The Beatlesのアルバムでも,特にRevolver以降については,LPレコードで聞くとまるでヴォーカルが目の前にいるような,そんな錯覚に陥るのです。

 中学生だった私は,オーディオマニアだった私の叔父がV15typeIIIで聴かせてくれたLet It Beのヴォーカルの生々しさに,それまで自分が使っていた安物のオーディオシステムとは別世界の音を垣間見て心底感激したことがあります。

 以後,私の目標は,The BeatlesのLPを生々しく再生できることに置かれることになるわけですが,理屈の上ではCDの登場によってこの目標は軽く達成されるべきだったはずです。

 しかし,私個人の主観的結論で言えば,そうはなりませんでした。

 数値上の比較において,やはりCDとLPレコードでは明らかにCDが勝っているということは否定出来ません。加えてLPレコードは再生に使う機材によって音が大きく変わるので,どれが正しい音(正しい音の定義は難しいですがここでは原音と一致する音,ということにします)なのかがはっきりしません。機材の価格が上がれば原音に近づくと言い切れるわけでもありませんから,非常に不安です。

 その点,CDは再生に使う機材で変化する音の差が小さいですから,多少の差異はあっても作り手の音がほぼストレートに出てくるものだと考えて良いわけです。

 そこまで頭で分かっていても,やはり改めてLPレコードを聴くと,目の前にヴォーカルが現れます。CDでは残念ながら,それはないのです。

 思いこみでしょうね,どう考えても。LPレコードをかけるまでにかかる手間が呼び込む心理的影響とか,大きな円盤がゆっくり回っている視覚的な効果によるものとか,そういうものも大きなバイアスを与えているはずです。

 それでも,仮にそれらのせいであったとしても,また作り手の意図とは違った音に再生されてしまっているのだとしても,結果としてLPレコードの方が私にとって心地よいなら,もうそれでいいと思うのです。

 考えてみると,原音に忠実な再生を目指していたのはいつの時代も同じであったはずなのに,カートリッジ1つで大きく音が変わる世界を許容し続けていたかつてのオーディ業界は,そもそも矛盾していたのではないか,と思います。V15にはV15の,DL103にはDL103の,SPUにはSPUの音があったわけで,それらを交換して楽しむというLPレコードの面白さは,実は原音再生という基本方針に背く可能性もあるのです。

 このことをどう考えたらいいのか,私はちょっと困っています。作り手はここまで生々しいヴォーカルを感じて欲しいわけではないかも知れません。しかし私はCDを規準にした場合において,大きくかけ離れ,色づけされた再生音を心地よいと感じてしまっているのです。

 許されることがあるとすれば,頭の形も部屋の大きさも,もちろんこれまで生きてきた環境も時間も違うから,同じ音でも人によって違って聞こえるということが前提にあり,その上で経験が支配的な「感性」の問題として,作り手と聞き手の「心地よさ」が一致するためには再生音の物理的データが異なっていて当然,という結論でしょうか。

 この物理的データの違いを,もしも「好み」というのであれば,オーディオはある水準から上は,すべて好みの問題ということになります。(水準に満たないシステムは論外で,そのためにある程度の経済的負担はやむを得ません)

 私はエンジニアという仕事柄,数字で表現されることを第一に考えてきたのですが,最近それだけでは片付かない問題が多いことに考え込むことが増えました。それらをなんでもかんでも「好みの問題」で片付ければ楽ちんですが,もう一歩踏み込んで,その好みの差の存在を胡散臭い印象から遠ざけ,気持ちよく肯定するにはどうすればよいかを,しばらく考えていたのです。

 昨日LPレコードで聴いた時に,考えついた結論は,前述のようなものでした。こうすれば,作り手も,CDも,そして音がコロコロ変わるLPレコードも,すべての世界を肯定することが出来ます。

 そして最後は個人的な好みがすべて。好き嫌いがきちんと許された世界観とは,なんと気分の良いものでしょうか。

 かくして「原音からどれくらい変わったか」を肯定的に楽しむLPレコードの面白さが正当化されるに至り,その懐疑的な意識は薄れ,自由な楽しみ方を得たような気分になったわけです。

 そう考えるとますますLPレコードが面白くなるものですね。目標は原音に忠実にあることだけではなく,私にとって心地よい音であること,です。

 心地よさは原音に忠実ではないという後ろめたさに悩まず,胸を張ってオーディオを追求していきたいなあと,気持ちを新たにした,そんな午後でありました。

 ある水準,は,CDのようなディジタルオーディオでは非常に低く,LPレコードのようなアナログオーディオは非常に高いものです。

 同時に,CDは水準を超えた所からの「心地よさ」への追い込みが,差が小さいだけに難しいのに対し,アナログオーディオは,お金をかければ,あるいは工夫をすれば,どんどん音が変わっていきます。ある水準に達するのが大変でも,そこからどんどん追い込めるアナログオーディオは,本質的に異なる世界なのかも知れません。

Skypeフォンを使ってみて

 年末に実家で使うと便利だろうと,ずっと迷っていたロジテックのSkypeフォン「LAN-WSPH01WH」を買ったことは,ここに簡単に書きました。

 あれから3週間ほどの時間が経ち,それなりに使ってみたので感想を書いておこうと思います。

 結論だけ先に書くと,これは実にいい。ただし決しておすすめはしない,という感じです。

・よい点

(1)やっぱSkype
 通話品質,ややこしい設定が全く必要ない,コンタクトリストなどは端末ではなくサーバーに存在するなど,とにかく簡単で高品質なSkypeであることは,何にもまして重要な利点です。

 通信や電話というのは,相手がいて初めて価値を生むものですが,Skypeはユーザーも多いために,結局かける先が見つからない,ということはなく,これが単なるおもしろガジェットに終わらないところでもあります。

(2)なんと言ってもスタンドアロン
 PCがなくても,PCにSkypeが入ってなくても,とにかく無線LANさえあれば世界中のSkypeに電話をかけたり,受けたりできます。もし,屋外や他のお家で利用可能なネットワークがあればその活用範囲は非常に広がります。

 仮に家の中だけだとしても,PCをいちいち立ち上げる手間はかかりませんし,Skypeはそれなりに重たいアプリですから,PCの負荷の状況で音が途切れたりします。そういう要因を完全に分離できるという気楽さは,スタンドアロンでしか味わえません。

 よく似た製品に,ワイアードのハンドセットのケーブルを無線にした安価な製品がありますが,これは通話にPCが必要ですから,ワイアレスであってもスタンドアロンではありません。

(3)結構軽い
 100gちょっとの重さというのは,携帯電話と比較しても十分軽い部類です。Skypeは無料通話が魅力なわけで,これが重かったり持ちにくかったりすると長電話をする気になりません。この点は心配していたことではありますが,1時間程度の通話については全く無理がありません。

(4)完全にワイアレス
 最近よく見るUSBのハンドセットと違って完全にひもがなくなります。ケーブルっていうのは意外に重量を持っていますし,引っ張られる力に抗するため,腕には結構な力が入りっぱなしになっているものです。

 このケーブルが何かに引っかかっていたりするともう最悪で,一見するとこうしたハンドセットは電話機のメタファーを持ち込んだ「良い商品」に感じるものですが,実際に使ってみるとなんとも中途半端で,悪い点ばかりが目につくようになるでしょう。

 PCでSkypeを使うなら,蝶手がフリーになるヘッドセットを使うべき,です。

 Skypeフォンは完全にワイアレス。電源さえも自己完結していますから,それがSkypeなのかどうかさえ忘れてしまうほど快適です。

(5)音響的な設定やトラブルから解放される
 Skypeを使った人なら経験したことがあるとは思いますが,マイクの種類,位置やマイクのゲインの調整など,良い通話品質を確保するためになかなか面倒な設定が必要になります。

 また,この手のマイクやヘッドセットには安価なものが多く,音を拾うという基本性能に老いてでさえも,当たりはずれがある実に難しい世界です。

 また悪いことに,自分の聞こえている音を改善するには,相手の設定を調整してもらう必要があるわけで,結局妥協して使っている人が多いのではないでしょうか。

 そこへ行くとこの商品,音響的な設定や調整はすでに最適な位置に固定されています。相手に対しても安心して電話をかけることが出来るというのは,手間を省くと同時に気分もいいものです。

(6)電池寿命なども実用性十分
 連続通話が3時間,連続待ち受けが30時間というスペックです。人によっては短いと思う人もいるかも知れませんが,普通3時間もあれば十分でしょう。

(7)SkypeOutにも完全対応
 Skype同士の無料通話だけでもそれなりに便利ですが,市内電話料金で一般の固定電話にかけられるSkypeOutというサービスにももちろん対応しています。ということは,無線LAN環境があれば,世界中のどこにでも市内電話料金で通話が出来るということです。
 
 私は使っていませんが,SkypeInにも対応しますので,こうなると本当に電話と全く同じです。


・悪い点

(1)高い
 実売で約2万円ですからね,確かに中身を考えると安いくらいだと思うのですが,Skypeは2万円出さないと使えないサービスではなく,マイク内蔵のPCを持っていれば,手持ちのイヤホンを用意するだけですぐに利用できるわけです。2万円対0円。それで結局出来ることは全く同じなわけですから,どれほど便利であってもおすすめできる代物ではありません。

(2)安っぽい
 2万円という価格は,昨今なかなか価値ある金額になっていると言えて,特に日本では価格相応の質感や作りの良さが評価されるようになる価格です。

 海外では許されても,日本でこの安っぽさが2万円,という点を不満と考える人は多いでしょう。私は全然気になりませんが。

(3)クレイドルが別売り
 連続通話が3時間,待ち受けが30時間というスペックは十分であると思いますが,毎日使う人は最低数日おきに充電が必要でしょう。電池寿命の短い製品こそ,充電スタンドやクレイドルが必要で,本体には充電用の接点も用意されているにもかかわらず,別売り(少し前は別売りさえもなかった)というのはもはや論外でしょう。

 私もクレイドルは買いましたが,これがあるのとないのとでは,まさに雲泥の差です。

(4)待ち受け時の電池寿命が短い
 待ち受け時の電池が30時間しか持たないのでは,電源を入れっぱなしでは使えません。20時間待ち受けして通話を始めてしまったら,おそらく数分で電池が切れるでしょう。

 この電池寿命なら,少なくとも常時充電の必要があるし,電池の充電サイクル寿命が1年程で尽きるわけですから,交換用の電池の供給もきちんとフォローしてもらう必要があります。

 着信を考えないなら電源をいちいち切るというのが結局のところ最善ということになってしまいますが,後述のようにこれはこれでちょっと面倒なことがあります。

(5)バグ
 仕方がないことですが,バグもあります。私が困っているのは,セキュリティに関する設定が電源OFFでリセットされること。電源を入れる度にセキュリティ設定をやり直さなければならないののは,ついうっかり忘れてしまうものです。

(6)音声通話以外の機能がない
 これも早くから指摘されていることですが,Skypeにはチャット機能もあって,ユーザーも多いようです。それなりに使えるLCDとテンキーがあるのですから,携帯電話と同じ感覚で,チャット機能が利用できると私もいいなと思います。でも,日本だけで必要になるかな漢字変換の実装をしないと使い物にならないわけですから,実現性も低いでしょうね。

(7)起動に時間がかかる
 電源を切らないと電池がすぐに切れるので,通話をするときだけ電源を入れるという使い方が一番自然だと思いますが,起動,ネットワークへの接続,Skypeへのログイン,コンタクトリストの取得という一連の流れが完全に終わるのに,下手をすると数分の時間がかかってしまいます。

 話をする前にあらかじめ電源を入れておくか,潔く待つかしかありません。

 あと,時間がかかる,ということとは違うのですが,デフォルトで接続されるネットワークの接続に失敗したり,途中でキャンセルしたりすると,同じネットワークに再接続したとしても,Skypeへのログインにパスワードを要求されるようになります。テンキーで入れるパスワードは非常に面倒で,いつも接続に失敗しないかと起動時には冷や冷やしています。

(8)角張っていて耳が痛い
 ちょうど耳があたる部分が角張っているため,耳への当て方がまずいとかなり痛くなります。

(9)FONには対応しそうにない
 なにかと話題のFONですが,これには対応しません。また,公衆無線LANについても,WEBから認証が必要なケースでは接続ができません。この問題はなかなか解決が難しそうなのですが,解決できると可能性が飛躍的に広がるので,なんとか検討してもらいたい点です。


(10)音質はいまいち
 音質は,コーデックそのものの音質と,スピーカやマイク,筐体の音響性能によるところがあるのですが,この製品は後者について過度な期待は禁物です。携帯電話以下だと思います。

 ですから,PCにいいヘッドフォンをつないでSkypeを楽しんでいた人なんかからすると,音の悪さにがっかりすることは避けられないでしょう。

 まあでも,Skypeに音質の良さをどれくらい求めるのかと考えたとき,個人的には必要にして十分な音質であると思います。

(11)先々の不安
 2万円の製品がゴミになる時はいろいろなケースが考えられます。Skypeのサービスがそもそも停止した場合は言うまでもありませんが,Skypeのバージョンが上がって,古いコーデックやプロトコルでは接続できないということが起こった場合も,徐々に使えなくなっていきます。

 無線LANについても802.11bやgがいつまで使えるのかわかりませんし,WEPやWPAだって大きなセキュリティホールでも見つかると,あっという間に使えなくなります。

 それに,電池の充電サイクル寿命が1年ほどで尽きることが分かっている以上,この電池が手に入らなくなってしまえば,ゴミ同然ですね。こういうマイナーな機種を手にした瞬間,いつまで使えるか不安になることは,それが便利な存在である場合は時に深刻な問題です。


(12)充電時間は結構かかる
 実は充電時間も結構かかります。本当は2から3時間程度で満タンになってくれても良さそうなのですが,もう少しかかるみたいです。ですから,完全に空っぽになる前に,こまめな充電が便利に使うコツだと言えますが,その場合確実に充電サイクル寿命が短くなっていきますので,長く使うか便利に使うかのトレードオフだと言えそうです。

 ユーザーにこういう心配をさせる製品というのはまだまだ発展途上で,携帯電話も世代が変わると必ずこういう選択肢をユーザーに突きつけてきます。その意味では,この製品もまだまだ発展途上です。


 という感じです。

 個人的には気に入ってますが,携帯電話との比較を自然にするだろう一般の人には絶対にすすめられませんし,ちょっと試してみたら,というような気軽な価格でもありません。

 私は予備の電池とクレイドルを買って,より便利に,より安心に使えるようにしましたが,こういうものが手に入るだけましだと考えられる人だけが,使うような状態になることは間違いないと思います。

 ただ,便利さは予想以上です。私の頭の中では,SkpyeがPCのアプリケーションから,電話へとカテゴリーの切り替えが起こりました。

 もし,世界中でインターネットが利用できるようになり,無線LANでの接続に障害がなくなると,コミュニケーションの手段が劇的に変化するかも知れないと,そんな語り尽くされた当たり前の夢物語が,実はすぐそこまでやってきているという現実を意識させられた上に,その夢が大変に便利で,歓迎されるべき未来であることを,それまで懐疑的であった私のような人間でさえ認識する事となるのです。

 かつて,電話といえば,交換機を介した電話が普通でした。その固定電話でさえもIP化される流れは止まらず,当時次世代交換機と呼ばれた交換機が,木枠を付けたままの未使用の状態でくず鉄としてアジアの某国に輸出されたことがあったらしいのですが,通信の世界で起こっていることは,私たち庶民の知ること以上に,大きなものになっているという,そんな一端を意識させられました。

サーバーを新しくしました

 せっかちな性格は,悪いことばかりではありません。

 艦長日誌も昨年夏にリニューアルしてから,かなり重くなったなあ,と思われた方も多かったと思います。

 MMXPentium-266MHzにVineLinux3.2という構成のサーバーでしたが,艦長日誌のCGIをblog風のものに変えてから,やはりその重さが実用範囲を超えるようになったと感じるようになりました。とはいえこのシステムを更新するには試行錯誤で繰り返したLinuxの設定作業をやり直す必要もあるでしょうし,今とりあえずなんとかなっているならまあいいか,と逃げていたのでした。

 ところがそんな私の怠惰を見越してか,神様は年末のクソ忙しいときにサーバーマシンの故障という試練を私にお与え下さいました。ああなんというお慈悲。

 翌日に実家への帰省を控えて,最悪のケースも覚悟しないといけないと思いつつ,ダメモトで分解を行って気になるところをハンダゴテでなめてみると,あろうことか直ってくれました。こんなに簡単に直ってしまうマシンの故障ですから,やはり神様の仕業としか思えません。「これが最後のチャンスじゃ。本格的に壊れる前に新しいマシンにリプレースするのじゃぞ」という声が聞こえて参りました。ああありがたや。

 かくして大阪の中古屋さんでThinkPad X20(2662-2NJ)を購入した,というところまでは,これまでに書いたお話です。

 HDDも3年近く使っているので交換しないとまずいと思っていましたが,初期不良が怖くて東京で買うことにしていたところ,わざわざ秋葉原まで出向くのも面倒になってしまい,結局日本橋で40GByteのものを買ってきました。安くなったものですね,5550円でした。

 こちらに戻ってきてから,X20の掃除と点検を行います。とりあえず問題はなさそうです。BIOSのアップデートをやっておこうと考えたのですが,これ,Windowsが入っていないとだめなんですね。FDからやればいいだろう,と思ったのですが,うちにはFDが使えるWindowsマシンもないので,アップデート用のFDを作成することも出来ません。結局X20にWindowsを一度入れて,そこから直接アップデートを行いました。

 この時,へたった電池を入れっぱなしにしてあったせいで,Windowsが起動しないという問題が発生し,インストールミスと思った私は何度もインストールを行う羽目に陥りました。ここが結局一番時間のかかった作業かも知れません。

 メモリについては,このマシンはチップセットが440ですので,256MbitのSDRAMを使ったタイプのSO-DIMMは使用できません。幸い私は128Mbit品を16個使った256MByteのSO-DIMMを1つ持っていましたので,これを差し込んでトータル320MByte。よし。

 HDDの交換は非常に楽ちんで,ビスを1つ外すだけ。買ってきた40GByteもあっさり認識してなんの苦労もしませんでした。よし。

 ここまで来ると,とりあえずLinuxだけ入れてしまうかなあと考えるのは,これ人情というもの。せっかくですので昨年秋にリリースされたVineLinux4.0を入れてみましょう。

 サーバー用途であれば3.2でも全然問題はないし,むしろ安定性で4.0は危ないかなとおもったのですが,最新版が出ているわけですし,3.xとは随分変わっているという話ですから,この際先を見越して入れることにしました。

 私はLinuxは専門家ではないし,普段使っているわけでもないので,ド素人もいいところです。何かあったときに頼りになるのは,先輩諸氏の苦労話のみ,です。

 4.0をダウンロードし,CD-ROMに焼きます。インストールはさくさくと進み,再起動まで簡単に終了。少し触ってみると,500MHzのCeleronですが,実に快適です。これなら生活マシンに使えるかも知れないなあと,そんな風に感じました。

 ここまででやめておくつもりでしたが,バックアップにもなるし,と古いサーバーにあるデータ類をコピーすることにしました。当然/etcにある各種設定もです。

 そうなると,もう自動的に再設定をすることになります・・・

 結局丸二日かかってしまいましたが,とりあえず現状を復活出来,一昨日にはすでにサーバーを入れ替えています。そういわれてみれば軽くなったかも知れないなあと思ったあなた,するどいです。

 はまったのは,4.0から用意されたファイアーウォール。うちはDNSサーバーもLAN内に立てているのですが,ファイアーウォールがこれを遮断していたことに気がつかず,ドメインの解決が出来ない状態に頭がおかしくなりそうでした。

 4.0ではinetdではなく,xinetdになっていたため,inetdで起動するサービスが上がらず,これもはまったところでした。

 apacheは最初から2は使わず,1.3に戻して使っています。はまるのわかってますから。

 一番困ったのはproftpdで,これは様々な問題が複合していました。bindより先に上がろうとしていたため,サーバー名が解決できずに起動しないため順番を入れ替える必要があったのに気がつくのに丸一日,そこからinetdで起動するようにするのに半日。起動しなかったのは,実はスタンドアロンですでに起動していたからでした。proftpdが起動しない設定になっていたのを,サービスの設定から起動に切り替えたのですが,これをすっかり忘れていました。

 さらにsshについてもはまったのですが,これは余計なことをしなくてもさくっとつながるもので,それを忘れていろいろおかしな事をしたせいでつながらなくなっていただけでした。冷静に考えてみると特別なにもしなくてよくて,今は問題なしです。

 自分のホームページを持つようになって10年にもなると,そこに蓄積されたデータは,もはや懐かしさを感じる財産となります。これらを守るために,それなりの手間がかかるのは仕方がないことです。また,3年程度のマシンの更新も,作業としては大事なことだと思います。

 新品のマシンを買うのが本当は一番いいのでしょうが,そこまですることもないと考えてずっと中古でやっていますが,アクセス頻度が小さく,今後も特別増えることはないでしょうし,そもそも回線が細いので,これで十分。24時間運転なので消費電力は気になりますが,処理能力は今回のように重くなったら考える,というのんびり具合で,今後も運用していこうと思います。

V-Drumsのすごさ

 ローランドがまるで熱にうなされたようにVなんちゃらという名前の製品を連発していることは知っていましたが,私が楽器にそれほど興味を持たなくなってからの事だったので,どういう状況なのかをよくは知りませんでした。

 そんな中でV-Drums。これは従来のエレクトロニックドラムスを超えたものだと聞いてはいたのですが,どれほどのものかはさっぱり知りませんでした。

 だって,キーボードだと,新しい製品が出れば必ずライブやテレビで演奏されるシーンを見かけるわけですが,ドラムスは相変わらずアコースティックドラムばかりですから。結局練習用や防音設備のないマンションなんかで使われるだけの,特殊なものだと思っていたわけです。

 そういう素人の目を覚まさせようとおそらく仕組まれたイベントが,ローランド主催で行われました。友人がこの手のイベントにめざとく,ありがたいことに声をかけてくれたのです。

 無料ですし,メーカー主催ですから,そんなに大したものを期待していたわけではありませんでしたが,それは大きな間違いでした。

 時間の都合で我々が見たのは,村石雅行,矢堀孝一,日野賢二からなるFAZJAZなるユニット。村石さんは元KENSOのドラマーですし,日野さんはかの日野皓正の息子さん。正直よくは知りませんが,とりあえずなんかすごそうです。

 で,いろいろあって15時ギリギリに会場に入りました。すぐにプレイが始まりましたが,なんとまあ凄いこと凄いこと。スタンダードをアレンジしたということでしたが,ほとんど原型ととどめていません。それでも一糸乱れぬとはこのことで,これだけの実力をもってしても,その知名度はまだまだ低いということで,プロの壁の高さを痛感しました。

 それにつけてもV-Drumsです。完全にアコースティックドラムとして扱ってもよいんじゃないかと思うレベルです。あらゆる奏法に対応し,またドラマーの加減と出てくると音がリニアで,ビジュアルとサウンドがぴたりと一致しています。

 また,村石さんのプレイを邪魔しない可能性の深さも素晴らしく,そのプレイには神が降りたと思うほど。ドラムの演奏でこれほどまでのものを,私は見たことがありませんでした。

 しかし,やっぱり疑問があります。バスドラムとかフロアタムとか,胴鳴りが腹の底にずしんと響くのが,プレイヤーの感覚なのではないかと思うのですが,V-Drumsにはそれがないはずです。また,アコースティックドラムの音であればいいのですが,電子ドラムなどの音では,むしろ演奏者に音がついて行かず,ビジュアルとサウンドの一致が薄くなるのではないかと,そんな風に思いました。

 すっかり気をよくした私は,それがいくらするのかを楽器屋で調べてみました。50万円・・・そりゃーいい音しないと,誰も買わないですよね。

 安いものもあるそうで,もらってきたDVDを見ていると,これがまたなかなかよさそう。お値段も10万円以下と,リーズナブルです。しかしこれも調べてみると,音源の機能がだいぶ削られてしまっているようです。

 同時発音数が少ないのはいいとしても,打撃間隔を拾ってくれないってのは,ちょっと残念です。ステージで見たプロ用のV-Drumsをイメージして安物を買うと,結構がっかりするかも知れません。

 そういえば,数年前ドラムを始めたくなっていろいろ調べたとき,V-Drumsは進化が早くて,まだまだ買うのは早いかも知れないと,あきらめた事がありました。今回もどうもそんな感じで終わりそうです・・・

 イベントの後,友人のお薦めでかなりおいしいベトナム料理の店で腹一杯食べ,熱烈なアジアファンである彼とアジア人で良かったなあ,などと話をして過ごしたのですが,引きこもりがちな私が人混みに出かけるきっかけと,そして素晴らしい音楽に触れる機会を作ってくれた友人に,感謝!

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