エントリー

カテゴリー「マニアックなおはなし」の検索結果は以下のとおりです。

Bikke2eのシートポストとハンドルバーを交換

 先日終了したCOM70Mのメンテに続き,日常の足となっている電動アシスト自転車Bikke2eのメンテも,この機会に行うことにしました。

 過去にどんなメンテをやってたかなあと艦長日誌を調べてみたのですが,なんと私としたことが記録を付けていないことが判明,何のために艦長日誌を維持しているのかと己を罵倒しました。

 仕方がありません,調べてみましょう。

 まず,購入は2015年3月。娘の保育園の送り迎え用に買った物で,本格運用が4月からでした。4月には英式バルブを米式バルブにするアダプターを導入し,空気圧の管理が楽になりました。

 同時にLED式のテールランプへの交換を行っているのと,フロントのブレーキシューの購入履歴が見つかりました。まだ1ヶ月ほどしか経過していないので交換までこの時に行ったとは考えにくいですが,すぐに摩耗するなあという印象を持ったことを覚えているので,割に早めに交換したんじゃないかと思います。

 そして2021年7月に,パンクからチューブの交換を前後輪ともに行っています。この時はタイヤまでは交換していません。確かこの時も暑い日で,フロントは速度センサなどでややこしく,後輪は変速機やドラムブレーキでややこしく,炎天下の半日の作業になったことを覚えています。

 この時,チューブに米式バルブを選んだので,先のアダプターは用済みとなりました。

 以後はメンテをやっていないのですが,問題は残っていました。この自転車,とにかくよく倒れるのです。春一番など吹く頃になると,毎日ドカーンと爆音を立てて倒れてしまいます。

 重い自転車ですので衝撃も凄まじく,うちの玄関のタイルは割れたりひびが入ったりしています。これ,公道で倒れたらけが人が出るんじゃないか・・・

 その衝撃はタイルに留まらず,ハンドルバーの左側が内側に曲がってしまっています。カゴのステーも曲がっているので,カゴのセンターがずれていて,まっすぐ走っているのにカゴが斜めになってしまい,脳がバグりそうです。

 なによりハンドルバーです。曲がってしまったものをとりあえず元に戻そうと頑張りましたが,全然動きません。危険だとは思いましたが,修理も面倒でそのまま放置していました。

 さて,娘の入院で毎日使うようになったこの電動アシスト自転車bikke2eですが,COM70Mとは違ってさすがに電動アシストがとにかく楽で,平坦な道はともかく上り坂は本当にありがたいです。こうなると問題はアシストがきかない速度域での快適性で,何か出来ることはないかといろいろ考えてみました。


(1)サドルの高さ

 一般に,サドルの高さは自転車を止めたときに,片足でつま先がようやくつくくらいの高さが良いとされています。ママチャリに良くある両足がつくとか,足がべたっとつく程度の高さでは,速度も出なければ疲労も大きく,長距離の移動は難しいです。

 そこでサドルの高さを上げるのですが,これ以上上げたらあかんよ,というマークがでてしまい,最適な高さに出来ません。

 きっと同じ悩みの人もいるに違いないと調べてみると,シートポストというサドルの筒の部分だけ売られていました。実際に長いものに交換している人もいるようです。

 調べてみるとシートポストには0.2mm刻みで様々な太さと長さがあるようで,互換性がないという恐ろしさ。早速うちのBikke2eを調べてみると,太さは28.6mm,長さは270mmでした。

 amazonで見つけたのはアルミ製で28.6mm x 350mmのもの。アルミ製というのがちょっとひっかかったのですが,まあ大丈夫でしょう。

 注文して心配になったのはむしろ長さで,この長さだとシートポストが完全に引っ込まず,一番低く出来ないんじゃないかという不安です。うちの嫁さんは身長が低いので,一番低いところで乗りたいそうですが,嬉々として勝手にいじり回している私を不安そうに見ています。

 果たして結果は,問題なしでした。ちゃんと一番低いところまでシートポストが入り込んでくれますし,私に合わせた高さにも問題なく調整出来る長さでした。これでかなり快適です。


(2)ブレーキシュー

 かなりすり減っていたので交換しました。これまでと同じ物です。なにせ自転車の重量が大きいのでブレーキもよく減るんでしょう。

 交換作業はとても簡単で,10分ほどで終了です。肝心のブレーキの利きには変化ありませんが,安心感はちがいます。


(3)ハンドルバー

 さて大本命,ハンドルバーです。

 これ,まさか自分で交換出来るとは思ってなかったのです。でもamazonを見ていると,安く買えることがわかりました,ママチャリ用のものなら1000円ほどです。

 面倒なのはハンドルに取り付けられたいろいろな部品をどうするかです。電動アシスト自転車はスイッチやらハンドルの固定レバーやらいろいろついてますので,これがそのまま移植出来るかどうかが分かれ道でしょう。

 届いた軽快車用のハンドルバーは形もそっくりで,ブレーキや変速機のワイヤーには問題なし。ただ取り外しとなれば話はちょっと変わって来て,ハンドルからこれらを抜き取るためにワイヤーを緩めないといけないかも知れません。そうなると調整も必要になるので面倒です。

 まあ,心配していてもこのまま使い続けるわけにも行きませんから,ぱぱっと分解です。まず,グリップを外します。bikke2eのグリップはよくあるゴム製の物を押し込む物ではなく,パイプの両端を輪っかで固定するタイプのものです。

 ところが,この輪っかを緩める前に,ハンドルの端っこの蓋の部分を外す必要があります。これがトルクスでとまっているのですが,外してみて私は困ってしまいました。ハンドルの両端が鉄板で塞がれていて,ここにネジが切ってあったからです。

 私が買ったハンドルバーは両端がそのまま中空になっているもので,どうがんばってもネジで固定できるような仕組みはありません。これは困った。

 ただ,だからといって使わないという話もないので,どうするかは後で考えるとして作業を続行します。

 グリップをはずしたらブレーキレバーなどを外していきます。幸いにしてワイヤー類も十分な長さがあったので,そのまま引き抜くことができました。

 ここまでくるとあとは楽勝。ハンドルバーを交換して新しい物を仮留めします。後で角度を調整する必要があるからですが,仮留めが終わったらレバーなどを元のように取り付けます。

 ハンドルバーの角度を調整したらレバーも本締めして動作確認。ブレーキも変速機も問題なく動作します。

 ところで,レバーの取り付けがまずくて,ワイヤーの取り回しがおかしいものがあるのに後で気が付いたのですが,もう一度レバーを外すのも面倒で悩みました。よく観察すると,ハンドルに固定する部分が半分に割れて,その場で付け外しが出来るものになっていて助かりました。

 さて,ここまでくると,ハンドルバーの両端の始末です。ここまでの作業は30分ほどで,とても簡単だったのですが結論からいうと,この端っこの処理でなんと3時間ほどかかってしまいました。

 さっさと普通のグリップを買って来れば済んだ話なのですが,今の純正のグリップは気に入っていたので出来れば流用したいところです。端っこをそのままむき出しで使う方法あるのですが,それだと雨水も心配ですし,グリップが短めになるので乗りにくそうです。

 ハンドルバーの内径にフィットするパイプなどを探しましたが見つからず,万策尽きたところで古い木のまな板を少し太めに切り出して,これを押し込む事にしました。端っこには穴を開けて,ビス留めできるようにしておきます。

 1回目は削りすぎて失敗,2回目でちょうどよい太さに出来て完成です。木ですから経年変化も心配ですが,その時はまたその時です。

 試運転をしたのですが,ちょっと角度が悪く,再調整を行ったところ,ベストポジションになりました。前のハンドルバーよりも湾曲が大きいようで,やや高さも稼げています。サドルを高い位置にしたので,ハンドルの低さも気になっていたところ,偶然ですが上手く調整ができたと思います。


(4)サイクルコンピュータ

 と,ここまでで基本的なメンテは終わって快適に走れるようになったわけですが,サイクルコンピュータが不調なままでした。

 CATS EYEのVELO9というモデルですが,全く動きません。いろいろ調べたところ,本体には問題はなく,センサーか配線に問題があるようです。

 どうせ断線だろうと高をくくっていましたがさにあらず,故障箇所はなんとセンサーでした。

 センサーを分解すると磁石で接点がON/OFFするリードスイッチが入っているのですが,これが悪いようです。

 ただ,磁石を近づければONになるので故障と判断するのが難しかったのですが,本来ならONになる距離でもONにならなくなっていたので,こういう劣化もあるんだなと思った次第。おそらくですが,倒れた時の衝撃で壊れてしまったのでしょう。

 ということで新品のリードスイッチに交換すると元のようにちゃんと動作するようになりました。これでもうしばらく使えそうです。

 

 さて,たったこれだけのメニューですが,その快適性は想像以上。20km/hまでは強力にアシストしてくれて坂道も疲れ知らずですし,座面が高くなったことで20km/h以上でも足の負担が小さくなりました。さらにハンドルの高さもちょうど良くなったので,不自然な姿勢で乗ることもなくなり,背中も腕も楽になりました。

 いってみればママチャリなわけですが,そこは電動アシスト自転車,多少のことは電気の力で補ってくれます。発進も2速からで全然問題なしですし,坂道も3速のまま登っていけます。

 速度が20km/hくらいだと,体を起こした姿勢の方が楽ですし,そもそも子どもを前後に2名乗せることの出来る自転車だけに頑丈で,剛性感も半端ないです。重くても電気でアシストしてくれるので羽の生えたように加速しますし,前カゴにはしっかり荷物も載ります。時速20km/hで定速運転するならこれ一択かなと思います。

 ということで,手間をかけて復活させたプジョーのCOM70Mが走る機会は,Bikke2eが快適になってしまったことでまた失われてしまいました。こうなってくるとギアチェンジも面倒くさいし,姿勢もしんどいので,うちの主力はBikke2eに落ち着きそうです。

 

さよならSEQTRAK

 今年1月末に予約して買ったヤマハのSEQTRAK,数ヶ月の間在庫がない状態が続きましたが,いまは少しずつ在庫が持てる状態になっているようで,割とどこでも変える状態になりつつあるようです。

 そんなSEQTRAK,私は結局半年放置して先日売却しました。ほとんど触っていないので新品同様で買い取ってもらいました。ざっくり35000円ほど。差額2万円を半年分のレンタル代金と考えると高いとは思いますが,まあ失敗した買い物というのは得てしてそういうものです。

 せっかく買ったものを手放してしまうには理由が必要ですが,これはもう楽しくなかったから,に尽きます。

 やりたいことができない,頭の中で鳴っている音が形に出来ない,覚えないといけない事が多すぎて手に負えない,といくらでもネガティブな理由は思いつきますが,私がやりたいこととは違うということでしょう。

 良かった点を先に書くと,小さい,手軽に始められる,音はいい,ちゃんとMIDIに対応している,FM音源が本物,というところがあると思います。これは今も魅力的です。

 一方で悪かった点を書けば,それはもう制限が多すぎて何のために音楽を作ろうと思っているのかわからなくなるという事,せっかくのいい音を実際の楽曲に使うには手間がかかり過ぎること,本体のサクサクとした動きと裏腹に,スマートフォンのアプリがもっさりしていて死にそうなこと,しかもそのスマホアプリが必須であること,USB-MIDIに対応するのにUSB接続のキーボードを接続出来ないこと,キーボードをMIDI経由で繋いでも演奏以外で役に立つことはないこと,とこちらはきりがありません。

 しかし,最も重要なことは私はそのコンセプトを正しく理解出来なかったことでしょう。

 パターンを無機質に繰り返し,音量や音色をリアルタイムで変化させることで音楽を演奏するというスタイルは,私には楽しくありませんでした。

 もうこれ以上はなにも言うまい。使いこなせなかったことを他人のせいにするのは間違いだし,使いこなそうと思えるほど楽しくなかったことも,私の趣味の問題でしょう。

 私はM-soloが十分に楽しいので,それでもう十分です。

CherryMX2Aの銀軸はどうかね

ということで,今度はCherryMX2Aの銀軸です。

 銀軸はスピードシルバーとも呼ばれていて,全体のストロークは赤軸とそれほど変わらないものの,接点がONになるまで(アクチュエーションポイントといいます)が浅く,それだけ早くにキーが入ります。

 だから,底まで押し込むならば赤軸と同様であって,なにも銀軸を選ぶ必要はないと言うことになるのですが,実際に文字が入力されるのは銀軸の方が早いわけで,結局の所使ってみないとわかりません。ちょっとしたタッチで入力出来ることに慣れてしまえば,その分高速でタイピング出来ることは間違いないわけで,ひょっとしたら私は新しい世界を知るかも知れません。

 一方で,少し触れただけでキーが入るというなら,正確なタイピングをしないとミスが連発するという事になります。特にJISとUSで大きさが異なるENTERキーなどは,赤軸でもミスタイプしがちですので,しっかり意識して狙って打たないとダメですし,結局投げ出してしまうかも知れません。

 てなわけで,先日買った「MAGIC-REFINER K68ワイヤレスキーボード」をCherryMX2Aの銀軸にしようと手配をしたのですが,私はここで勘違いをしました。前回買ったCherryMX2Aの赤軸が静音赤軸だったことをどういうわけだか忘れていました。

 MX2Aの銀軸が届いてから,はて同じCherryMX2Aでもこんなに感触が違うものなのか,もしかして今回の銀軸はMX2A ではなかったりするんじゃないのかとか,余計な心配をしたのですが,CherryMX2AはCherryMXよりもスムーズになったことを除き,音の大きさはそれ程変わりません。(とはいえ,その音質は全然違っています。CherryMX2Aの方がやや重たい音ですので,私はこちらの方が好みです。)

 さて,交換作業が終わり,早速CherryMX2Aの銀軸を試してみます。

 なるほど,スムーズで引っかかりがありません。CherryMXもスムーズでしたが,MX2Aはさらにスムーズですし,指先にかえってくる反応にばらつきがありません。とても整っています。

 ただ,静音赤軸のMX2Aが大変良く,違いも大きかっただけに,同じMX2Aでも銀軸はMXとの差が小さいなと言う印象です。だからといってMXでもいいという判断はないと思います。

 スコスコ入力出来る軽快感はさすがで,このあたりは安いスイッチでは味わえないでしょう。

 加えて銀軸の使い勝手の良さです。総ストロークも赤軸に比べてやや短くなっていますが,アクチュエーションポイントが0.8mmも浅いので,それだけ早くに入力が終わっているわけで,これだけ感覚的な違いを生むとは想像もしませんでした。

 ということで,今回の交換に必要だった70個の費用は送料まで入れて6000円弱。もともとが安いキーボードだったのでこれだけのお金をかけられましたが,結果なかなかよい仕上がりになったと思います。いやあ,銀軸は疲れにくいし,肩に力が入りません。これはいいですよ。

 

RealForceのキートップ交換でUS配列に

20240626203105.jpg

 私が現在愛用しているキーボードの1つに,東プレのRealForce(89U,テンキーレス)があります。

 おそらくもう20年は使っていると思いますが,相変わらずPCを使う時の相棒です。時々掃除をする程度ですが,故障がないのはもちろん感触の変化もそんなに感じません。

 仕事に使うキーボードを選ぶにあたって,どうしても静電形の感触が忘れられず,選んだのがRealForceでした。当時としては高価な2万円だったと思います。(ちなみに買ったのは今はなき秋葉原のクレバリーでした。合掌)

 静電形と言うことになると,HappyHackingKeyboardがもう1つの選択肢となるわけですが,これはコンパクトで格好良く,しかもUS配列ですのでかなり迷ったのですが,更に高価だったことに加えてカーソルキーなどの特殊キーは残しておきたかったこともあって,RealForceのテンキーなしになりました。

 ただ,当時のRealForceのテンキーなしモデルには,USキーボードの配列がなく(もともとなかったのかお店で扱ってなかっただけなのかわかりませんが,どっちにしてもそのとき選べなかったことは確かです),本当はUS配列が欲しかったのに,日本語配列でもどうにかなるだろうと,諦めてJISキーボードモデルを買ったのでした。

 20年も使うと,こんな風に黄ばんできます。キーの表面も減ってテカリが出てきています。なんやかんやで一番長く付き合っているのが,仕方なく選んだJISキーボードというのも,人生どうなるわからんもんです。

 20240626084243.jpg

 これまでにも書きましたが,USキーボードにはJISにはない特徴があり,慣れの問題とは言いながらも私はやっぱりUSキーボードの方がしっくりきます。

 括弧は()も[]も{}も,左右に並んでいるのがいいです。JISは[]と{}が上下なので面倒です。()もUSはJISに比べて1つ右にずれていますので,実はJISとUSで同じ指ではタイピング出来ませんし。

 ;と:をSHIFTで打ち分けるというのも心地よいですね。その点で言えば'と"も同じです。ああ,=と+も-と_も\と|も同様です。

 そして真打ち,@です。@など昔は出番のない記号だったのに,atと発音が同じという理由で今や引っ張りだこ。毎日のように使う記号だけに,さっとSHIFTを小指が押してから「ああこれはJISだった」とはっとすることも多く,やっぱりUSキーボードの方が楽だなあと思います。

 一方で,USキーボードにはRETURNが1段分の高さしかないことが私には不満で,JISのように大きな面積のキーでもいいと思っています。海外のマシンにもそういうキーボードは多かったですしね。

 なにより,JISはキーの数が多すぎます。そんなに使いません。日本語の変換にかんするキーが多すぎて,スペースバーが小さくなっています。これじゃスペースキーじゃないですか。スペースはバーであるべきなのです。

 しかし,Windowsはキーボードを切り替える機能がありません。macOSは差し込んだキーボードごとに配列を覚えておいてくれるのですが,Windowsにそんな気の利いたことを期待するのも間違っています。

 だから,PCはJISで,それ以外はUSでという棲み分けが私の中にはずっとありました。

 しかし,先日からUSキーボードを改めて使ってみると,やっぱり使い心地がよいのです。気になって調べてみると,今はJISとUSを一発で切り替えられるアプリケーションがフリーで存在することもわかりました(ULE4JISと言います。素晴らしいソフトをありがとうございます>作者の方)

 HappyHackingKeyboardProはさらに高価になり,今や3万円を越えるキーボードになってしまいました。そこで,RealForceを和洋折衷のキーボードにするべく,ちょっと改造を考えてみました。

 といっても大した事ではなく,HappyHackingKeyboardProのキートップを,RealForceに移植するだけです。ひらがなの刻印がなくなり格好良くなるだけではなく,@や;いったキートップもUSのものになります。

 そんなキートップを都合良く買えるのかというと,これが簡単に買えます。PFUの直販サイトで7000円弱です。昔は4000円ちょっとだったと思うのですが,これも値上がりしましたね,仕方がないことですが・・・

 RealForceとの互換性ですが,全く問題ありません。接続部分も大きさや厚みなども全く同じですので,交換可能です。

 ただ,特殊キーの一部やスペースバーについては大きさが異なるので,これは交換出来ません。あと,グレーの色合いが異なるので,特殊キーは交換前後で色が変わってしまいます。一般キーのホワイトは同じ色ですので問題ありません。

 ということで,交換作業をさくっと終わらせます。

 どうですか,交換後のキーボードは。

20240626084627.jpg
 ・・・
 ・・・

 ・・・正直,あまり変わらないなあ。もっと格好良くなるかと思ったんですが,そうでもないですね。やっぱUSキーボードの格好良さは,Enterキーとスペースバーが「らしさ」を作るんでしょう。

 でも,使い心地は激変です。こっちの方が抜群に使いやすくて,自分はUS配列が体に染み込んでいるのだなあと思った次第。運転の上手な人は右ハンドルでも左ハンドルでも問題なく乗りこなしますが,私はそういう人ではないようです。

 残念なのは,まれにULE4JISがいつの間にかJIS配列に戻ってしまっていることがあり,再起動をしないといけなくなることでしょうか。なにがきっかけで戻ってしまうのかさえわかればいいのですが,これは注意しておかねばならないでしょう。

 そうそう,もう1つ大事な事を書き忘れていました。キートップを交換したら,キーの感触も改善し,まるで新品のような打ち心地になったのです。

 1つは表面がすり減って指先のツルツルした感じが元のようにザラザラになったことで,新品のような気分になったこと(キートップは新品ですから当たり前か),もう1つは,キーによっては音が静かになったことがあると思います。

 静かになる理由はわからないのですが,最近キートップの微妙な重さの違いや精度の違いが感触に大きく左右するのではという仮説を立てている私としては,すっと飲み込める現象です。

 まあ,それは気のせいかも知れないですが,キートップがすり減ったことを消耗した,あるいは劣化したと考えるならば,それを交換するのは正しいメンテナンスのあり方でしょう。20年も使えばそりゃすり減るものも無理はありません。

 キースイッチそのものが相変わらず元気というのはさすが東プレですが,本当は軸の部分などもメンテすると使い心地が甦るんだろうと思います。そこまでするかどうかは別として,すでに体の一部となったこのキーボード,黄ばみもすり減りも勲章として,今後も胸を張って使い続けていくんのでしょう。

 

素敵な17,PENTAX 17

 フィルムカメラを復活させるという,日本の大手カメラメーカーがやるようなことではないプロジェクトが立ち上がり,言葉は悪いですが半信半疑で眺めていた私は,先日そのプロジェクトが成就したことを知りました。

 PENTAX17の発売です。

 いやその,本気で驚いたというわけではなく,昨年の秋頃には多分出るだろうなあと思っていたのですが,こういうのって土壇場でコケたりするものですし,やっぱり発売にこぎ着けたことには素直に感動しました。

 うがった見方をすればですが,ちょいちょいプロジェクトの進捗状況を公開することで,上層部も含めて引っ込みがつかなくなくなるように,中の人が仕向けたのかも知れませんし,とはいえビジネスの現場は情でどうにかなるような甘いものでもないので,進捗状況の公開とそれに対する反応の良さがあったことは想像に難くないです。

 もちろん,一番頑張ったのは関係者で,それは技術的なことはもちろん,営業的な話,そしてなにより商品企画の話と,あらゆる面で逆風が吹く中,よくもここまでやる遂げられたと,拍手するしかありません。

 もう一度書きますが,好きだからOKとか,熱意があれば大丈夫とか,情熱は他人を動かすとか,そういう話が日本人は好きですが,それをやって会社が潰れたらなんにもならんわけで,ビジネスの判断というのは実にシビアです。

 でも,それでも,会社は人の集まりで出来ています。人間が人間の熱意に動かされないわけはなく,それぞれの立場の違いはあれど,みんな同じ景色を見ていたことが,なんともよい話ではないかと私は思います。

 こういうとき,あまり話に上りませんが,説得される側,つまり経営判断をする側の人も,きっとこういう話って大好きなはずです。でも,それだけではダメな立場にある人は,なんだかんだと上手くいく理由を考えて,この話を形にしたのでしょう。

 さて,今回登場した奇跡の一台,フィルムカメラの新製品「PENTAX17」ですが,これがまた往年のPENTAXファンを唸らせる,そんな実にニヤニヤするカメラになっています。

 表向き(でもないか)若い人向けということになっていますが,PENTAXも若い人だけではなく,きっとお金を持っている年寄りが懐かしいといって買ってくれることを期待しているのでしょう。そんな年寄りにも刺さる工夫があります。

(1)デザイン

 いや,これ,やっちまった,というやつだなと最初は思いました。だって,ファインダーが中央部にあるんですよ,眉間にしわを寄せたようなデザインは,違和感があるだけではなく,被写体が怖がるんじゃないかと,私はちょっと嫌悪感を持ちました。

 ファインダーを中央に持つカメラは別に珍しいものではなく,GR1だってそうですし,一眼レフはほとんどすべてがそうです。でも,ことさらそれを注腸するのはどうかなと思います。

 カメラのレンズは,人間の瞳を連想させると言います。ファインダーはレンズではありませんが,ガラス製であり,その向こうには本物の瞳があるという点で,実はもっとも視線を感じる部分じゃないかと思うのです。

 それがこれだけ被写体に主張されれば,やっぱり緊張しますよね。私がこのカメラを向けられたら,申し訳ないけどぎょっとします。

 小型で手におさまるサイズ,上面から見るとSPなどのオクタゴン(8角形)ですし,PENTAXらしい張り皮,右側のグリップは80年代を彷彿とさせます。

 背面のフィルムフォルダーも実にキャッチーですし,なによりカメラらしくレンズが一番偉いという主張がたまりません。

 しかしなあと思うのは,肩がすぼまっているデザイン,これって80年代のPENTAXにも良くあったデザインですが,単純に好みの問題でこれは好きにはなれません。

 あと,色も今ひとつ。シャンパンゴールドみたいなカラーは,90年代や2000年代を思わせますが,このカメラってそれがテーマなんですか,と問いたいところです。

 ここは重厚な塗りのブラックか,梨地のシルバーです。と書いていて思いついたのですが,GR1へのオマージュなら,肩がすぼまっていてもマグネシウム独特の梨地も許せます。色はもちろん,GR1と同じ,グレーがかったシルバーです。

 あー,これなら欲しい。


(2)ハーフサイズ

 最初に触れないといけないのは,なんといってもフォーマットの話,そうハーフサイズというやつです。

 昔々,オリンパスPENやリコーオートハーフなどで一定の支持を集めたハーフサイズですが,もともとフィルムが高価だったことから,倍の枚数の撮影が出来ることでお得感があり,それでよく売れたんだそうです。

 ですが,フィルムの値段が下がってしまえばハーフサイズのメリットはなくなり,むしろ画質の問題というデメリットが目立って来ます。

 あと,これは実感としての話ですが,往時の同時プリントの代金というのは現像代の大体500円くらい)に,一枚30円のプリントです。36枚撮りならざっと1500円ですが,このうち1000円がプリント代です。

 これがハーフで72枚撮りなら,実に2500円。1本フィルムを現像すると,2500円かかるわけです。普通の人は,現像とプリントの違いを明確にはせず,プリントも現像の工程の1つと思っています。それに現像だけに出来ると知っても,ネガを現像したところで全く写真を鑑賞出来ないので,話になりません。

 確かに,フィルム代と現像代はハーフサイズでも同じですので,1枚あたりのコストは半分になりますが,プリントはハーフサイズでも1枚あたりの金額は同じですから,枚数が倍になったらプリントの枚数も倍,従って代金も倍です。

 私などは,ハーフサイズというのは,むしろお金がかかるという印象しかなく,また現実的に72枚もの写真を撮りきるのが難しいことから,現像に出したいがために無駄なショットを増やすことになるという点で,なにか大切なものを失っているんじゃないかと思った記憶があります。

 もちろん,これは80年代,90年代の話です。今は同時プリントはしないのが普通ですし,フィルムの値段も60年代,あるいは70年代に匹敵するくらい高価になっています。手軽に現像に出せる環境でもなくなっているので,フィルムと現像のコストが下がる事は,むしろハーフサイズ全盛期よりも大きな意味を持つようになったと思います。

 加えて,フィルムの性能向上でハーフサイズでも十分高画質であること,フィルムの給装方向から縦長のフォーマットが標準いになることは,今だからこそハーフサイズであることが強みになるといってよいでしょう。

 縦長,もう普通になってますよね。一番の功労者はスマートフォン(少し遡ってガラケーでもいいんですが)の写真でしょうが,チェキも大きな貢献を果たしていると思います。

 今だから欠点のない,むしろメリットばかりになるハーフサイズ。これは大正解だと思います。


(3)レンズ

 レンズは25mm/F3.5で,35mm換算だと37mmあたりになります。これも昨今ブームになっている40mm付近に持ってきたあたり,なかなか憎いです。私も40mmは大好きです。

 明るさはF3.5ですのでやっぱり暗いと思います。思いますが,これもフィルムの性能向上で,ISO400でも十分な画質ですので,F3.5でも困ることはないというのが判断にあったのかも知れません。

 しかしですね,40mmでF3.5はいかにも惜しいのです。開放で被写体を浮かび上がらせるには,やっぱりF2.8は欲しいです。明るさにしてもF2.8とF3.5の違いを意識させられるシーンは,夕方とか雨の人か,案外日常に転がっているものです。

 後述するように,ゾーンフォーカスという仕組みもF3.5になったきっかけのように思いますが,Rollei35にもF2.8の高級モデルがあるように,ここはF2.8にして欲しかったと思います。

 それと,レンス構成です。PENTAX17は,いわゆるトリプレットです。トリプレットは大変合理的で高画質なレンズ構成ですので,これで直ちにダメとはいいません。でも,やはりもう1枚増やしてテッサーにして欲しかったと思います。

 テッサーの高画質は,トリプレットとは別の次元といっていいので,ぱっと見の印象で違いがわかります。当然テッサーも検討したと思いますが,もしもフィルムだから,ハーフサイズだから,ゾーンフォーカスだから,若い人だから,のどれか1つでもトリプレットにした理由になったのだとしたら,その段階でPENTAX17は失敗作だったと断言してもよいでしょう。

 ということで,私個人は,やはりRollei35の経験から,テッサーであって欲しかったと強く思います。


(4)露出とフォーカス

 コンパクトカメラですので,露出は基本的にはオートです。それでも,絞り開放を優先するモードや低速シャッター速度を優先するモードなど,カメラの理屈を詳しく知らなくても多彩な表現が出来るようなモードを用意しているのはさすがだなと思います。

 欲を言えば,マニュアルモードがあったらなあとか,せめて絞り優先が欲しいなあとか思うかも知れませんが,そこはほら,コンパクトカメラですので,こうして複数のプログラムラインをダイヤルで選択できるというのは,とてもよい仕組みだと思います。

 フォーカスは繰り返しているようにゾーンフォーカスです。私,ゾーンフォーカスが苦手です。難しい操作はいらないし,速写性に優れているので,良い仕組みだとは思うのですが,私個人はゾーンフォーカスの歩留まりの悪さに閉口します。

 目測が下手くそだからに尽きるのですが,ハーフサイズにした理由が高価になったフィルムを大切に使うことになるのだとしたら,ゾーンフォーカスではなく距離計を持たせるか,AFにすべきだったと思います。そう,AFです,AF。

 昔のコンパクトカメラにもちゃんと二重像式の距離計が備わっていたことを考えると,PENTAX17でも決して無茶な話ではないと思います。全く個人的な値頃感で言えば,今回のPENTAX17お値段なら,距離計があったら即買いだったと思います。

 ですが,距離計連動型はなにかと難しいですよね。特に作るのは大変だと聞きます。だからこそAFです。思うに,フォーカスをマニュアルで操作することを,若い人はきっと楽しんでいないんじゃないかと思います。というか,そもそも写真を撮るのにフォーカスを合わせる必要があるとは思ってない人も多いんじゃないでしょうか。

 考えてみて下さい。チェキや写ルンですに,ピントを合わせるという儀式がありますか?

 80年代以降のコンパクトカメラでAFではないモデルって,ほとんどありませんよね。一眼レフなら言わずもがな,です。

 フィルムカメラが楽しい,というなかに,巻き上げやメカシャッターの感触,独特の色合いや粒状性があることは言うまでもありませんが,フォーカスが楽しいというのはマニアだけじゃないでしょうか。

 露出と言えば,シャッターです。絞り兼用のビハインドザレンズシャッターということですので,シャッター速度と絞りは独立して設定出来ないはずです。かつて多くのコンパクトカメラが採用したシャッターと同じであれば,絞らないとき(開放に近い時)は高速シャッター,絞った時は低速シャッターになるという原理的な性質をそのまま「プログラムモード」として利用していると思います。


(5)操作性

 操作性,もっというと上面のデザインは,これはもう最高でしょう。

 AOCoマークなどはちょっとうるさすぎるし,本来の意味を持たない,いわばWindowsマシンに貼り付けたリンゴのシールみたいなこっぱずかしいものだと思いますが,これを付けられるのはPENTAXだけですから,大目に見ましょう。

 巻き上げレバーはAuto110,巻戻しクランクはMEあたり(LXと言う人もいますがもうちょっと古いモデルのように思います),シャッターボタンはMZシリーズですね。個人的にはSFXもどっかに入れて欲しかったですが,まあマイナー機種ですので仕方がありません。

 あと,SPの美しさは,レンズが少し左に寄っているところにあると思うので,PENTAX17でも少し左よりにしたらSPのように美しくなっただろうと思います。

 まあ,デザインの素人の私がいうようなことではないですね,すみません。

 操作性とは違うのですが,あまり皆さん突っ込まないこととして,電池寿命が短いことを指摘しておきたいです。

 CR2という高容量のリチウム電池を使っておきながら,フィルム10本というのは,ちょっと寂しいです。いや,ハーフサイズであることを考えると,実質20本ですし,半分がストロボによる撮影ですから,ストロボを使わないならもっと持つのですが,CR2が高いこと,そして案外入手が難しことを,もう少し考えて欲しかったと思います。


(6)価格

 これも怒られることを覚悟で言いますが,やっぱりちょっと高いです。値頃感は6万円まで,欲を言えば5万円までなら,私も即予約したと思います。

 いや,実売88000円というのがこの時代では破格であることも十分理解していますし,新品で全国どこのカメラ屋さんでも買えて,保証もあって修理もメーカーで出来るという新品として当たり前の事をフィルムカメラでやると言うのに,この値段ではむしろ安いことも承知しています。

 でも,やっぱり,88000円で手に入る体験として,これはちょっと高いです。

 この値段なら,若い人はスマートフォンを買い換えるでしょう。

 円安が憎いですね・・・1ドル120円くらいだったら,あるいは69800円や59800円もあったかも知れません。


(7)戯れ言

 えとですね,私はレンズ交換式も少しだけ期待していたのです。技術的に難しい薄々分かっていますが,マウントはPENTAX Qと同じで,イメージサークルはハーフサイズという新しいレンズラインナップでPENTAX17を作ってくれたら,どんなに面白かったかと思います。

 可能なら,その新レンズはPENTAX Qでも使えたりするんですよ。ワクワクしてきませんか。考慮すべきはマウント径とバックフォーカス,そして電気接点です。

 これが出来たら,超小型レンズ交換式フィルムカメラが完成するわけで,もしかしたらレンズでも儲かる仕組みが作れたかも知れません。


(8)買うのか?

 うーん,買いません。

 理由は,ハーフサイズの高画質なカメラはすでに持っていることが大きいです。唯一無二の存在でないものに,やっぱり9万円は出せないです。

 PENTAXであることも引っかかっています。メーカーの修理が出来ることが新品としての価値の1つと言われていますが,PENTAXの修理ってそんなに胸を張っていいものでしたっけ?

 私は,PENTAXに修理を頼んでも,絶対に1回では片付かず,くだらないミスで再修理になることを何度も経験しているので,彼らの修理レベルには疑問を持っていますし,そのおかげでPENTAXという会社の製品に対する信頼もどん底にあります。

 よって,10万円近いものをPENTAXで買うつもりはありません。他人に勧めることも出来ません。

 もし,売れのこって3万円とか4万円で処分されるようなことがあれば,買うかも知れません。それは,修理が出来る事,保証があることに相当する金額を引いたお金しか出せないと思うからです。

 いまやPENTAXの修理が,リコーで行われるものではなく,すべて外部の業者に投げられていることを,どれほどの人が知った上でPENTAX17を賞賛しているのでしょうか。修理に出す度にその質が目に見えて低下して,一向に上向く気配がないことを経験した人が賞賛しているのでしょうか。

 発表から2日,すでに想像を超える売れ行きで予約を締め切ったという話を聞きます。予約出来ても発売日に手に入るとは限らないというアナウンスもメーカーから出ています。

 原因はきっと企画台数を小さく見積もったからじゃないかと邪推します。私のような人間がなびいていないのですから,まだそんなに数が出ているわけでもないんじゃないでしょうか。

 嫌な言い方をしますが,昨今の日本のカメラメーカーの商売の仕方を見ていると,飢餓感を煽ってるんじゃないかと,うがった見方をすればあるかも知れません。少し冷静になって,本当にこのカメラで幸せになるのかどうか,考える時間を持ってもいいんじゃないかと思います。

ユーティリティ

2026年01月

- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

検索

エントリー検索フォーム
キーワード

ユーザー

新着画像

過去ログ

Feed