GRのセンサのホコリを取る
- 2019/01/17 14:33
- カテゴリー:カメラに関する濃いはなし
年末年始は,右手中指の脱臼で本当に不自由しました。
なにせ中指ですから,ものをつかめません。それが利き腕ですので,もうなんにも出来ないといっていいです。
問題の1つは,一眼レフを扱えないことでした。
D850は手にフィットし,ストレスなくホールド出来る優秀なデザインを誇り,レンズ込み3kgまでならその重さが障害になりません。
しかし,指が不自由になって,恐る恐るD850を持って見ると,シャッターボタンを押せません。無理に押そうとすると痛みが走り,カメラを落としてしまいます。そもそも握ることに支障があるのですから,D850はもう持てません。
このままこれが続くと泣いてしまうなあとがっかりしつつ,とりあえる年末年始をどうやって乗り切るかを考えます。
Pentax Q7でいくというのも考えましたが,ふと目にとまったのがGRです。
GRはどうも肌に合わず,長い間使わない状態が続いていました。しかし,右手を怪我した今となっては,これが一番高画質です。
必要に迫られて取説を見ながら真面目に使ってみます。ちょっとホワイトバランスが好みに合いませんし,派手にモアレも出てしまうので油断出来ませんが,十分高画質です。
よし,しばらくはこれいこう。
で,ふと気になって,F16で白い壁を撮影してみました。そう,センサのホコリを確認してみたのです。
通常の撮影で気付いた訳ではないですから,よせばいいのに確かめてしまったから始末に負えません。果たして,右上に4つほど,大きなホコリが映り込んでいます。
そうなるともう気になって仕方がありません。しかしGRはコンパクトカメラです。レンズ交換が出来ないので簡単にセンサの掃除をするわけにはいきません。実際,修理扱いとなりそれなりに高価な出費を覚悟せねばなりません。
このこともあって,発売が予定されるGR3にはセンサを振動させてホコリを落とす機能が入ることになっていますが,なるほど羨ましいです。
羨ましいですが,手元にあるのはGR3ではなく初代GRです。とっくに保証期間は終わっていますし,これはもう自分で掃除をするしかないと覚悟を決めて,年末のある夜,家族が寝静まってから分解を始めました。
幸いにして,海外を含む多くのユーザーがGRを分解し自分でセンサの掃除を試みてくれていて,その詳細な方法を語っています。私もこれにならい,分解をしていきました。
特に難しい箇所はないのですが,なにせコンパクトデジカメですから,センサのホコリがちゃんと取れたかどうかを確かめるには組み立て直しをしなければならず,そこでまたセンサが汚れていると判断されれば再度分解をしないといけないというのが大変でした。分解と組み立てを繰り返すと,必ず壊れるものですから,もう冷や冷やしながらの作業です。
今回も5回ほど分解と組み立てを繰り返すことになりましたが,それでも気になっていたホコリは綺麗に取れました。1つ,センサとの距離が表面にあるホコリと違っているせいで,もっとぼやけて大きく映っているものがありました。
表面のホコリではないので拭き掃除をしても全く取れず,これはもうあきらめました。
組み立て後は全く問題なく動作しています。よかったよかった。
GRに限らず,デジカメのレンズとセンサの間は完全に平行である必要がありますし,その間隔も精確ではなくてはなりません。レンズが交換出来ないカメラでは,これが製造時に調整されているものがほとんどで,分解すると調整が狂うものも少なくありません。
しかしGRはレンズユニットを固定するネジと,平行を出す調整ネジが別々になっているので,固定ネジだけで作業が済めば再調整をする必要は避けられそうです。だから素人でもセンサの掃除が可能です。
さて,これだけの危険と手間をかけて掃除をしたのですから,もう二度と同じ事をしたくはありません。しかい悪いことに,沈胴式のコンデジは,鏡筒が本体内に潜り込みますから,ここに付着したホコリが本体内部に入り込むことを避けられません。
そこで,GRユーザーに受け継がれてきた対策が,フードアダプタとフィルタによる密封です。
GRでは,フードやフィルタを付けるために,伸びた鏡筒をすっぽり覆う筒を本体に取り付けることができます。フードはこの筒の先端に取り付けるわけですが,せっかくの可搬性が損なわれてしまうと,私は用意していませんでした。
しかし,ホコリを防ぐといわれれば致し方ありません。ディスコンになる前にということで,フードとセットで買いました。この段階ですでにポケットに入らなくなったので,もう割り切って革製のジャケットも買うことにします。
アダプタを本体に取り付け,さらに49mmのフィルタをねじ込みます。これで実質的に沈胴しないレンズを装備したGRになりました。
さらにフードを取り付けますが,純正のフードは今ひとつ格好良くないです。そこで私の大好きな,SMC takumar28mmF3.5のアルミ製角形フードを取り付けて見ます。
このフードはねじ込みではなく,鏡筒の外側を噛み込むように取り付けるので,フードをしたままでもレンズキャップができる上に,アルミならではのシャープな外観を持っていて,格好がいいのです。
同時に届いたジャケットを取り付けてみると,なにやら既視感が。
うーん,このサイズ感は,小型化競争が激しかった頃のMXやMEにそっくりだなあ。
コンパクトデジカメなのに,銀塩時代の一眼レフのようなシルエットで,やっぱりカメラは大型化しているんだなとつくづく思いましたし,むしろ格好がいいということもあって,もう可搬性についてはさっさとあきらめてもよいと思うようになりました。
小型薄型の伝統を守ったGRですが,こうしてポケットにもカバンにも入らず,一眼レフ並みの扱いを受けることになってしまいました。それでも格好はいいですから,気をよくして使っています。
フォーカスを固定し,ノーファインダーでガンガンスナップを撮ることが出来るその小気味良さ,最強のスナップシューターといわれることをようやく実感しました。
新しいGR3はさらにGRよりも小型になり,GR Digitalのようなシルエットになります。私は今のGRやGR2が好きですし,当分これでいこうと思っています。
しかし,どうもAFの精度とモアレ,ホワイトバランスが今ひとつです。このあたりは使い込んで癖を掴むことで改善されることもあると思います。もう少し頑張って見る胃事にしましょう。