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カテゴリー「カメラに関する濃いはなし」の検索結果は以下のとおりです。

LightroomでD850のRAWを現像できた

 Lightroom6がようやくD850に対応しました。バージョンは6.13です。一応年末にもう一度くらいのマイナーアップデートがあるそうですが,今のところそれが最後になるという話です。

 まあ,D850が対応してくれさえすれば,しばらく使い続けられますので安心です。

 DNGコンバータは一足先にD850に対応しているので,NEFをDNGに変換して古いLightroomで処理する方法もあったのですが,それだとプリセットが対応しませんので,正式な対応まで現像するのを待っていました。

 果たして,D850のプリセットがちゃんと用意されていました。同じ画像を本体でJPEGに書き出したものとNEFを現像したものを比べてみたところ,完全に同じとは言えないまでも,一応それぞれのプリセットの方向性は同じであると分かりましたし,私はLightroomでこれまで通り,現像をすることにしました。

 4500万画素という事で,どんなに重たいものかと覚悟していましたがストレスはほとんど感じなく,D800のころと同じか,むしろ軽いくらいじゃないかと思ったほどです。

 SanDiskの外付けのドライブも素晴らしく,全く速度の低下を感じません。

 てなわけで,改めてRAWデータから現像を氏,等倍でD850の画像を見てみた印象です。

 第一印象ですが,正直に言うと,D800の時ほどの感動はありませんでした。もっというと,D800との違いが思った以上に少なくて,ちょっと拍子抜けしたというのが本音の所です。

 確かに発色はD800に比べてこってりと記憶色を軸に置くようになりましたし,ホワイトバランスもほとんど外しておらず,フォーカスもしっかり食いついているので歩留まりは圧倒的に上がっています。

 しかし,画像園ものを見てみても,D850にしてよかったなあと思うような写真が,案外少ないことに気が付きます。私のレベルではD800もD850も変わらんものなのかとちょっとがっかりしました。

 むしろ,D800では気にならなかったレンズの粗がD850では目に付くようになりました。特に色収差が目立ちます。AF-S 24-70/F2.8ですからね,最新のレンズではありませんが,それでも大三元ですしね,神レンズとはいわれないまでも,高性能で知られた標準ズームを使って,これだけひどい色ズレを見てしまうと,厳しいなあといわざるを得ません。

 高画素になると,より高い性能のレンズが必要になるというのは本当のことで,同じ土俵に上げてはいけないとは思いつつも,同じ35mmの画角を得るのに,安い18-35を使った場合も,24-70を使った場合も,何回かシャッターを切っただけで結局シグマの35mm/F1.4に戻ってきてしまいました。

 その高画質を,レンズの性能にがっかりすることで体感したわけですが,そうなってくるともはやレンズは資産などといってられないことに気が付きます。ボディが消耗品といわれて久しいデジタルカメラの時代にも,レンズだけは資産として残るものと考えていただけに,純正のレンズでさえこんな状況になっていることに,私は腕を組んで考え込んでしまいました。

 それにしてもD850はさすがです。構図の失敗はトリミングでどんどんカバー出来るし,露出の失敗は広いダイナミックレンジで救えます。白く飛んだところや黒く潰れたところから画像が浮かび上がってくるのをみると,ちょっとしか感動さえあります。

 救えないのは手ぶれやフォーカスのズレくらいで,それもVRと校正のAFで失敗が少なくなっている昨今,もう人間が撮影する時に注意しないといけない事など,なくなってしまったんじゃないかと思うほどです。

 画素数が少ない頃はトリミングなどできませんから,しっかり構図を決めて撮影することが求められました。D800くらいになると,構図に失敗した時にも救えるというくらいの認識になったのですが,いろいろ話を聞いていると,D850はもはやトリミング前提で,とにかくシャッターを切り,あとで構図を考えるというのが当たり前になってきているような感じです。

 画面のどこかに被写体が入ってさえいればそれでいいという状況は,もはやカメラマンは職人芸を持つ必要がなくなってきたといっていいかもしれません。高画素機は,シャッターチャンスと写真芸術の世界に,少なからず影響を与えてしまいそうです。


 さて,そんなこんなでサクサクと写真を選び,トリミングをし,ちょっとだけ露出を調整して印刷を行おうと思ったのですが,なにやらうまくいきません。

 OSアップデートしたせいなのか,リストアを行ったせいなのか,Lightroomをインストールし直したせいなのか,それとも他の原因かわかりませんが,CanonのツールであるPrint Studio Proが起動しません。再インストールで起動まではするようになりましたが,今度は環境の保存と呼び出しが動かなくなっています。

 試行錯誤をしましたが,なかなか解決しません。なにが問題って,PRO-100やPRO-100Sのドライバのダウンロード先に,Print Studio Proが登録されていないことです。仕方がないので,Googleで探して最新版を落としてきました。

 海外のCanonのサイトには登録されていますから,単なる抜けではないかと思うのですが,それにしてもOSがアップデートしたこの時期に,最新版をダウンロード出来ないというのはちょっと問題ですよね。

 

Lightroomのスタンドアロン版が終息に

 先日のAdobe Maxで,今後のLightroomに関する発表がありました。

 Lightroomは本格的なクライドベースに移行し,LightroomCCとなります。
また,これまでのLightroomCCは,Lightroom Classic CCと名称が変わります。サブスクリプションサービスであるCreative Cloudのメンバーになると,常に最新版を入手出来るわけです。

 そして,CCのメンバーにならずとも永久にライセンスを保有できる,スタンドアロン番のLightroomですが・・・とうとう現在のLightroom6で廃止されることになりました。Lightroom Classic CCに相当するスタンドアロンバージョンは,出ないと明言されました。

 数年前の話ですが,アドビの売り上げが落ちていて,根本的な対策を取らないとまずいという状態になりました。ソフトの商売というのはなかなか難しいものがあり,膨大な開発費をまかなうにはソフトを売るしかないわけですが,一度行き渡ってしまうとなかなか安定した売り上げにならず,新バージョンの提供で一気に稼ぎたくとも,多くの場合アップグレード価格が適用されてしまいます。

 見方を変えると,新規に購入した人が,過去に購入した人の代金を一部肩代わりしているような感じにもなるわけで,この極端な例が,無償のアップグレードだったりします。

 無償のアップグレードでは,まさに新規顧客が過去の顧客にかかった費用を負担しているようなもので,こうした不公平感はむしろソフト開発の側に強いように思います。

 Adobeも,ソフトが売れるほど次のバージョンで入ってくる収入が減るという構図になるわけで,私にいわせればそれも作戦のうちだろうと思う訳ですが,フリーのソフトやクラウドベースで十分な機能を果たす現状や,PCの衰退という将来性の問題から,サブスクリプションという安定した収入を確実に手にできる方法に舵を切ることは,無理もないと思います。

 ただ,使わなくても毎月必ず出費があるサブスクリプションには,ユーザー側の抵抗もあるにはあって,この抵抗感を越えて納得してもらえるだけのサービスかどうかが,問題です。

 果たしてアドビは,見事にサブスクリプションを根付かせることに成功しました。

 そうなると,スタンドアロンをやめる話は当然ですし,一方でよりサブスクリプションのユーザーにメリットを感じてもらうことは必要不可欠です。ですから,サーバー側で処理を行って,端末側は表示と操作だけにするという,新しいLightroomCCには,あらゆる端末とあらゆる環境で,文字通りどこででも同じ作業が遂行できるメリットこそが,次に進む道だと考えたのでしょう。

 とまあ,ここまでは分かったとしますが,サブスクリプションの最大の問題は,契約解除後にそのソフトを使う権利が失われることにあります。毎月1000円なら1年で12000円ですが,12000円で購入したソフトは10年後も使用する権利を持っています。この差は大きいと私は思っています。

 もっとも,10年後に同じソフトを使いたいかといえばそんなことはほとんどないのも経験上知っていますし,常に最新のソフトを使い続けるための投資まで考えると,一概に損だとは言い切れません。

 しかし,私が懸念するのは,そのソフトの使用と不使用を,使う側である我々が決めるのではなく,メーカーが決めてしまえることにあります。ソフトのメーカーが,やっぱりやめたといえばそこでもう使えなくなります。

 お前が気に入らないといわれて退会させられれば,使いたくても使えなくなりますし,もっとありうる可能性として,メーカーが潰れてしまったり,買収されて業務内容が変わってしまった場合は,もうどうすることも出来ません。

 それを見越しておけばいいのかも知れませんが,それはつまり,そのソフトへの依存度を下げるという事に繋がるわけで,乱暴な言い方をすれば信用しないという事と同義になってしまいます。世の中,そういう厚い信頼をもって使いたい人だったいると思うのですよ。

 アドビは大きな会社ですので,それなりのゆとりを我々に与えてくれてはいます。Lightroomのスタンドアロンは廃止されますが,D850という特に要望の高いカメラへの対応は,Lightroom6.13というバージョンを10月26日にリリースすると発表しています。

 そして,Lightroomのスタンドアロンは,これが最後のバージョンになります。

 さて,私としては,とりあえずD850がLightroomのスタンドアロンで使えて良かったと,ほっとしています。Lightroom7が出たら買おうかなあと思っていたので,それがないのは残念ではありますが,正直なところLightroom6でも十分自分のイメージの沿った写真を作る事が出来るので,アップグレードがなくても今は構わないです。

 

 だから,バージョンアップするかどうかに悩むことも今後はなくなるし,常に最新版を使っているという割り切りに似た安心感も手に入るので,短期的にはこれでよかったとも思います。

 

 ただ,今後新しいカメラを買ったりした場合には対応しなくなってしまうので,CCへの以降を考えるか,そのカメラを買うのをやめるかという選択になるでしょう。

 あまり話題にならない小さな事件ではありますが,私にとってはカメラ趣味の新しい時代の到来と,後に思い出すことになるかも知れません。

 

カメラのカルテ~D800


 このテーマは,本来なら「カメラのカルテ」に書かないといけないのですが,最近放置していることもあり,艦長日誌に書くことにしました。

 2012年7月1日 友人の予約分を譲ってもらいフジヤカメラで購入
 2017年9月 売却

 
 D800は,その後の高画素デジタル一眼レフカメラの方向を決めた,歴史的名機です。3600万画素はフルサイズ一眼レフでは当時頭一つ飛び抜けた最高の画素数,そして登場時の実売価格が27万円前後という価格帯,これらに相応しい信頼性と性能と,このクラスのカメラを「定義」したカメラです。

 画素数が絶対ではないと言われ始めていた中で「それでもやっぱり画素数は正義だよなあ」と唸らせ,同時に画素数だけではダメで,カメラとしての性能や信頼性がバランスすることの大事さを知らしめたのも,D800でした。

 思い起こせば,D800がまだ噂レベルだった頃,リークした画素数などのスペックに「いくらなんでもそりゃウソだ」と鼻で笑ったものが,しばらくして現実になり,30万円のカメラが品薄で半年間も予約で待たされるとは,誰も思わなかったんですね。

 登場時,型番からD700の後継と思いきや,その成り立ちはD700とはかけ離れており,これがやがて全く別のカテゴリを作るカメラであると認知されるまで,そんなに時間はかからなかったように思います。

 D800にはもう1つ大きな役割を果たしていて,高画素になるとローパスフィルタがいらないのではないか,という疑念を,完全に払拭したモデルでした。

 ニコンは当初,ローパスフィルタ搭載のD800が中心に据えて,ローパスフィルタのないD800Eを派生機種として準備するにとどめました。しかし実際に売れたのはD800Eでした。

 高画素になるとローパスフィルタの必要性が薄れることは理論的にはわかっていましたが,それをフォトグラファーが受け入れるかどうかは別の話ですし,精神論ではなくローパスフィルタのメリットとデメリットをきちんと理解して,撮影に反映できるかどうかがとても大切なわけで,ニコンはD800Eが主流になったことを受け,後継機のD810ではローパスフィルタなしに一本化しましたし,他のメーカーもローパスフィルタを搭載しないものを普通にしました。

 また,高画素機の魅力を高めるものとして,レンズ資産がどれだけ豊富に揃うかが大事だと再認識させられました。もしD800がGレンズやAF-Sレンズしかサポートしない,あるいはAi連動をサポートしない割り切りをしていたら,レンズの良いも悪いもすべて取りこむ高画素機の魅力が半減していたことでしょう。

 レンズのすべてを取りこむことが出来る高画素機だからこそ,レンズに対する高い互換性が重要であるとみんな気が付いたのです。

 同時に,高画素機の登場によってレンズのトレンドが変わって来たなあとも思います。とにかくキレキレの画質,MTFが全域で高く,画面の隅々まで収差が補正され,高いコントラストがますます好まれ,市場に投入されるようになったと思います。

 高画素機が高解像度なレンズを渇望し,高解像度なレンズがますます高画素のカメラを求めるという循環が,D800によって生まれたと私は感じました。

 そうした高解像度なレンズのせいもあるのでしょうが,高画素機になると目立つ手ぶれやシャッターの振動にも注目が集まるようになり,とにかくD800以前と以後では,デジタルカメラの評価軸が変わってしまったとさえ,思います。

 私はそれまでD2Hを使っており,高画素にはあまり興味がなかったわけですが,いい加減強がっていても仕方がないなあと思っていたことに加え,画素以外の性能についても近代化の必要を感じていました。

 しかしD2Hを使う私としては,今さらエントリーレベルのカメラを使う気にはなりませんでしたし,D2Hの不満点の1つであったAPS-Cサイズからフルサイズへの移行がないと,とても気に入っていたD2Hから乗り換える意味がないとも思っていました。

 さりとてD3は高すぎますし,D700はそのころすでに絶版。悩んでいたところに登場したのがD800です。連写機能を除いて私の望みをすべて越えたこのカメラは,私が生まれて初めて手にした20万円を越えるカメラだったのでした。

 D800が私にもたらしたものは,一般のそれとは違い,ようやく普通のカメラ趣味の常識を手に入れるものであり,かつ私にとっては革命的でもありました。もう強がる必要がなくなったのです。

 1つは,多くの人が良いと言うものを素直に良いと受け入れる,常識を持ったことです。オールドレンズを楽しむのもよし,クセ玉に手を出すのもよしなのですが,それは「今,万人がよいと認める」レンズを常用し,使いこなした上での話で,私もそれは分かっていたのですが,なかなか実感を伴うものではなく,結局言い訳や強がりばかりをしていました。

 ひどいのは,雑誌やWEBで評価されるレンズを,確かめも体験もせずに鵜呑みにしてあれこれと語ることです。大三元がなぜ必要なのか,神レンズと言われる最新のズームレンズがなぜ評価されるのか,それを私に「知る必要があることだ」と強く認識させたのが,D800の3600万画素だったのです。

 個人差はあると思いますが,1000万画素くらいではレンズの差を「なんとなく違うな」くらいでしか認識出来ません。しかし3600万画素なら話は違います。どこが違うか分かるだけではなく,これはダメだ買い直そう,と思わせるだけの違いを,容易に突きつけてくるのです。

 低コントラストも精細感のなさも逆光耐性のなさも全部「レンズの個性」と肯定的に考える力しかなかった私が,3600万画素によってはじめてこれらの弱点を体感し,否定的意見も受け入れることが出来るようになったことは私にとっては革命であり,新しいものはいい,高いものはいい,と言うシンプルな理屈に,一定の理解が出来るようになりました。

 だから,古い単焦点レンズや廉価な高倍率ズームでは戦えないと痛感し,それでもなんとななるんじゃないかと手を出したタムロンの28-75mmF2.8が結局値段相応で,やはり純正の大三元でないとダメだと心底思った上で,AF-S24-70mmF2.8の良さに感激したことは,私のカメラと写真の向き合い方を完全に変えたものだと,今でも思います。

 最近レンズの趣味が変わったなあと思うのはこういうがあったからで,澄み切った冷たい冬の朝の空気を吸い込んだような清涼感をレンズに求めるようになったのは,D800のおかげだと思っています。

 撮影スタイルが大きく変わったのもD800でした。親指AFが当たり前になったのもD800ですし,AFポイントをグリグリ動かして被写体を追いかけるのもD800からです。最新のAFシステムを受け入れて,そのシステムがなぜ高く評価されているかを身をもって体験した事で,人間が出来る事と機械に任せた方が良いことを,シビアに切り分けるようになりました。

 撮影スタイルでいえば,退化した部分もあります。高画素機はトリミングの自由度が大きいですから,思い切ったトリミングで失敗写真を救えます。これが結局緊張感のなさをうみ,トリミング前提のダルな撮影をしてしまうこともしばしばです。

 同じ事は露出にも言えて,少々のオーバーやアンダーもD800ならRAW現像で救える場合が多く,露出補正もAEロックもしなくなりました。高画素機はノイズの処理にも有利で,ノイズ除去を行ってもあまり荒れません。色とコントラストがおかしくなる方が先のように思います。

 ホワイトバランスもオートに任せてしまうので,グレイカードもどこにしまったか,忘れてしまいました。

 そしてその印刷までの流れですが,Lightroomを使うこともD800で本格化しました。D800だけではなくすべてのカメラをLightroomのワークフローにのせて処理する訳ですが,D800は高画素だけではなく,調整することが少ない,手のかからないカメラだったとつくづく思ったことを思い出します。

 最新の機材は,手間を省いてくれる。
 最新の機材は,失敗を減らしてくれる。
 最新の機材は,今流行している画像を作ってくれる。

 D800を使って思い知ったことは,つまりこの3つでした。

 そしてこの3つこそ,カメラの王道であり,メインストリームです。私はこれを理解することなく,カメラを趣味にしていたことを恥じました。

 もう1つ,ごく個人的な事情を話せば,D800が我が家で活躍した2012年夏から2017年夏までの間は,娘が0歳から5歳までを過ごした時間でもあります。カメラの役目が記録であり,被写体が娘である以上,その成長をその時最高の画質でとらえることはこの上ない喜びであり,D800はその期待に十分応えてくれました。

 幸いにして,D800は一度も故障することもなく,一度も不具合を感じる事なく,また一度も点検に出されることもなく,D850を購入するための資金作りのために,売却されました。

 いよいよ売却するというその前の夜,掃除をしていたD800はとても綺麗になり,我ながら大事に使っていたんだなあとつくづく思いました。娘も,人生の大半を共に過ごし,自分を記録し続けたD800との別れを,とてもさみしそうにしていました。

 27万円で購入したD800は5年後に9万円で売却されました。5年間という時間,2万枚という撮影枚数,そして差額の18万円によって私が得たものは,計り知れないものがありました。

 それは,ひょっとすると私のカメラ趣味が普通のものになっただけに過ぎないかも知れません。しかし,私にはその道はとても長く,D800を買う前の私には想像すらしていなかった,まさに楽園だと言えました。

 D850がどれだけ優れていようと,私にとってはD800の踏襲であり,変化ではなく前に進めるものです。D800で撮影した時に感じたあの驚きとがっかりが懐かしく,慣れるまでのイライラも慣れた後の心地よさも,私の手が覚えています。

 最後に,D800の画質と性能は,今でも十分通用します。3600万画素もD4ゆずりのAF性能も電池の持ち具合も最新レンズへの対応力も,まだまだそこら辺のカメラには負けていないと断言出来ます。

 だからこそ売却したわけで,性能に対して遥に安くなった中古のD800が,初めて一眼レフを触る学生さんを支えてくれたらいいなあと,そんな風に思います。

秒間9コマのために

 半年もすれば高価なバッテリグリップ「MB-D18」も少しは値下がりするだろうと,年明けくらいに買おうかと思っていたのですが,やっぱり長玉を縦位置で使う時には脇を締めないと落ち着かず,結局在庫が復活した購入の翌日に買うことになったのは,先日書いた通りです。

 繰り返しますが,電池ケースにボタンがいくつか付いただけのものが実売で5万円ですから,普通は理解出来ない値段と思います。今でも思いますが,やっぱり高いです。

 ここだけの話,非純正品(悪く言えばコピー品)が出てくれば1万円以内で買えるようになるわけで,たまにしか使わないならこれでもいいかなあと思っていました。(それに,コピー品と言えば聞こえは悪いですが,純正よりも持ちやすかったり,ボタンが多かったりすれば,それはもうコピー品ではなく,上位互換品です)

 しかし,いつも装着している状態で使うわけで,本体と同じ信頼性や剛性感を持っていて欲しいと思いますし,そもそも互換品が出てくるまで待っていられないということで,結局純正品をさっさと買ったのですが,値段のことはさておき,買って満足,期待通りのものでした。

 やっぱり,縦位置の時に脇が開かないのはいいですよ,レンズを中心にクルクルまわして縦と横を持ち替えることも長年のクセで染みついていますし,大きさと重さをスポイルしてもこのオプションは必要だったと思います。

 ところで,D800の時には単三電池を使うと連射速度も向上したのですが,D850ではそうもいかず,連射速度を最速の秒間9コマにするには,EN-EL18というD4やD5用の電池を使うしかありません。

 いわく,高速の連写には大きな駆動力が必要で,そのためには高電圧が必要なのだそうです。標準のEN-EL15は2セルで7.2V,EN-EL18は3セルで10.8Vです。

 ちなみに単三8本だとニッケル水素なら9.6Vですので,EN-EL15とEN-EL18の間になりますから,本当なら秒間8コマくらいになってくれてもいいんですけど,電圧の下がり方の問題もあり,出来ないと判断したのでしょう。

 ですから,せっかく高価なMB-D18を生かすのに,安価な単三電池で機能アップしないのは残念至極,秒間9コマにするには,2万円の電池と4万円の充電器がさらに必要になります。

 考えて見て下さい,バッテリグリップと電池と電池フタと充電器で10万円です。本体が40万円ですから,秒間9コマにするなら合計50万円です。これって,ちょっと前のプロ機の金額そのものです。厳しい。D5が50万円後半になっていますから,そっちを買った方が幸せになれるんじゃないかと思ったり・・・(いやいや,そもそも50万円が非常識な金額であることに気が付かないといけませんよ)

 そこで,少し考えて見ました。

 秒間9コマに必要なものは,MB-D18に電池フタBL-5,そしてEN-EL18bという電池と,充電器MH-26aです。

 MB-D18は買いましたし,BL-5は2000円ほどなので大したことはない,問題は充電器と電池なのですが,電池は互換品か中古品で済めば1万円以内,充電器は・・・なんとかD2Hに付属していたものを使えないかと考えました。

 D2HはEN-EL4という電池です。外形はほとんど同じなのですが,電池端子の位置が左右逆になっているのと,ガイドキーが異なっているので,物理的に装着出来なくなっています。

 ただ,調べたところでは,電池端子は6ピンでピッチも配列も同じ,つまり位置が異なっているだけだということです。

 というのは,充電器のMH-26aには,EN-EL4を充電するためのアダプタが存在していて,これがどうもコネクタの位置を変えるだけのもので,配列を入れ替えるとか,なにか別の電子部品を挟むなど,特別な事はなにもないんだという話を,事前に聞いていたのです。

 ただ,バッテリの充放電特性は異なりますし,完全に良い状態で充電出来るとは思っていません。あくまで間に合わせということです。でも,試してみたいじゃないですか。

 次に,EN-EL18です。EN-EL18には無印とaとbの3つがあります。EN-EL18はD4やD800が出た頃の製品ですので2012年生まれ,すでに5年が経過している古い製品でもあります。

 今回,開封済みだけど一度も使用していない新品を見つけたので,買ってみました。5000円ほど安いだけだったのですが,怖いもの見たさでポチってしまいました。

 届いた電池を見れば,確かに未使用品です。傷一つありません。しかしカメラに装着してもまったく動作せず,認識もしません。充電もすぐに異常を検出して充電が止まります。

 これはおかしい。

 電池の電圧を調べると全く出てきません。充電を強制的に行って見ても,電流が流れません。

 おそらくですが,過放電により内部のスイッチが切れているんだと思います。こうなると,もう普通は手出しできません。裏技で内部のスイッチをONにする方法がないわけではありませんが,過放電を本当に起こしているのであれば,ここで充電を行うと爆発や発火などの事故が起きそうです。やめときましょう。

 そもそも製造から5年も経っている電池が,途中で一度も充電されずにおかれていて,過放電になっていない訳がありません。これはハズレだったということです。

 残念ですが返品の手続きを取り,代わりにヨドバシで新品を買いました。高いとは言え5000円ほど高いだけですし,ポイントを突っ込んだので,1万円くらいで買えたからよしとします。

 到着してカメラに取り付けると,ちゃんと認識しています。ただし残量は僅か7%でした。試しに連写もしてみましたが,秒間9コマに放心し,私の目は無限遠を見ておりました。

 さらに,MH-21のコネクタを取り付けて充電を行ってみたのですが,これは残念ながら,すべてのLEDが点滅して充電できませんでした。

 想像すると,MH-21が電池と通信し,返事が来ないものには充電を開始しないようになっているのだろうと思います。

 さあ困った。うちには3セル充電出来る充電器がこれ以外にありません。

 そこで,禁じ手なのですが,充電電流だけEN-EL18bに流し,後の端子はEN-EL4に繋ぐということで,MH-21を騙してみることにしました。この結果充電がスタートし,30分で9.6Vから11Vまで電圧が上昇しました。

 D850に装着してステータスを確認すると,7%から37%に容量が増えています。これで当座はなんとかなりそうです。

 気になるのは,MH-21の充電LEDが,ずっと90%のところで点滅していることです。本来は10%以下であり,50%を越える事がなかったわけですから,こんなところで点滅しているのはおかしいです。

 EN-EL4の残量が90%だったので,どうも残量は電池内蔵のマイコンと通信をして得ているようです。このあたりはもう少し検討してみます。

 とりあえず,充電出来る目処は立ちました。

 翌日,さらに充電を続けて,CC充電からCV充電に切り替わるかどうか,そして満充電を検出し自動的に充電が終了するかどうかを確認してみました。

 前日手を抜いた電流計もきちんとつなぎ,電流と電池の電圧を見ながら充電を進めます。電池電圧は10.8V程度で,ここから充電を開始すると予想度落ち1.2Aの充電電流が流れています。

 順調に電池電圧が上昇し,充電開始から1時間ほど経過して12.6V付近になった頃,電流が減り始めました。CC充電からCV充電に切り替わっています。また,12.6Vで切り替わったという事は,セルあたり4.2Vを終始電圧としていることも分かりました。

 実は,この終始電圧というのがミソで,4.3Vだと目一杯充電出来る代わりに電池の劣化が進み充放電の回数が減ってしまいますし,4.1Vだと電池の劣化が抑えられる代わりに,目一杯の充電が出来ず動作時間が短くなってしまいます。

 また,電池の素材や特性によって終始電圧の設定は変わってくる場合があり,4.2Vの電池に対し4.3Vの充電器を使ったら,簡単に電池が劣化してしまいます。

 4.2Vというのは,そういう意味では非常に無難な標準的な電圧と言えて,MH-21がこの電圧になっていることが分かってほっとしました。

 さらに充電を進めると,順調に電流が減っていきます。電流が減ると電流計での電圧降下も減るので,ちょっとずつ電池電圧もあがっていきますが,それでもほとんどかわりません。

 そして200mAを割ったときに,とうとう電流がゼロになり,充電が終了しました。充電開始から2時間15分経過していましたので,昨日の30分と合計しトータルで165分です。充電中のLEDは点滅をやめ,充電終了を示す点灯になっていました。

 EN-EL18は2500mAということですので,1200mAで定電流充電すれば約2時間で充電が終わりますが,CVモードになってからは時間がかかるものなので,160分ほどという結果は,うまい具合に充電が出来たと考えて良いでしょう。

 満充電になったというEN-EL18をD850に取り付けて電池のステータスを確認したところ,劣化もなく,容量も98%となっていました。100%でないことも気になりましたし,撮影枚数が1枚になっていたことも気になったのですが,ここは充電後にリセットされる数字なので,正しくリセットされたことをもっとはっきり確認しなければなりません。

 ということで,不安がないわけではありませんが,MH-21は1.2AのCC充電と,12.6VのCV充電を切り替える充電器であり,MB-D18もきちんと充電出来ることがわかりました。ただし,電池の温度は全く伝えてはいませんし,電池のステータスも偽情報ですので,どんな事故が起こるかわかりません。危険なので他の方はこんな方法を使わないようにお願いします。


 てなわけで,満充電になった電池で,秒間9コマを味わってみました。

 本体に内蔵した標準のEN-EL15bと,MD-B18に内蔵したEN-EL18bをメニューから切り替えて,動作の違いを見てみます。


 まず,秒間7コマと秒間9コマでは,もはや別のカメラと思うほどの感触の差があります。動作速度全体が上がり,音も大きくなります。ミラーショックが大きくなっているのには私も驚きました。

 秒間7コマの気持ちで構えていると,そのショックの大きさにびっくりしますし,当然ブレも出てくるのではないかと思います。秒間7個までも十分な場合も多いですし,音の大きさとミラーショックから,普段はEN-LN15出使うのが良さそうです。

 そして秒間9コマはやっぱり強烈で,やっぱり脳内麻薬が出てきますね。前述の通り動作速度が全体的に上がってとても機敏になりますし,駆動力も上がってぐいぐい動きます。この力強さは手に伝わって来ますし,キレも良くなります。

 力強い駆動力にそれを支える骨格,高精度なAFシステムにシャッター速度を上げられる高感度特性を持ち,高速連写に耐えうるハードウェアを持ちながら,4500万画素というトリミングも楽々こなす画素数を実現したD850は,確かにどんなシーンにも活躍し,まさに撮影領域を大きく拡大するカメラだと思います。


 ・・・しかし考えて見ると,安く済んだのは充電器を買わずに済んだと言うだけの話で,他の3つはすべてヨドバシで買ってしまいました。ヨドバシも昔は安かったんですが,今はポイントを差し引いたら他の店と同じ,という程度の割引になっているので,もうすっかりポイント無間地獄です。(ヨドバシのポイントは他の店では使えないので,結局ヨドバシで買うことになる)

 こういうことなら,最初からD850の購入予算に入れておけば良かったと後悔しているのですが,問題はこの大げさなシステムを,どこに担ぎ出すのかという話です。今の私には,秒間9コマだと,1回のレリーズで3枚ほど撮影出来てしまうくらいなので,明らかに体が慣れていません。

 こうなったら,もっとD850を触って,体を慣らしていくしかありません。


最近のレンズはモバイル家電だと考えていい

 D850を本気で買う予定でいる私ですが,その価格がすでに私にとっては分不相応なものであり,私の収入ではそうそう手の出せないものであることを,自覚しています。

 今ここで現金で持ち出せるのを,多くても25万円,出来る事なら20万円に押さえたいと考えた時,私が予約したお店はおよそ36万円ですので,機材の処分で15万円を作る事を考えました。

 思えば,ジャンク品からまともな新品まで,いろいろなレンズが手元にあります。買うときにはそれなりの判断をして買ったものですから,簡単に売ってしまうと言うのは難しいわけですが,そこはしきい値を調整し,処分できそうなものを並べてみました。
 予約したお店は東京中野の有名店で,ここで下取りまでお願いするつもりでいたわけですが,値段が下がってしまうのも惜しいので,さっさと宅配買い取りをお願いしました。

 売るのは,D800とバッテリーグリップ,そしてAF-S DX Zoom-Nikkor18-200mmF3.5-4.5G ED VR,AiAF35mmF2D,AiAF24mmF2.8,DP1s,TC-16A,Tamron SP AF 28-75mm F/2.8 XRです。

 事前の試算では,いろいろ難癖を付けられていいところ12万円かなあと思っていたわけですが,査定が出るとびっくりで,10万円でした。D800だけでも10万円近くで買い取ってくれる店があるなかで,これだけ用意しても10万円とは,かなり厳しいと思ったわけです。特にD800については,目立った傷もなく,箱も付属品もすべて揃っていますので,まさか7万円を割るとは思いませんでした。要するに,買い換えで玉があふれているんでしょうね。

 これだけならまあ辛抱したんですが,私が具体的なアクションを起こすきっかけになったのは,AF-S18-200の査定が,わずか2000円だったことです。新品で購入,箱も付属品もあり,傷も目立ったものはないという良品だと思っていたのですが,電話で訳を聞いてみると,どうもフォーカスリングに引っかかりがあるので,修理が必要になるという話でした。

 出たり出なかったりだと言う話でしたので,一度でも問題が出たものを「気のせいだ」と考えて高く買い取るわけにはいかないでしょうから,その辺の事情は理解するとして,それにしても2000円はちょっと残念です。

 また,AiAF35mmF2Dは,絞り羽根にグリスが回っているということで,これも3000円でした。この2つで2万円近く査定額が下がってしまったことは,純正レンズとはいえども,売れる時に売ってしまわないといかんという教訓を私に残しました。

 それなら返して下さいとお願いすると,気持ちよく返却してくれました。

 返してもらったのは,D800にバッテリグリップ,AF-S18-200mm,AiAF35mmF2Dでしたが,D800は指摘された傷もなく,私にはとても問題があるとは思えませんでした。

 AiAF35mmF2Dは,指摘通り絞り羽根にグリスがべっとりで,絞りの開閉に支障が出ています。これは指摘通りです。残念。

 問題はAF-S18-200mmです。今日はこれが本題です。

 フォーカスリングに引っかかりがあるという指摘があったわけですが,先日偶然,引っかかりを解消するには,ギアの部分を分解して指で少し回してやれば治るというWEBの記事を見て,試してみたくなりました。

 実物が戻ってきたので確かめてみると,確かにフォーカスリングに引っかかりがあります。なにか,フィルムのようなものが引っかかっている様な感じです。ズームをしても,やっぱり引っかかりがあり,一瞬ですが鏡筒内にテープのようなものがちらっと見えたことがありました。無理に回すとブチブチという音がしたりしましたので,どうもギアだけの問題ではなさそうです。

 実際にボディに取り付けてみたところ,一応AFは問題なく動作し,写りも問題ありません。ただし,VRが動作していないことに気が付きました。これは嫌な予感。

 どうせ2000円の価値しかないし,修理を15000円かけて行っても出番はなし,かといって売っても15000円程ですので,まともな修理は赤字になるので,もう捨てるしかないレンズと割り切り,分解を始めます。

 フレキを慎重に分解していき,ビスを場所を覚えながら分解していくのですが,まだ引っかかりの原因が見つかりません。ギアを手で回すこともやってみましたが,原因はこれではないようで,改善しません。

 分解を進めていくと,恐ろしいものが見えてきました。フレキがフォーカスのカムに巻き込まれて,くしゃくしゃになっています。

 しかも,そのフレキの先端が抜けてブラブラしています。どうやらこれがVRユニットにいくフレキなんじゃないかと思います。

 さらにここでズームを行うと,ズームのカムの溝にフレキの先端が入り込み,ギロチンのようにフレキが挟み込まれて,今にも切れてしまいそうです。これはもうダメだ。

 さらに分解を進めていきます。

 もう組み立て直すことは半ばあきらめていて,とうとう鏡筒から光学系が抜けた時に分かったのは,フレキが切れてしまっていて,修理不可能になっていた事でした。

 そして,その原因を仮組みしながら考えてみました。

(1)まずフレキを固定していた両面テープが経年変化で剥がれてしまった。

(2)フレキが浮き上がったところに,フォーカスのカムが引っかかった。査定中の状態はこれ。

(3)何度か繰り返しているうちに,フレキが引っ張られてVRユニット基板のコネクタからフレキが抜けてしまう。

(4)抜けたフレキの先端がズームのカムの溝に入り込んでしまった。鏡筒内に見えていたテープのようなものが見えたのは,おそらくこれ。

(5)ここでズームを行ったので,フレキがカムに巻き込まれて切れてしまった。


 フレキの剥がれ具合を見ていると,ほぼ間違いないと思います。

 長く使わずに放置していたので,この間にフレキが剥がれたものと思いますし,フレキを巻き込んで切ってしまった直接の原因は,査定中の操作にあると言えるわけですが,根本の原因は経年変化にあり,誰が操作を行っても同じ結果になったのではないかと思います。

 さてさて,組み立てをどうしましょうか・・・VRのフレキが切れているのでVRはもう修理出来ませんが,このフレキを剥がしてしまえば引っかかりもなくなりますし,普通の高倍率ズームとしては使えるでしょう。

 しかし,ほぼ完全にフルサイズに移行している状態で,DX専用の画質も今ひとつな凡庸な高倍率ズームを,VRもなしで使うなんて,さすがにないと思います。そもそもそうした私のレンズの選び方に変化があったことから,このレンズを売ってしまおうと思ったわけですし。

 てなわけで,おもむろに絞りをユニットごと取り出した私は,娘に「こんなんいるか?」と声をかけ,絞り羽根を開けたり閉じたりして見せました。大人でもなかなか目にすることのない絞り羽根が,シュルシュルと開閉する様が面白いらしく,娘は即座に「欲しい」といって,自分で開閉して遊んでいました。

 次にレンズをいくつか取り出してみました。凸レンズなら虫眼鏡になると思っていたのですが,案外どれも曲率が小さいらしく,あまり大きく拡大出来ません。しかしそこはさすがにカメラのレンズだけに,実にクリアに歪みもなく,恐ろしいほどくっきりと画像が見えます。

 そんなわけで,発売と同時に購入した18-200は,あえなく分解されてしまいました。

 根本の原因が,フレキを固定する両面テープの剥がれだなんて,なんとまあ家電チックな話でしょうか。光学機器であるカメラのレンズは中古市場が確立していて,人は死んでもレンズは残り,何人ものオーナーの手を渡り歩くものです。

 製造時にそんなことが意図されていたかどうかは分かりませんが,そうした50年も60年も前のレンズがきちんと今も価値を持つものとして流通していることを考えると,ここ最近に作られたレンズがこうして電気的な理由でダメになっていくと,今から50年先にはどんなレンズが残るのだろうと,心配になります。

 今回のAF-S18-200も,光学系は完璧でした。しかし,プラスチックが多用され,フレキとケーブルが鏡筒内を走り回り,高度な電子回路が内蔵されている今どきのレンズは,今どきの家電品やモバイル機器と同じ程度の信頼性や寿命しか与えられておらず,せいぜい10年が限界だろうと思われる部品も使われています。

 そしてそうした部品はすぐに入手が出来なくなるほど世代交代が早く,メカ部品のように自作も出来ない状況から,その多くが使用不能になったり,価値がゼロになったりして,廃棄される運命にあります。

 カメラが家電になったことを憂う声は,今でも時々耳にしますが,レンズまで家電になってしまったことは,私には重い事実でした。

 そして,1990年代移行のレンズは,大事に持っておくのではなく,気に入ったものは使い倒し,使わないものはさっさと売ってしまうのが最善であると思いました。そう,ユーザーにも家電と同じ接し方を,求められるようになったということです。

 さて,話はいきなり変わりますが,肝心のD850・・・先日お店から電話があり,予約割り当てが私にもあり,発売日である9月8日に購入出来るとのこと。

 ニコンの初物は地雷,と言われている昨今,価格も価格なのでかなり勇気のいる予約だったわけですが,どうせ買うことになるわけですし,しばらくは値段も下がりませんから,早めに買ってその分楽しむのが良いと思いました。

 若いときと違い,もう残り時間もそんなに長くはありません。今をできるだけ無理せず楽しく生きる。カメラは入手出来ればそれでいいのではなく,それで写真が残せなければなりません。

 9月8日,楽しみです。そして,なにもトラブルがないことを,祈ります。

 

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